JPS5825060B2 - ロツクウ−ルセメント系吹付材 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はロックウールセメント系吹付材に関するもので
ある。

従来建築物、構造物における梁、柱等の耐火被覆あるい
は内装には、セメントに石綿、あるいはさらにロックウ
ールを混入する方法が採られている。

石綿は吹付の作業性を良好にするために加えられるもの
で、その添加量は通常１０〜３０重量％であった。

しかし、近時石綿は発癌性を有することが判明し、これ
を使用するにあたっては昭和５１年４月より労働安全衛
生法等によって、石綿を含有する吹付材は厳しく規制さ
れるようになった。

これに対応して石綿と鉱油とを併用し、その両者の相互
補充によって石綿の使用量を減少したロックウールセメ
ント系吹付材が提供されるようになった。

本発明者らは、石綿の使用量を皆無とし、かつ吹付作業
性にすぐれ、作限環境を悪化させないロックウールセメ
ント系吹付材を提供する目的で研究した結果、石綿と鉱
油を併用したロックウールセメント系吹付材において、
石綿と鉱油とに替えて流動パラフィンを用いれば、流動
パラフィンはロックウールセメント系吹付材の作業性を
良好にし、かつ作業環境を悪化させないこと、換言すれ
ば石綿と鉱油との作用を兼ねるとの知見を得て本発明を
完成するにいたった。

すなわち本発明の第」発明のロックウールセメント系吹
付材はロックウール及び水硬性セメントに流動パラフィ
ンを含有させたことを特徴とするものである。

ロックウールと水硬性セメントとの割合は特に限定され
ないが、ロックウールは６０〜８５重量部、セメントは
１５〜４０重量部で混合配合されることが目安となる。

流動パラフィンは市販品のものでよく、ロックウールと
水硬性セメントの合量１００重量部に対して０．５〜３
重量部であることが好ましい。

流動パラフィンが０．５重量部以下の添加でもその添加
に対応する効果は得られるが、実用的でないので好まし
くなく、３重量部以上であると添加にともなう効果が増
せずかつ不燃性でなくなるので好ましくない。

本発明の第１発明によれば、石綿を一切使用しないで、
作業性が良く、かつ作業環境を悪化させないでロックウ
ールセメント系吹付材を吹付けることができる。

さらに、本発明者らは本発明の第１発明のランクウール
セメント系吹付材にけい酸ナトリウムを含有させれば、
得られる吹付材は第１発明のロックウールセメント系吹
付材の性能に加えてさらに、被吹付体への付着性が一段
と向上するとの知見を得て第２発明を完成するにいたっ
た。

けい酸ナトリウムの添加量は、ロックウールとセメント
との含量に対して０．２〜１．Ｗ重量％であることが好
ましい。

０．２重量％以下の添加でも、それに対応する効果が得
られる実用上の効果が得られず、また１、５重量％以上
であると添加量に伴なって効果が増大しないので経済上
好ましくない。

つぎに本発明を実施例について述べるが、本発明はこれ
らによって限定されるものではない。

なお本文中の部は重量部を示す。

実施例１、比較例１〜２ 粒状化したロックウールに市販の流動パラフィンを噴霧
し、ついでセメントと混合したのち吹付機により吹付作
業を行った。

この場合水は吹付ガンの内部で添加した。

このさいの作業性（吹付機から吹付ガンにいたるビニー
ルパイプ内の原料）流れ具合）及び発塵量を調べた。

得られた結果並びに原料の配合割合を表−１に示す。

さらに、流動パラフィンを使用しないで鉱油と石綿ある
いは鉱油のみを用いて実施例と同様に吹付作業を行ない
、得られた結果を比較例１，２として同表に示した。

吹付材として実施例１の吹付材にさらにけい酸ナトリウ
ムを添加したものを用い、実施例１と同様にして鉄板の
表面に吹付けた。

ついで、その表面をコテで仕上げ厚さを２０〜３０朋と
した後、そのまま放置した。

材令が２８日こなった時点で吹付材の表面にフックの付
いた板状のアタッチメント（鉄製１０Ｘ１０Ｘ１０をエ
ポキシ樹脂で張付けた後、このアタッチメントの縁にそ
って吹付材を鉄板に達するまで切り込みを入れた。

ついで、吹付材がアタッチメント共に鉄板から剥れるま
で荷重をかけ、この時の荷重をアタッチメントの面積（
１００ｉ）で割って１ｆｆｌ当りの付着強度とした。

得られた結果及び吹付材の配合割合を表−２に示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 流動パラフィンを含有させたことを特徴とするロッ
   クウールセメント系吹付材。 ２ 流動パラフィン及びけい酸ナトリウムを含有させた
   ことを特徴とするロックウールセメント系吹付材。