JPS5819029B2 - 熱交換装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、冷凍装置、冷房装置、暖房装置等空気を冷却
し又は加温する装置に用いる熱交換装置に関するもので
ある。

従来斯かる熱交換装置、例えば冷却器装置においては、
冷蔵室と冷却器室とを通る循環風通路を形成せしめ、こ
の風通路内にファンを設けると共に、前記冷却器室にお
いて前記風通路を塞ぐよう、冷却流通管に多数のファン
を設けて成る冷却器を配設せしめるようにしているもの
が多い。

然しなから斯かる構成においては令却室として風通路を
板材等により区劃形成してこれに冷却器を設ける必要が
あり、従って装置が複雑で大型となるばかりか、空気と
熱源或いは冷媒源の温度について効率的な熱交換が余り
考慮されていない欠点がある。

又冷却器を風通路の形状等に適合せしめる必要があり、
冷却器の一部が破損した場合にはその修理、交換が困難
であり、しかも多大の費用を要する欠点がある。

本発明は以上の如き欠点を除くようにしたものであって
、以下図面によって本発明を冷凍装置に適用した一実施
例について説明する。

第１図に本発明において用いる冷却器エレメントの一例
を示す。

即ち、この冷却器エレメントＥにおいては、互に対向し
て平行に延びる２枚の側板Ｓ１．Ｓ２と、これら側板８
１．Ｓ２の中間において平行に延びる仕切板Ｗと、前記
側板Ｓ１゜Ｓ２と仕切板Ｗ間に連結した帯板状のフィン
Ｆと、このフィンＦを貫通して延びる冷媒冷却管Ｐとよ
り成り、前記フィンＦは側板８１．Ｓ２の延びる方向即
ち第１図の紙面に垂直な方向に互に離間して積重するよ
う多数設けられている。

又前記仕切板Ｗはその一縁及び地縁が夫々前記側板Ｓ１
．Ｓ２の中央位置より夫々若干側板Ｓ１及びＳ２に接近
するよう変位され、前記フィンＦの各々は側板Ｓ１の一
縁と仕切板Ｗの地縁間又は側板Ｓ２の地縁と仕切板Ｗと
の一縁間番と斜めに延びるものである。

従ってこの冷却器エレメントＥにおいては、矢印で示す
ようにフィンＦ相互間を通る空気流通路が形成されるが
、フィンＦが斜めであるためこの空気流通路の開口を大
きく塞ぐことなく多数の冷媒流通管Ｐを設けることがで
き、従ってこの冷却器エレメントＥは小型であってしか
も大きな熱交換効率を有するものである。

即ちこの冷却器エレメントＥによれば、矢印で示すよう
に進入する吸入空気は何れの水平位置においても直接冷
媒流通管Ｐ及びフィンＦの表面に接触し、しかもこの吸
入空気の温度ｔ２と冷媒源の平均温度ｔ１との温度差が
何れの点においても同一で最大にとれるため、一般の熱
交換式Ｑ＝ＫＡ（ｔｌ−ｔ２）において（ｉｔ ｂｚ
）の項が表わす平均温度。

差或いは対数平均温度差が同一で最大にとれることとな
り、熱交換効率が最大となる。

その上前式中人で表わされる熱交換面積の所要の大きさ
を確保しつつその占有容積ができるだけ小さくなるよう
にしたものであり、これらは空気が加熱されるＪような
熱交換が行われる場合も同様である。

本発明においては、例えば第２図に示すように前記冷却
器ニレメンｌ−Ｅの８個（１個のみを断面で示す。

）を用いて各々その一面がエンドレスに連続するよう各
側板Ｓ１．Ｓ２の一縁を介して互」に連結せしめて冷却
器組立体Ａを形成せしめる。

即ちこの場合には全部の冷却器ニレメンｌ−Ｅによって
、その一辺が前記冷却器エレメントＥの幅に等しい六角
形の断面を有する柱状空間１が囲繞される。

斯かる全体として筒状の冷却器組立体Ａを、シ例えば第
３図及び第４図に示すように冷却すべき空間の天井２に
吊下ビーム３，３により吊下支持せしめ、又前記柱状空
間１の両端部には、夫々外方に向う風を生ぜしめるファ
ン４，４を設ける。

５は風出口を有する端板である。

尚第３図においシて冷却器組立体Ａ等は鎖線で示す。

本発明装置は以上のような構成であるから、当該実施例
においてファン４，４を駆動せしめると冷却すべき空間
内の空気が何れかの冷却器エレメントＥの空気流通路を
介して冷却器組立体の内部；空間即ち前記柱状空間１内
に導入せしめられると共に、冷却器ニレメンＩ−Ｅを通
過するときにその冷媒流通管Ｐ及びフィンＦに接触して
冷却され、前記柱状空間１を介してファン４，４により
冷却器組立体より外方即ち冷蔵室の空間内に排出され、
！当該空間の冷却が行われる。

而して本発明においては、既述した処からも明かなよう
に、冷却器エレメントＥにより囲繞した柱状空間１を導
風路として利用じ〉す、従って従来の如く循環風通路を
形成する必要が全くなく、この・結実装置全体を小型に
することができると共に製作費を低くすることができる
。

又冷却器組立体はこれを冷蔵室の空間内に単に位置せし
めればよいため、その取付位置、取付手段等を全く任意
に選択することができ、この点からも無駄な空間を残す
ことなく小型化を図ることができ、又冷却器ニレメンｌ
−Ｅの寸法を規格化することにより加工工程と扱い種類
が簡易となり、製作を容易にすることができる。

更に直接冷蔵室を冷却するから大きな冷却効率が得られ
る。

本発明における冷却器組立体は上記の例に限らず、要求
される処に従って任意にその形状を変更することができ
る。

即ち、冷却器エレメントＥの数を変更すること、並びに
同一数の冷却器エレメントＥを用いる場合にも種々の形
態で構成することができる。

例えば６個の冷却器エレメントＥを用いて、六角形の柱
状空間は勿論矩形柱状空間を囲繞するよう構成すること
ができる。

又前記柱状空間１は必ずしも冷却器ニレメンｔ−Ｅのみ
によって囲繞されるものでなくともよく、例えば第５図
に示すように、冷蔵室空間の後壁Ｂの一部を利用してこ
の柱状空間１を冷却器組立体Ａによって形成せしめるよ
うにしてもよい。

そしてこの柱状空間１の一端部にのみファンを設けて他
端に閉塞板を設けるようにすることも可能である。

又前記冷却器組立体を製作するために各冷却器エレメン
トＥを互に着脱自在に連結せしめるようにすれば、例れ
ば１個の冷却器エレメントが破損した場合に当該冷却ニ
レメンｔ−Ｅのみを取外して修理し、又は新しいものと
交換することができる。

尚本発明はおいては、第１図に示したものに限らず種々
の冷却器エレメントを用いることができる。

例えば２枚の側板Ｓ１及び８２間に複数の仕切板を有し
、従って３以上の領域にフィン及び冷媒流通管を設けて
成るものを用いてもよい。

又第６図に示すように、側板Ｓ１及びＳ２を仕切板Ｗと
同様に屈曲させて数多く並べることにより当該冷却器エ
レメントＥを拡することもでき、又均−な冷却効率を得
ることができる。

以上冷却装置に用いるものとして本発明を説明したが、
冷媒流通管Ｐを温水、蒸気等の流通管とすればそのまま
加熱用熱交換装置を得ることができる。

□ 而して本発明装置を冷凍装置用の熱交換装置として
用いた場合には、各冷却器ニレメンｌ−Ｅに霜の層が形
成されるようになって得られる冷却効率が低下するため
、デフロストを行なうことが必要となる。

斯かる点に鑑み、本発明においては第３図及び第４図に
示すよ・うに、前記冷却器組立体及びファン４，４の外
周を完全に包囲し、これらを冷蔵空間から遮蔽隔離する
包囲機構を設ける。

即ち、冷却器組立体の上方を蔽うよう矩形の上部板６を
、例えば前記吊下ビーム３，３により固定して設けると
共に、前記冷却器組立体Ａの両側方を蔽う側部板７，７
及び両端面を蔽う端部板８゜８を各々その一縁を前記上
部板６の対応する外縁に水平な軸の周りに回動自在に連
結せしめて設ける。

一方前記上部板６上にはモータ９によって駆。動される
回転軸に巻取機構１０を設け、前記側部板７，７及び端
部板８，８の各々の他縁側部分にその一端を連結したロ
ープＩＬ１１及び１２゜１２の他端を夫々プーリーを介
して前記巻取機構１０に連結する。

又前記冷却器組立体の下部を蔽うための断面が大略ホッ
パー状の下部遮蔽舟部材１３を、前記巻取機構１０に夫
々その一端を連結したロープ１４．１４によりプーリー
を介して吊下せしめる。

そしてロープ１．１ ：２．１１及び１２゜１２とロー
プ１４．１４の前記巻取機構１０にお。

ける巻取方向を逆にし、又巻取機構１０における巻取プ
ーリの径を各ロープに対応して異ならしめることにより
、前記ロープ１１．１１及び１２゜１２が繰出されたと
きには側部板７，７及び端部板８，８が下方に回動して
その両端縁が互に対接。

し、以って前記冷却器組立体の外周が遮蔽されるように
すると共に、ロープ１４．１４が巻取られて下部遮蔽舟
部材１３が上昇して前記側部板７゜７及び端部板８，８
の地縁に対接し、具って前記冷却器組立体の下部が遮蔽
されるようにする。

又。以上のように遮蔽されて形成される冷却器組立体包
囲空間内にヒーター（図示せず）を配設する。

Ｋは冷却器組立体Ａに設けた、下部遮蔽舟部材１３の上
昇制限金具である。

斯かる包囲機構を有する本発明装置においては、。

巻取機構１０を一方に駆動してロープ１１．１１及び１
２．１２を巻取ることにより側部板７，７及び端部板８
，８を鎖線で示すように上方に回動せしめると共に、同
時にロープ１４．１４を繰出して下部遮蔽舟部材１３を
下降せしめることにより、冷却器組立体を露出せしめる
ことができてこれにより所期の高効率の冷却を達成する
ことができる上、冷却器エレメントＥに霜が成長したと
きには巻取機構１０を反対に駆動して上部板６、側部板
７，７、端部板８，８及び下部遮蔽舟部材１３により包
囲空間を形成することができ、前記冷却空間から独立に
遮断せしめた状態とすることができる。

従って同時にヒーターを付勢せしめることによりデフロ
ストを効率高く又短時間内に達成することができる。

即ち、包囲空間は冷蔵室と自由に連通ずるものではない
から、冷蔵室内の低温の空気が包囲空間内に流入するこ
とがなく、従ってヒーターより熱が有効にデフロストに
供されると共に、このヒーターの熱が冷蔵室に逃げるこ
とが防止される。

又このため冷蔵空間が昇温することを抑制することがで
きる。

尚このデフロストにおいてはファン４，４の一方を逆回
転駆動すれば、当該包囲空間内において循環空気流が生
じ、デフロストに要する時間を短縮することができる。

デフロストの結果生じた水は重力によって下部遮蔽舟部
材１３に集められ、その排水部１５より例えば可撓管を
介して空気圧により強制的に外部に排出される。

又上述の包囲機構を用いる場合においては、側部板７，
７及び端部板８，８を確実にその遮蔽位置ならしめる装
置を用いるのが好ましい。

即ち、第３図に示したように、′下部遮蔽舟部材１３の
吊下を、ロープ１４，１４の他端を直接連結せしめずに
当該下部遮蔽部材１３に設けた滑車１６．１６に懸架せ
しめることにより達成する。

一方策７図に示すように、前記上部板６には各々上下方
向に延びる複数の筒体１７を固定し、この各筒体１７内
にスプリング１８を配設してその下端を前記筒体１７に
より支持せしめ、このスプリング１８の上端には連結部
材１９を固定してこの連結部材１９に前記ロープ１４の
他端を夫々連結する。

又前記連結部材１９の各々にはそれらより上方に延びた
後外方に屈曲し更に下方に屈曲するＵ字杆２０を固定し
、これらＵ字杆２０の先端に、例えば前記上部板６より
若干大形の矩形枠状枢支軸２１を水平となるよう連結支
持せしめ、この枢支軸２１にはその任意の位置に任意の
数の回転自在な抑圧ローラー２２を、それらが前記側部
板７，７［及び端部板８，８の外方に位置するよう設け
る。

以上の如き構成によれば、スプリング１８として大きな
バネ定数のものを用いることにより、下部遮蔽舟部材１
３が昇降自由な間はロープ１４゜１４の他端は実際上上
部板６に固定された状態となるから、巻取機構１０によ
りロープ１４．１４を巻取り又は繰出すことによって下
部遮蔽舟部材１３を昇降せしめることができる。

又ロープ１４゜１４を巻取って下部遮蔽部材１３を上昇
せしめた際、この下部遮蔽舟部材１３は、例えば水平に
位置する冷却器エレメントＥの下面に突設した上昇制限
金具Ｋに衝当る迄上昇し、その後の上昇が阻止される。

然るにこのとき更にロープ１４．１４に巻取力を加える
と、下部遮蔽舟部材１３は上昇しないため連結部材１９
がスプリング１８に抗して引かれてスプリング１８の圧
縮変形量Ｘだけ降下するようになり、同時にＵ字杆２０
、枢支軸２１及び押圧ローラー２２も変形量Ｘだけ降下
することとなる。

この押圧ローラー２２が降下すると、側部板７，７、端
部板８．／ｉが何らかの理由で重力による下方への回動
が阻害されてその遮蔽が不完全であればこれら側部板７
，７及び端部板８．８に押圧ローラー２２が対接してこ
れを内方に押圧することとなる。

従って側部板７，７及び端部板８，８並びに下部遮蔽舟
部材１３を完全に遮蔽状態とすることができる。

以上詳述したように、本発明熱交換装置によれば極めて
簡単な構成により、循環風通路を形成せしめる必要がな
くて装置全体を小型にすることが可能であると共にその
形状を所望のものとすることが容易であり、配設、組込
みを制限を受けずに容易に行なうことができ、しかも大
きな熱交換効率を得ることができ、又包囲機構及びヒー
ターを設はファンを逆回転せしめることによって冷凍装
置用冷却器装置として用いた場合にデフロストを高い効
率で短時間内に達成することができる等種種の大きな利
益が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明において用いるエレメントの一例を示す
断面図、第２図は本発明による冷却器組立体の構成説明
図、第３図及び第４図は夫々本発明の一実施例における
説明用縦断側面図及び同正面図、第５図は冷却器組立体
の変形例を示す説明図、第６図はエレメントの変形例を
示す断面図、第７図は板抑圧機構の説明図である。 Ｅ・・・・・・冷却器エレメント、Ｆ・・・・・・フィ
ン、Ｐ・−・・・・冷媒流通管、Ａ・・・・・・冷却器
組立体、１・・・・・・柱状空間、２・・・・・・天井
、４・・・・・・ファン、５・・・・・・端板、６・・
・・・・上部板、７・・・・・・側部板、８・・・・・
・端部板、１０・・・・・・巻取機構、１３・・・・・
・下部遮蔽舟部材、１７・・・・・・筒体、１８・・・
・・・スプリング、２２・・・・・・押圧ローラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フィンと熱交換管より成る帯状の熱交換体の複数を
   その遊端が互いに喰い込むように配置し各遊端間を仕切
   板によって連結したものを各々その一面側から他面側に
   抜ける空気流通路内に配設し。 て形成した熱交換器エレメントの多数を、柱状空間の外
   周面に沿って互いにその一面が連続するよう連結せしめ
   、前記柱状空間の端部にファンを設けてなる熱交換機構
   と、この熱交換機構を包囲するための空間を形成する、
   互いに離接自在な可動。 板素子より成る包囲機構と、前記包囲空間内に位置する
   ヒーターとより成ることを特徴とする熱交換装置。