JPS5822763Y2 - 自動消火装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動消火装置に関し、その目的は、複数個の消
火液タンクの適宜一部のものから火災の発生にともなっ
て消火液を自動的に送給しスプリンクラ−等から散布し
て消火し、かつ消火作業を継続しつつ順次空になった消
火液タンクに消火液を補充できるようにすることにある
。

以下には図示の実施例について説明する。

１は建物、トンネル等の壁、天井等の所要部位に配置し
た送液管で、分配器２を介して延設した分岐管３の先端
に噴射口を常時開放しているスプリンクラ−４及びノズ
ル５を装着している。

モして送液管１の基端側を、建物の地下室等で特別に防
火構造にした処に設置した１対の消火液タンク６．６の
注出ロア、７に元栓８，８を介し接続している。

上記消火液タンク６．６は円筒形で一側に前記注出ロア
、７を、他側に逆止弁を具えた注入口９゜９を設け、そ
の注入口９，９から適宜の消火液を注入しそれを圧縮し
た空気あるいは炭酸ガス等により加圧した状態で貯蔵し
ている。

１０．１０は上記注入口９，９に着脱自在に装着した圧
力計である。

前記元栓８，８はハンドル１１，１１の回動操作により
弁体１２を進退させて注出ロア、７を開閉するものであ
る。

１３．１３は送液管１の元栓８，８の至近位置に設けた
バルブで、それは、両側開口を送液管１に接続した弁面
１４に摺動自在に嵌挿した弁軸１５が左右動（第２図）
することにより弁体１６が弁口１７を開閉し、かつこの
弁軸１５の外側突出部分に巻装したコイルバネ１８によ
って弁軸１５を、弁口１７が開成される状態に維持すべ
く付勢している。

１９．１９は上記バルブ１３．１３の至近位置に設けた
支持台で、その左側に支承枠２０，２０を、同右側に正
逆回転モーター２１，２１をそれぞれ設置している（第
１，２図）。

上記支承枠２０の中央に横架した案内板２２゜２７間に
は、−側を上記モーター２１の回転軸２３にカラー２４
で連結し他側外周に雄ねじ２５を形成した駆動軸２６を
挿通し、この駆動軸２６と前記弁軸１５との各先端を同
一軸線上において所要の間隔をあけて対向させ、かつ駆
動軸２６の雄ねじ２５を形成した部分を案内板２２．２
７間に位置させている。

また、案内板２２，２７間にスライダー２７を摺動自在
に嵌合するとともに、上方の案内板２２の中央に開設し
たスリット２８にスライダー２Ｔの上面に設立した連繋
杆２９を遊挿している（第２図）。

そして上記スライダー２７は中央に雌ねじ孔３０を開設
し、それに前記駆動軸２６を螺合してあり、前記正逆回
転モーター２１が正回転したときには雌ねじ孔３０と駆
動軸２６の螺合部分が増加して右方（第２図）に摺動し
、逆回転したときには螺合部分が減少して左方（同図）
に摺動するとともに、このスライダー２７の左側面（同
図）には前記弁軸１５の先端に固着した突子３１を前記
コイルばね１８の付勢により常時圧接している。

しかして、通常はスライダー２７が閉位置（第２図）に
あって弁軸１５を弁体１６が弁口１７を閉じる位置に維
持するとともに、モーター２１が正回転してスライダー
２７が右方に摺動して開位置に変位すると、弁軸１５が
コイルはね１８の付勢により右方（同図）に変位して弁
口１７が開成される。

一方、モーター２１が逆回転しスライダー２７が左方に
摺動して閉位置に変位すると弁軸１５がコイルばね１８
の付勢に抗して左方に変位し弁口１Ｔが弁体１６により
閉じられる。

３２．３’は手動スイッチで、それは、電源３３、自動
停止スイッチ３４．３４並びに前記モーター２１，２１
にそれぞれ接続されていて、上記モーター２１の回転を
正逆両方に切り換えるように設定されている。

また、上記自動停止スイッチ３４は前記支承枠２０の案
内板２２上に設置され、スライダー２７に連動してバル
ブ１３の開閉にともないモーター２１の回転を自動的に
停止するものである。

この自動停止スイッチ３４は、合成樹脂製の基板３５に
案内用のスリット３６とそれに連続する凹部３７をそれ
ぞれ形成し、その凹部３７の両側には各１対の細長板状
の固定接触子３Ｂ、３８，３９゜３９を設け、これらの
下方に直角に折曲した各端部を四組３７内においてたが
いに所要の間隔をあけて対向させている。

４０は同じく合成樹脂製の摺動杆で、前記四組３７内の
各固定接触子３８．３９の対向間に載置し、−側に取り
付けた千面略Ｕ字形のフレーム４１を前記案内用のスリ
ット３６に前後動自在（第３図）に嵌合り、７５つその
フレーム４１内に前記連繋杆２９の上端部分を前後動自
在に挿入するとともに、この摺動杆４０に正回転用の可
動接触子４２と逆回転の可動接触子４３を取り付けてい
る。

可動接触子４３は板ばね製で略Ｕ字形をなし、中央部分
を摺動杆４０に固着して両側部分を少しく外方に拡開し
、先端を摺動杆４０の前側に向けている。

また、可動接触子４２は同じく板ばね製で両側部分が略
■字形をなし、中央部分を摺動杆４０に固着して両側部
分の先端を摺動杆４０の後側に向けている。

そして前記スライダー２Ｔが閉位置にあるときには、可
動接触子４２が固定接触子３９，３９に接触する一方、
可動接触子４３が固定接触子３８゜３８とわずかに離隔
し、連繋杆２９がフレーム４１の略後側半部（第３図）
にある。

また、スライダー２７が開位置に変位したときには、可
動接触子４３が固定接触子３Ｂ、３８に接触する一方、
可動接触子４２が固定接触子３９゜３９から離隔し、連
繋杆２９がフレーム３８の略前側半部（第３図）にある
関係に設定されている。

４４．４５は公知の自動火災感知器及び手動火災報知器
で、これらは、自己保持型リレー回路４６を介して前記
電源３３、手動スイッチ３２゜３２１自動停止スイツチ
３４．３４及び火災報知用のブザー４７に接続されてい
る。

しかしていま、一方の手動スイッチ３２と両方の自動停
止スイッチ３４が正回転にセットされ、かつスライダー
２７が閉位置にあって元栓８，８、バルブ１３，１３が
閉成され、他方の手動スイッチ３２′がオフになってい
るものとする。

そして火災の発生を自動火災感知器４４が感知するか手
動火災報知器４５が作動されて自己保持型リレー回路４
６がオンの状態を保持すると、それによりブザー４７が
鳴り、一方のモーター２１のみが正回転しスライダー２
７が閉位置から開位置に摺動するのにともなって、それ
に対応する一方のバルブ１３が開成して送液を開始する
。

他方のバルブ１３は閉成している。

そして、上記バルブ１３が略半開するところまでスライ
ダー２７が摺動したとき、連繋杆２９がフレーム４１の
前側内端（第３図）に当接してその引き続く同方向への
摺動にともない摺動杆４０も摺動し、バルブ１３が全開
されたとき、可動接触子４２が固定接触子３９．３９か
ら離隔して正回転回路がオフになり、モーター２１が自
動的に停止する一方、可動接触子４３が固定接触子３８
゜３８に接触する。

かくして、一方のバルブ１３が全開し消火液が送液され
てスプリンクラ−４、ノズル５から散布゛される。

この場合、上記自動火災感知器４４及び手動火災報知器
４５が焼失しても、自己保持型リレー回路４６が一部オ
ンの状態になれば、モーター２１の作動に支障を来たす
ことがないとともに、自動停止スイッチ３４が逆回転に
なっても、手動スイッチ３２が正回転にセットされてい
るので、モーター２１が不用意に逆回転してバルブ１３
が閉成されることがない。

そして、上記開成されたバルブ１３に対応する消火液タ
ンク６の消火液を全て使用しても消火できないときには
、他方の手動スイッチ３２冬オンする。

これにより手動スイッチ３２′に対応するバルブ１３が
開成して消火液タンク６から消火液が送給され、スプリ
ンクラ−４、ノズル５から散布して消火作業を継続する
一方、空になった消火液タンク６の元栓８を閉成し注入
口９から消火液を充填しておき、もう一方の消火液タン
ク６が空になった場合に備えておくことができるもので
ある。

そして、鎮火後に手動スイッチ３２，３２’を逆回転に
切り換えると、自動停止スイッチ３４゜３４が逆回転に
なっているのでモーター２１゜２１は逆回転し、スライ
ダー２７が開位置から閉位置に摺動するのにともないバ
ルブ１３が閉成し、かつそれが略半閉するところまでス
ライダー２７が摺動したとき、連繋杆２９がフレーム４
１内で摺動杆４０に当接してその引き続く同方向への摺
動にともないこの摺動杆４０も摺動し、可動接触子４３
が固定接触子３８，３８から離隔し逆回転回路がオフに
なってモーター２１．２１が自動的に停止し、かつバル
ブ１３，１３は閉成されかつ可動接触子４２が固定接触
子３９，３９に接触する。

この場合、上記自動停止スイッチ３４．３４が正回転に
なっても手動スイッチ３２ 、３２’が逆回転にセット
されているので、モーター２１，２１が不用意に正回転
しバルブ１３．１３が開成することがない。

なお、上記実施例では、消火液を加圧して貯蔵した消火
液タンクを２個設置した場合を示したが、消火液タンク
を３個以上設置してもよく、また消火液を加圧しないで
貯蔵しバルブの開成にともなって作動するポンプにより
消火液を送給するようにしてもよい。

以上述べたところから明らかなように本考案によれば、
火災の発生にともなってバルブがモーターの回転によっ
て開成されたときはじめてスプリンクラ−に消火液が送
給され、通常時には送液管及びスプリンクラ−、ノズル
内に消火液が全くないから、従来の給水管及びスプリン
クラ−内に常時消火液が充されている場合における欠点
、すなわち、スプリンクラ−の故障により不用意に散布
されるおそれを一挙に解消することができる。

また、注入口と注出口とを個別に備えた消火液タンクを
複数個、例えば前記実施例の如く２個設けて、火災発生
の当初には１個の消火液タンクのみから消火液を送給し
て消火し、その消火液を使い切ってもなお消火できない
ときには、残りの消火液タンクから消火液を送給して消
火作業を継続する間に、上記空になった消火液タンクに
その注入口から消火液を充填して次の使用に備えること
ができる。

従って消火液タンクの注出口とスプリンクラ−等への送
液管とを接続したままで、それらを接離する煩わしい作
業を必要とせず、かつ消火作業を中断することなく消火
液を必要な量だけ消火液タンクに補充でき、消火液タン
クの貯蔵量を超える消火液を必要とする火災のときにも
十分に対処できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は送液管、分岐管
、消火液タンク等の一部を切欠して示した要部の平面図
、第２図は元栓、バルブ、スライダー等の一部を切断し
て示した要部の側面図、第３図は自動停止スイッチの平
面図、第４図はスプリンクラ−、バルブ、正逆回転モー
ター等の配置を示す系統図である。 ９・・・・・・注入口、Ｔ・・・・・・注出口、６，６
・・・・・・消火液タンク、４４・・・・・・火災感知
器、３２，３２Ｌ・・・・手動スイッチ、２１，２１・
・・・・・正逆回転モーター１３．１３・・・・・・バ
ルブ、１・・・・・・送液管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 注入口と注出口とを個別に備えた消火液タンクを複数個
   設置し、火災感知器あるいは手動スイッチの操作により
   モーターで自動的に開閉するバルブを、上記各消火液タ
   ンクの注出口とスプリンクラ−、ノズル等とを接続した
   送液管に各消火液タンク毎に設けてなることを特徴とす
   る自動消火装置。