JPS5823620Y2 - ネジツキセイヒンセイケイヨウカナガタソウチニオケル リガタキコウ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、中コアーを回転させることによってネジ付き
製品の固定金型゛からの離型を遠戚する金型装置におけ
る離型機構の改善に関する。

従来のこの種の離型機構では、製品はネジ部よりの離型
を果たしても中コアーに被冠した態様にあり、手作業等
のいわゆる落しの工程をもって、脱冠させねばならない
という不便があった。

本案は主に斜上不便点の解消を目的としたもので゛あっ
て、その要旨とするところは、中コアー、しいてはこれ
と一体的に回転するところの製品の回転動を別設阻害す
ることない程度の接圧力にて作用するストリッパープレ
ートを付設するとした点にある。

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

本考案の実施される金型装置は固定金型１、移動金型２
、ストリッパープレート３そして中、コアー４とから構
成されていて、移動金型２に形成された成形型面として
の凹部内に固定金型１の突出部が嵌入し、この固定金型
１の突出部を突出位置させた状態で成形型面の下端面部
分を形成するストリッパープレート３が固定金型１上に
配置され、さらに周面にネジ成形面１′を附形した筒形
状をした固定金型１内に上端面を成形型面の一部とする
中コアー４を自転自在ではあるが固定金型１に対して上
下移動不能に組付けて構成されている。

固定金型１の下方に不動に配置された固定プレート６に
下端を回動自在に固定した中コアー４の下端部にはギヤ
ー７が一体に固定されていて、図示省略した適当な駆動
源から中コアー４に回転力が伝達されるようになってい
る。

固定金型１と固定プレート６との間にはエジェクタープ
レート５が上下移動可能に配置されていて、このエジェ
クタープレート５に一体に起立設されたエジェクタービ
ン５′は固定金型１を突き抜けて上端面をストリッパー
プレート３の下面に当接し、エジェクタープレート５と
固定プレート６との間に挿入配置されたスプリング９の
弾力によってエジェクタープレート５を介してストリッ
パープレート３に常時所望の押上げ力を作用させている
。

このスプリング９によるストリッパープレート３に対す
る押上げ力はさほど強力なものではなく、製品Ｓの中コ
アー４との一体となった回転動作時における上昇移動に
従ってストリッパープレート３を押上げることができる
程度であれば良い。

成形型面の一部を形成する中コアー４の上端面には製品
Ｓと中コアー４とを一体に回転させるためにネジ成形面
１′の高さ幅よりもやや大きい高さとなった係止突片４
′が附形されていて、この係止突片４′によって成形さ
れる製品Ｓの中コアー４上端面に対向する個所には引掛
り片Ｓ′が垂下設されることになる。

なお、図示実施例の金型装置は中コアー４を上下に貫通
した状態でランナ８が形成されていて、いわゆる内ビン
ゲートコアドライブ方式の金型装置となっている。

本考案機構は上記の如き構造となっているので、第１図
図示の如く型締めして固定金型１と移動金型２とストリ
ッパープレート３とそして中コアー４とによって型窩を
形成し、この型窩内に中コアー４内に貫通形成されたラ
ンナ８を通して可塑化成形材料を射出し製品Ｓを成形す
る。

製品Ｓが射出成形されて充分に冷却された所で、移動金
型２を上昇移動させる。

この移動金型２の上昇移動に際して、製品Ｓは、それ自
体の冷却による熱収縮およびネジ部Ｓ／／のネジ成形面
１′への螺合によって固定金型１側に耐着したままとな
る。

移動金型２の上昇移動すなわち金型装置の型開きが完了
したならば、適宜駆動源によりギヤー７を介して中コア
ー４を、固定金型１に螺合した状態となっている製品Ｓ
の固定金型１への螺合を解く方向へ回動させる。

中コアー４のこの回動によって係止突片４′間に引掛り
片Ｓ′を係止させた製品Ｓは中コアー４と一体的に固定
金型１に対して回転する。

製品Ｓが固定金型１に対して回転すると、ネジ部Ｓ″と
ネジ成形面１′との螺合によって製品Ｓは固定金型１に
対してその固定金型１との螺合を解くべく上昇移動する
。

この製品Ｓが中コアー４と一体となって回転しながら固
定金型１に対して上昇移動するとエジェクタービン５′
を介してスプリング９の押上げ力を常時受けているスト
リッパープレート３は製品Ｓに追従して上昇する。

製品Ｓの中コアー４との一体となった回転は係止突片４
′と引掛り片Ｓ′とが係止している範囲だけであるが、
前記した如く、係止突片４′の高さはネジ成形面１′す
なわちネジ部Ｓ″の高さ幅よりも大きいので、固定金型
１に対する製品Ｓの螺合が完全に解かれるまでは製品Ｓ
と中コアー４とは一体に回転動作することになる。

中コアー４に対する製品Ｓの上昇移動が進んで係止突片
４′と引掛り片Ｓ′との係止が解かれる頃・には固定金
型１に対する製品Ｓの螺合は完全に解かれた状態となっ
ているので、製品Ｓはスプリング９の押上げ力をエジェ
クタービン５′を介して常時受けているストリッパープ
レート３によって固定金型１から完全に離型するまで押
し上げられ（第２図参照）離型が完了する。

このように、本考案機構は、中コアー４が回転するだけ
で上昇移動しないでよいので、中コアー４の固定金型１
および固定プレート６への組付は機構また中コアー４に
対する回転力伝達機構の構造が簡単となる。

また、成形される製品Ｓの頂板の内面すなわち引掛り片
Ｓ′が形成される部分には必然的に凹部が形成されるこ
とになるので、この凹部を利用してバッキング材等の取
付けが容易となり、特に液体収納容器用の螺合キャップ
の成形に有効である。

さらに、第２図図示の如く、製品Ｓが固定金型１から完
全に離型した状態において、製品ＳとストＩＪ ”７パ
ープレート３との間には耐着力が全くないのであるから
、中コアー４が水平姿勢となっている場合には製品Ｓの
固定金型１からの離型と同時に製品Ｓはその自重によっ
て所定の収納部に落下することになるので、製品Ｓの離
型後における製品Ｓの落し作業は全く不要とすることが
できる。

以上の説明から明らかな如く、本考案は構造が簡単なの
で実施がし易く、かつその動作制御も単に中コアー４を
回転させるだけで良く、さらに離型後における落し作業
等の事後操作を必要としない等金型装置の離型機構とし
て実用上多くの優れた作用効果を発揮するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した金型装置の型締め状態を示す
縦断面図、第２図は型開き状態を示す縦断面図である。 符号の説明 １；固定金型、１′；移動金型、３；スト
リッパープレート、４；中コアー、４′；係止突片、５
；エジェクタープレート、５′；エジェクタービン、６
；固定ブレート、７；ギヤー、８；ランナ、９；スプリ
ング、Ｓ；製品、Ｓ′；引掛り片、Ｓ″；ネジ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周面にネジ成形面１′を有する筒形状をした固定金型１
   内にギヤー７を固定した中コアー４を自転自在に嵌装し
   、固定金型１に対するストリッパープレート３の上昇移
   動によって製品Ｓを離型させるネジ付き製品成形用金型
   装置であって、固定金型１下方に上下移動可能に配置さ
   れ、かつ固定金型１を突き抜けて上端面をストリッパ−
   プレート３下面に当接させたエジェクタービン５′を有
   するエジェクタープレート５に常時所望の押上げ力を作
   用させるスプリング９を組付け、また成形型面の一部を
   形成する中コアー４の上端面に製品Ｓの中コアー４に対
   する空転を防止するネジ成形面１′の高さ幅よりもやや
   大きい高さの係止突片４′を附形して戊るネジ付き製品
   成形用金型装置における離型機構。