JPS5826168Y2 - 懸架装置におけるストツパ−装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はダブルウイツシュホンタイプの自動車用懸架
装置に関するものである。

従来におけるダブルウイツシュボンタイプの懸架装置は
、第１図（前輪側を示す）に示すように、先づ、車体の
フレーム（図示せず）側に固定された、上板と下板を重
合溶接として閉断面形状とされるサスペンションメンバ
ー１にショックアブソーバ６は、カップ状のスプリング
受座２を介して取付は且つアッパーアーム３を貫通して
頭部を露呈せしめ、又、直接にロアーアーム４を取付け
て、サスペンションメンバー１の両端と両アーム３゜４
を揺動自在とし、更にはアッパーアーム３とロア・−ア
ーム４の他端側を大々ナックル５に装着している。

そして、スプリング受座２内に、一端がこれに固定され
、他端側かロアーアーム４に当接するショックアブソー
バ６と、スプリング受座２内に溶着されたスプリングシ
ート７を介してロアーアーム４間に介在するコイルスプ
リング８を装着している。

このような構成において、ホイール９からの衝撃は、ナ
ックル５からアッパーアーム３とロアーアーム４に作用
する。

そして、アッパーアーム３側の衝撃Ｇヨ、スプリング受
座２に作用するようになり、結局両アーム３，４の衝撃
は、この間に介在するショックアブソーバ６とコイルス
プリング８とで吸込緩和され、サスペンションメンバー
１（車体側）への衝撃伝達を緩和している。

しかして、この種自動車用の懸架装置においては、必要
以上の衝撃が作用した場合には、これを阻止してサスペ
ンションメンバー１へ伝達させる必要がある。

この働きをするのがストッパー装置１０である。

従来にあ−けるストツノよ一装置１０は、アッパーアー
ム３とロアーアーム４とに夫々弾性部材（ストッパーゴ
ムＮ１，１２を取付け、又、スプリング受座２の一端を
Ｌ字状に折曲して、この折曲部に別体のストッパ一部材
１３を取付けて、上記ストッパーコム１１，１２に対応
させ、ストッパー作用をさせている。

ところが、単に平板状のストッパ一部材１３を取付けた
だけでは、強度的に弱く、アッパーアーム３の衝撃によ
りストッパーゴム１１が、ストッパ一部材１３に当接す
るバウンド時に、ストッパ一部材１３が撓む虞れがある
。

又、ロアーアーム４のストッパーゴム１２がスプリング
受座２の折曲部２ａに当接するリバウンド時には、スプ
リング受座２に上方への衝撃が作用し、折曲部２ａを外
力へ拡開させようとする。

その場合にストッパ一部材１３はこれを補強する働きを
するが、この場合においても、やはり平板状であるため
満足な強度を得られず、ストッパ一部材１３が撓む虞れ
があった。

これは、ストッパ一部材１３のスプリング受け２への溶
着個所を疲労させるばかりでなく、ストッパー作用の働
きをも軽減するものである。

しかも、ストッパ一部材１３を別体に製作しなければな
らず、作業上においても好ましいものではなかった。

そこで、本考案は従来のダブルウイツシュボンタイプの
懸架装置の上記欠点に鑑みこれを改良除去し、サスペン
ションメンバーの一部をストッパ一部材とすることによ
り、強母上優れたこの種懸架装置のストッパー装置を提
供しようとするものである。

以下、この考案の構成を第２図及び第３図に示す実施ｆ
ｙｌＪに従って説明する。

尚、第２図及び第３図において、第１図と同符号のもの
は同部材を示すものである。

本考案のストッパー装置Ａは、サスペンションメンバー
１を連続成型して、ストッパーコム１１１２に対応位置
させ、第１図に示すストッパ一部材１３に相当させた事
に特徴がある。

すなわちストッパー装置Ａは、サスペンションメンバー
１の先端部において、その両端部イ、口をプレスして陥
没し、又、中央部膨出部へを平担状且つ斜状に成型して
ストッパーゴム１１に対応位置させ中央部へをアッパー
アーム３のストッパ一部材としている。

そして、サスペンションメンバー１を貫通し、その重合
部が溶接されたスプリング受座２の下端一部をＬ字状に
折曲２ａし、上記先端部下刃に重合して折曲部２ａをロ
アーアーム４のストッパ一部材としている。

この様な構成であれば、中央部ハは陥没部分イ、口の側
板（サスペンションメンバー１の一部）１ａ、Ｉｂによ
り支持され、しかも平担部分が従来の様に長尺に亘るこ
とかないため、中央部への強度が著しく改善されるもの
である。

従って、ストッパーゴム１１が中央部へに当接するバウ
ンド時においても、中央部ハが撓むことがなく、又、ス
トッパーゴム１２が折曲部２ａに当接するリバウンド時
においても、折曲部２ａを補強し、撓むことがない。

以上説明した様にこの考案は、上板と下板を重合溶接し
て閉断面形状とされたサスペンションメンバーの両端に
、ロアーアームとアッパーアームが揺動自在に取付けら
れ、上記サスペンションメンバーの先端部を上下に貫通
させてカップ状のスフリング受座を取付け、サスペンシ
ョンメンバーの先端重合部にロアーアーム側ストッパー
ゴムおよびアッパーアーム側ストッパーコムを係止すせ
るようにした懸架装置において、上記スプリング受座の
下縁を外方に折り曲げ延長させてサスペンションメンバ
ー先端の上下板重合部下面に重合溶接してロアーアーム
側ストッパーゴムの当す面を形成し、また、サスペンシ
ョンメンバー先端の上下板重合部の上板中央部を上方に
膨出させてアッパーアーム側ストッパーゴムの当り面と
なる膨出部を形成させると共に、この膨出部の前後両側
に上板の一部を下板まで陥没させた陥没部分を形成させ
たから、バウンド時並びにリバウンド時、上下のストッ
パーゴムと当接するサスペンションメンバー先端の上下
板重合部が、スプリング受座の下縁外力延長部で３重構
造となっていること及び、膨出部の両側が上板の一部を
下板まで陥没させて上下方向の補強梁作用をもたせであ
ることによって部品点数を増加させることなく上下方向
の強度を向上させることができ、上記サスペンションメ
ンバー先端部の撓みの発生を簡単かつ確実に防止できる
。

又、従来の様にストッパ一部材を別体に製作準備する必
要がなく、作業が簡略化されると共に経済的でもある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のダブルウイツシュボンタイプの懸架装置
を示す縦断回国、第２図は本考案に係る同装置のストッ
パー装置を示す要部縦断面拡大図、第３図は第２図の一
部斜視図である。 １・・・・・・サスペンションメンバー、２・・・・・
・スフリング受座、３・・・・・・アッパーアーム、４
・・・・・・ロアーｒ−ム、１１，１２・・・・・・ス
トッパーコム、イ、口・・・・・・陥没部、ハ・・・・
・・中央部（膨出部）、Ａ・・・・・・ス トラパー装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上板と下板を重合溶接して閉断面形状とされたサスペン
   ションメンバーの両端に、ロアーアームとアッパーアー
   ムが揺動自在に取付けられ、上記サスペンションメンバ
   ーの先端式を上下に貫通させてカップ状のスプリング受
   座を取付け、サスペンションメンバーの先端重合部にロ
   アーアーム側ストッパーゴムおよびアッパーアーム側ス
   トッパーゴムを係止させるようにした懸架装置において
   、上記スプリング受座の下縁を外方に折り曲げ延長させ
   てサスペンションメンバー先端の上下板重合部下面に重
   合溶接してロアーアーム側ストッパーゴムの当り面を形
   成し、また、サスペンションメンバー先端の上下板重合
   部の上板中央部を上方に膨出させてアッパーアーム側ス
   トッパーゴムの当り面となる膨出部を形成させると共に
   、この膨出部の前後両側に上板の一部を下板まで陥没さ
   せた陥没部分を形成させたことを特徴とする懸架装置に
   おけるストッパー装置。