JPS5820809Y2

JPS5820809Y2 - 高周波加熱装置

Info

Publication number: JPS5820809Y2
Application number: JP1978081390U
Authority: JP
Inventors: 正弘石原; 俊一田口; 肇立川
Original assignee: 株式会社日立ホームテック
Priority date: 1978-06-14
Filing date: 1978-06-14
Publication date: 1983-05-02
Also published as: JPS54182162U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ガスバーナによる焙焼と高周波電力による加
熱を同時に行ない得る高周波加熱装置に関するものであ
る。

高周波電力によって食品を加熱する電子レンジなどの高
周波加熱装置は、２４５０ＭＨｚ程度の高周波を利用
して食品を加熱調理するものであり、その原理上、食品
調理を迅速かつ衛生的に行い得る利点があるが、反面食
品を焙焼したり焦げ目を付けることができない欠点があ
る。

そこでこの欠点を解消する手段として、例えば加熱室内
に電熱ヒータを配置してこのヒータに生ずる放射熱によ
り食使を加熱して焙焼したり焦げ日付けをする方法があ
るが、か・る方法においては加熱室内温度の立上り性能
が悪かったり、食品の仕上りに要する時間が長いほか、
食品に一様にきれいな焦げ目が付かないという具合に、
食品を良好に焙焼することが事実上不可能であった。

これに対し、もつとも短時間にしかも一様に焙焼したり
焦げ目を付ける好ましい方法としては、加熱室の一部に
ガスバーナを置き、ガスの燃焼による加熱と高周波電力
による加熱を併用する方法がある。

従来、この種の高周波加熱装置というと、加熱室の下部
にガスバーナを設置し、このガスバーナを高周波電波を
通さずガスバーナで生じた熱気のみを通す小孔を多数開
口した仕切板で包囲し、ガスバーナが高周波電波にさら
されないようにして、新たな設備の付属に伴う電波漏洩
の危険を防止していた。

このような構造においては、ガスバーナは高周波電波か
ら遮蔽されているから、ガスバーナにかかわる補機類た
とえば点火装置や炎検知棒等も同様遮蔽されており、こ
のガスバーナを通じて高周波電波が漏洩することはない
。

しかし、上述の構造においては、食品の加熱に対してガ
スバーナの燃焼で生じた熱気のみしか利用できない欠点
がある。

すなわち、加熱室の下部燃焼室で生じ、自然対流で上昇
して加熱室内に流入充満し、その後流出してゆく熱気を
利用するいわゆるオーブン加熱が可能なだけで、ガスバ
ーナの燃焼部に放射熱エネルギを発生させてそれを食品
に直接照射するいわゆるグリル加熱を行なうことはでき
ない。

このグリル加熱を可能にするためには、ガスバーナを例
えば加熱室の天井面に設け、燃焼部が食品と対面するよ
うにしなければならない。

その場合、バーナ燃焼部が高周波電波にさらされぬよう
にと電波遮蔽手段を設けることは、燃焼部に生じた放射
熱エネルギの通過も妨げるということであるから、効率
の良いグリル加熱を実現しなければならないときには電
波遮蔽手段は有害である。

ここにおいて、上述のように電波遮蔽手段なしでガスバ
ーナが設置されれば、ガスバーナはもちろんのことその
点火装置や着火確認装置も高周波電波にさらされること
になる。

このように高周波電波にさらされる状況を余儀なくされ
る場合、従来はガスバーナそれ自体や接続電線類が電波
漏洩路とならぬように、ガスバーナについてはケースを
金属で形成するとともにガス流入部を高周波電波に対し
てカットオフ寸法とし、接続電線についてはチョーク構
造や貫通コンデンサ、あるいはフェライトなどの電波吸
収材を用いて対処してきた。

しかし、接続電線に対しては、上述の対策だけでは高周
波電力の漏洩を完全に防止することができないのが実情
であった。

本考案の目的は、上記した従来の欠点を解消し安価にス
パーカや検知棒を介して高周波電力が漏洩しないように
した高周波加熱装置を提供することである。

本考案は上記目的を遠戚するために、メインガスバーナ
に対して電波漏洩防止策を施して加熱室内の高周波電波
にさらし、他方パイロットバーナ、このパイロットバー
ナを着火するためのスパーカおよびパイロットバーナの
着火を確認する炎検知棒を加熱室外部の高周波電波にさ
らされない部位に設け、このパイロットバーナに生じる
炎を電波漏洩のない開口を通じてメインのガスバーナに
導いて着火させるようにしている。

以下、本考案を図面を用いて説明する。

第１図において、加熱室１内のテーブル１３に被加熱物
２が置かれ、パイロットバーナ９にガスが供給されスパ
ーカ１０が放電すると、パイロットバーナ９は着火する
。

検知棒１１はパイロットバーナ９の炎を検知し制御回路
（図示せず）に信号を送る。

制御回路はガスバルブ（図示せず）を開く。

ガスバーナ５はガスバルブからガスの供給を受け、パン
チングメタルケース８を通り抜けたパイロットバーナ９
の炎を受けて着火する。

６はガスバーナ５のガスと一次空気を混合する混合室、
７は多孔セラミック板であって、ガスと一次空気の混合
空気はセラミック板７の表面で燃焼する。

このガスバーナ５の燃焼によって、被加熱物２は加熱さ
れる。

一方、ドア１４が閉じられ、高周波発振管３が発振し、
導波管４を介して加熱室１内に高周波電力を供給すると
、被加熱物２は高周波電力を受けて加熱される。

ここで、ガスバーナ５は第２図に示したように、ケース
１５を金属で形成するとともに、ガスノズル１６と対向
するガス流入部１７の直径ｄと長さｌを適宜設定して、
高周波電波に対して電波漏洩防止構造とすることができ
る。

因みに使用高周波が、２４５０ＭＨ２（７）場合、ｄ
−１０〜２０ｍｍｄ−１５〜２０ｍｍもあれば十分なカ
ットオフ効果が生じる。

また、ガスバーナの混合室６内に突起物等を設けなけれ
ば、ガスバーナ内でのスパーク発生は完全に回避するこ
とができる。

またパイロットバーナ９、スパーカ１０、検知棒１１は
パンチングメタルケースによってシールドされているた
め、この部分から高周波が漏洩することはない。

なお、１２はテーブル１３を回転させるためのモータで
゛ある。

本考案は以上のように、パイロットバーナ、スパーカ、
検知棒を加熱室外に設け、パイロットバーナの炎だけを
パンチングメタルを介して加熱室の一部に電周波電波に
さらされるようにして設けられたガスバーナに導くため
、安価に高周波の漏洩を防止できる。

なお、図面においては、パイロットバーナの炎をパンチ
ングメタルを介してガスバーナに導いたが、金属メツシ
ュあるいはカットオフ導波管を用いても同様の効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の高周波加熱装置の一実施例を示す断面
図、第２図はガスバーナの一部切欠断面を示す図である
。図において、１・・・・・・加熱室、２・・・・・・被
加熱物、３・・・・・・高周波発振管、５・・・・・・
ガスバーナ、８・・・・・・パンチングメタルケース、
９・・・・・・パイロットバーナ、１０・・・・・・ス
パーカ、１１・・・・・・検知棒。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

被加熱物を収納した加熱室内に高周波電力を供給して被
加熱物を加熱する機構と、上記加熱室の一部にガスバー
ナを設け、該ガスバーナによって上記被加熱物を焙焼し
たり焦げ目をつける機構を有するものにおいて、上記ガ
スバーナの燃焼部を高周波電波にさらされるようにする
とともにバーナケースを金属により形成しかつケース端
部のガス流入部を高周波電波に対してカットオフ構造と
し、パイロットバーナ、該パイロットバーナを着火する
ためのスパーカおよび上記パイロットバーナの炎を検知
する検知棒を上記加熱室の外部の高周波電波にさらされ
ない部位に設け、上記パイロットバーナの炎ヲパンチン
グメタル、カットオフ導波管、メツシュ等を介して上記
ガスバーナの燃焼部に導くことを特徴とする高周波加熱
装置。