JPS582358B2 - フンジヨウゲンリヨウノカシヨウホウホウ オヨビ ソノプラントソウチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、石灰を含む粉状の予熱された原料特にセメン
ト原料の少くとも部分蝦焼に関し、原料は部分蝦焼前に
ロータリーキルン内でもしあらば最終蝦焼処理および焼
結の如き最終熱処理を受けそして最終的には冷却空気に
よりキルン外で冷却作用を受けるようになっている。

こゝにいう蝦焼とはＣａＣＯ３からＣＯ２を排除するこ
とで、実質的な熱供給を要する吸熱処理である。

処理すべき原料がセメント原料である際蝦焼に続く最終
熱処理は、セメントクリンカーを生ずる発熱処理である
ところの焼結である。

従って焼結には原料の温度を焼結温度まで高めかつ熱損
失を補填するに足るだけの適度な熱の供給を必要とする
。

本発明によれば、石灰を含む粉状の予熱された原料が傾
斜したロータリーキルンを通過して該キルン内で最終熱
処理を受ける前原料の少くとも部分蝦焼を行う方法にお
いて、キルンに送られた少くとも一部蝦焼した高温の原
料をキルンの上方端部まで固体または液体燃料と密に混
合し、この燃料から高温の原料との出会いにより可燃ガ
スを放出せしめ、この可燃ガスをキルン排出ガスと共に
蝦焼室へ通過せしめ、蝦焼室内では概ね未蝦焼の予熱さ
れた原料をガス混合物内に浮遊せしめ、また可燃ガスを
発火しかつ予熱さわた原料の個々の粒子を所望程度まで
蝦焼すべく酸素含有ガスを蝦焼室に供給し、その結果少
くとも一部蝦焼した原料流子を蝦焼室からの排出ガスの
流れから分離してキルンの上方端部に送るようになって
いる。

従来方法によれば、燃料を燃やすことにより高温煙ガス
の流れを作り出し高温ガスを蝦焼すべき坤料に通過せし
めるものであった。

本発明方法によれば、熱は、原料の個々の粒子に関する
限り、消費個所つまり原料粒子が燃焼可燃ガス中に浮遊
する個所で発生するようになっている。

その結果予熱された原料の粒子、酸素および可燃ガスが
非常に密に混合し、そのため所望程度の燗焼が大よそ等
温的にかつ比較的低温で起るようになる。

本発明によれば、キルンの上方端部に送られる燃料は、
固体または液体燃料の何れかである。

前者の場合には粉炭の如き微細に分割した固体燃料が使
用されるが、別に相粒の燃料も使用することができる。

固体燃料も高温の爛焼された原料と出会った際同様に振
舞い、燃料油の蒸発と同様に可燃ガスを放出する。

酸素含有ガスは大気からなるか或はこれを含み、特に最
終製品の冷却に使用して予熱された空気例えば冷却撥空
気からなるか或はこれを含み、これにより熱経済が改良
される。

また酸素含有ガスは大気と冷却撥空気との混合物である
こともできる。

酸素含有ガスはキルンを通じて蝦焼室に供給することが
できる。

こうしてキルン内の熱処理を行うためキルン内で焼やさ
れる炎に酸素を補給するために必要な空気量よりもより
多くの二次燃焼空気を傾斜したロータリーキルンの下方
端部内に導入し、こうして過剰の酸素含有ガスがキルン
排出ガスの一部としてキルンの上方端部を通過して全部
または一部が蝦焼室に供給される。

本発明はまた本発明方法を実施するための石灰を含む粉
状原料の熱処理用プラント装置を提供するもので、当該
プラント装置は傾斜したロータリーキルンを備え、該キ
ルンの上方端部を原料予熱装置および蝦焼装置に接続し
また下方端部を最終熱処理製品用冷却装置に接続し、新
たに導入した少くとも一部爛焼した原料と混合させるべ
く固体または液体燃料をキルンの上方端部内に供給する
装置、および酸素含有ガスを蝦焼装置に供給する装置を
備えている。

このプラント装置はセメント原料粉末からセメントタリ
ンカーへの転換に特に使用して好適である。

原料予熱装置はサイクロン浮遊予熱装置の形態をとるこ
とが好ましい。

この場合に原料予熱装置の最下方サイクロン用立上り管
が蝦焼装置を構成することができる。

傾斜したロータリーキルンの上方端部には燃料用供給装
置がキルン内に開口している個所に少くとも一部蝦焼し
た原料の溜りをキルン入口内に形成する装置が設けられ
ている。

この溜り形成装置は原料の溜りのまわりに燃料と高温の
暇焼した原料の有効な混合を引き起しかくて燃料ガスの
有効な抽出をもたらすように働いている。

一実施において原料の溜りをキルン入口内に形成する装
置はキルン裏張りから突出しかつ燃料用供給装置がキル
ン内に開口する個所から下流側のキルン直径を制限する
リングからなっている。

他の実施例においては、この原料溜り形成装置は燃料用
供給装置がキルン内に開口している個所でキルン壁に設
けたふくらみからなっている。

本発明方法を実施するためのプラント装置の実施例が添
付図面に示されている。

さて第１図において活リング２を備えたロータリーキル
ン１は基礎３上に回転可能に設置したローラ（図示され
てない）により支持されている。

ロータリーキルンにはさらにバーナー管４、ダムリング
５、蝦焼された原料の逆流出を阻止する他のリング５ａ
，燃料供給装置６および蝦焼された原料を供給するバイ
プ７が設けられている。

ロータリーキルン１はその下端にシャフト状のクリンカ
ーシュート８が接続し、シュート８を通ってクリンカー
が従来形のグレート式クリンカー冷却装置９に流れる。

シュート８またはクリンカー冷却装置９からの冷却空気
を落下するタリンカーの流れに向流してキルン内に搬送
する働きをなし、この冷却空気はキルン内で二次燃焼空
気として働くようになる。

傾斜したロータリーキルン１の上方端部に立上り管１０
が接続し、この立上り管１０の下方端部がシャフト状の
蝦焼装置１１を構成するようになつており、蝦焼装置１
１にはシュート８を介してクリンカー冷却装置９から冷
却撥空気として酸素含有ガスを供給するパイプ１２が設
けられている。

立上り管１０および蝦焼装置１１は単独のサイクロン１
３内に上向きに開口し、サイクロン１３はサイクロン型
原料予熱装置の１部を構成し、この予熱装置は全部で４
個のサイクロン１３，１４，１５および１６、付属する
立上り管１０，１７，１８および１９、および原料送り
管７，２０，２１，２２および２３を備え、供給管２３
は該予熱装置に原料を送るように働いている。

ガスは排気ファン２４により全プラント装置を通じ引出
される。

ファン２４の圧力側は集じん装置２５次いで下方端部２
６のみを示した煙突に接続している。

第２図には第１図のものと同じ型式のプラント装置が示
されている。

このプラント装置の場合、キルン１にはキルン内への原
料をせき止めるためダムリング５の代りにふくらみ部５
′が設けられ、パイプ１２′がクリンカー冷却装置の他
端部に接続されている。

クリンカー冷却装置は、遊星状配置の冷却管２８を備え
かつ基礎３０上に回転可能に配置したローラ（図示され
てない）により支持された活リング２９が取巻いている
中心ドラム２７をもった回転形式のものである。

第３図は第２図のプラント装置の一部変形例を示してい
る。

シャフト状のＷ装置１１の一側面にはタリンカー冷却装
置よりは他の供給源からの酸素含有ガスを供給するパイ
プ１２”が設けられている。

パイプ１２”はガス量を調節するためのダンパー３１を
有し、ガスは新鮮な大気或は各種供給源からの酸素含有
ガスの混合物、好ましくは予熱されたガス混合物である
。

第１図によるプラント装置の運転中、逆流出阻止のリン
グ５ａとダムリング５間に蓄積した高温の蝦焼された原
料に対し燃料が供給装置６により供給される。

蝦焼された原料の蓄積物の含有熱により熱料が蒸発しま
たはガスを放出し、この燃料の蒸気またはガスは高温の
キルン溌ガスに随伴し、キルン溌ガスが酸素を含んでい
ないため、発火することなく蝦焼装置１１内に流入する
。

蝦焼装置１１内で高温ガスは原料と混合する。

原料は２３，１９，１６，２２，１８，１５，２１ ，
１７，１４，２０の径路を通って徐々に昇温する。

前記のガス混合物がパイプ１２を通じ導入される酸素含
有カスに出会ったときのみ可燃ガスが発生し、原料の蝦
焼が起る。

その後烟焼された原料はサイクロン１３内でガスから分
離され最終的にはパイプ７を通じキルン１内に導入され
る。

完全に蝦焼されていない原料粒子はキルン１内で最終の
蝦焼処理を受ける。

如何なる場合でも完全に蝦焼された原料は続いて焼結さ
れ最終クリンカー製品となる。

クリンカーはシュート８を経て、例えば図示の如きグレ
ート冷却器或は他の形式のクリンカー冷却装置９に流入
する。

第１図において、酸素含有ガスは冷却装置９から発生し
て、シュート８から引き出されパイプ１２を介して蝦焼
装置１１に流入する。

原料の蝦焼には大ざっぱに言って蝦焼された原料の引続
く焼結に要する燃焼用空気量の約２倍を必要とするから
、シュート８を上昇するガスの流量は、約１／３がキル
ン１内へ、約２／３がパイプ１２を通って蝦焼装置１１
内へ流入するように、ガス流路の寸法を適切に決めると
考慮がとられている。

第１図におけるパイプ１２の長さをかなり短くする観点
からは、第２図に示すプラント装置が好ましい。

冷却撥空気の約２／３からなる酸素含有ガスはクリンカ
ー冷却装置のキルン接続部とは反対の端部から引き出さ
れ、次いで比較的短いパイプ１２′を経て蝦焼装置１１
に流入する。

この場合クリンカー冷却装置は回転形式のものである。

冷却撥空気の残りの１／２はシュート８を径でロータリ
ーキルン１内に流入する。

第３図においてパイプ１２”に設けたダンパー３１は蝦
焼装置１１に流入する酸素含有ガスの量を調節するため
に使用することができる。

この場合に、酸素含有ガスは新鮮な大気か、或は各種の
利用可能な供給源からのガスの混合物で、熱経済の面か
ら好ましくは予熱状態にあるものとし得る。

第１図によるプラント装置には、キルン１の長さを超え
る距離にわたって冷却撥空気を搬送すべく巾広の長いパ
イプ１２の設置を要するという欠点がある。

第２図によるプラント装置はこの点を改良し、パイプ１
２′の長さはクリンカー冷却装置の水平長に概ね対応す
る長さだけ短くなっている。

この点に関して、第４図によるプラント装置は、パイプ
１２（或は１２′）を取り去ってさらに改良している。

しかしながら、この場合には酸素含有ガスの蝦焼装置に
対する搬送を確実にするための処置をとらねばならない
。

そこで第４図に示すプラント装置においては、バーナー
パイプ４の端部に維持される炎に酸素を補給しかつ蝦焼
された原料のセメントクリンカーへの焼結をキルン内で
実施するに必要な空気量よりもより多くの２次燃焼空気
がクリンカー冷却装置９からシュート８を介してロータ
リーキルン１の下方端部内に導入される。

ロータリーキルン１が前述のように作動する際ダムリン
グ５を通過するガスは、通常のロータリーキルンの運転
慣例と異なり、供給装置６を通じてキルン１の入口端部
に加えた燃料の蝦焼装置１１における燃焼を助長するに
足る酸素を含んでいる。

しかしながら、第４図のプラント装置では、可燃ガスが
発生する個所、すなわちリング５と５ａ間の蝦焼された
原料の蓄積個所における酸素の存在により、可燃ガスの
１部が蝦焼装置１１、パイプ２０の開口から放出される
予熱した原料と出会うところ、に達する前に発火すると
いう危険がある。

か５るガスの早期発火は望ましからざるものである。

というのはキルンロの構造が該構造およびその周囲を形
作る材料に対してあまりに高い温度になるからである。

この点からすれば、第１図或は第２図に示すプラント装
置が好ましいと言える。

【図面の簡単な説明】

第１図はセメント焼成用プラント装置の概略図、第２図
はキルンの上方端部のダムリングがふくらみとなってい
るプラント装置の変形例の概略図、第３図はタリンカー
冷却装置でなくて他の供給源から烟焼装置に酸素含有ガ
スを供給する装置を示したプラント装置の１部の変形例
を示す部分図、および第４図はロータリーキルンが他の
機能に加えて蝦焼装置用の酸素含有ガスの供給源として
働くようにしたプラント装置の他の変形例の概略図であ
る。 １……ロータリーキルン、６……燃料供給装置、９……
冷却装置、１１……蝦焼装置、１２……酸素ガス供給装
置、１３〜１６，１０，１７〜１９、および７，２０〜
２３……予熱装置（１３〜１６……サイクロン、１０，
１７〜１９……立上り管、７，２０〜２３……原料送り
管）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 石灰を含む粉状の予熱された原料が傾斜したロータ
   リーキルンを通過して該キルン内でさらに熱処理を受け
   る前原料の少くとも部分蝦焼を行う方法であって、キル
   ンに送られた少くとも一部蝦焼した高温の原料をキルン
   の上方端部で固体または液体燃料と密に混合し、この燃
   料から高温の原料との出会いにより可燃ガスを放出せし
   め、この可燃ガスをキルン排出ガスと共に蝦焼室へ通過
   せしめ、爛焼室内では概ね未蝦焼の予熱された原料をガ
   ス混合物内に浮遊せしめ、また可燃ガスを発火しかつ予
   熱された原料の個々の粒子を所望程度まで蝦焼すべく酸
   素含有ガスを蝦焼室に供給し、その結果少くとも一部蝦
   焼した原料粒子を蝦焼室からの排出ガスの流れから分離
   してキルンの上方端部に送るようにした蝦焼方法。 ２ 石灰を含む粉状原料の熱処理用プラント装置であっ
   て、傾斜したロータリーキルンを備え、該キルンの上方
   端部を原料予熱装置および蝦焼装置に接続しまた下方端
   部を最終熱処理製品用冷却装置に接続し、新たに導入し
   た少くとも一部蝦焼した原料と混合させるべく固体また
   は液体燃料をキルンの上方端部内に供給する装置、およ
   び酸素含有ガスを蝦焼装置に供給する装置を備えてなる
   熱処理用プラント装置。