JPS5818951Y2 - 鋼球の浄化装置兼汲上装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鋼球、例えばパチンコ球の浄化装置兼汲上装
置の改良に関するものである。

パチンコ球等の鋼球を浄化しながら高所に汲上げる装置
として、下部を円弧状に曲げて縦設された管と、可撓線
材で螺旋状に作られ、上記管内に挿入されると共に、上
端が原動機で回転駆動されるコイルと、上記管の下部に
設けられていて、汚れた鋼球とこれを浄化するための研
磨顆粒とを投入する投入口と、上記管の上部開口に連続
して斜設された簀の子状の篩とを有する装置が知られて
いる（例えば、特開昭５１−７０９６８号参照）。

しかし、このような従来の装置によれば、管の上部開口
と簀の子状の篩とを直接的に接続する必要があるために
上部開口と篩とを略同し高さに作らなければならない。

従って、管の上端部に配設される原動機だけが上方に突
出し、天井の低いパチンコ遊技場などに設置しようとす
ると原動機が障害となって設置不可能な場合があり、そ
のため装置全体の高さを低く作ると、これに従って上部
開口および篩の高さも低くなり、一群の遊技機を配列し
てなる所謂島の高さを低くせざるを得ないというような
不都合があった。

本考案の目的は、原動機が上方に突出することのないよ
うな構成として上記の如き従来の欠点を解消し得る鋼球
の浄化装置兼汲上装置を提供することにある。

本考案の特徴は、管の上部開口を簀の子状の篩よりも下
位に設け、管の上部開口と篩とを管の上端に設けられた
原動機と並列に縦方向に設けた輸送管で連結し、同輸送
管内における鋼球と研磨顆粒とを、コイルの回転に基づ
く鋼球と研磨顆粒の汲上げ力により引続き押し上げるよ
うにしたことにある。

本考案装置によれば、管の上部開口が簀の子状の篩より
も下位に設けられ、管の上部開口と篩との間では、原動
機と並列に縦方向に設けられた輸送管内を鋼球と研磨顆
粒が押し上げられるから、原動機も装置本体から突出し
ない程度に下位に設けることができ、天井の低いパチン
コ遊技場などにも設置可能となる。

以下、図示の実施例によって本考案を説明する。

図において右側には下半部が緩やかな円弧状に曲げられ
た管１が、その下端部が定置基枠２内において固持され
ることにより縦設されている。

また、管１の上端部は上部機枠３内において固持されて
いる。

管１の下端部には鋼球と研磨顆粒とを投入すべき投入口
１ａが設けられ、また、管１の上端近くには上部開口１
ｂが設けられている。

管１内には可撓線材を螺旋状に形成してなるコイル４が
挿入され、同コイルの上端部は、管１の上端部の上部機
枠３の段部３ａ上に定置された原動モーター５の回転軸
に一体に取付けられているものとする。

上部機枠３の上位であって管１の上部開口１ｂよりも上
位には、鋼球の直径よりも目が小さく、かつ研磨顆粒よ
りも目が大きい簀の予成の篩６が左下がりに配設されて
おり、この篩に続いて、鋼球の案内樋７が上部機枠３の
開口３ｂから外方に向って左下がりに配設されている。

管１の上部開口１ｂと篩６との間は２字状に曲げられか
つ、原動モーター５と並列に縦方向に設けられた輸送管
８で連結されている。

上部機枠３内であって篩６の下方にはホッパー９が右下
がりに斜設されており、ホッパー９の下端部は管１と平
行に縦設された管１０の上端部に連結されている。

管１０の下端部は下部基枠２内に斜設されたホッパー１
１に連結されており、ホッパー１１の下端部は管１の投
入口１ａに連結している。

また、管１の投入口１ａには外部からの鋼球投入樋１２
から運ばれてきた鋼球が投入されるようになっている。

なお、管１の下端部りには管１内の鋼球および研磨顆粒
を回収するための開閉弁１３が設けられている。

いま、投入口１ａから予め研磨顆粒を投入した状態にお
いて、モーター５によりコイル４を回転させながら、樋
１２から汚れた鋼球を投入口１ａに投入すると、コイル
４は鋼球と研磨顆粒とを混合攪拌しながら管１に沿って
上方に移送する。

その間球の表面の汚れは研磨顆粒の方に移行する。

管１内を上方に移送された球および顆粒は管１の上部開
口１ｂから吐き出されるが、吐き出された球および顆粒
は後から続いて汲み上げられる球および顆粒の圧力によ
り輸送管８内を上方に押し上げられ、篩６上に吐き出さ
れる。

篩６上に吐き出された球は篩６上を低い方に向って転動
し、案内樋７から所定の場所、例えばパチンコ遊技場に
あっては島上タンクに送られる。

一方、篩６上に球と共に吐き出された顆粒は篩の目を通
って落下し、ホッパー９により管１０の上端部に集めら
れ、さらに管１０内を落下して下部のホッパー１１によ
り管１の投入口１ａに送り込まれ、再び球の浄化に供さ
れる。

なお、研磨顆粒を球の浄化のために繰り返し使用してい
るうちに研磨顆粒自体の汚れが甚だしくなると浄化作用
が低下するから、その場合はコイル４を回転駆動しなが
ら開閉弁１３を開いてこの弁から顆粒を回収し、新しい
顆粒又は洗浄した顆粒を再び投入する。

このように本考案装置によれば、前に述べたような効果
が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案装置の実施例を示す一部破截側面図である。 １．１０・・・・・・管、４・・・・・・コイル、５・
・・・・・原動モーター、６・・・・・・篩、８・・・
・・・輸送管、１ａ・・・・・・投入口、１ｂ・・・・
・・上部開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下部を円弧状に曲げて縦設された管と、可撓線材で螺旋
   状に作られ、上記管内に挿入されるとともに、上記管の
   上端に設けられた原動機で回転駆動されるコイルと、上
   記管の下部に設けられていて、汚れた鋼球とこれを浄化
   するための研磨顆粒とを投入する投入口と、上記原動機
   と並列に縦方向に設けられ、上記管の上部に設けられた
   開口と連通ずる輸送管と、この輸送管の上端部に連結し
   て斜設された簀の子状の篩とからなり、上記輸送管を介
   して開口から篩に排出される鋼球と研磨顆粒を、上記コ
   イルの回転に基づく鋼球と研磨粒の汲上げ力により引続
   き押し上げるようにした鋼球の浄化装置兼汲上装置。