JPS5821793Y2 - 自動車用荷台の支脚取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車用荷台の支脚を車体屋根に取付けるた
めの装置に関する。

従来一般に、ルーフキャリヤー、スキーハンガー等と称
されている自動車の車体屋根に載架して取付けるための
荷台は、該荷台の支脚下端を車体屋根の雨樋に挿入し、
該支脚外面に締付部材を重ね合せると共に該部材下端部
に設けた係合部を前記雨樋の外側に係合し、該支脚及び
部材に挿通したボルトで締付けることにより取付ける構
造となっている。

然し最近、車種・型式によっては、車体屋根の雨樋が、
従来見られない特異な形状をなし、若しくは車体前部と
後部によって形状が著しく異なり、或は単に車体の左右
側端部が庇状に突出するだけで雨樋を設けていない自動
車が出現するに至っている。

かかる自動車には、前述の如く荷台の支脚下端を車体屋
根の雨樋に挿入する従来の取付構造手段によっては、該
支脚を取付けることは不可能である。

仮に雨樋を設けである車体である場合にそれが可能であ
るとしても、荷台本体から受ける支脚への荷重が雨樋に
加わり、或は支脚下端部を無理に雨樋に挿入する状態に
なるため、雨樋を変形、破損し、ひいては、支脚の取付
状態が確実に保持されず、自動車の走行中に該支脚が離
脱し荷台が車体から落下する危険があり、又、かかる危
険を未然に防止するためには該支脚の取付構造が複雑化
して、コスト高になったり体裁が悪くなったりする等の
欠点がある。

本発明の目的は、前述の如き欠点を解決することのでき
る新規な自動車用荷台支脚の取付装置を提供することに
あり、その目的を達成するための構成を図示の実施態様
に基いて説明すると以下の通りである。

図面には、本考案装置の一例としてスキーハンガーのそ
れを示してあって、本考案装置は、支脚１と、取付座板
２と、保合片３と、連結帯４とを備えることを基本的構
成とし、且つ係合片３を変角可能にしであることを特徴
としている。

支脚１ば、合成樹脂等で形成してあって、スキー・・ン
ガ一本体を構成する支杆５の両端に上端嵌合部６を被嵌
し、この部分に螺子７を貫通して取付けである。

但し、この取付構造は単に−ｆ１を示すもので、その他
の構造、例えば、支杆５に対して折曲可能にする等の構
造であってもよく、本考案では、支脚１が支杆５に対し
てどのような構成で連設されているかは問わない。

更に支脚１は、下面に張出部８と、下方中央に透孔９と
、下方内側に中空部１０と、その下面に凹段部１１とを
設けである。

取付座板２は、金属板等で形成してあって、両側端が屈
曲し互に対向する構部１２と、内端の一部が屈曲する阻
止部１３と、両溝部１２間に標札１４とを設けである。

保合片３は、車体屋根の側端部上面の形状に沿って変形
（彎曲、展延）させることが可能な金属板等の可撓性素
材で前記両溝部１２間よりも細幅に形成してあって、基
部の長さ方向に複数個の透孔１５と、外端に屈曲する係
合部１６とを設けである。

連結帯４は、金属板等で形成してあって、両端に連結子
１７を設けである。

連結子１７は、両側端に張出部１８と、起立部１９に標
札２０とを設けである。

図中２１．２２は螺子、２３は取付座板２の下面に嵌合
する形状を有する保護座板で、ゴム、合成樹脂等の弾性
素材で形成しである。

又、係合片３の係合部１６には、座板２３と略同効の保
護材を被着しである。

更に又、２４は支杆５の外面に適宜間隔をおいて取付け
たリング２５の両側に突設したフック、２６は支杆５の
中間に取付けた中間フック、２７はフック２４に取付は
且つ中間フック２６で保持したスキー緊縛用ゴム帯であ
る。

前述の如き構成の各部材を備える本考案装置は、次の通
り組立て且つ車体屋根に取付けるものである。

即ち、取付座板２の下面に保護座板２３を装着する一方
、座板２の上面には、係合片３の基部を重ねて車体屋根
幅に応じて係合片３の外側への突出長さを調整し、透孔
１５の何れかを同１４に合せ螺子２２を螺入して着脱可
能に取付け、この座板２を車体屋根の両側端部上面に載
置すると共に係合片３の係合部１６を同屋根の雨樋等の
両側端突出部に係合する。

その際、更に係合片３の前記側端部上面の係状に応じて
変形させ、且つ係合部１６が前記側端突出部の曲率に適
合するように、螺子２２を中心として係合片３を第３図
に示す如く車体の前後方向へ回動し変角調整する。

次に、両座板２の上面には、支脚１の張出部８を両溝部
１２の外側端からこれＶｃＭ動挿入し、張出部８の内端
を阻止部１３に衝接させて取付ける。

次に、連結帯４の両端連結子１７を支脚１の中空部１０
に且つ張出部１８を凹段部１１に摺動挿入し、透孔９の
外側からこれに螺子２１を挿通して起立部１９の標札２
０に螺入し、その状態で、螺子２１をドライバー等で回
動することにより、連結帯４を介して両支脚１を相対向
する内側へ引張り、車体屋根の雨樋等の側端突出部に対
する係合部１６の保合状態を確実に保持する。

尚、本考案装置においては、座板２を支脚１の下面に一
体に設けてあってもよく、図示例に限定するものではな
い。

本考案装置は、部上の如き構成及び機能を有するから、
既述した所期の目的を充分に達成することができる。

しかも特に係合片３を支脚１、座板２と別体に形成し、
係合片３の基部を支脚１の下面座板２に変角調整可能に
取付けるようにしであるから、車体屋根の雨樋等の側端
突出部の曲率が車種・型式によって異なる場合でも、保
合片３を第３図に示す如く車体の前後方向へ回動変角さ
せて前記側端突出部に対する保合部１６の係合状態を調
整することにより、確実に適合させることができる。

又、係合片３を支脚１、座板２と別体に形成しであるか
ら、支脚１、座板２は車種・型式の異なる全ての車体に
共通して用い、前記変角調整によっても前記係合状態を
確実に適合させることができないような場合には、係合
片３だけをその適合する別のそれと取替えるようにする
ことができ、そのため製造が簡便でそのコストを低減す
ることができる等の効果があり、実用に供し極めて有益
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置の一実施態様を示すもので、第１図は
同装置を用いたスキーハンガーの全体斜視図、第２図は
同装置の要部部材の組立縦断面図、第３図は係合片の変
角状態を示す同庁の取付部の平面図、第４図は同装置の
要部部材の分解斜視図、第５図は同装置の要部の組立内
側面図である。 １・・・・・・支脚、２・・・・・・座板、３・・・・
・・係合片、４・・・・・・連結帯、 １０・・・・・・係合部、 ２２・・・・・・螺子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体屋根の両側端上面に相対向して載置する両支脚と、
   該支脚の取付座板と、車体屋根の側端突出部に対する係
   合部を有し該支脚の下端から外方へ張出す係合片と、該
   係合片を互に連結するための帯とから構成した自動車用
   荷台の支脚取付装置において、前記支脚の下面両側端に
   設けた張出部を前記取付座板の両側端に対向して設けた
   溝部に摺動挿入すると共に該支脚の摺動を該取付座板の
   内端に設けた阻止部で阻止し、該支脚の下面と該取付座
   板の上面との間に前記係合片の基部を挿入すると共に該
   係合片を車体の前後方向に変角可能に取付け、前記連結
   帯の端部に設けた連結子を該支脚の下方内部に摺動挿入
   し、該支脚の下方中央に設けた透孔にその外側から挿入
   した螺子を前記連結子に螺入し、該螺子を該支脚の外側
   から回動操作して締付けることにより、前記連結帯を介
   して該支脚を相対向する方向へ引張るように構成しであ
   ることを特徴とする前記取付装置。