JPS5820500Y2 - 家庭用真空包装装置における止金式口封装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、各家庭において食品等をポリ袋等により真
空包装するのに用いられる家庭用真空包装装置における
口封装置に関する。

貯蔵中における水分の蒸発をさけるために、また空気と
の接触によって生ずる変質をさけるために、食品をポリ
エチレンフィルム等によって包装した後内部の空気を抜
いて密閉するいわゆる真空包装は、食品等の流通段階に
おいては広く行われているところである。

しかしながら一旦開封された後の各家庭におけるこれら
の食品の貯蔵は、せいぜいポリエチレンフィルムで包装
して冷蔵庫等に貯蔵する程度であり、水分の蒸発や変質
をさけるための貯蔵方法としては不完全なものである。

若し各家庭において簡便に使用できる安価な真空包装装
置があれば、真空包装をすることによって、家庭におい
ても食品等をより完全に貯蔵することができる。

この考案は上述の要求に鑑みてなされたものであって、
電動機によって駆動される小型の真空ポンプと共に用い
られる簡便で安価な口封装置を提供することを目的とす
る。

以下この考案の１実施例を示す図面に基づいて説明する
。

第１図において、１は真空ポンプ、２は真空ポンプ駆動
用電動機、３は真空ポンプ１の吸込口に連接された可撓
性パイプである。

４はこの考案に係る口封装置で、真空ポンプ１と口封装
置４とは例えば磁石等により冷蔵庫の天板等に吸着固定
され、食品等を入れたポリ袋等の口を口封装置４を通し
て可撓性パイ１３０口金部５に手で密着せしめ、真空ポ
ンプ１で袋内の空気を排出した後口封装置４を操作して
、ポリ袋等の口を密閉するものである。

全体として４で示された口封装置の構造および作動を第
２図ないし第５図に示す。

上部押圧レバー６および下部押圧レバー７は基台８に固
着された支点ピン９，１０によりそれぞれ枢支されてい
る。

上部押圧レバー６の基部１１は、支点ピン９に枢支され
た口部え板１２を両側から遊嵌挾持する如く断面逆Ｕ字
形に形成された板材よりなり、その止金ホルダー１３側
側壁が延長されて先端にハンドル１４を設けた押圧レバ
ー６が形成され、その両側側壁が他方に延長されてフォ
ーク状の基端部１５が形成される。

断面逆Ｕ字形の基部１１の頂部には一端が口部え板１２
の頂縁に当接するクリップ状のバネ１６が装着されてお
り、バネ１６によって口部え板１２は上部押圧レバー６
の所定角度下方に位置するように弾性支持されている。

下部押圧レバー７は、上部押圧レバー６と等しい厚さの
板材よりなり、その両端部１７．１８は断面Ｕ字状に屈
曲されている。

上部押圧レバー６の基端部１５と下部押圧レバー７の端
部１８にはそれぞれピン１９．２０が固設され、長孔２
１を有するリンク２２によって連結されている。

また、基端部１５と基台８の間には引張バネ２３が張架
されており、当該引張バネ２３によって上部押圧レバー
６は上方に斜立した位置に保持され、下部押圧レバー７
は稍下方に揺動した位置に保持される。

上部押圧レバー６の基部１１と下部押圧レバー７の両端
部１７．１８とは、基台８によってその両側を遊嵌挾持
されており、従って上部押圧レバー６と下部押圧レバー
７とは常に同一面上に保持されている。

また、口部え板１２は、上部押圧レバー６の反止金ホル
ダー１３側側近に位置しており、バネ２４により順次供
給される止金２５を当接せしめて位置決めする作用をも
有している。

口寄せ腕２６は、口部え板１２に植立されたピン２７に
よって枢支され、これを延長した部分に設けられた長孔
２８は、基台８の反止金ホルダー１３側壁８ａの内側に
植立された短ピン２９に遊嵌している。

止金ホルダー１３は、基台８の一側壁８ｂに直角に固設
され、順次切離し自在に連接して形成されたく字状止金
２５は、止金ホルダー１３に係止されたバネ２４によっ
て口部え板１２に当接せしめるべく押圧されている。

３０は基台８に固着された磁石板である。

３１はハンドル１４に設けられた押ボタンスイッチであ
って、図示しない電線によって真空ポンプ駆動用電動機
２の電源回路に接続されており、当該押ボタンスイッチ
３１を押すことによって、電動機２が回転するよう構成
されている。

上述の構成において、食品等を入れたポリ袋等の口を口
封装置４の口部え板１２と下部押圧レバー７との間を経
て可撓性パイプ３の口金部５に手で密着せしめ、他方の
手でハンドル１４を握り押ボタンスイッチ３１を押すと
真空ポンプ１が駆動されて袋内の空気が排出される。

その後ハンドル１４を下方へ押すと、上部押圧レバー６
および口部え板１２は一体となって下方へ回動する。

この時、口部え板１２に枢支された口寄せ腕２６は、固
定位置にある短ピン２９の作用により大きく下方へ回動
し、口部え板１２と下部押圧レバー７の間にある袋の口
部を止金２５の方へと寄せ、これを口部え板１２が押え
て第４図に示す状態となる。

第４図に示す状態となると口部え板１２の回動が阻止さ
れ、従って口寄せ腕２６の回動も停止して、上部押圧レ
バー６のみがバネ１６の力に抗して下方へと回動を続け
、最先端にある止金２５ ａを上方から切離しながらこ
れを屈曲させていく。

上部押圧レバー６がその行程端に近すいたとき、基端部
１５に設けたピン１９がリンク２２の長孔２１の上端に
達し、下部押圧レバー７が上方へ揺動して止金２５ ａ
の下方部分を切離して、押圧レバー６．７によって止金
２５ ａは偏平に押圧屈曲されて袋口は止金２５ ａに
より密封される。

この時の状態は第５図に示すとうりである。

ハンドル１４に作用させている力を解放すれば装置は第
２図に示す状態に復帰し、密封された袋を取除いてやれ
ばバネ２４の力により止金２５は１個分歩進して口部え
板１２に当接して止まり、次の作動のための準備が完了
する。

以上詳述したように、この考案に係る口封装置は、片手
で容易確実に操作できるうえ、構造が簡単で安価に製作
できる。

また、真空ポンプ駆動用電動機の電源スィッチが口封装
置のハンドル近傍に設けられているので、電動機の起動
停止をも当該片手で容易に行うことができる。

従って、この考案に係る真空包装装置の口封装置を用い
ることによって、各家庭において容易に真空包装をする
事が可能となり、食品の味を損うことなくかつ衛生的に
食品を貯蔵できるので極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は真空ポンプと口封装置の関係を示す平面図、第
２図は第３図のＡ−Ａ断面における口封装置の機構部の
側面図、第３図は第２図のＢ−Ｂ面における口封装置の
縦断面図、第４図および第５図は口封装置の作動を示す
図である。 １：真空ポンプ、４：口封装置、６：上部押圧レバー、
７：下部押圧レバー、９．１０ ：支点ピン、１２：口
部え板、１３：止金ホルダー、１４：ハンドル、１６：
バネ、２２：リンク、２４：バネ、２５：止金、２６：
ロ寄せ腕、３１：押ボタンスイッチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 順次切り離し自在に連設して形成されたくの字状止金２
   ５を用いる袋体の口封装置であって、手動の上部押圧レ
   バー６とこれに対向する下部押圧レバー７とが口封部を
   挾んで対向する位置に植立されたピン９，１０によって
   機台８に枢支され、この下部押圧レバー７の揺動先端と
   上部押圧レバー６の基端延長部とが長孔２１を有するリ
   ンク２２によって連結されて上部押圧レバー６の下動端
   において下部押圧レバー７を上動させるべく構成され、
   上部押圧レバー６まっ先行して作動する口押え板１２が
   上部押圧レバー６に添設枢支されてこの口押え板１２と
   上部押圧レバー６との間にはバネ１６が介設され、この
   口押え板１２には口寄せ腕２６が枢着されてこの口寄せ
   腕２６の基端延長部に設けた長孔２８に機台８に植立し
   た短ピン２９が遊嵌して口押え板１２が下動したときに
   口寄せ腕２６が口封部に向けて揺動するべく構成され、
   更に機台８には止金２５を収納する止金ホルダー１３が
   設けられてこの止金ホルダー１３に設けたバネ２４によ
   って止金２５を前記口押え板１２に押圧当接させたこと
   を特徴とする、家庭用真空包装装置の止金式口封装置。