JPS582393Y2 - 組立凧 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は板状体に異る方向に配設した骨材支持部を折曲
げ可能に構成したジヨイントと骨材とで骨格が形成され
た直筒状、階段状などの組立凧に関するものである。

従来様々の立体形態が考案され、就中筒状凧において組
立、分解を容易になしたものは少ない。

従って、大形風の場合は凧揚げ地まで車輌による運搬が
必要であるが、完成品が数メートルの長さになるものは
、特殊の車輌が必要で非常に不便であるという欠点があ
った。

また、骨格構造においても、骨材を連結するジヨイント
が、一つの風体の形成に幾種類が共用性のないものが使
用され、ジヨイントのコストが高いという欠点もあった
。

斯る従来の問題点に鑑み、骨材を連結するジヨイントは
、異る連結個所において同じものを用いうろこと、その
ために共用性があり、低コストであると同時に、突出部
が少く空気抵抗が少いなどの利点を有し、単位風体を簡
単に製作することができる点に配慮し、この単位風体Ｕ
を筒状、階段状などに凧揚げ地で容易に組立てのできる
ようになした点に特徴がある。

本考案の構成は、板状体の片面側に骨材孔の中心線が同
一平面上にあるように少なくとも３カ所の骨材支持部が
筒状に設けられ、該骨材支持部の骨材孔の中の２つは中
心線が同一線上にあり、他の骨材孔の中心線は該直線に
直交しており、板状体に前記骨材孔の中心線に平行な折
曲げ溝が列設されてジヨイントが形成され、該ジヨイン
トの複数個の前記骨材孔の中心線が同一直線上にある骨
材支持部が相互に対向する方向に折曲げられて骨材孔の
中心線が同一平面上で折曲げ角θをなす状態において、
折曲げ側の骨材支持部の相対する骨材孔に横方向の骨材
を嵌挿して多角形骨格が形成され、該多角形骨滑を従方
向骨材孔に縦方向の骨材を嵌挿して連結して立体的骨格
が形成され、該立体的骨格の表面に翼面材料が張設され
て単位風体Ｕが直筒状、階段状配置に組立てられたこと
を特徴とする組立風である。

以下実施例につき図面に基いて説明する。

単位風体Ｕは実施例１，２．３のものをＵ□、 Ｕ２．
Ｕ３として区別した。

実施例 １ 本例は第１図に示し、四角筒形組立風の例である。

ジヨイント１ａは合成樹脂またはアルミニウム等の軽量
金属で四角形状に成形した板状体２はその片面側に横方
向と縦方向に筒状の骨材支持部３ａ、３ａと３ｂ、３ｂ
が突設され、該骨材支持部内は骨材７の端部を嵌着する
骨材孔６であって、該骨材孔の中心線が同一平面上にあ
り、骨材支持部３ａ、３ａ、３ｂ、３ｂの中の２つ３ａ
、３ａの骨材孔６．６の中心線が同一線上にあり、他の
骨材支持部３ｂ、３ｂの骨材孔６，６の中心線は前記骨
材孔６，６の中心線に直交しており、更に前記骨材孔の
中心線の方向と平行にかつ、骨材支持部３ｂの両側に折
曲げ溝８，８が列設され、この折曲げ溝において骨材支
持部３ａ、３ａを折り曲げる。

骨材支持部３ａ、３ａを折り曲げ、両骨材孔６，６は折
曲げ角θは同一平面上で一定の角度とする。

この折曲げで骨材支持部３ａ、３ａの両骨材支持孔６，
６は二次元的に異る方向に向くことになり、骨材支持部
３ａ。

３ ａ 、３ ｂ 、３ ｂの骨材孔は三次元的に異る
方向をとることになる。

次に四角形筒状組立風Ａを組立てる方法について説明す
ると、本例の組立風は四角形筒状の単位風体Ｕ１が４個
直列状に連結した組立風である。

第１図の鎖線円で囲まれたジヨイント部分５の如くジョ
インｔ−１ａは骨材支持部３ ａ 、３ ａの骨材孔６
のなすθ角が９０°になるように折り曲げ各ジヨイント
２の骨材孔６に骨材７を挿嵌し、第１図に示す如く、単
位風体Ｕ１が４個直列に連結された骨格を形威し、該骨
格に翼面材料２０を張設し、各骨材７に接着剤を適用し
て翼面材料を骨材７に固定する。

本例の場合、組立てた風体の上端および下端におけるジ
ョイン）ｌａの骨材支持部３ｂの骨材孔６には骨材７を
挿嵌する必要はない。

上記の角筒形組立凧Ａは単位風体Ｕ１が４個の場合を示
したが、ほかに単位風体Ｕ１が１個若しくは２個以上集
金した組立風に前記実施例に準じて組立てることができ
る。

単位風体Ｕ１が１個の場合は、横方向の骨材７を４本で
四角形の骨格を構成し、この骨格２個を縦方向の骨材４
本で連結して骨格が形成される。

実施例 ２ 本例は第７図に示し、先筒状単位風体Ｕ２の９個が菱形
の階段状に集合した組立風の例である。

ジヨイント１ｂは実施例１のジヨイント１ａと比較して
板状体２ｂがほぼ三角形状である点、板状体２ｂに切欠
部９が列設された点、板状体連結骨材支持部３Ｃは骨材
支持部３ｂに対して骨材孔の中心線が同一直線上にあり
、切欠部９に近接している点、骨材支持部４の骨材孔６
が骨材支持部３ａ。

３ ａ 、３ ｂ 、３ ｂの骨材孔６に対して直角方
向になっている点、骨材支持部３ｂに対する骨材支持部
３Ｃに前記骨材支持部４が連設されている点などが異な
り、他は同様である。

丸筒状の単位風体Ｕ２を階段状配置にして菱形に結合し
た組立風Ｂを形成したものであって、一つの単位風体Ｕ
２と他の単位風体Ｕ２が階段状に連結される部分１０は
ジヨイント１ｂを２個、前記切欠部９を相対して両ジヨ
イントｌｂ、ｌｂを第８図（両ジヨイントｌｂ、ｌｂは
鎖線で繋いでいる。

）の状態から切欠縁１１，１１を近接し、板状体連結骨
材１２を骨材支持部３ ｃ 、３ ｃに挿嵌し、板状体
２ｂ、２ｂが互に相反する方向に折曲った状態に組んで
使用する。

横方向の骨材支持部３ａ、３ａの骨材孔６には骨材７を
挿嵌し輪形骨格１３を形成し、横方向の骨材支持部４の
骨材孔６には骨材７を挿嵌して直径方向補強骨材１４．
１４を単位風体Ｕ２の上下端において形成する。

実施例 ３ 本例は第１３図に示し、四角形筒状単位風体Ｕ３の９個
が菱形階段状に結合した組立風の例である。

ジヨイントＩＣは実施例２のジヨイント１ｂと比較して
骨材支持部４を有しない点が異り、他は同様である。

四角形筒状の単位風体Ｕ３を階段状配置にして菱形に結
合した組立風Ｃを形成したものであって、単位風体Ｕ３
は実施例１と同様に組立て、単位風体Ｕ３と他の単位風
体Ｕ３が階段状に連結される部分１７は実施例２と同様
にジヨイント１Ｃを２個、前記切欠部１６を相対して両
ジョインＨＣ，ＩＣを第１４図（両ジョインＨＣ，ＩＣ
は鎖線で繋いでいる。

）の状態から、切欠縁１８，１８を近接し、板状体２Ｃ
，２Ｃが互に相反する方向に折曲げられた状態に組んで
使用する。

ジョイン）２Ｃの各骨材孔６に骨材７を挿嵌して、第１
３図に示す如く組立風Ｃができ上る。

実施例 ４ 本例は前実施例１ないし３のジヨイント部分５．１０．
１７の骨材７の先端７ａに膨出部分２１を設けた他の実
施例（第１９図）であって、骨材７の先端７ａにプラス
チック製ジヨイントの骨材孔６よりも大なる膨出部分２
１を設け、該骨材を骨材孔６に圧入することにより嵌着
が強固にできる。

実施例 ５ 本例もジヨイント部分５，１０．１７の他の実施例（第
２０図）であって、骨材７の先端７ａをプラスチック製
ジヨイントの骨材支持部３ ａ 、３ ｂ 、３ Ｃな
どの骨材孔６の内接円よりも大なる円形断面とし、該骨
材を骨材孔６に圧入して嵌着を強固にすることができる
。

実施例 ６ 本例もジヨイント部分５．１０．１７の他の実施例（第
２１図）であって、骨材７の先端７ａの一側面にテーパ
面２２が形設され、該骨材と骨材のテーパ面２２に係合
する楔材２３とがプラスチック製ジヨイントの骨材支持
部３ａ、３ｂ、３Ｃなどの骨材孔６内で両者の圧接によ
り嵌着可能とされている。

本考案は上記の如く、板状体に３力所以上の骨材支持部
を設け、この骨材支持部の骨材孔の中心線と平行に折曲
げ溝を列設し、骨材支持部の折曲げにより三次元的に方
向の異なる三方向以上の骨材孔を有するジヨイントが得
られ、これを使用することによって横方向および縦方向
の骨材を前記ジヨイントを要として結合することができ
るから、組立てた風体は強固な骨格が構成され、風体の
組立てが容易で、手数がかからないという利点がある。

従って予じめ単位風体を家庭または工場で組んでおいて
、これの適当数を凧挙げ現場に運搬して複数の大形風を
組立てることも容易であるから、従来のような運搬およ
び格納ができないという悩みを解消することができる。

また、ジヨイントの骨材支持部を設けた基体が板状体で
あるから、板状体が骨格の要となり骨材を強固に支持す
ると同時に空気抵抗が少なく、かつ該板状体を折り曲げ
て骨材の方向を自由に変えることができるから、多角形
筒、先筒その他各種の単位風体およびその集合体である
筒形、階段状などの組立風を組立てることができ、変化
形凧の製作に有利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施態様を例示し、第１図乃至第６図は
実施例１に関する図で、第１図は四角形筒状組立風の斜
視図、第２図は第１図中の鎖線円で囲まれた部分の拡大
図、第３図はジヨイントの正面図、第４図は第３図ＩＶ
−ＩＶ線における断面図、第５図は同平面図、第６図は
第５図の状態から板状体を折曲げ角θまで折曲げた状態
の図、第７図乃至第１２図は実施例２に関する図で、第
７図は丸筒状単位風体を集合した組立風の斜視図、第８
図は第７図中の鎖線円で囲まれた部分の拡大図、第９図
はジヨイントの正面図、第１０図は第９図のＸ〜Ｘ線に
おける断面図、第１１図は同平面図、第１２図は第１１
図の状態から板状体を折曲げた状態の図、第１３図乃至
第１８図は実施例３に関する図で第１３図は四角形筒状
単位風体を集合した組立風の斜視図、第１４図は第１３
図中の鎖線円で囲まれた部分の拡大図、第１５図はジヨ
イントの正面図、第１６図は第１５図の■−■線におけ
る断面図、第１７図は同平面図、第１８図は第１７図の
状態から板状体を折曲げ角θまで折曲げた状態の図、第
１９図ないし第２１図はジヨイントに骨材を嵌挿した部
分の実施例４ないし実施例６に関するジヨイントの一部
断面図である。 １ ａ 、１ ｂ 、Ｉ Ｃ・・−・・ジヨイント、２
ａ、２ｂ、２Ｃ・・・・・・板状体、３ａ、３ｂ・・・
・・・骨材支持部、４・・・・・・骨材支持部、５・・
・・・・ジヨイント部分、６・・・・・・骨材孔、７・
・・・・・骨材、７ａ・・・・・・先端、８・・・・・
・折曲げ溝、９・・・・・・切欠部、１０・・・・・・
階段状連結部、１１・・・・・・切欠縁、１２・・・・
・・板状体連結骨材、１３・・・・・・輪形骨組、１４
・・・・・・直径方向補強骨材、１６・・・・・・切欠
部、１７・・・・・・階段状連結部、１８・・・・・・
切欠縁、２０・・・・・・翼面材料、２１・・・・・・
膨出部分、２２・・・・・・テーパ面、２３・・・・・
・楔材、Ｕ、Ｕ、、Ｕ２．Ｕ、・・・・・・単位風体、
Ａ、Ｂ、Ｃ・・・・・・組立風。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （↓）板状体の片面側に骨材孔の中心線が同一平面上に
   あるように少くとも３カ所の骨材支持部が筒状に設けら
   れ、該骨材支持部の骨材孔の中の２つは中心線が同一線
   上にあり、他の骨材孔の中心線は該直線に直交しており
   、板状体に前記骨材孔の中心線に平行な折曲げ溝が列設
   されてジヨイントが形成され、該ジヨイントの前記骨材
   孔の中心線が同一直線上にある骨材支持部が相互に対向
   する方向に折曲げられて骨材孔の中心線が同一平面上で
   折曲げ角θをなす状態において、折曲げ側の骨材支持部
   の相対する骨材孔に横方向の骨材を嵌挿して多角形骨格
   が形成され、該多角形骨格を従方向骨材孔に縦方向の骨
   材を嵌挿して連結して立体的骨格が形成され、該立体的
   骨格の表面に翼面材料が張設されて単位風体Ｕが直筒状
   、階段状配置に組立てられたことを特徴とする組立凧。 （２）ジヨイントが合成樹脂成形物である実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の組立凧。 （３）ジヨイントが軽量金属成形物である実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の組立凧。 （４）同一形状のジヨイントの２個をそれぞれ骨材支持
   部を設けない面を反対方向に向け、骨材によって対称形
   に結合して一つの単位風体Ｕと他の単位風体Ｕの階段状
   連結部を連結した実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   組立凧。