JPS5822388Y2 - 電気−音響相互変換器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気−音響相互変換器に関し、特に音圧型変換
素子と振動ピックアップ型変換素子とを用いた電気−音
響相互変換器に関する。

電気−音響変換器としては電気信号を音圧に変換して鼓
膜に伝達するイヤホン等があり、一方音響一電気変換器
としては外耳道内の振動を検出して電気信号に変換する
イヤマイクロホン等がある。

このイヤマイクロホンは、外耳道内の空気振動すなわち
音圧を電気信号に変換する音圧型イヤマイクロホンと、
圧電素子を用いて外耳道壁の骨振動をピックアップして
直接電気信号に変換する振動ピックアップ型イヤマイク
ロホンとに分類され、近年、外界の騒音抑制の十分なも
のとして振動ピックアップ型イヤマイクロホンの利用率
が増大している。

また、工事現場等の高騒音中で両手を作業に使いながら
通話ができかつ保全、安全対策上外界の情報が入るよう
に片耳だけで通話可能な如くイヤホンとイヤマイクロホ
ンの両機能を備えた電気−音響相互変換器が考案されて
いる。

従来のイヤホンとイヤマイクロホンの両機能を備えた電
気−音響相互変換器は、同一ケースに内蔵された例えば
電気信号を音圧に変換する音圧型変換素子と振動を電気
信号に変換する圧電素子とを有し、更に圧電素子を用い
た場合には一般に高出力インピーダンスのためにインピ
ーダンス変換をするためのインピーダンス変換回路を内
蔵している。

しかしながら、かかる電気−音響相互変換器においては
、上記インピーダンス変換回路を構成するＦＥＴ（電界
効果トランジスタ）或いはマイクロホントランス等の素
子が圧電素子に直結されていたために取付は作業が困難
であったり、振動、衝撃等に対・して弱いという欠点が
あった。

本考案の目的は、上記した欠点を解消した電気−音響相
互変換器を提供することである。

以下、本考案を添付図面を参照して詳細に説明する。

第１図は本考案による電気−音響相互変換器の一実施例
の断面図である。

図において、ケース１は音圧を導入する貫通孔２を有し
かつ外耳道内に挿入可能な音圧導入部３と素子収納部４
とを有し後述するインピーダンス変換回路を収納するた
めにシールドケースとなっている。

素子収納部４には例えば電気信号を音圧に変換する第１
の変換素子としての音圧型変換素子５が収納されている
。

一方、音圧導入部３の貫通孔２内には例えば振動を電気
信号に変換する第２の変換素子としての圧電素子６が設
けられている。

７はインピーダンス変換を行なうべく圧電素子６の出力
端に接続されたインピーダンス変換回路等を構成する”
素子群の１つ例えばＦＥＴ（電界効果トランジスタ）で
あり、素子収納部４内に設けられた小型でかつ薄いプリ
ント基板８に取付けられている。

プリント基板８はその両端にてケース１の内壁に取付け
られており、素子収納部４の音圧型変換素子５が配置さ
れた側と貫通孔２側とを連通せしめるすなわち音圧を通
過せしめる孔９を有している。

また、プリント基板８としては両面パターンの基板を用
いることによりインピーダンス変換回路等を構成する素
子群の集積度が向上するため形状の小型化が図れる。

このプリント基板８は貫通孔２内に設けられた圧電素子
６の支持部材としての役目をもするために該圧電素子６
の例えば出力端となる末端部を略中心にて支持している
。

そして、第２図に示す如く、プリント基板８にスルーホ
ール１０を形威しこのスルーホール１０に圧電素子６の
末端部を挿入固着することにより圧電素子６の出力端と
インピーダンス変換回路とがパターンすなわち導体１１
を介して接続されるためにリード線を用いた接続作業な
どを省略できるｉコード１２は上述の如′くプリント基
板８上に構成されたインピーダンス変換回路の出力端に
接続され、その出力を例えば送信機（図示せず）に内蔵
された増幅器に供給すると共に図示せぬ例えば受信機か
らの電気信号を音圧型変換素子５に供給する。

このように構成された電気−音響相互変換器を外耳道に
挿入することにより音圧導入部３の先端部が外耳道壁す
なわち外耳道の骨部に接触する。

この状態で発声により骨部が振動するとケース１が上下
動しその振動の加速度に比例した力がプリント基板８を
介して圧電素子６に加わるために圧電素子６はその力に
比例した出力を発生する。

この出力は上記インピーダンス変換回路でインピーダン
ス変換された後コード１２を介して図示せぬ増幅器に供
給される。

一方コード１２を介して例えば受信機から供給ξれた電
気信号は音圧変換素子５で音圧に変換され、この音圧は
プリント基板８の孔９及び貫通孔２を経て外耳道の奥の
鼓膜に伝達されるのである。

なお、上記実施例においては音圧型変換素子５を電気−
音響変換素子（イヤホン）、圧電素子６を音響−電気変
換素子（イヤマイクロホン）として用いた場合について
説明したが、音圧型変換素子１を音響−電気変換素子、
圧電素子６を電気−音響変換素子として用いることも可
能である。

以上詳述した如く、プリント基板８を用いることにより
各回路素子及び圧電素子等をプリント基板８に取付けた
後ケース１内に組込むことができるために半田付は等を
完全にでき品質の向上が図れると共に振動、衝撃等に対
して強いものが得られる。

また、プリント基板を圧電素子の支持部材として兼用し
たので部品点数を削減できると共に、圧電素子をプリン
ト基板のスルーホールで支持したのでリード線を用いた
電気的接続作業などを省略できるため作業性が向上する
。

更に、プリント基板が両端にてケース内壁に取付けられ
かつ略中心にて圧体素子を支持したのでケースの振動を
良好に圧電素子に伝達できることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による電気−音響相互変換器の一実施例
の断面図、第２．図は圧電素子とプリント基板との結合
部の一例の断面図である。 主要部分の符号の説明、１・・・・・・ケース、３・・
・・・・音圧導入部、４・・・・・・素子収納部、５・
・・・・・音圧型変換素子、６・・・・・・圧電素子、
８・・・・・・プリント基板。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）音圧を電気信号に若しくは電気信号を音圧に変換
   する第１の変換素子と、前記第１の変換素子を収納する
   素子収納部と、前記素子収納部に連通した貫通孔を有し
   かつ外耳道内に挿入可能な音圧導入部と、前記音圧導入
   部の貫通孔内に設けられた電気信号を振動に若しくは振
   動を電気信号に変換する第２の変換素子と、前記第２の
   変換素子に接続されたインピーダンス変換回路と、前記
   インピーダンス変換回路を構成する素子が取付けられた
   プリント基板とを備え、前記プリント基板はスルーホー
   ルを有しこのスルーホールにて前記第２の変換素子の一
   端を支持すると共に該音圧を通過せしめる孔を有するこ
   とを特徴とする電気−音響相互変換器。
2. （２）前記プリント基板はその両端にてケース内壁に取
   付けられたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の電気−音響相互変換器。