JPS5825218B2 - ハスバハグルマノ イチハメリ−ドシユウセイリヨウケイソクソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、はすは歯車特に歯幅の広いはすば歯車例えば
舶用タービンの減速はすば歯車（歯幅３００−６００ｍ
ｍ、直径５００〜５０００朋）の歯すじを研磨またはシ
ェービング等の方法で一歯面あて修正する際の歯すじ修
正量を計測する計測装置に関する。

一般に、歯幅の広い歯車は設計強度上の歯すじ修正、工
作誤差の修正等の理由により一歯面あて歯すじを修正す
る作業があり、はすは歯車に関しては、この歯すじ修正
量を歯車歯すじ修正機械上で計測する適当な計測機がな
かったため歯すじ修正加工後、別の歯すじ計測機等にか
けて計測していたから、この種の修正作業に多くの時間
を要し頗る非能率であった。

本発明は前記するような点にかんがみ、前記歯すじ修正
量を歯車歯すじ修正機械上において簡便かつ高精度に計
測できるようにして、この種の修正作業時間の短縮と測
定精度の向上とを図ることを目的とするもので、その構
成は、歯車歯すじ修正機械に回動自在に支承された被測
定はすば歯車にマスクピニオンを弾圧噛合せしめて被測
定はすば歯車の軸線と平行に移動せしめる手段と、被測
定はすば歯車の軸線方向および円周方向の歯車噛合位置
における一歯面の歯すじ修正前と歯すじ修正後の歯車軸
間距離の最大値を検出する手段と、これら両最大値を比
較演算して一歯面の歯すじ修正量を求める手段とからな
り、マスクピニオンの歯形は、マスクピニオンと被測定
はすば歯車とが弾圧噛合状態で回転する吉き一歯ごとに
歯車軸間距離が最大となるように形成されたことを特徴
としている。

以下本発明の一実施例を図面について具体的に説明する
。

第１図および第２図において、歯車歯すじ修正機械のベ
ッド１上にこの歯車歯すじ修正機械に回動自在に支承さ
れた被測定はすば歯車２の軸線と平行に移動し得る往復
台３を配設し、この往復台３上に被測定はすば歯車２の
軸線と直角に移動し得る軸受台４を配設し、この軸受台
４に被測定はすば歯車２と同一のモジュール、圧力角、
ねじれ角を有する歯幅の小さな特殊歯形のマスクピニオ
ン５を回動自在に支承する。

このマスクピニオン５は、被測定はすば歯車２の歯筋方
向を合致させ軸受台４の一側部と往復台３間に弾圧介装
せる押圧発条６により被測定はすば歯車２に弾圧噛合せ
しめるものである（無背隙噛合せとなる）。

マスクピニオン５の歯形は歯の中央がマスクピニオン５
の中心と被測定はすば歯車２の中心とを結ぶ直線上にあ
るとき、歯車軸間距離が最大となるように形成されてい
る。

本実施例では正規歯形の歯元側と歯先側の歯厚を狭くし
である。

一方、往復台３には歯車２，５の軸間距離の変化量を検
出するための電気マイクロメータの如き検出器１を、マ
スクピニオン５にはこれと同軸に被測定はすば歯車２の
円周方向噛合位置を読み取るためのロータリエンコーダ
８を、ベッド１および往復台３には被測定はすば歯車２
の軸線方向噛合位置を読み取るためのりニヤスケール９
の如キ長さ方向位置検出器を、各配設し、歯車歯すじ修
正機械外には、被測定はすば歯車２の軸線方向および円
周方向の歯車噛合位置における一歯面の歯すじ修正前と
歯すじ修正後の歯車軸間距離の最大値を比較演算して一
歯面の歯すじ修正量を求める比較演算器（図示せず）、
被測定はすば歯車２の歯すじ修正量のスムージングを図
るためのミニコンピユータ（図示せず）等を配設する。

前記構成において、いま、被測定はすば歯車２に弾圧噛
合せしめたマスクピニオン５を低速テ回転させながら被
測定はすば歯車２の軸線と平行に移動させると、被測定
はすば歯車２の歯溝の振れ、歯厚誤差等の影響により歯
車２，５軸間距離が変化し、その変化量は軸受台４を介
して検出器１で検出される。

この場合、マスタピニオン５は前述した如く一歯ごとに
歯車軸間距離が最大となるように歯形が形成されている
から、被測定はすば歯車２の一歯面の歯すじ修正前の歯
車軸間距離の変化量ｆｂｉおよび一歯面の歯すじ修正後
の歯車軸間距離の変化量ｆａｉは、第３図のイ、唱こ示
す如く、マスクピニオン５の一歯ごとにシャープな一つ
の波形として捕えることができる。

よって、ロータリエンコーダ８で被測定はすば歯車２の
円周方向噛合位置を、リニヤスケール９で被測定はすば
歯車２の軸線方向噛合位置を各検出し、各噛合位置にお
ける歯車軸間距離の最大値は検出器１で的確に検出し得
る。

そこで、−歯面の歯すじ修正前後における歯車軸間距離
の最大変化量ΔＣ１＝ｆｂｉ−ｆａｉをもとに下記近似
式３を用いて一歯面の歯すじ修正量Δβｉを求めること
ができる。

ここで、−歯面の歯すじ修正量Δβ１の求め方を説明す
る。

歯すじの修正量Δβｉは被測定はすば歯車２の軸直角断
面での一歯面の切削量を軸方向の各点で計測しスムージ
ングを図ったものとみなすことができる。

従って、歯すじ修正量Δβｉと一歯面の歯すじ修正前後
の歯車軸間距離の最大変化量ΔＣｉの関係は、被測定は
すば歯車２の軸直角断面においては一歯面の切削量Δｔ
ｉ と−歯面の歯すじ修正前後の歯車軸間距離の最大変
化量ΔＣｉの関係に相当する。

即ち、歯すじ修正量Δβｉは一歯面の切削量Δｔｉであ
る。

ここで、歯すじ修正量Δβｌと一歯面の歯すじ修正前後
の歯車軸間距離の最大変化量ΔＣｉの関係を求めるに当
り、問題を簡単化するため、マスクピニオンと被測定は
すば歯車の噛合を直径無限大のマスクピニオン、即ち、
マスクラックと被測定はすげ歯車の噛合いに置換して考
える。

第４図にマスクラック１１と被測定はすば歯車２の一歯
面の歯すじ修正前後の歯車軸間距離の最大変化量ΔＣｉ
と−歯面の切削量Δｔｉの関係を示す。

第４図において、実線１２は切削前のマスクラック１１
と被測定はすば歯車２の弾圧噛合状態を示し、破線１３
は一歯面切削後の両者の弾圧噛合状態を示す。

また、２点鎖線１４はマスクラック１１を一歯面切削量
Δｔｉの１／２だけ左方に移動させた状態を示し、図よ
り容易にΔｔｉとΔＣｉの関係が求まる。

Δｔｉ＝２・ヒｎαｎ・ΔＣｉ・・・・・・（１）ここ
にｎはマスクラック１１の圧力角である。

これに対しマスタピニオン５と被測定はすば歯車２の弾
圧噛合において一歯面の切削量Δｔｉと一歯面の歯すじ
修正前後の歯車軸間距離の最大変化量ΔＣｉの関係は、
マスクラックの圧力角αｎが噛合ピッチ円上の圧力角α
０に変わるだけであるので（第５図）、 Δｔｉ＝２・ヒｎαＯ・ΔＣｉ・・・・・・（２）であ
られされる。

また、前記のように一歯面の切削量Δｔｉは歯すじ修正
量Δβ１であるから、歯すじ修正量は Δβｉ＝２・ヒｎα０・ΔＣｉ・・・・・・（３）とな
る。

吉ころで、本発明の基本的な測定原理は、被測定はすば
歯車とマスタピニオンとを無背隙噛合状態にて回転させ
一歯面の歯すじ修正前後の歯車軸間距離の最大変化量を
計測して、被測定はすば歯車−歯面の歯すじ修正量を間
接計測しようとするものである。

ところが、この測定原理では、マスクピニオン５の偏心
誤差が歯すじ修正前後の歯車軸間距離の最大変化量ΔＣ
ｉに影響を及ぼすことがある。

例えば、被測定はすば歯車２の特定の歯溝にマスクピニ
オン５の一つの歯が噛合う場合といま一つの歯が噛合う
場合とで前記の一歯面の切削量Δｔｉ（＝歯すじ修正量
Δβｉ）は同じでも歯すじ修正前後の歯車軸間距離の最
大変化量ΔＣｉが異ることがある。

一般的にはマスクピニオン５を高精度に製作することに
より、マスクピニオンの偏心誤差の影響を無視すること
ができるので、マスクピニオンのすべての歯を計測に使
用することができ、第３図のハに示すように被測定はす
ば歯車２の各歯ごとに歯すじ修正前後の歯車軸間距離の
最大変化量ΔＣｉを計測して、歯すじ修正量Δβｌを求
めることができる。

しかし、歯すじ修正量の計測精度が高くマスクピニオン
の偏心誤差の影響を無視できない場合もアル。

この場合ｌこはマスクピニオンの特定歯を選び、被測定
はすば歯車の特定の歯溝と噛合ったときのデータのみを
とるようにすれば、マスクピニオンの偏心誤差の影響を
回避できる。

いま、被測定はすば歯車２の歯数がＺｗ、マスクピニオ
ン５の歯数がＺｍでは、歯数比は、Ｚ ｗ ／ Ｚ ｍ
＝ ｗ ／ ｍ ただしｗ、ｍは互いに素（公約数をもたない）の正の整
数さすると、被測定はすは歯車２の特定の歯溝とマスク
ピニオン５の特定の歯とが噛合う状態は、被測定はすば
歯車２ではｍ回転ごと、マスクピニオン５ではＷ回転ご
とに生じる。

第３図の二はｍが２、即ち、被測定はすば歯車２回転お
きに計測した前記のΔＣｉを示す。

第３図のホは、同図の二で示す前記のΔＣｉから求めら
れた前記のΔβＩを示している。

このΔβｉは不連続の形であられれているので、これら
をミニコンピユータでスムージングを図れば実線で示す
如く、−歯面の歯すじ修正量Δβｉを連続した曲線とし
て求めることができる。

なお、マスクピニオンの偏心誤差の影響をさけるため、
被測定はすば歯車とマスクピニオンとの歯数比を整数分
の−にするさ、ｍ＝１になり能率は良くなる。

ただし、被測定はすば歯車の歯数が素数の場合には適用
できない。

以上説明した如く本発明によれば、歯車歯すじ修正機械
上において被測定はすば歯車を特殊歯形のマスクピニオ
ンを用いて測定し一歯面の歯すじ修正量を自動的に求め
得るようになされているので、別置の計測機で計測する
従来の非能率な作業を解消し、この種の修正作業時間の
短縮と測定精度の向上とを図り得る優れた効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すものであって、第１図は
一部切欠き正面図、第２図は同側面図、第３図はマスタ
ピニオンの軸方向移動量に対するｆｂｉ、 ｆａｉ、Δ
Ｃｉ、Δβｉの関係を示す図表、第４図はマスクラック
と被測定はすば歯車の一歯面の歯すじ修正前後の弾圧噛
合状態を示す一部切欠き軸直角断面図、第５図はマスク
ピニオンと被測定はすば歯車の弾圧噛合状態を示す一部
切欠き軸直角断面図である。 １・・・・・・歯車歯すじ修正機械のベッド、２・・・
・・・被測定はすば歯車、計・・・・・往復台、４・・
・・・・軸受台、５・・・・・・マスクピニオン、６・
・・・・・押圧発条、γ・・・・・・検出器、８・・・
・・・ロークリエンコーダ、９・・・・・・リニヤスケ
ール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 歯車歯すじ修正機械に回動自在に支承された被測定
   はすば歯車にマスクピニオンを弾圧噛合せしめて被測定
   はすば歯車の軸線と平行に移動せしめる手段と、被測定
   はすば歯車の軸線方向および円周方向の歯車噛合位置に
   おける一歯面の歯すじ修正前と歯すじ修正後の歯車軸間
   距離の最大値を検出する手段と、これら両最大値を比較
   演算して一歯面の歯すじ修正量を求める手段からなり、
   マスクピニオンの歯形は、マスクピニオンと被測定はす
   ば歯車とが弾圧噛合状態で回転するとき一歯ごとに歯車
   軸間距離が最大となるように形成されたことを特徴とす
   るはすは歯車の一歯面歯すじ修正量計測装置。