JPS5819260Y2 - アルミサッシにおける障子 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアルミサツシにおける障子に関するものであっ
て、特に障子の竪框と横框とを強固にしかも体裁よく結
合することができるようにしたものである。

従来から障子の竪框ａと横框すの接続方法としては、第
５図Ａの如くコーナーブロックＣを使用したもの、第５
図Ｂの如く竪框ａと横框すの端部を４５°の角度で突き
合せて接合したもの、更には第５図Ｃの如く竪框ａの内
部に横框すの端部を嵌込んだもの等が知られている。

これらの従来型の中で第５図Ａ、Ｂに示すものは、コー
ナーブロックや接合部分の強度が弱く、比較的軽量な網
戸障子以外には殆んど使用されていない。

一方、第５図Ｃの嵌合方式のものは竪框と横框とが直接
組合わされており、しかも両者をビス等で固着すること
ができるため、他の型に比較してその強度が格段に優れ
ていて、ガラス障子等に汎用されている。

ところが、この型の障子は竪框の内部に横框を嵌込むた
め、どうしても竪框と横框の幅が不揃いとなり、障子が
組上った場合にコーナ一部に段ができて、外観上不具合
であった。

また、両框の幅が異なるため、この障子が走行するサツ
シ枠ｄ側の溝幅を、幅の広い竪框ａに合わせて設定しな
ければならず、その結果、サツシ枠ｄと横框すとの間に
第６図の如く大きな隙間ができてしまって、サツシの気
密性や水密性が低下する欠点もあった。

更にこの嵌合方式のものは、第５図Ｃに示するように必
ず竪框ａの端部ａ′が障子のコーナ一部に露出するが、
この端部ａ′は鋸等で切断されたままの状態であって切
断パリが突出しているので、障子の組立或いは建込み時
にこの部分に触れて径孔をする危険性があった。

本考案は、上述の如き従来型の障子における框の接続方
法における欠点を解消せんとしてなされたものであって
、竪框と横框とを強度の高い嵌合方式によって結合し乍
らも、両框の表面が同一平面状に設定され、しかもいず
れの框の切断端部が障子のコーナ一部に露出することが
ないようにした障子を提供せんとするものである。

進んで、本考案を図示の実施例に基づいて具体的に説明
する。

図中符号１は本考案の障子における上下の横框を示すも
のであって、この横框１は、後述する竪框の内部に嵌合
し得る大きさの外法を有する框本体２と、この框本体２
におけるサツシ枠Ｓ側の側縁部（上方の横框にあっては
上辺部、下方の横框にあっては下辺部）に突設した段部
３とから成る。

この段部３は前記表裏両面を夫々基準面として高さを横
框１の表裏両面に夫々設けるもので、この段部３の高さ
は竪框を構成するアルミ型材の肉厚に略等しい大きさに
設定する。

また、この段部３の中で、下方の横框１の表側（室内側
）に設けたものには、サツシ枠Ｓと下方の横框１との間
隙を閉鎖するための気密材の嵌着溝４を形成する。

一方符号５は障子の竪框を示すもので、この竪框５とし
ては断面コ字型の部材を使用する。

即ち、この竪框５は、内部に上下の横框１が嵌着し得る
ように、横框１における框本体２の部分の外法と略等し
い内法を有すると共に、一方その表面が横框１の段部３
の表面と同一平面となるように、横框１における段部３
の部分の外法と等しい外法を有する。

なお、図示の実施例では、竪框５としてその戸当り面７
と直交する表面の一部に凹溝６が形成されたものを使用
したが、この凹溝６の分だけ竪框５の内法が狭くなるの
で、それに応して横框１における框本体２の外法を狭く
しておくことは云うまでもない。

本考案は、上述の如き構成を有する横框１と竪框５とを
嵌合して成るものであって、まず竪框５の上下端部内に
上下の横框１における框本体２の部分を嵌め込み、横框
１と竪框５とを直角に交差させる。

この場合、竪框５の上下端部が図示の如く、横框１にお
ける段部３の立ち上り（付根）部分に当接するようにな
し、且つ前記段部の表面と竪框に於てその戸当り面７と
直交する表面とが両者の接続部に於て同一平面となるよ
うに構成する。

このようにして、横框１を竪框５の戸当り面７の内面に
当るまで押込んだ状態で、竪横の框に形成したビスホー
ル８等を利用して両者をビス止めし強固に結合するもの
であるが、その際竪框５における戸当り面７の上下端面
７′及び横框１における段部３の端面が露出する。

そこで、本考案においては、この部分にプラスチック又
は金属製のコーナーキャップ９を嵌着し、露出した框の
端面を被覆する。

即ち、このコーナーキャップ９は横框１の内部へ組込ま
れる嵌合部１０と竪框５の戸当り面７の延長上に配設さ
れる板状の蓋部１１とから戒り、特に前記嵌合部１０は
これを障子の振れ止め或いは車輪などと一体に形成する
ことを可とする。

なお、このコーナーキャップ９は、竪框５内へ横框１を
嵌合した後両者のコーナ一部へ取付けても良いが、予め
横框１の端部に嵌着しておき、その後竪横の框を組合せ
ても良い。

因みに第３図に於いて、上部のコーナーキャップと下部
コーナーキャップはその形状が異なっているが、本明細
書に於ては同一の符号で表示した。

以上の通り、本考案によれば、竪框の切断端面が横框の
段部及びコーナーキャップによって完全に被覆されるの
で、組立或いは建込み時における危険性が解消される効
果がある。

特に、この種の障子は、長尺の型材を適当寸法に切断し
て框を製造するものであるが、本考案によれば框の端部
処理が全く不要となるので、製造工程が簡略化し得る。

また、本考案においては、竪框内に横框が嵌合されてい
る上に、竪框の端部が横框の段部の立ち上り部分に当接
しているので横框が必要以上に竪框内に入り込むことが
なく、両者の組合せ位置を正確に決めることができる。

また、この竪框端部と横框段部との密着により、コーナ
ーブロック等を用いた組立□は勿論のこと、従来の単な
る嵌合方式による組立構造に比較しても遥かに強固な障
子を得ることができる。

更に、本考案においては、竪框の表面と横框の段部表面
とが同一平面上となるので、竪框と横框の接続部におけ
る外観上不揃いさが無くなり極めて体裁が良く意匠的に
優れた障子を得ることができる上に、障子とサツシ枠と
の気密並びに水蜜性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案たる障子の一実施例を示す斜視図、第２
〜３図は同上組立途中の斜視図、第４図は本考案におけ
る横框の断面図、第５図Ａ＝Ｃは従来型の側面図、第６
図は第５図Ｃの従来型の断面図である。 １：横框、２：框本体、３：段部、４：嵌着溝、５：竪
框、６：凹溝、７：戸当り面、８：ビスホール、９：コ
ーナーキャップ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面路コ字型をした竪框５の内部に嵌合し得る外法を有
   する本体２と、この框本体２におけるサツシ枠側の側縁
   部の表裏両面に、鉄面を基準面として所定の高さに突設
   した段部３とから横框１を構威し、この横框１と竪框５
   とが直角に交差するような状態で横框１の框本体２を竪
   框５の端部内に嵌合し、竪框５の端面を横框１における
   段部３の立ち上り部に当接し、且つ前記段部３の表面と
   竪框５に於てその戸当り面７と直交する表面とが両者の
   接続部に於て同一平面となるように構成し、更に上記の
   接続部にコーナーキャップ９を嵌着して露出した竪框５
   における戸当り面７の端面７′と横框１における段部３
   の端面とをコーナーキャップ９によって被覆したことを
   特徴とするアルミサツシにおける障子。