JPS58199813A - 耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法 - Google Patents
耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法Info
- Publication number
- JPS58199813A JPS58199813A JP8271582A JP8271582A JPS58199813A JP S58199813 A JPS58199813 A JP S58199813A JP 8271582 A JP8271582 A JP 8271582A JP 8271582 A JP8271582 A JP 8271582A JP S58199813 A JPS58199813 A JP S58199813A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- steel
- content
- strength
- toughness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C21—METALLURGY OF IRON
- C21D—MODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
- C21D8/00—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
- C21D8/02—Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、低C−低Mn−B系鋼をCa処理すること
によって得られる。MnSを大幅に減少させた材料に、
特定条件にて制御圧延を施すことよりなる、優れた耐水
素誘起割れ性能(以下、耐H工C性能と称する)を具備
した高張力鋼板の製造方法に関するものである。
によって得られる。MnSを大幅に減少させた材料に、
特定条件にて制御圧延を施すことよりなる、優れた耐水
素誘起割れ性能(以下、耐H工C性能と称する)を具備
した高張力鋼板の製造方法に関するものである。
近年、エネルギー事情の悪化に対処するために新たな油
田やガス田の開発が盛んに行なわれており、特に従来放
置されていた深層にして硫化水素などの腐食性の強いガ
ス(サワーガス)を含む環境下にある油田やガス田の開
発の必要性が強く叫ばれている。
田やガス田の開発が盛んに行なわれており、特に従来放
置されていた深層にして硫化水素などの腐食性の強いガ
ス(サワーガス)を含む環境下にある油田やガス田の開
発の必要性が強く叫ばれている。
ところで、通常、油田やガス田から供給される天然ガス
や原油は、はとんどがラインパイプによって必要とされ
る場所にまで輸送されているが、最近では大径でかつ耐
圧性に優れたものを採用して輸送効率の向上を図る傾向
が強まってきている。
や原油は、はとんどがラインパイプによって必要とされ
る場所にまで輸送されているが、最近では大径でかつ耐
圧性に優れたものを採用して輸送効率の向上を図る傾向
が強まってきている。
このようなわけで、ラインパイプにはX−70級(AI
P規格)以上の高強度、高靭性および優れた溶接性が要
求されるようになって、高Mn鋼、Nb添加鋼、■添加
鋼、あるいはMo系鋼等が多用されているのが現状であ
る。
P規格)以上の高強度、高靭性および優れた溶接性が要
求されるようになって、高Mn鋼、Nb添加鋼、■添加
鋼、あるいはMo系鋼等が多用されているのが現状であ
る。
しかしながら、このような強靭高張力鋼材を上述のよう
な湿潤サワーガス田1に使用すると、Hl、C(水素誘
起割れ)を起して設備の操業停止を招くという問題を生
ずることがわかった。
な湿潤サワーガス田1に使用すると、Hl、C(水素誘
起割れ)を起して設備の操業停止を招くという問題を生
ずることがわかった。
本発明者等は、上述のような観点から、ラインパイプと
しての必要条件であるx−70級(降伏強さ:50kl
?/−以上、引張強さ: 57 kg/m+A以上)よ
シも高い強度を有し、溶接性や靭性も良好であり、しか
も耐HIC性が格段に優れた高張力鋼板をコスト安く製
造すべく研究を行なったところ、高張力鋼材を湿潤サワ
ーガス雰囲気中に曝した場合に、鋼材のMn、 Mo、
P等の偏析部が異常組織とガつて偏析部に共存するM
nS 6るいは5i02系介在物から割れが発生すると
いうのがHICの発生機構であり、これを防止するには
Mn含有量を下げるか、圧延後直接焼入れを施す方法し
か見出せないが、鋼のMn成分含有量を抑えると肝心の
強度を確保することができなくなり、他方、直接焼入れ
を施すとなると製造コストが高くなってその普及が困難
であるという具体的な問題点が明らかとなってきた。
しての必要条件であるx−70級(降伏強さ:50kl
?/−以上、引張強さ: 57 kg/m+A以上)よ
シも高い強度を有し、溶接性や靭性も良好であり、しか
も耐HIC性が格段に優れた高張力鋼板をコスト安く製
造すべく研究を行なったところ、高張力鋼材を湿潤サワ
ーガス雰囲気中に曝した場合に、鋼材のMn、 Mo、
P等の偏析部が異常組織とガつて偏析部に共存するM
nS 6るいは5i02系介在物から割れが発生すると
いうのがHICの発生機構であり、これを防止するには
Mn含有量を下げるか、圧延後直接焼入れを施す方法し
か見出せないが、鋼のMn成分含有量を抑えると肝心の
強度を確保することができなくなり、他方、直接焼入れ
を施すとなると製造コストが高くなってその普及が困難
であるという具体的な問題点が明らかとなってきた。
そこで、本発明者等は、Mn含有量を低く抑えるととも
にC含有量をも低く抑えた鋼材が耐HIC性と溶接性並
びに靭性に優れていることに着目し、この鋼材の強度を
確保するために焼入性向上元素であるBを添加して低C
−低Mn−B系鋼材とするとともに、さらにこの鋼材に
Caを添加したところ、鋼材中のMnSが大幅に減少し
て、優れた耐HIC性と、良好な強度および靭性が付与
されることを見出し、さらに研究を続けた結果、低C−
低Mn−B系鋼材をCa処理し、これに制御圧延を施す
ことによって、優れた耐HIC性能有するとともに、強
度および靭性が著しく向上した鋼板を得ることができる
との知見を得るに至ったのである。
にC含有量をも低く抑えた鋼材が耐HIC性と溶接性並
びに靭性に優れていることに着目し、この鋼材の強度を
確保するために焼入性向上元素であるBを添加して低C
−低Mn−B系鋼材とするとともに、さらにこの鋼材に
Caを添加したところ、鋼材中のMnSが大幅に減少し
て、優れた耐HIC性と、良好な強度および靭性が付与
されることを見出し、さらに研究を続けた結果、低C−
低Mn−B系鋼材をCa処理し、これに制御圧延を施す
ことによって、優れた耐HIC性能有するとともに、強
度および靭性が著しく向上した鋼板を得ることができる
との知見を得るに至ったのである。
したがって、この発明は上記知見に基いてなされたもの
で、 C: 0.005〜0.05%、 Si : 0.05
〜0.80%。
で、 C: 0.005〜0.05%、 Si : 0.05
〜0.80%。
Mn: 0.6〜1.2%、 Ti : 0.005〜
0.03%(但し、T1%≧3.4 N % ) 、
B :0.0003〜0.2001゜Ca:0.00
05〜0.2001. Affi :0.005〜0.
100チ。
0.03%(但し、T1%≧3.4 N % ) 、
B :0.0003〜0.2001゜Ca:0.00
05〜0.2001. Affi :0.005〜0.
100チ。
を含有するとともに、
Cu:0.5%以下、Cr:O,8%以下、およびNi
:1、0%以下。
:1、0%以下。
のうちの1種以上を含有することによって(Mn%十C
rTo +Cu ’% +Ni % )の値を1.30
以上とし、がっ、下記不純物元素含有量を、 S:0.008%以下、P:0.0020 %以下、
Mo :0、05 %以下、’N:O,O’08チ以下
。
rTo +Cu ’% +Ni % )の値を1.30
以上とし、がっ、下記不純物元素含有量を、 S:0.008%以下、P:0.0020 %以下、
Mo :0、05 %以下、’N:O,O’08チ以下
。
とするか、あるいはさらに、
Nb:0.001〜0.080%。
V :0.002〜0.2001
の1種以上を含有し、
Feおよびその他の不可避不純物:残シ、(以上重量%
、なお、以下組成成分割合を表わす係は重量%とする)
から成る鋼片を、900〜1150℃に加熱した後、引
続いて900℃以下の温度範囲にて、圧下率=50%以
上の圧延を施すとともに、800〜650℃で圧延を終
了することによって、耐HIC性能に優れた高張力鋼板
を得ることに特徴を有するものである。
、なお、以下組成成分割合を表わす係は重量%とする)
から成る鋼片を、900〜1150℃に加熱した後、引
続いて900℃以下の温度範囲にて、圧下率=50%以
上の圧延を施すとともに、800〜650℃で圧延を終
了することによって、耐HIC性能に優れた高張力鋼板
を得ることに特徴を有するものである。
つぎに、この発明の高張力鋼板の製造法において、化学
組成成分および圧延条件を上述のように限定した理由を
説明する。
組成成分および圧延条件を上述のように限定した理由を
説明する。
1)化学組成成分量
■ C
C成分には、鋼材の強度を確保する作用があるが、その
含有量がO,OO5%未満では所望の強度を確保するこ
とができず、他方0゜05%を越えて含有せしめると靭
性劣化が著しくなることから、その含有量をO,OO5
〜0.05%と限定した。なお、ラインパイプ等の用途
にはC含有量が低い方が良く、特に003%以下で良好
な衝撃値が確保できるものである。
含有量がO,OO5%未満では所望の強度を確保するこ
とができず、他方0゜05%を越えて含有せしめると靭
性劣化が著しくなることから、その含有量をO,OO5
〜0.05%と限定した。なお、ラインパイプ等の用途
にはC含有量が低い方が良く、特に003%以下で良好
な衝撃値が確保できるものである。
■ 5I
S1成分は脱酸剤として有効な元素であり、その含有量
が0.05%未満では脱酸不足で耐HIC性能が劣化す
るようになシ、他方0.80%を越えて含有せしめると
靭性並びに溶接性が劣化することから、その含有量を0
.05〜0.80%と定めた。
が0.05%未満では脱酸不足で耐HIC性能が劣化す
るようになシ、他方0.80%を越えて含有せしめると
靭性並びに溶接性が劣化することから、その含有量を0
.05〜0.80%と定めた。
■ Mn
Mn成分には、焼入性を向上して鋼の強度および、′
靭性を改善する作用があるが、その含有量が0.6チ未
満では所望の強度および靭性を確保することができず、
他方1.2%を越えて含有せしめると偏析部が異常組織
となって耐HIC性が劣るようになることから、その含
有量を0.6〜1.2%と限定した。
満では所望の強度および靭性を確保することができず、
他方1.2%を越えて含有せしめると偏析部が異常組織
となって耐HIC性が劣るようになることから、その含
有量を0.6〜1.2%と限定した。
■ Tl
T1成分には、鋼中のN分を固定してB成分の焼入性向
上効果を確保する作用があるが、その含有量が0.00
51未満では前記作用に所望の効果を得ることができず
、他方、003%を越えて含有せしめると靭性が劣化す
るようになることから、その含有量をO,OO5〜0.
03%と限定した。またT1チが3.4 N %よりも
少ないと、 TiはNと優先的に結合するためにBの効
果が発揮されなくなり、このためTi%≧3.4 N
%と定めた。
上効果を確保する作用があるが、その含有量が0.00
51未満では前記作用に所望の効果を得ることができず
、他方、003%を越えて含有せしめると靭性が劣化す
るようになることから、その含有量をO,OO5〜0.
03%と限定した。またT1チが3.4 N %よりも
少ないと、 TiはNと優先的に結合するためにBの効
果が発揮されなくなり、このためTi%≧3.4 N
%と定めた。
■ B
B成分には、鋼の焼入性を向上させて強度および靭性を
確保する作用があるが、その含有量が0、 OOO31
未満では十分な焼入性向上効果が期待できず、他方0.
0020tsを越えて含有せしめると靭性、特に溶接熱
影響部の靭性劣化を来たすようになることから、その含
有量をO,OOO3〜0.0020係と限定した。
確保する作用があるが、その含有量が0、 OOO31
未満では十分な焼入性向上効果が期待できず、他方0.
0020tsを越えて含有せしめると靭性、特に溶接熱
影響部の靭性劣化を来たすようになることから、その含
有量をO,OOO3〜0.0020係と限定した。
■ Ca
Ca成分にはMnSを球状化して減少せしめ、耐HIC
性能を向上させる作用があるが、その含有量がO,OO
O5%未満では所望の耐HIC性能向上効果を確保する
ことができず、他方0. OO50%を越えて含有せし
めると鋼の清浄度が悪化して靭性を劣化するようになる
ことから、その含有量を0、 OOO5〜O,OO50
%と定めた。
性能を向上させる作用があるが、その含有量がO,OO
O5%未満では所望の耐HIC性能向上効果を確保する
ことができず、他方0. OO50%を越えて含有せし
めると鋼の清浄度が悪化して靭性を劣化するようになる
ことから、その含有量を0、 OOO5〜O,OO50
%と定めた。
■ M
M成分には、脱酸作用および細粒化作用があるが、その
含有量が0005%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、他方0.100%を越えて含有せしめるとやは
り非金属介在物の量が増加して鋼質を害するようになる
ことから、その含有量を0、 OO5〜0.100%と
定めた。
含有量が0005%未満では前記作用に所望の効果が得
られず、他方0.100%を越えて含有せしめるとやは
り非金属介在物の量が増加して鋼質を害するようになる
ことから、その含有量を0、 OO5〜0.100%と
定めた。
■ Cu、 Cr、およびN1
これらの成分は、鋼中において偏析が少なく、固溶して
焼入性を増し、強度を向上する作用を有しているので、
より一層の強度が要求される場合に必要に応じて含有さ
れるが、Cu成分含有量が0、5 %を越えた場合には
表面割れが発生しやすくなり、Cr成分含有量が0.8
!lを越えた場合には靭性の劣化を来たすようになり、
またN1成分含有量が1.0チを越えた場合にはさらに
靭性を増す作用があるけれどもその傾向は次第に鈍くな
り、しかもコスト高を招くことから、Cu、Cr、およ
びN1の含有量をそれぞれ0.5 %以下、0.8%以
下、および1.0%以下と定めた。また、このとき、(
Mn%十〇r%十〇u%+Nt%)の値を1.301未
満とすると所望の強度を確保できなくなることから、そ
の値を1.304以上と限定した。
焼入性を増し、強度を向上する作用を有しているので、
より一層の強度が要求される場合に必要に応じて含有さ
れるが、Cu成分含有量が0、5 %を越えた場合には
表面割れが発生しやすくなり、Cr成分含有量が0.8
!lを越えた場合には靭性の劣化を来たすようになり、
またN1成分含有量が1.0チを越えた場合にはさらに
靭性を増す作用があるけれどもその傾向は次第に鈍くな
り、しかもコスト高を招くことから、Cu、Cr、およ
びN1の含有量をそれぞれ0.5 %以下、0.8%以
下、および1.0%以下と定めた。また、このとき、(
Mn%十〇r%十〇u%+Nt%)の値を1.301未
満とすると所望の強度を確保できなくなることから、そ
の値を1.304以上と限定した。
■ S
8分は耐HIC性能に悪影響を及ぼす元素であり、その
含有量がO,Q O8%を越えるとCaによって完全に
球状化せず、耐HIC性能を劣化することから、その含
有量をo、oo’s%以下と限定した。
含有量がO,Q O8%を越えるとCaによって完全に
球状化せず、耐HIC性能を劣化することから、その含
有量をo、oo’s%以下と限定した。
[相] P
P分が0.0020%を越えると偏析部に異常組織を増
やして耐HIC性能を劣化するようになることから、そ
の含有量を0.0020%以下と定めた。
やして耐HIC性能を劣化するようになることから、そ
の含有量を0.0020%以下と定めた。
OMO
Mo分も、その含有量が0.05%を越えるとP分と同
様、偏析部に異常組織を増やすので、その含有量を0.
05%と限定した。
様、偏析部に異常組織を増やすので、その含有量を0.
05%と限定した。
N
N分がo、 o o s%を越えて含有されると、Bと
結合してBの焼入性向上効果を抑えるようになる上、溶
接熱影響部の靭性を劣化するようになることから、その
含有量を0008%以下と定めた。
結合してBの焼入性向上効果を抑えるようになる上、溶
接熱影響部の靭性を劣化するようになることから、その
含有量を0008%以下と定めた。
@NblおよびV
これらの成分には、鋼材の強度をさらに向上含せる作用
があるので、さらに高強度を要求される場合に必要に応
じて1種または2種以上含有されるものであるが、Nb
含有量がO,OO14未満あるいはV含有量が0002
%未満では前記作用に所望の小 効果を得ることができず、他方、NbがO,080%を
越えて含有されてもそれ以上の強度向上効果を得ること
ができず、またVが0.200%を越えて含有せしめら
れると強度向上効果が飽和してしまう上に靭性悪化を招
くようになることから、その含有量を、Nb : O,
OO2N2.080%、 V :0.002〜0.2
00チと限定した。
があるので、さらに高強度を要求される場合に必要に応
じて1種または2種以上含有されるものであるが、Nb
含有量がO,OO14未満あるいはV含有量が0002
%未満では前記作用に所望の小 効果を得ることができず、他方、NbがO,080%を
越えて含有されてもそれ以上の強度向上効果を得ること
ができず、またVが0.200%を越えて含有せしめら
れると強度向上効果が飽和してしまう上に靭性悪化を招
くようになることから、その含有量を、Nb : O,
OO2N2.080%、 V :0.002〜0.2
00チと限定した。
n) 圧延条件
■ 加熱温度:900〜115・0℃
加加熱度が900℃未満ということは、鋼のオーステナ
イト化する温度(Ar3点)に達していないということ
であり、所望の圧延組織を得ることができないのに対し
て、加熱温度が1180℃を越えると鋼材組織が粗粒化
し、靭性に悪影響を及ぼすようになることから、加熱温
度を900−1150℃と定めた。
イト化する温度(Ar3点)に達していないということ
であり、所望の圧延組織を得ることができないのに対し
て、加熱温度が1180℃を越えると鋼材組織が粗粒化
し、靭性に悪影響を及ぼすようになることから、加熱温
度を900−1150℃と定めた。
■ 圧下条件=900℃以下で50%以上圧下時の温度
が900℃を越えたシ、その圧下率が50チ未満である
場合には、歪をもった微細なオーステナイト粒を得るこ
とができず、強度及び靭性の向上が望めないことから、
圧下条件を上記のように定めた。
が900℃を越えたシ、その圧下率が50チ未満である
場合には、歪をもった微細なオーステナイト粒を得るこ
とができず、強度及び靭性の向上が望めないことから、
圧下条件を上記のように定めた。
■ 仕上温度
圧延仕上温度が800℃を越えると圧延組織の細粒化が
不十分であり、強度および靭性1値が所望の値を示す鋼
材が得られず、他方その温度が65・0℃未満ではフェ
ライト圧延中に析出物の析出が生じて靭性を劣化するよ
うになることから、その温度を800〜650℃と定め
た。
不十分であり、強度および靭性1値が所望の値を示す鋼
材が得られず、他方その温度が65・0℃未満ではフェ
ライト圧延中に析出物の析出が生じて靭性を劣化するよ
うになることから、その温度を800〜650℃と定め
た。
ついで、この発明を実施例により比較例と対比しながら
説明する。
説明する。
実施例
通常の溶解法により、それぞれ第1表に示される成分組
成をもった鋼を溶製し、通常の条件で鋳造して、本発明
方法を満足する組成の鋼A −Fと本発明方法で使用す
る鋼の成分組成から外れた組成の鋼Gのスラブを得た。
成をもった鋼を溶製し、通常の条件で鋳造して、本発明
方法を満足する組成の鋼A −Fと本発明方法で使用す
る鋼の成分組成から外れた組成の鋼Gのスラブを得た。
ついで、それぞれのスラブA−Gを、第2表に示した加
熱温度に加熱保持後、同表に示した条件にて圧延し、所
定の板厚の鋼板を得た。
熱温度に加熱保持後、同表に示した条件にて圧延し、所
定の板厚の鋼板を得た。
得られた鋼板について、その機械的性質および耐HIC
性能を測定し、その結果も第2表に併せて示した。なお
、耐HIC試験は、H2Sガスで飽和された人工海水中
に、素材表面のミルスケールを削り落とされた試片を9
6時間浸漬し、割れがあるかないかを、任意の3断面を
切断し、光学顕微鏡によって観察する方法を採用した。
性能を測定し、その結果も第2表に併せて示した。なお
、耐HIC試験は、H2Sガスで飽和された人工海水中
に、素材表面のミルスケールを削り落とされた試片を9
6時間浸漬し、割れがあるかないかを、任意の3断面を
切断し、光学顕微鏡によって観察する方法を採用した。
第2表に示される結果から、本発明方法1〜6によって
製造された鋼板は、いずれも高強度と優れた低温靭性と
を有するとともに、耐HIC性能にも優れたものである
のに対して、鋼の成分組成が本発明のそれと異なる比較
法によって製造された鋼板は、耐HIC性能が劣ってい
ることがわがる。
製造された鋼板は、いずれも高強度と優れた低温靭性と
を有するとともに、耐HIC性能にも優れたものである
のに対して、鋼の成分組成が本発明のそれと異なる比較
法によって製造された鋼板は、耐HIC性能が劣ってい
ることがわがる。
上述のように、この発明の方法によれば、引張り強さが
60kg/−以上の高強度と、シャルピー破面遷移温度
(vTs)やDWTT落下試落下試験8牲 とを兼ね備えている上に、耐HIC性能にもすぐれた鋼
板を簡単な手段で得ることができ、サワー環境下の油田
やガス田の開発φ際に、ラインパイ1 プ等として用いた場合,著しく優れた性能を発揮するの
である。
60kg/−以上の高強度と、シャルピー破面遷移温度
(vTs)やDWTT落下試落下試験8牲 とを兼ね備えている上に、耐HIC性能にもすぐれた鋼
板を簡単な手段で得ることができ、サワー環境下の油田
やガス田の開発φ際に、ラインパイ1 プ等として用いた場合,著しく優れた性能を発揮するの
である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 C:0.005〜0.05%、Si:0.05〜0.8
0%。 Mn: 0.6〜1.2 %、 Ti : 0.005
〜O’、03%(但し、T1%≧3.4N%)、B :
O,0O03〜0.0020%。 Ca 二 〇、0005 〜0.0050 % 、
All :0.005 〜0.100係。 を含有するとともに、 Cu:0.5%以下、Cr:0.8%以下、お2よびN
土:1、0%以下。 のうちの1種以上を含有することによって(Mn%+
Cr%十Cu%+N1%)の値を1.30以上とし、か
つ、下記不純物元素含有量を、 s:o、ooe%以下、P :0.0020チ以下0M
O二〇、 05 %以下、 N :0.008 %以
下。 とするか、あるいはさらに、 Nb:O,OO1〜o、 o s o%。 V :0.002〜0.200%。 の1種以上を含有し、 Feおよびその他の不可避不純物:残り、(以上重量%
)から成る鋼片を、900〜1150℃に加熱した後、
引続いて900℃以下の温度範囲にて、圧下゛率:50
%以上の圧延を施すとともに、800〜650℃で圧延
を終了することを特徴とする耐水素誘起割れ性能に優れ
た高張力鋼板の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271582A JPS58199813A (ja) | 1982-05-17 | 1982-05-17 | 耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8271582A JPS58199813A (ja) | 1982-05-17 | 1982-05-17 | 耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58199813A true JPS58199813A (ja) | 1983-11-21 |
JPH0569884B2 JPH0569884B2 (ja) | 1993-10-04 |
Family
ID=13782103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8271582A Granted JPS58199813A (ja) | 1982-05-17 | 1982-05-17 | 耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58199813A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6169918A (ja) * | 1984-09-12 | 1986-04-10 | Kawasaki Steel Corp | 耐hic特性及びじん性に優れた高強度極厚コイルの製造方法 |
JPS61221326A (ja) * | 1985-03-27 | 1986-10-01 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性に優れた鋼材の製造方法 |
JPS61253345A (ja) * | 1985-05-07 | 1986-11-11 | Nippon Steel Corp | 溶接部応力腐食割れ抵抗の優れた耐サワ−用鋼材 |
JPS62112722A (ja) * | 1985-11-13 | 1987-05-23 | Nippon Steel Corp | 耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性の優れた鋼板の製造方法 |
JPS6314843A (ja) * | 1986-07-07 | 1988-01-22 | Kawasaki Steel Corp | 入熱70KJ/cm以上の大入熱溶接用鋼 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5352228A (en) * | 1976-10-25 | 1978-05-12 | Nippon Steel Corp | Production of high tensile high toughness steel |
JPS5531101A (en) * | 1978-03-02 | 1980-03-05 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Manufacture of steel having superior hydrogen cracking resistance in wet hydrogen sulfide surroundings of high hydrogen ion concentration |
JPS55134155A (en) * | 1979-04-03 | 1980-10-18 | Nippon Steel Corp | Steel plate with superior hydrogen-induced crack resistance |
JPS5754224A (ja) * | 1980-09-18 | 1982-03-31 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Taisawaagasutokuseinosuguretakokofukukyodokozainoseizohoho |
JPS5887221A (ja) * | 1981-11-20 | 1983-05-25 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性に優れた高張力鋼の製造方法 |
JPS58120726A (ja) * | 1982-01-13 | 1983-07-18 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性の優れた非調質鋼の製造方法 |
JPS58157948A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-20 | Kawasaki Steel Corp | 耐水素誘起割れ性にすぐれた鋼材の製造方法 |
-
1982
- 1982-05-17 JP JP8271582A patent/JPS58199813A/ja active Granted
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5352228A (en) * | 1976-10-25 | 1978-05-12 | Nippon Steel Corp | Production of high tensile high toughness steel |
JPS5531101A (en) * | 1978-03-02 | 1980-03-05 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Manufacture of steel having superior hydrogen cracking resistance in wet hydrogen sulfide surroundings of high hydrogen ion concentration |
JPS55134155A (en) * | 1979-04-03 | 1980-10-18 | Nippon Steel Corp | Steel plate with superior hydrogen-induced crack resistance |
JPS5754224A (ja) * | 1980-09-18 | 1982-03-31 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | Taisawaagasutokuseinosuguretakokofukukyodokozainoseizohoho |
JPS5887221A (ja) * | 1981-11-20 | 1983-05-25 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性に優れた高張力鋼の製造方法 |
JPS58120726A (ja) * | 1982-01-13 | 1983-07-18 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性の優れた非調質鋼の製造方法 |
JPS58157948A (ja) * | 1982-03-16 | 1983-09-20 | Kawasaki Steel Corp | 耐水素誘起割れ性にすぐれた鋼材の製造方法 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6169918A (ja) * | 1984-09-12 | 1986-04-10 | Kawasaki Steel Corp | 耐hic特性及びじん性に優れた高強度極厚コイルの製造方法 |
JPH0148335B2 (ja) * | 1984-09-12 | 1989-10-18 | Kawasaki Steel Co | |
JPS61221326A (ja) * | 1985-03-27 | 1986-10-01 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 耐硫化物腐食割れ性に優れた鋼材の製造方法 |
JPS61253345A (ja) * | 1985-05-07 | 1986-11-11 | Nippon Steel Corp | 溶接部応力腐食割れ抵抗の優れた耐サワ−用鋼材 |
JPS62112722A (ja) * | 1985-11-13 | 1987-05-23 | Nippon Steel Corp | 耐水素誘起割れ性及び耐硫化物応力腐食割れ性の優れた鋼板の製造方法 |
JPS6314843A (ja) * | 1986-07-07 | 1988-01-22 | Kawasaki Steel Corp | 入熱70KJ/cm以上の大入熱溶接用鋼 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0569884B2 (ja) | 1993-10-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5277648B2 (ja) | 耐遅れ破壊特性に優れた高張力鋼板並びにその製造方法 | |
JP5124988B2 (ja) | 耐遅れ破壊特性に優れた引張強度900MPa以上の高張力鋼板およびその製造方法 | |
JP4022958B2 (ja) | 溶接熱影響部靱性に優れた高靱性厚鋼板およびその製造方法 | |
JP5657026B2 (ja) | 溶接後熱処理抵抗性に優れた高強度鋼板及びその製造方法 | |
JP4848966B2 (ja) | 厚肉高張力鋼板およびその製造方法 | |
JP5659758B2 (ja) | 優れた生産性と溶接性を兼ね備えた、PWHT後の落重特性に優れたTMCP−Temper型高強度厚鋼板の製造方法 | |
JP5277672B2 (ja) | 耐遅れ破壊特性に優れた高張力鋼板ならびにその製造方法 | |
JP2007009325A (ja) | 耐低温割れ性に優れた高張力鋼材およびその製造方法 | |
JP2010222680A (ja) | 加工性に優れた高強度高靭性鋼の製造方法 | |
JP5477089B2 (ja) | 高強度高靭性鋼の製造方法 | |
KR20120034094A (ko) | 모재 저온 인성의 편차가 적고 열 영향부의 인성이 우수한 대입열 용접용 후육 고강도 강판의 제조 방법 | |
JP4396851B2 (ja) | 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法 | |
KR20070116561A (ko) | Haz 인성이 우수하고 용접 후 열처리에 의한 강도저하가 작은 강판 | |
JP5151693B2 (ja) | 高張力鋼の製造方法 | |
EP3730642A1 (en) | Structural steel having excellent brittle crack propagation resistance, and manufacturing method therefor | |
JP4096839B2 (ja) | 超大入熱溶接熱影響部靱性に優れた低降伏比高張力厚鋼板の製造方法 | |
JP2005281842A (ja) | 溶接部靭性に優れた低温用低降伏比鋼材の製造方法 | |
JP4959402B2 (ja) | 耐表面割れ特性に優れた高強度溶接構造用鋼とその製造方法 | |
JP2005015859A (ja) | 溶接性に優れた高強度鋼板とその製造方法及び溶接鋼構造物 | |
JPS58199813A (ja) | 耐hic性に優れた高張力鋼板の製造法 | |
KR20200076804A (ko) | 냉간 벤딩성이 우수한 고강도 구조용 강재 및 그 제조방법 | |
JP3644398B2 (ja) | 溶接熱影響部靭性に優れた非調質厚肉高張力鋼板の製造方法 | |
CN115989327A (zh) | 厚钢板及其制造方法 | |
JP4144121B2 (ja) | 母材および溶接熱影響部の靱性に優れた非調質高張力鋼材 | |
JP5151510B2 (ja) | 低温靭性、亀裂伝搬停止特性に優れた高張力鋼の製造方法 |