JPS5822317A - 溶鋼の非金属介在物除去法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は容器内での溶鋼の非金属介在物の除去に関す
るものである。

従来の溶鋼の非金属介在物の除去は、主として容器内で
の非金属介在物の浮力による浮上によっていたが、除去
に長時間を要し、除去も不完全であるから、鋳塊内部に
非金属介在物が残存し、不良の原因となっていた。容器
の底から不活性ガスを吹き込んで非金属介在物の浮上を
早める方法もあるが、非金属介在物の除去に時間がかか
り、除去も完全ではなく、非金属介在物除去作業と同時
に鋳型への注入作業を行うことは出来ない。又吹き込み
ガスの持ち去る熱量によって溶鋼の温度が低下する欠点
がある。

本発明は溶鋼中の非金属介在物が短時間に十分に除去さ
れ、溶鋼の温度が低下することなく、非金属介在物の除
去された清浄な溶鋼が直ちに連続的に鋳型に注入される
ようにしたものである。

即ち、本発明は、（１）容器内の溶鋼を磁界によって回
転させながら、溶鋼の回転中心から遠い容器の底部より
溶鋼を流出して溶鋼の非金属介在物を除去する方法であ
り、 （２）更に溶鋼容器の内法を上部の内法より小さくし、
下部の溶鋼を磁界によって回転させながら、溶鋼の回転
中心から遠い容器の底部より溶鋼を流出して、溶鋼の非
金属介在物の除去のための作業効率を高める方法であり
、 （３）更に進んで溶鋼容器の下部の内法を上部の内法よ
り小さくし、中間部の内法を下部の内法より小さくして
、下部の溶鋼を磁界で回転させながら、溶鋼の回転中心
から遠い容器の底部より溶鋼を流出してスラグの捲込を
も防止する溶鋼の非金属介在物の除去方法である。

本発明の特許請求の範囲１にもとづく一実施例を第１図
について説明する。

溶鋼を回転する容器１の外側に、回転磁界を発生する電
磁回転コイル２を付設する。電磁回転コイル２０回転磁
界によって容器１内の溶鋼は水平面内で中心軸のまわり
に回転する。容器１内の溶鋼の回転が早ければ、溶鋼に
は回転による強い遠心力が作用する。重力に対する浮力
のように、この遠心力によって溶鋼より比重の小さい溶
鋼中の非金属介在物乙には求心力が作用する。非金属介
在物３は回転しながら求心力と浮力の合成力の方向に移
動し、最終的には回転中心上方に集合する。

溶鋼の回転中心より遠い容器の底部付近の溶鋼に含まれ
る非金属介在物は減少しているので、容器１の内周壁付
近の底部に流出口４を設ければ、流出口４から流出する
溶鋼は非金属介在物の少ないものになる。

従来、温度と組成の均一化、スラグとの反応促進、非金
属介在物の浮上促進を目的として、磁界で容器内の溶鋼
を攪拌する方法はあったが、攪拌のみを目的とするもの
であって溶鋼に遠心力を与える思想は実施されていない
のである。

本発明は回転する溶鋼の遠心力が大きいほどＩｌ、金属
介在物の分離効果が大きいから、溶鋼の回転による遠心
加速度は重力の加速度以上であることが望ましい。溶鋼
の遠心加速度が大であるほど、非金属介在物の分離速度
も早くなり、回転する外周付近の溶鋼は短時間に極めて
清浄なものとなる。

又本発明は不活性ガス吹込や真空脱−ガスのようなガス
による熱量の持ち去りが無く、長時間処理の必要も無い
ので、従来法の欠点である溶鋼の温度低下は避けられる
。

流出口４から流出する非金属介在物の除去された清浄な
溶鋼は直ちに鋳型５に連続的に注入出来る。取鍋又はタ
ンプッシュ等の大容器６から容器１への溶鋼の補給を連
続的に行えば、大容器６から連続的に流出する溶鋼の非
金属介在物を迅速に除去して鋳型５に連続的に注入する
ことが出来る。

更に本発明は次の如く更に改良を施すことができる。

回転する溶鋼で洗われる容器の内壁は溶鋼の早い回転に
よって損耗し、その損耗は内壁に接する溶鋼の流速の早
いほど太きい。容器の大小に応じて非金属介在物の求心
力が同等であるためには、回転部容器の内法の大きいも
のは、内法の小さいものに比べ、内法寸法の比の平方根
に比例して溶鋼の周辺における流速が大きくなげればな
らない。従って回転部容器の内法の大きいものは内壁の
単位面積当りの損耗が太きい。

その上に、回転部容器内法の大きいものは、内壁の面積
も夫きいから、二重に内壁の損耗量が犬である。

又回転部容器内法が小さい方が、電磁回転コイルの寸法
も小さくなり、設備費が廉価となる。

従って回転部容器内法は溶鋼の流出に伴う容器内溶鋼の
下降速度が介在物の浮上を妨げない範囲内で小さくする
方が経済的である。

非金属介在物３は容器１の中心上方に集合するが、回転
部の上方も回転部と同様に容器の内断面積を小さくして
おくと、狭い湯面に非金属介在物が浮上集合するから、
時間が経過すれば、ノロの層が異常に厚くなり、ノロの
除去の必要が生ずる。

又容器の上方内断面積が小さければ、容器内湯面の面積
が小さくなり、溶鋼の流出による湯面の降下が早いから
、連続的に新しい溶鋼を容器に補給しなければならず、
且つ容器内湯面の高さの制御に精度の高いことが要求さ
れる。

又容器の上方内断面積が小さげれば、上方からの溶鋼の
補給流によって、非金属介在物の浮上が妨げられる。

以上の如き欠点を更に改善するために本発明の特許請求
の範囲２にもとづく方法が提案される。

特許請求の範囲１にもとづく方法を改良した特許請求の
範囲２にもとづく一実施例について第２図により詳述す
る。

第２図のように内法を小さくした容器下部１ａの外側に
電磁回転装置２を取付け、容器下部１ａの内法よりも容
器上部１ｂの内法を大きくして、湯面７を十分に広くす
れば、回転部である容器下部１ａの内壁の損耗が少なく
、電磁回転コイルの大きさも小さくなり、浮き上がった
非金属介在物の除去の必要がなく、非金属介在物は浮上
し易く、容器内の湯面の制御の必要もない。第２図に示
す特許請求の範囲２にもとづく方法を更に改良した特許
請求の範囲３にもづく方法の一実施例を第３図において
詳述する。

容器下部１ａの上方即ち容器上部１ｂの下方の内法を容
器下ｇ１ａの内法より更に小さくして、容器内壁に溢れ
部８を設ければ、強い回転力のある回転溶鋼の外周部の
盛り上りの影響が上方に及ばなくなるので、湯面７の波
立ちが少なくなり、湯面に浮ぶノロの溶鋼への巻込みも
減少する。

第４図のように同一の容器上部１ｂに二個以上の容器下
部１ａを設けて、容器下部１ａ内の溶鋼をそれぞれ磁界
で回転させ、回転中心から遠い位置の溶鋼を底部付近か
ら流出させる構造にすれば、二個以上の鋳型に同時に非
金属介在物の少ない清浄な溶鋼を注入出来る。

本発明によれば、精錬不十分で非金属介在物の多い溶鋼
を短時間で処理しながら、非金属介在物の少ない清浄な
溶鋼を、温度を下げずに連続的に鋳型に注入することが
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の特許請求の範囲１にもとづく方法によ
る装置を示す図、第２図は容器上部を広くした本発明の
特許請求の範囲２の方法にもとづく容器を示す図、第３
図は溢れ部を有する本発明の特許請求の範囲乙の方法に
もとづく容器図、第４図は容器上部を広くシ、下部に二
個の回転部並びに流出口を有する本発明の容器を示す図
である。 １は容器、１ａは容器下部、１ｂは容器上部、２は電磁
回転コイル、３は非金属介在物、４は流出口、５は鋳型
、６は大容器、７は湯面、８は溢れ部である。 第１図 第２図 第３図 第４図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、　容器内の溶鋼を磁界によって回転させ溶鋼に遠心
   力を与え非金属介在物を回転中心部に集中させ且つ浮上
   させながら、溶鋼の回転中心から遠い容器の底部より溶
   鋼を流出することを特徴とする溶鋼の非金属介在物の除
   去方法。 ２、　容器内の溶鋼を磁界によって回転させ溶鋼に遠心
   力を与え非金属介在物を回転中心部に集中させ肚つ浮上
   させながら、溶鋼の回転中心から遠い容器の底部より溶
   鋼を流出することを特徴とする溶鋼の非金属介在物の除
   去方法において、溶鋼容器の下部の内法を上部の内法よ
   り小さくして、下部の溶鋼のみを磁界によって回転させ
   ることを特徴とする溶鋼の非金属介在物の除去方法。 ３　容器内の溶鋼を磁界によって回転させ溶鋼に遠心力
   を与え非金属介在物を回転中心部に集中させ且つ浮上さ
   せながら、溶鋼の回転中心から遠い容器の底部より溶鋼
   を流出することを特徴とする溶鋼の非金属介在物の除去
   方法において、溶鋼容器の下部の内法を上部の内法に比
   べて等しいか若しくは小さくし、中間部の内法を下部の
   内法よりも小さくして、下部の溶鋼のみを磁界で回転さ
   せ、下部の溶鋼の遠心力による盛り上りの影響を中間部
   で防止することを特徴とする溶鋼の非金属介在物の除去
   方法。