JPS5823782Y2 - 粉体の空気輸送装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、低圧空気によりセメント、酸化アルミニュー
ム等の粉体を高さの異なる複数の個所まで空気輸送する
粉体の空気輸送装置に関する。

従来、−個所から高さの異なる複数の個所へ粉体を空気
輸送する場合、粉体の貯溜タンクから各各の目的の場所
まで直接、低圧空気により粉体を空気輸送する方法が採
用されている。

したがって、各々の目的の場所に輸送された粉体と圧送
空気とを分離する装置を設置する必要があるため、輸送
装置全体の構造が複雑となり設備費が高く、また圧送空
気量を多く必要としランニングコストが増加する欠点が
あった。

この考案は上記の欠点を解消するためになされたもので
、装置の構造を簡略化し、圧送空気の消費量を少なくし
て、設備費やランニングコストを低減することができる
粉体の空気輸送装置を提供することを目的とする。

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

１は粉体を貯溜する貯溜タンクであり、上部に鏡板１ａ
と粉体投入用のシュート２が取り付けられてＬ・る。

貯溜タンク１の底部にはフィルター３を介して一次空気
室５が取り付けられ、貯溜タンク１と一次空気室５とは
一次空気室５の上面に設けた多孔板４により連通されて
いる。

６は一次空気室５に取り付けた空気供給用の導管であり
、弁７を介して分岐管８に接続されている。

９は貯溜タンク１に鏡板１ａを貫通して同心的に垂設さ
れた垂直輸送管であり、その下端はフィルター３の上方
で開口し、さらに弁１０を介して分岐管１１に接続する
低圧空気供給用の導管１２に連結されている。

垂直輸送管９の上端は、第一次分配箱１３を貫通して、
第一分配箱１３の上方に位置する第二分配箱１４の底壁
に連通接続されており、また第一分配箱内においては、
垂直輸送管９から分岐された分岐管１５が開口しており
、分岐管１５の開口部は、第一次分配箱１３の側壁に取
り付けられた開閉シリンダ１６のピストンロッド１７の
先端にリンク１８を介して回転可能に連結された開閉蓋
１９によって開閉可能とされている。

すなわち、開閉蓋１９は、開閉シリンダ１６のピストン
ロッド１７の押出し作動によって、支点２０を中心とし
て開かれ、また縮引作動によって閉じられるようにされ
ている。

また第一分配箱１３の傾斜した底部の下端には、粉体の
搬送個所に連通接続された排出シュート２１が開口して
いる。

一方、第一分配箱１３の上部に設けた排出口２２は図示
されない集塵機に接続されている。

２３は第一分配箱１３内の粉体と排出空気とを分離する
遮蔽板であり、分配箱内に傾斜して取り付けられている
。

また、上方の第二分配箱１４の傾斜した底部の下端には
排出シュート２４が設けられ、排出シュート２４はシリ
ンダ２５の作動によって開閉可能なダンパ２６、ダクト
２７を介して粉体の搬送個所に連通接続されている。

他方、第二分配箱１４の上部には排出口２８が設けられ
、排出口２８はシリンダ２９の作動によって開閉可能な
ダンパ３０、ダクト３１を介して図示されない集塵機に
連通接続されている。

３２は粉体と排出空気とを分離する遮蔽板であり、３３
は粉体である。

つぎに、このように構成されたものについて作動説明す
ると、シュート２から貯溜タンク１内に粉体が投入され
た状態において、第一分配箱１３内に開口した分岐管１
５の開口部を開閉蓋１９により閉じて閉鎖し、かつ第二
分配箱１４の排出シュート２４及び排出口２８をダンパ
２６．３０を開いて開口するとともに、弁７を開いて、
−次低圧空気を分岐管８、導管６を介して空気室５に送
気すると、貯溜タンク１内の粉体は一次低圧空気に含ま
れる微細な気泡と混合し、流動状態となって垂直輸送管
９の内部へ流入する。

一方、弁１０の開放により二次低圧空気が導管１２から
垂直輸送管９に送気されると、垂直輸送管９の内部の粉
体は一層多くの気泡を含有した状態となって、粉体の見
かげ上の密度は貯溜タンク１内の粉体の見かげ上の密度
より極度に小さくなる。

すなわち、垂直輸送管９内は貯溜タンク１内部に対し負
圧状態となるから、流動状となった粉体は垂直輸送管内
を上方へ輸送され、第二分配箱１４内に搬送される。

第二分配箱１４内に輸送された粉体は比重差により、ま
た遮蔽板３２の干渉を受けて圧送空気と粉塵から分離さ
れて所定の搬送個所に排出シュート２４からその位置エ
ネルギーにより搬送される。

一方、圧送空気と粉塵は集塵機に排出口２８から排出さ
れる。

また、第一分配箱１３から低い位置への粉体の搬送は次
のように行われる。

すなわち、開閉蓋１９を開くとともにダンパ２６．３０
を閉鎖すると、低圧の圧送空気とともに粉体は第一次分
配箱１３内に流入し、ここで圧送空気と粉塵から分離さ
れた粉体は排出シュート２１から低い位置にある所定の
搬送個所へ搬送される。

一方、圧送空気と粉塵は排出口２２から集塵機へ搬送さ
れる。

要するに、本考案は貯溜タンクに垂直輸送管を立設し、
該垂直輸送管の上端に第二分配箱を連通接続するととも
に、該垂直輸送管の中間部から開閉可能な開口を備えた
分岐管を分岐して該中間部及び開口を包囲するように第
一分配箱を設けた構成としたので、従来の装置に比較し
て、装置の構造を簡略化し、圧送用空気の消費量を少な
くして設備費やランニングコストを低減しまた、分岐管
の長さが短縮できるため、輸送効率が向上し得る等の効
果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す断面図である。 １・・・・・・貯溜タンク、３・・・・・・フィルター
、５・・・・・・空気室、６，１２・・・・・・導管、
９・・・・・・垂直輸送管、１３・・・・・・第一分配
箱、１４・・・・・・第二分配箱、１５・・・・・・分
岐管、２１．２４・・・・・・排出シュート、２２゜２
８・・・・・・排出口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底部に、−次空気圧送用の導管６と連通可能な空気室５
   をフィルター３を介して連通接続した貯溜タンク１と、
   該貯溜タンク１内に下端を開口して立設され、下端附近
   に二次空気圧送用の導管１２を連通接続した垂直輸送管
   ９と、該垂直輸送管９の中間部を包囲して上壁面に圧送
   空気排出用の排出口２２を、底壁面に粉体の排出シュー
   ト２１をそれぞれ備え、さらに圧送されてきた粉体と圧
   送空気を分離する遮蔽板２３を内部に備えた第一分配箱
   １３と、該第−分配箱１３内に開閉蓋１９を介して開閉
   可能に開口し該第−分配箱１３によって包囲された前記
   中間部から分岐された分岐管１５と、前記垂直輸送管９
   の上端に連通接続されて上壁面に圧送空気排出用の排出
   口２８を、底壁面に粉体の排出ンユート２４をそれぞれ
   開閉可能に備え、さらに圧送されてきた粉体と圧送空気
   を分離する遮蔽板３２を内部に備えた第二分配箱１４と
   、から威る粉体の空気輸送装置。