JPS582221B2 - 高純度テレフタル酸の製造法 - Google Patents
高純度テレフタル酸の製造法Info
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- JPS582221B2 JPS582221B2 JP56016594A JP1659481A JPS582221B2 JP S582221 B2 JPS582221 B2 JP S582221B2 JP 56016594 A JP56016594 A JP 56016594A JP 1659481 A JP1659481 A JP 1659481A JP S582221 B2 JPS582221 B2 JP S582221B2
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はp−トルアルデヒドを水溶媒存在下分子状酸素
で酸化してテレフタル酸を製造する方法に関する。
で酸化してテレフタル酸を製造する方法に関する。
特公昭39−13921(英国特許第
833438)にはアルキル置換基または一部酸化した
アルキル置換基を含有する芳香族化合物を臭素イオン存
在下水溶媒中で酸化する方法が記載されている。
アルキル置換基を含有する芳香族化合物を臭素イオン存
在下水溶媒中で酸化する方法が記載されている。
又特開昭46−4019(米国特許第3678106)
にはp−トルイル酸を臭化水素を含む水溶媒中で酸化し
テレフタル酸を製造する方法が記載されている。
にはp−トルイル酸を臭化水素を含む水溶媒中で酸化し
テレフタル酸を製造する方法が記載されている。
水溶媒中で酸化反応を行なう方法は反応中溶媒の燃焼に
よる損失等の問題がなくすぐれた方法であるが、ここに
はトルアルデヒドを水溶媒中で酸化した具体例について
の記載はなく、従ってp−トルアルデヒドを水溶媒中で
酸化するに際し如何なる触媒を用い如何なる反応条件で
反応させればすぐれた収率で高純度のテレフタル酸が得
られるかについての知見は得られない。
よる損失等の問題がなくすぐれた方法であるが、ここに
はトルアルデヒドを水溶媒中で酸化した具体例について
の記載はなく、従ってp−トルアルデヒドを水溶媒中で
酸化するに際し如何なる触媒を用い如何なる反応条件で
反応させればすぐれた収率で高純度のテレフタル酸が得
られるかについての知見は得られない。
そしてかゝる方法と同条件でp−トルアルデヒドの酸化
反応を行なったところ、生成したテレフタル酸中には反
応中間体である4−カルボキシベンズアルデヒド(dC
BA)あるいは、構造不明の着色性不純物、臭素含有化
合物などの不純物を多く含有しており、極めて純度の低
いテレフタル酸しか得られなかった。
反応を行なったところ、生成したテレフタル酸中には反
応中間体である4−カルボキシベンズアルデヒド(dC
BA)あるいは、構造不明の着色性不純物、臭素含有化
合物などの不純物を多く含有しており、極めて純度の低
いテレフタル酸しか得られなかった。
従ってかゝる方法で得られたテレフタル酸を直接グリコ
ール類と反応させてポリエステルにすることは出来ず、
直接重合用のテレフタル酸にするためには、再結晶、水
添反応を伴う再結晶などの複雑な精製工程が必要になり
、工業的には不利である。
ール類と反応させてポリエステルにすることは出来ず、
直接重合用のテレフタル酸にするためには、再結晶、水
添反応を伴う再結晶などの複雑な精製工程が必要になり
、工業的には不利である。
さらにテレフタル酸中に含まれる4CBAを主体とする
反応中間体の含有量を下げるため反応温度を上昇させた
場合には、臭化水素単独の触媒ではp−トルアルデヒド
の分解熱焼反応が著しく増加する。
反応中間体の含有量を下げるため反応温度を上昇させた
場合には、臭化水素単独の触媒ではp−トルアルデヒド
の分解熱焼反応が著しく増加する。
本発明は以上の如き欠点を解消し、水溶媒中で高純度の
テレフタル酸をすぐれた収率で得る方法であり、マンガ
ン及び/又はセリウムを触媒として使用し、臭素化合物
と鉱酸を併用したとき一定条件下で生成するテレフタル
酸の純度が著しく向上することを見出したものである。
テレフタル酸をすぐれた収率で得る方法であり、マンガ
ン及び/又はセリウムを触媒として使用し、臭素化合物
と鉱酸を併用したとき一定条件下で生成するテレフタル
酸の純度が著しく向上することを見出したものである。
即ち本発明はp一トルアルデヒドを重金属触媒及び臭素
化合物の存在下水を溶媒として分子状酸素で酸化してテ
レフタル酸を製造するに際し、重金属触媒としてマンガ
ン及び/又はセリウムを使用し、臭素化合物を臭素イオ
ンとして反応溶液に対し0.5〜12重量%の範囲に維
持し、鉱酸をその水素イオンのg−当量が水素イオンと
マンガン及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量
に対し1〜85%の割合であり、且つ水素イオンとマン
ガン及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量が臭
素イオンのg−当量に対し0.5〜5倍となるように維
持して酸化反応を行ない高純度テレフタル酸を製造する
方法である。
化合物の存在下水を溶媒として分子状酸素で酸化してテ
レフタル酸を製造するに際し、重金属触媒としてマンガ
ン及び/又はセリウムを使用し、臭素化合物を臭素イオ
ンとして反応溶液に対し0.5〜12重量%の範囲に維
持し、鉱酸をその水素イオンのg−当量が水素イオンと
マンガン及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量
に対し1〜85%の割合であり、且つ水素イオンとマン
ガン及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量が臭
素イオンのg−当量に対し0.5〜5倍となるように維
持して酸化反応を行ない高純度テレフタル酸を製造する
方法である。
本発明において使用する重金属触媒はマンガン及び/又
はセリウムであり、バナジウムを用いた場合には着色し
たテレフタル酸しか得られないことが確認されている。
はセリウムであり、バナジウムを用いた場合には着色し
たテレフタル酸しか得られないことが確認されている。
これらの重金属は水に可溶性の塩の形で添加することが
出来るが、臭素塩の形で加えることが望ましい。
出来るが、臭素塩の形で加えることが望ましい。
分解し易い酸の塩、例えば酢酸塩で加える場合、反応中
に加えた鉱酸が重金属塩に変ってしまい、鉱酸に由来す
る水素イオンが消耗することがあるので注意する必要が
ある。
に加えた鉱酸が重金属塩に変ってしまい、鉱酸に由来す
る水素イオンが消耗することがあるので注意する必要が
ある。
臭素化合物としては反応中に臭素イオンを生成する物質
ならば有機質、無機質いずれも構わないが対カチオンと
の関係から、臭化マンガンもしくは臭化セリウム、又は
臭化水素の形で加えることが望ましい。
ならば有機質、無機質いずれも構わないが対カチオンと
の関係から、臭化マンガンもしくは臭化セリウム、又は
臭化水素の形で加えることが望ましい。
添加する臭素イオンの量は反応溶液に対し0.5〜12
重量%、好ましくは0.5〜6重量%、さらに好ましく
は1〜4重量%である。
重量%、好ましくは0.5〜6重量%、さらに好ましく
は1〜4重量%である。
尚、本発明において反応溶液とはマンガン化合物、セリ
ウム化合物、臭素化合物、鉱酸及び水溶媒の合計量とし
て定義される。
ウム化合物、臭素化合物、鉱酸及び水溶媒の合計量とし
て定義される。
臭素イオンの量が反応溶液に対し0.5重量%以下であ
ると、p−トルアルデヒドの燃焼分解が著しくなると共
に、生成するテレフタル酸中の4CBA,あるいは着色
性不純物の含量は極めて多くなる。
ると、p−トルアルデヒドの燃焼分解が著しくなると共
に、生成するテレフタル酸中の4CBA,あるいは着色
性不純物の含量は極めて多くなる。
又12重量%以上存在しているとかえって反応を抑制す
る。
る。
本発明においてはかゝる重金属と臭素化合物の組み合せ
に加えて水素イオンを存在させることにより触媒活性が
著しく増加する。
に加えて水素イオンを存在させることにより触媒活性が
著しく増加する。
従って本発明においては鉱酸をその水素イオンのg−当
量が水素イオンとマンガン及び/又はセリウムイオンの
g−当量の合計量に対し1〜85%、好ましくは5〜7
5%であり、且つ水素イオンとマンガン及び又はセリウ
ムイオンのg−当量の合計量が臭素イオンのg−当量に
対し0.5〜5倍、好ましくは0.75〜4倍となるよ
うに加える。
量が水素イオンとマンガン及び/又はセリウムイオンの
g−当量の合計量に対し1〜85%、好ましくは5〜7
5%であり、且つ水素イオンとマンガン及び又はセリウ
ムイオンのg−当量の合計量が臭素イオンのg−当量に
対し0.5〜5倍、好ましくは0.75〜4倍となるよ
うに加える。
即ちH+/H4++2Mn++又はH +/H++3
C e +++の割合が1〜85%、好ましくは5〜7
5%であり、H++2 Mn ++/Br−又はH++
3Ce+++/Br−の割合が0.5〜5、好ましくは
0.75〜4である。
C e +++の割合が1〜85%、好ましくは5〜7
5%であり、H++2 Mn ++/Br−又はH++
3Ce+++/Br−の割合が0.5〜5、好ましくは
0.75〜4である。
水素イオンとマンガン及び/又はセリウムイオンのg−
当量の合計量に対する水素イオンのg−当量の割合が上
記の範囲を外れると所望の触媒効果が得られず、直接重
合可能な高純度テレフタル酸を得ることは出来ない。
当量の合計量に対する水素イオンのg−当量の割合が上
記の範囲を外れると所望の触媒効果が得られず、直接重
合可能な高純度テレフタル酸を得ることは出来ない。
又臭素イオンのg−当量に対する水素イオンとマンガン
及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量が上記の
範囲を外れるときも触媒活性が変化し、白度を有するテ
レフタル酸を得ることは出来ない。
及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量が上記の
範囲を外れるときも触媒活性が変化し、白度を有するテ
レフタル酸を得ることは出来ない。
本発明において使用しうる鉱酸としては反応中安定であ
ればいかなるものでも構わないが臭化水素が硫酸が望ま
しい。
ればいかなるものでも構わないが臭化水素が硫酸が望ま
しい。
反応温度は180から280℃であり、とくに210か
も260℃が好ましい。
も260℃が好ましい。
180℃以下では反応中間体である4CBA及び着色性
不純物の生成が多く好ましい。
不純物の生成が多く好ましい。
反応圧力は一般には水溶媒の蒸発及び凝縮還流操作によ
り反応温度を一定に保つという過程で自動的に決まるが
、外部からの熱交換手段により反応圧力を一定の希望値
に保つことも可能である。
り反応温度を一定に保つという過程で自動的に決まるが
、外部からの熱交換手段により反応圧力を一定の希望値
に保つことも可能である。
圧力範囲としては反応液を液相に保ち得る圧力範囲であ
れば特に制限はないが、通常10〜50kg/cm2G
の範囲が利用される。
れば特に制限はないが、通常10〜50kg/cm2G
の範囲が利用される。
酸化剤としては酸素又は空気のいずれをも使用し得るが
、空気の使用が経済的に有利である。
、空気の使用が経済的に有利である。
溶媒として使用する水は原料p−トルアルデヒドに対し
2重量倍以上あれば十分であり、3〜6重量倍使用する
のが特に好ましい。
2重量倍以上あれば十分であり、3〜6重量倍使用する
のが特に好ましい。
反応は回分式、半連続式、連続式のいずれの手段でも行
なうことが出来る。
なうことが出来る。
本発明によれば溶媒として水を用いるので酢酸溶媒を用
いる場合のように溶媒の燃焼によるロス等の問題がなく
、又触媒として臭化水素を用いたときのように不純の着
色したテレフタル酸が得られることもなく、すぐれた収
率で白度の著しく高い高純度テレフタル酸を得ることが
出来る。
いる場合のように溶媒の燃焼によるロス等の問題がなく
、又触媒として臭化水素を用いたときのように不純の着
色したテレフタル酸が得られることもなく、すぐれた収
率で白度の著しく高い高純度テレフタル酸を得ることが
出来る。
特に245℃以上という湿式燃焼の起る温度でp−トル
アルデヒドの酸化反応を行なってもp−トルアルデヒド
の分解燃焼は僅かであるというすぐれた効果を示す。
アルデヒドの酸化反応を行なってもp−トルアルデヒド
の分解燃焼は僅かであるというすぐれた効果を示す。
本発明により得られるテレフタル酸は精製工程を経るこ
となくグリコール類と直接重合可能である。
となくグリコール類と直接重合可能である。
次に本発明を実施例により具体的に説明する。
こゝでポリマーの色相は精製テレフタル酸を周知の方法
でエチレングリコールと直接重合反応させて得られたポ
リマーチツプの着色の度合を肉眼で観察し、あらかじめ
設定された標準品の色相を基準にして定めたものである
。
でエチレングリコールと直接重合反応させて得られたポ
リマーチツプの着色の度合を肉眼で観察し、あらかじめ
設定された標準品の色相を基準にして定めたものである
。
着色の度合によって無色、微黄色、淡黄色、黄色、褐黄
色の五段階に分ける。
色の五段階に分ける。
これによってテレフタル酸中の微量の着色物質、着色原
因物質の存在を反映しているのでテレフタル酸の評価に
使える。
因物質の存在を反映しているのでテレフタル酸の評価に
使える。
ポリマーが無色であるようなテレフタル酸は、直接重合
可能であることを示す。
可能であることを示す。
実施例 1
還流冷却装置、攪拌装置、加熱装置および原料送入口、
ガス導入口、反応物排出口を有する内容積2lのオート
クレープに水671g、臭化水素10.5g、臭化マン
ガン(4水塩)18.8g(臭素イオン含量3.0重量
%、マンガンイオンと水素イオンのg−当量の合計と臭
素イオンのg−当量比(H++2Mn++/Br−)1
.0、マンガンイオンと水素イオンのg−当量合計のう
ち水素イオンのg−当量の割合(H+/H++2Mn+
+)50%)を仕込む。
ガス導入口、反応物排出口を有する内容積2lのオート
クレープに水671g、臭化水素10.5g、臭化マン
ガン(4水塩)18.8g(臭素イオン含量3.0重量
%、マンガンイオンと水素イオンのg−当量の合計と臭
素イオンのg−当量比(H++2Mn++/Br−)1
.0、マンガンイオンと水素イオンのg−当量合計のう
ち水素イオンのg−当量の割合(H+/H++2Mn+
+)50%)を仕込む。
ガス導入口から窒素を圧入し、10kg/cm2Gに昇
圧したのち、加熱装置で245℃まで昇温する。
圧したのち、加熱装置で245℃まで昇温する。
245℃まで昇温するとガス導入口から空気を送大して
窒素を空気に置換し、空気を吹込みながらp−トルアル
デヒドを120g/hの割合で1時間張込む。
窒素を空気に置換し、空気を吹込みながらp−トルアル
デヒドを120g/hの割合で1時間張込む。
p−トルアルデヒドの張込みが終了してからも空気を吹
込み続け、排ガス中の酸素濃度が21%に回復したら空
気の吹込みを中止し、反応物を抜き出して固液分離し、
固形分を熱水で洗浄する。
込み続け、排ガス中の酸素濃度が21%に回復したら空
気の吹込みを中止し、反応物を抜き出して固液分離し、
固形分を熱水で洗浄する。
得られたテレフタル酸の性状およびこのテレフタル酸よ
り得られたポリマーの色調は次の如くであった。
り得られたポリマーの色調は次の如くであった。
こゝでOD340とは、テレフタル酸 2gを2N K
OH25mlにとかし、これを50ミリセルに入れ34
0mμの光の吸光度をあらわしたものである。
OH25mlにとかし、これを50ミリセルに入れ34
0mμの光の吸光度をあらわしたものである。
この数値はテレフタル酸中の着色性不純物、着色原因物
質の含有量を反映しており、この値が低ければ着色性不
純物がすくない。
質の含有量を反映しており、この値が低ければ着色性不
純物がすくない。
実施例 2〜6
実施例1と臭素イオン濃度を同じにし、対カチオンのマ
ンガンと水素イオンのg−当量の合計に対する水素イオ
ンのg−当量の割合を変えた触媒を用い実施例1と同じ
反応条件でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
ンガンと水素イオンのg−当量の合計に対する水素イオ
ンのg−当量の割合を変えた触媒を用い実施例1と同じ
反応条件でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
(反応溶液の量はいずれも700gであった)比較例
1〜4 実施例1と臭素イオン濃度を同じくして実験した。
1〜4 実施例1と臭素イオン濃度を同じくして実験した。
比較例1は臭化マンガンのみを触媒成分として用い、臭
素イオンの量は本発明の好ましい範囲で酸化した例であ
る。
素イオンの量は本発明の好ましい範囲で酸化した例であ
る。
また、この場合に限って高純度テレフタル酸を反応開始
時から加えた。
時から加えた。
比較例2は臭化水素のみを触媒とし、臭素イオンの量は
本発明の好ましい範囲にして酸化した例である。
本発明の好ましい範囲にして酸化した例である。
比較例3は臭素水素と臭化マンガンの系であるが、マン
ガンの量の割合が本発明の好ましい範囲よりも大である
場合の例である。
ガンの量の割合が本発明の好ましい範囲よりも大である
場合の例である。
比較例4は、臭化水素と臭化マンガンの系であるが、マ
ンガンの量の割合が本発明の好ましい範囲の外にある場
合の例である。
ンガンの量の割合が本発明の好ましい範囲の外にある場
合の例である。
実施例7
実施例1と臭素イオン濃度を同じにして、マンガンの代
りにセリウムを触媒として使用し、実施例1と同じ条件
でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
りにセリウムを触媒として使用し、実施例1と同じ条件
でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
触媒として臭化セリウム・5H2O 20.6gと臭化
水素 10.5gを加え水で700gにした反応溶液を
用いた。
水素 10.5gを加え水で700gにした反応溶液を
用いた。
生成したテレフタル酸の性状およびこのテレフタル酸を
使って得られたポリマーの色相は次の如くであった。
使って得られたポリマーの色相は次の如くであった。
比較例 5
触媒として臭化セリウム・5H2Oのみを41.1g用
い、またこの場合、酸性成分として高純度テレフタル酸
32gを反応開始前に加えた以外、実施例1と同じ様に
反応させ、反応後の処理を行なった。
い、またこの場合、酸性成分として高純度テレフタル酸
32gを反応開始前に加えた以外、実施例1と同じ様に
反応させ、反応後の処理を行なった。
生成したテレフタル酸の性状およびこのテレフタル酸を
使って得られたポリマーの色相は次の如くであった。
使って得られたポリマーの色相は次の如くであった。
実施例 8〜10
触媒として臭化マンガンと臭化水素を用い、かつH+/
H++2 Mn ++を50%に保った状態で、臭素濃
度を変えて酸化を行なった。
H++2 Mn ++を50%に保った状態で、臭素濃
度を変えて酸化を行なった。
反応条件は実施例1と同じに保った。
水の添加量は実施例8が681g、実施例9が656g
、実施例10が606gである。
、実施例10が606gである。
比較例 6
触媒として、臭化マンガン・4H2O 2.51g、臭
化水素 1.4gを用いる(臭素イオン濃度0.4重量
%)。
化水素 1.4gを用いる(臭素イオン濃度0.4重量
%)。
反応溶液は上記触媒に水を加えて700gとする。
触媒量以外は実施例1と同じ反応条件で反応を行なった
。
。
生成したテレフタル酸の性状及びポリマーの色相は次の
通りであった。
通りであった。
これは臭化水素と臭化マンガンを触媒とし、かつH+/
H++2Mn++を50%に保った状態であるが臭素イ
オンの量が本発明の好ましい範囲にない例である。
H++2Mn++を50%に保った状態であるが臭素イ
オンの量が本発明の好ましい範囲にない例である。
実施例 11
還流冷却装置、攪拌装置、加熱装置および原科送入口、
ガス導入口、反応物排出口を有する内容積2lのオート
クレーブに水755g、硫酸7.35g、臭化マンガン
・4H2O21.5g、臭化ナトリウム 15.5g(
臭素イオン濃度3.0重量%、マンガンイオンと鉱酸に
由来する水素イオンのg−当量の合計量と臭素イオンの
g−当量比(H++2Mn++/Br−)1.0、水素
イオンとマンガンイオンのg−当量の合計量に対する水
素イオンのg−当量割合(H+/H++2 Mn++)
50%)を仕込む。
ガス導入口、反応物排出口を有する内容積2lのオート
クレーブに水755g、硫酸7.35g、臭化マンガン
・4H2O21.5g、臭化ナトリウム 15.5g(
臭素イオン濃度3.0重量%、マンガンイオンと鉱酸に
由来する水素イオンのg−当量の合計量と臭素イオンの
g−当量比(H++2Mn++/Br−)1.0、水素
イオンとマンガンイオンのg−当量の合計量に対する水
素イオンのg−当量割合(H+/H++2 Mn++)
50%)を仕込む。
ガス導入口から窒素を圧入し、1=Okg/cm2Gに
昇圧したのち加熱装置で245℃まで昇温する。
昇圧したのち加熱装置で245℃まで昇温する。
245℃になったところで、ガス導入口から空気を送入
して窒素を空気に置換し、空気を吹込みなからp−トル
アルデヒドを100g/hの割合で1時間張込む。
して窒素を空気に置換し、空気を吹込みなからp−トル
アルデヒドを100g/hの割合で1時間張込む。
p−トルアルデヒドの張込みが終了してからも空気を吹
込みつゞけ排ガス中の酸素濃度が21%に回復したら空
気の吹込みを中止し、反応物を固液分離して、固形分を
熱水で洗浄する。
込みつゞけ排ガス中の酸素濃度が21%に回復したら空
気の吹込みを中止し、反応物を固液分離して、固形分を
熱水で洗浄する。
得られたテレフタル酸の性状およびこのテレフタル酸よ
り得られたポリマーの色相は次の如くであった。
り得られたポリマーの色相は次の如くであった。
実施例 12
触媒として、硫酸マンガン・4H2O 16.7g、硫
酸 7.35g、臭化ナトリウム 31.05gを加え
、水745gを足して反応溶液とした以外は、実施例1
1と同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
酸 7.35g、臭化ナトリウム 31.05gを加え
、水745gを足して反応溶液とした以外は、実施例1
1と同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
得られたテレフタル酸の性状およびこのテレフタル酸よ
り得られたポリマーの色相は次の如くであった。
り得られたポリマーの色相は次の如くであった。
比較例 7
触媒として酢酸マンガン・4H20 18.4g、硫
酸 7.35g、臭化ナトリウム 31.0gを加え、
水743gを足して反応溶液とした以外は、実施例11
と同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
酸 7.35g、臭化ナトリウム 31.0gを加え、
水743gを足して反応溶液とした以外は、実施例11
と同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化を行なった。
得られたテレフタル酸の性状およびポリマー色相は次の
如くであった。
如くであった。
この例では反応当初は鉱酸である硫酸、マンガン塩、及
び臭素イオンを本発明の好ましい範囲内であったが、反
応中にマンガン塩として加えた酢酸マンガンが硫酸マン
ガン等に変わり、鉱酸から由来する水素イオンは酢酸の
形で存在したかあるいは反応中に失われたため、本発明
に言う鉱酸の役割をしなくなったものである。
び臭素イオンを本発明の好ましい範囲内であったが、反
応中にマンガン塩として加えた酢酸マンガンが硫酸マン
ガン等に変わり、鉱酸から由来する水素イオンは酢酸の
形で存在したかあるいは反応中に失われたため、本発明
に言う鉱酸の役割をしなくなったものである。
比較例 8
比較例7と同様にマンガン塩として不安定な酢酸マンガ
ンを用いた。
ンを用いた。
触媒として酢酸マンガン・4H2O18.4g、臭化水
素 12.0g、臭化ナトリウム 15.5gを加え、
これに水754gを足して反応溶液とし、実施例11と
同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化反応を行なった。
素 12.0g、臭化ナトリウム 15.5gを加え、
これに水754gを足して反応溶液とし、実施例11と
同じ方法でp−トルアルデヒドの酸化反応を行なった。
得られたテレフタル酸の性状とポリマーの色相は次の如
くであった。
くであった。
この例でも加えたマンガン塩が不安定なため反応中には
加えた鉱酸の水素イオンが本発明の効果であるマンガン
イオンと相乗作用を示さなかった例である。
加えた鉱酸の水素イオンが本発明の効果であるマンガン
イオンと相乗作用を示さなかった例である。
実施例 13〜15
臭素源として臭化ナトリウムを実施例12と同量用い、
カチオンのマンガン及び鉱酸に由来する水素イオンを硫
酸マンガン及び硫酸で与え、かつ、マンガンイオンと水
素イオンのg−当量合計のうち水素イオンのg−当量の
割合(H+/H++2 Mn ++)を50%に固定し
、マンガン及び水素イオンのg−当量合計と臭素イオン
のg−当量合計の割合(H++2Mn++/Br)を変
えた。
カチオンのマンガン及び鉱酸に由来する水素イオンを硫
酸マンガン及び硫酸で与え、かつ、マンガンイオンと水
素イオンのg−当量合計のうち水素イオンのg−当量の
割合(H+/H++2 Mn ++)を50%に固定し
、マンガン及び水素イオンのg−当量合計と臭素イオン
のg−当量合計の割合(H++2Mn++/Br)を変
えた。
用いた触媒組成と、得られたテレフタル酸の性状及びテ
レフタル酸より導かれたポリマーの色相を記す。
レフタル酸より導かれたポリマーの色相を記す。
反応条件は実施例12と同じである。
添加した水の量は実施例13が754g、実施例14が
724g、実施例15が676gである。
724g、実施例15が676gである。
比較例 9
臭化ナトリウム 31.0、硫酸 2.94g、硫酸マ
ンガン・4H2O 6.67gを触媒とし、これに水
7591を加えて反応溶媒とした他は、実施例12と同
じ反応条件で6−トルアルデヒドの酸化を行なった。
ンガン・4H2O 6.67gを触媒とし、これに水
7591を加えて反応溶媒とした他は、実施例12と同
じ反応条件で6−トルアルデヒドの酸化を行なった。
得られたテレフタル酸の性状及びそれより導かれたポリ
マーの色相は次の如くである。
マーの色相は次の如くである。
この例では、臭素イオンに対して、マンガンイオン及び
鉱酸からの水素イオンが不足していたことをあらわして
いる。
鉱酸からの水素イオンが不足していたことをあらわして
いる。
実施例 16
触媒として、臭化水素 12.0g、臭化マンガン・4
H20 21.5gを用い、これに水766gを加え
て反応溶液とし、反応温度を230℃とした以外は実施
例11と同じ条件でp−トルアルデヒドの酸化反応を行
なった。
H20 21.5gを用い、これに水766gを加え
て反応溶液とし、反応温度を230℃とした以外は実施
例11と同じ条件でp−トルアルデヒドの酸化反応を行
なった。
生成したテレフタル酸の性状およびテレフタル酸を使っ
て得たポリマーの色相は次の通りであった。
て得たポリマーの色相は次の通りであった。
Claims (1)
- 1 p−トルアルデヒドを重金属触媒及び臭素化合物の
存在下水を溶媒として分子状酸素で酸化してテレフタル
酸を製造するに際し、重金属触媒としてマンガン及び/
又はセリウムを使用し、臭素化合物を臭素イオンとして
反応溶媒に対し0.5〜12重量%の範囲に維持し、鉱
酸をその水素イオンのg−当量が水素イオンとマンガン
及び/又はセリウムイオンのg−当量の合計量に対し1
〜85%の割合であり、且つ水素イオンとマンガン及び
/又はセリウムイオンのg−当量の合計量が臭素イオン
のg−当量に対し0.5〜5倍となるように維持して酸
化反応を行なうことを特徴とする高純度テレフタル酸の
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56016594A JPS582221B2 (ja) | 1981-02-06 | 1981-02-06 | 高純度テレフタル酸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56016594A JPS582221B2 (ja) | 1981-02-06 | 1981-02-06 | 高純度テレフタル酸の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS56120637A JPS56120637A (en) | 1981-09-22 |
JPS582221B2 true JPS582221B2 (ja) | 1983-01-14 |
Family
ID=11920601
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56016594A Expired JPS582221B2 (ja) | 1981-02-06 | 1981-02-06 | 高純度テレフタル酸の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS582221B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5490132A (en) * | 1977-12-07 | 1979-07-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | Preparation of high purity terephthalic acid |
-
1981
- 1981-02-06 JP JP56016594A patent/JPS582221B2/ja not_active Expired
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5490132A (en) * | 1977-12-07 | 1979-07-17 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | Preparation of high purity terephthalic acid |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS56120637A (en) | 1981-09-22 |
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