JPS5821733Y2 - 印字ヘッド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はドツトマトリックスプリンタにおけるアマチュ
ア式印字ヘッドの改良に関する。

従来、ドツトマトリックスプリンタにおけるアマチュア
式印字ヘッドは第１図に示すように円周上に配置された
磁気コア１内のコイル２・・・・・・とアマチュア３・
・・・・・とからなり、上記アマチュア３が吸引される
とアマチュア３に係止せる印字ワイヤ４をスプリング５
の張力に抗して押し出すように構成されている。

そして、上記アマチュア３の吸引力が解除すると同時に
上記アマチュア３および印字ワイヤ４はスプリング５の
張力を受けて一体的に復帰し、ストッパ６により停止さ
せられるようになっている。

すなわち、上記印字ワイヤ４はアマチュア３の付勢によ
り後端を叩打し、アマチュア３が消勢すると印字ワイヤ
４に嵌挿されたスプリング５の張力によりアマチュア３
を介してストッパ６に停止させられる方式が採用されて
いる。

しかし、か・る方式は常にアマチュア３および印字ワイ
ヤ４の一体的動作によって印字が行なわれるため動作時
間が長く、また上記アマチュア３の慣性を■８、印字ワ
イヤ４の慣性を■、とじた場合、動作時の慣性■＝Ｉａ
十ＩＷとなるため上記印字ワイヤ４がアマチュア３を介
してストッパ６に停止させられるときのリバウンドも大
きくなるという不都合があった。

本考案は上記実情に鑑みなされたもので、その目的とす
るところは印字ワイヤの動作時間を短縮し得、かつスト
ッパに停止させられたときのリバウンドも小さくするこ
とができるようにした印字ヘッドを提供しようとするも
のである。

以下本考案の一実施例を第２図ａ−ｄに示す原理にもと
づいて説明する。

図中、１は円周上に固定鉄心１ａ・・・・・・が一体形
成された磁気コア、２は上記固定鉄心１ａに装着した電
磁用コイル、３・・・・・・は上記固定鉄心１ａ・・・
・・・の磁極面に対向して枢着せるアマチュアで、この
アマチュア３の背面には戻し用スプリングＡ７が張設さ
れ、かつ上記アマチュア３の背面側に位置してアマチュ
ア先端部の回動範囲を規制するストッパＡ６が設けられ
ている。

また、４は上記アマチュア３の先端部により叩打される
印字ワイヤで、この印字ワイヤ４の後端部にはスプリン
グＢ５が嵌挿されていて、ストッパＢ８により上記印字
ワイヤ４の停止位置を規制するように構成されている。

しかして、上記アマチュア３がストッパＡ６に停止せる
とき、アマチュア３の前面と印字ワイヤ４のストッパＢ
８とは空隙δ１が設けられるようになっている。

（第２図ａ参照） つぎに、第２図すはコイル２が印加されてアマチュア３
を吸引し、固定鉄心１ａの磁極面に吸着した瞬間の状態
を示すもので、このとき印字ワイヤ４の後端部はアマチ
ュア３の先端部に押されてストッパＢ８と空隙δ２が得
られるようになっており、さらに上記アマチュア３に叩
打された印字ワイヤ４は第２図Ｃに示すようにアマチュ
ア３のエネルギーを受けて印字面９に当り印字を行なう
が、δ３はこのときの印字ワイヤ４とストッパＢ８との
空隙を示している。

なお、上記空隙量はδ２〈δ３となるように設定されて
いる。

つぎに、上記印字ワイヤ４は第２図ｄに示すように印字
面９からバウンドしてストッパＢ８に復帰するが、この
ときのエネルギーは上記アマチュア３の先端部に受は継
がれてアマチュア３をストッパＡ６の位置まで復帰せし
めるようになっている。

（第２図ａ参照）こ・において、上記アマチュア３の慣
性および印字ワイヤ４の慣性が等しく、かつ上記印字面
における印字ワイヤ４の反発係数を１とした場合、第２
図ｄに示す状態のときスプリングＡ７の有無に関係なく
ア÷チュア３は印字ワイヤ４の復帰エネルギーによって
ストッパＡ６に静止する一方、上記印字ワイヤ４はリバ
ウンドすることなくストッパＢ８に静止させられる筈で
ある。

しかし、実際にはアマチュア３に戻し用スプリングＡ７
を張設し、コイル２が消勢したとき上記戻し用スフプリ
ングＡ７の張力によりアマチュア３を強制的にストッパ
Ａ６へ停止せしめるようになっている。

しかも、上記ストッパＡ６に復帰したアマチュア３の前
面とストッパＢ８に復帰した印字ワイヤ４の後端面との
間には空隙δ１が設けられているため印字ワイヤ４には
アマチュア３のリバウンドが伝達されることなく吸収し
得ること・なる。

したがって、上記スプリングＡ７はアマチュア３をスト
ッパＡ６に復帰せしめ得る最小限のばね定数であればよ
く、またコイル２の吸引力は上記アマチュア３にのみ作
用させれは゛よいためアマチュア３の加速が早くなり短
時間で固定鉄心１に吸着させることができる。

つまり、高速応答性の良好なドツトマトリックスの印字
ヘッドが得られること・なる。

なお、本考案の一実施例では空隙量をδ２〈δ３に設定
して説明したがこれに限定されるものではなくδ２−δ
３に設定し印字ワイヤが印字面に当るまでアマチュアを
移動させるようにしても差支えなく、またこの方法によ
り印字力を増加せしめることが可能となる。

以上説明したように本考案はアマチュア式印字ヘッドに
おいて、アマチュアと印字ワイヤとを独立して動作させ
ることによりアマチュアの加速性を向上させ得るととも
にリバウンドも少なくなって応答性を高めることができ
るなどの実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のアマチュア式印字ヘッドを示す縦断面図
、第２図ａ−ｄは本考案の一実施例を示す印字ヘッドの
原理図で、ａは静止状態、または印加開始状態の概略側
面図、ｂはアマチュアの吸引終了時の概略側面図、Ｃは
印字ワイヤが印字面に当接した状態の概略側面図、ｄは
印字ワイヤが元の位置に復帰し、アマチュアを固定鉄心
から僅か離脱させた状態の概略側面図である。 ３・・・・・・アマチュア、４・・・・・・ワイヤ、６
・・・・・・ストッパＡ、８・・・・・・ストッパＢ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アマチュア方式の印字ヘッドを用いたワイヤドツトマト
   リックスプリンタにおいて、アマチュアの回動範囲を規
   制するための第１のストッパと、上記アマチュアがマグ
   ネットに吸引されて移動したとき上記アマチュアに叩打
   されるワイヤの後端と当接してその回動範囲を規制する
   ストッパであって、上記アマチュアがマグネットに吸着
   されたときにおける上記アマチュアの先端からの距離が
   、上記ワイヤが印字したときにおける上記ワイヤの後端
   からの距離より短かいか、または等しい位置に上記第１
   のストッパと分離して設けた第２のストッパとを具備す
   ることを特徴とする印字ヘッド。