JPS581900Y2 - 可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、時期位置と復動開始位置との間で往復動する
ヘッドブロックに支持された磁気ヘッドを有し、装置内
の磁気記録・再生位置に挿入されて固定された磁気記録
媒体に対して、磁気ヘッドが摺接して往動することによ
り、情報の授受を行ない、かつ、前記ヘッドブロックを
復動させることにより前記磁気ヘッドを時期位置に復帰
させるようにした可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再
生装置に関するものである。

従来、可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再生装置にお
いては、磁気ヘッドによって情報の記録・再生が終了し
た後も、磁気記録媒体たる磁気カードあるいは貯金通帳
等は装置内の磁気記録・再生位置に停止したままである
ので、記録・再生が終了した時は、特別な表示手段によ
って記録・再生の終了信号を発生し、操作者に知らせる
必要があった。

また、磁気記録媒体を装置内に挿入する際に、磁気記録
媒体の挿入側端部に“めくれ“部等があると、装置の構
成部材に引かかる等して、正常な挿入ができないことが
あるという欠点をも生じた。

本考案の目的は、記録・再生動作の終了後磁気記録媒体
を自動的に排出し、また、磁気記録媒体挿入時に滑らか
な挿入が可能な可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再生
装置を提供することにある。

本考案の基本的構成は、時期位置と復動開始位置との間
で往復動するヘッドブロックに支持された磁気ヘッドを
有し、装置内の磁気記録・再生位置に挿入されて固定さ
れた磁気記録媒体に対して、磁気ヘッドが摺接して往動
することにより、情報の授受を行ない、かつ、前記ヘッ
ドブロックを復動させることにより前記磁気ヘッドを待
期位置に復帰させるようにした可動磁気ヘッドを有する
磁気記録・再生位置において、挿入される磁気記録媒体
の一側に当接しかつ該磁気記録媒体の挿入動作に連動し
て該磁気記録媒体の挿入方向に基板に沿って移動する移
動部材と、該移動部材を常時核磁気記録媒体の反挿入方
向へ弾発付勢する弾発手段と、前記ヘッドブロックの往
復動領域の途中に移動可能に設けられ、かつ、磁気記録
・再生位置まで移動した該移動部材を係止する係止部材
と、該係止部材を一方向に付勢する付勢手段と、前記ヘ
ッドブロックに一方向のみ回動可能に設けられ、かつ、
上記係止部材と係合可能な解除部材とを有し、前記ヘッ
ドブロックの往動時には上記解除部材が回動することに
より上記係止部材の係止を保持し、前記ヘッドブロック
の復動時には上記解除部材が上記係止部材と係合し、上
記付勢手段の付勢に抗して上記係止部材の係止を解除す
るように構成したことを特徴とする可動磁気ヘッドを有
する磁気記録・再生装置であって、磁気ヘッドの復動途
中において、磁気カードを排出できるようにしたもので
ある。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

基板１の一側には磁気カード挿入孔２が形成され、挿入
孔２の開口端部２ａには、案内部材３が取り付けられて
いる。

基板１上の、案内部材３の後方位置にはバネ材からなる
押圧板４が、ビス５゜５．５．５によって固定されてい
る。

押圧板４の磁気カードＡの挿入側端部には傾斜面４ａが
形成され、挿入された磁気カードＡはこの傾斜面４ａに
よって案内されて基板１と押圧板４との間に押圧されつ
つ挿入される。

押圧板４の後方には、移動部材６が６ｃ及び６ｄ方向に
移動自在に基板１に取り付けられ、移動部材６の押圧板
４側の端部には、傾斜面４ａと同様な作用をする傾斜面
６ｅが形成されている。

移動部材６と基板１の裏面との間には、板バネγ、７が
介装され、板バネ７゜７の弾圧力により、移動部材６は
常時基板１の表面１ａ方向に押圧付勢されている。

ここで、板バネ７．７は移動部材６に固着されている。

したがって、移動部材６は、板バネ７．７の弾発力に抗
して、６ａ及び６ｂ方向に上下動可能である。

そして、移動部材６の中央部には、基板１に対して垂直
方向にストッパーピン８が植立・固定され、ストッパー
ピン８は基板１に形成された長孔１ｂに挿通されている
。

移動部材６と基板１との間には、引張コイルスプリング
９，９が介装され、移動部材６はスプリング９，９の弾
発力により、磁気カードＡの非挿入時には、第１図、第
２図の位置に存在する。

なお、９ａ、９ｂは磁気カードＡの記録・再生位置の最
奥部両側端に配設されたフォトセンサーであり、このフ
ォトセンサーによって、磁気カードＡが傾斜することな
く、正常に挿入されたか否かを検出することができる。

基板１の裏面には、係止部材としてのストッパーレバー
１０が、後述するヘッドブロックの往復動領域の途中に
設けられ、このストッパーレバー１０は軸１１を中心に
回動自在に装着され、レバー１０には係合用凹部１０ａ
が形成されると共に、ピン１０ｂが植立・固定され、こ
のピン１０ｂは基板１に形成された湾曲した長孔１ｃを
通って基板１の表面１ａ上に突出している。

レバー１０と基板１との間には、引張コイルスプリング
１２が介装され、レバー１０を、第１図中、時計方向に
回動付勢している。

１３は、基板１−ヒに形成された度当りを示す。

磁気ヘッド１４は、待期位置と復動開始位置との間で往
復動するヘッドブロックとしてのヘッドホルダ１５に保
持されると共に圧縮コイルスプリング１５ａによって基
板１方向へ押圧付勢されている。

ヘッドホルダ１５にはネジ棒１６が螺合しており、ネジ
棒１６の正・逆転によってＸ方向又はＹ方向に移動する
。

ネジ棒１６は基板１に回転自在に装着され、基板１上に
取り付けたモータ１７に連動して回転する。

２３．２４は軸受を示す。

１８，１９．２０は、伝達用のギヤ群である。基板１上
には、ネジ棒１６と平行に案内棒２１が固定され、ヘッ
ドホルダ１５は嵌合環部材２２を介して案内棒２１と係
合している。

へ゛ノドホルダ１５には、解除部材としてのレバー２５
が軸２５ａを中心に回動自在に装着され、このレバー２
５は図示しない弾発手段によって、第３図中、反時計方
向に回動付勢されている。

２６は、レバー２５用の度当りを示す。

そして、２７は、磁気ヘッド１４の磁気カードＡに対す
る圧接力を調節するための調節ネジを示す。

以下、作用を説明する。

磁気カードＡが、案内部材３を介して挿入孔２内に挿入
されると、磁気カードＡの挿入側端部は、傾斜面４ａに
案内されて抑圧板４と基板１との間を通過し、抑圧板４
の弾発力によって基板１に圧接されつつ移動部材６の傾
斜面６ｅに至る。

そして、更に磁気カードＡが挿入されると、その端部は
傾斜面６ｅに案内されて移動部材６を６ａ方向に持ち上
げながら移動部材６の下面に進入する。

そして、その端部は移動部材６によって基板１方向に押
圧されつつ、ストッパーピン８に当接し、ストッパーピ
ン８を部材６と共に６ｄ方向へ移行させてストッパーレ
バー１０の凹部１０ａと係合させる。

このとき、磁気カードＡが傾斜することなく、正常に挿
入させていれば、フォトセンサー９ａ、９ｂが信号を発
し、モータ１７が回転して、磁気ヘッド１４は、第３図
中、Ｘ方向に移動する。

磁気ヘッド１４がＸ方向に移動するとき、磁気ヘッド１
４は磁気カードＡに対して、情報を記録し、あるいは再
生する。

磁気ヘッド１４がＸ方向に移動する途中で、レバー２５
はピン１０ｂに当接するが、レバー２５は、第３図中、
時計方向に回動して逃げるので、磁気ヘッド１４はＸ方
向に移動することができる。

磁気ヘッド１４がＸ方向に端部まで移動して停止すると
、モータ１７は逆転し、磁気ヘッド１４はＹ方向に移動
する。

磁気ヘッド１４がＹ方向に移動する途中で、レバー２５
がピン１０ｂＪこ当接し、ストッパーレバー１０を、第
３図中、反時計方向に回動させるので、凹部１０ａとス
トッパーピン８との保合が外れ、ピン８と移動部材６と
はスプリング９，９の弾発力によって第１図示の位置ま
で復帰し、磁気カードＡは排出される。

なお、調節ネジ２７は、第４図に示すように、磁気カー
ドＡが挿入されて磁気ヘッド１４が未動作時には抑圧板
４上に当接し、このとき、磁気ヘッド１４はそのギャッ
プ部を磁気カードＡの表面よりもやや下方に位置させて
いる。

以上、説明したように、本考案によれば、磁気ヘッドの
復動作の途中において、移動部材と係止部材との係止を
解除して、磁気記録媒体を自動的に排出できるように構
成したので、磁気ヘッドが時期位置に復帰するまで待た
なくとも磁気記録媒体を磁気記録・再生装置から取りは
ずすことができるという効果を奏する。

又、磁気カード挿入時、磁気カードは押圧板及び移動部
材によって、基板に押圧されつつ挿入されるので、磁気
カード端がたとえ「めくれ」でいても、確実な挿入がな
され得る。

更に、動作終了後、磁気カードは自動的に飛び出してい
るので、カードの取り出しが極めて容易であるという効
果をも生ずる。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置平面図、第２図は第１図の左側面図、第３
図は磁気ヘッド駆動部の平面図、第４図は未動作時の装
置左側面図、第５図は動作中の装置左側面図である。 １・・・・・・基板、２・・・・・・磁気カード挿入孔
、３・・・・・・案内部材、４・・・・・・押圧板、４
ａ・・・・・・傾斜面、６・・・・・・移動部材、６ｅ
・・・・・・傾斜面、７・・・・・・板バネ、８００１
１１．ストッパーピン、９・・・・・・引張コイルスプ
リング、９ａ、９ｂ・・・・・・フォトセンサー、１０
・・・・・・ストッパーレバー、１０ａ・・・・・・係
合用凹部、１０ｂ・・・・・・ピン、１２・・・・・・
引張コイルスプリング、１３・・・・・・度当り、１４
・・・・・・磁気ヘッド、１５・・・・・・ヘッドホル
ダ、１５ａ・・・・・・圧縮コイルスプリング、１６・
・・・・・ネジ棒、１７・・・・・・モータ、２１・・
・・・・案内棒、２５・・・・・・レバー、２７・・・
・・・調節ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 時期位置と復動開始位置との間で往復動するヘッドブロ
   ックに支持された磁気ヘッドを有し、装置内の磁気記録
   ・再生位置に挿入されて固定された磁気記録媒体に対し
   て、磁気ヘッドが摺接して往動することにより、情報の
   授受を行ない、かつ、前記ヘッドブロックを復動させる
   ことにより前記磁気ヘッドを時期位置に復帰させるよう
   にした可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再生装置にお
   いて、挿入される磁気記録媒体の一側に当接しかつ該磁
   気記録媒体の挿入動作に連動して該磁気記録媒体の挿入
   方向に基板に沿って移動する移動部材と、該移動部材を
   常時該磁気記録媒体の反挿入方向へ弾発付勢する弾発手
   段と、前記ヘッドブロックの往復動領域の途中に移動可
   能に設けられ、かつ、磁気記録・再生位置まで移動した
   該移動部材を係止する係止部材と、該係止部材を一方向
   に付勢する付勢手段と、前記ヘッドブロックに一方向の
   み回動可能に設けられ、かつ上記係止部材と係合可能な
   解除部材とを有し、前記ヘッドブロックの往動時には上
   記解除部材が回動することにより上記係止部材の係止を
   保持し、前記ヘッドブロックの復動時には上記解除部材
   が上記係止部材と係合し、上記付勢手段の付勢に抗して
   上記係止部材の係止を解除するように構成したことを特
   徴とする可動磁気ヘッドを有する磁気記録・再生装置。