JPH0133109Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は島還元式パチンコ球補給装置の一環と
して島台内部に設置するドラム式球磨き装置の改
良に関する。

パチンコ島台の内部に設置する球磨き装置は一
般にモータ等で駆動される回転ドラム内に布、皮
等の研磨材を投入し、ドラム内のパチンコ球との
摩擦で研磨を行つている。しかしながらこの種の
球磨き装置は研磨材の交換に手間がかかる上、交
換作業中は研磨作業の中断を余儀なくされるた
め、能率が低下する欠点があり、また、研磨材の
消耗でランニングコストが高くつく傾向があつ
た。更に、従来のドラム式球磨き装置はパチンコ
球と研磨材の絡み合いを良くするためドラム内部
を多角形に形成し、また、排出口の内側に設けた
掻き揚げ片でパチンコ球を外部に誘導する構造で
あるため球の衝突による騒音が大きくなるという
問題があつた。

したがつて、この考案の目的は洗浄効果が良好
で維持費が安く、しかも騒音を解消できるととも
に球を乾燥して排出できるようにした球磨き装置
を提供することにある。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図乃至第３図において、１ａ及び１ｂは島
還元式パチンコ球補給装置の一環として島台下方
に横方向へ配設した球樋、２はこの樋１ａ，１ｂ
間に連通させて設置する球磨き装置、３は球磨き
装置２の下流側に設置られ、球磨き装置から排出
されるパチンコ球を島台上方のタンク（図示せ
ず）に揚送するリフト、４は球磨き装置２とリフ
ト３を駆動するモータ等の駆動装置である。

球磨き装置２はモータ４によつて駆動される回
転ドラム５と該ドラム５の下方に設けられる洗浄
槽６を有しドラム５の後方排出口付近に乾燥装置
７を備えている。

回転ドラム５は、金属その他の公知材料からな
る線材５′をパチンコ球径よりせまいピツチで導
入口８ａから排出口８ｂへ螺施状に巻き、且つ少
なくとも中間の一個所と排出口８ｂ付近の巻き径
を次第に縮径させた中空体からなり、モータ４に
よつて駆動される軸９を介して支持枠１０に回転
自在に支持されている。図の実施例では回転ドラ
ム５は中間２個所と後方の排出口８ｂ付近の巻き
径を縮径させ、これにより軸方向に三段の拡径チ
ヤンバ５ａ，５ｂ，５ｃを一体連接した中空体に
形成してある。

回転ドラム５は外側軸方向に固設した複数本の
補強材１１によつて一体化され、内部の横断方向
に固設した支持フレーム１２を介して回転軸９に
支持されている。また、回転軸９を支持する支持
枠１０の前板及び後板にはそれぞれドラム５の内
部に通ずる導入孔１０ａと排出孔１０ｂが形成さ
れ、樋１ａ，１ｂが球磨き装置２を介して連通す
るようになつている。

ドラム５の上流側拡径チヤンバ５ａ，５ｂの下
方には仕切板１３によつて区画された洗浄槽６，
６が配設され回転ドラム５の下部が洗浄槽６内を
くぐるように構成されている。各洗浄槽６の底部
には超音波振動子１４が設けられており内部に充
たした水その他の洗浄液を加振させ、ドラム内の
パチンコ球を洗浄するようになつている。尚、洗
浄槽６は洗浄液の流入口６ａと排出口６ｂを有
し、必要に応じて汚れた液が交換されるようにす
る。

第１図及び第１図に示すように回転ドラム５の
下流側拡径部５ｃの下方には該拡径部５ｃの外形
に沿つて温風吹付口を湾曲させた乾燥装置７が設
置されている。

尚、図の実施例では一本の線材を螺旋巻きにし
た回転ドラムを例示したが、これに限らず球径よ
り小巾の間隔で並べた複数の線材を同時に巻いて
ドラムを形成してもよい。

次の本考案の作用を説明すると、パチンコ機か
ら排出された汚れ球は樋１ａから支持枠１０の導
入孔１０ａを経て回転ドラム５内に流入し、ドラ
ム５を構成する螺旋溝の回転運動に案内されて洗
浄槽６内を排出口１０ｂ側へ移動する。洗浄槽６
内の液は超音波振動子１４によつて加振されてい
るのでドラム５内のパチンコ球は該洗浄液中を通
過する過程で効果的に洗浄されることとなる。

洗浄槽６で洗浄された球はドラム縮径部の螺施
溝に誘導されて下流側の拡径チヤンバ５ｃに送ら
れ、ここで乾燥装置で乾燥された後、後端の縮径
部を介して排出口１０ｂへ案内され外部の樋１ｂ
に排出される。

以上のように、本考案によれば汚れたパチンコ
球を超音波振動子によつて加振された洗浄液中で
洗浄し且つ乾燥した状態で排出することができる
ものであるが、特にドラムを構成する回転螺旋溝
に沿つて移動しながら洗浄作用をうけるので洗浄
液中及び温風吹き付けの滞在時間を長くでき、そ
れだけ洗浄効果を向上させることができる。ま
た、研磨材が不要となりしかも洗浄液を入れ換え
ながら作業ができるので高能率、低コストの球磨
きが可能となり、さらには球は螺旋溝の回動に誘
導されながら整列して排出口へ移動するので騒音
が著しく改善され、且つドラムに無理な力が加わ
らない。しかもドラムを水平に設置しても球の送
り出しができるので上下スペースをとらないなど
種々の優れた効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例による球磨き装置の一部
断面を含む側面図、第２図は第１図の−線断
面図、第３図は第１図の−線断面図である。 １ａ，１ｂ……樋、３……リフト、４……モー
タ、５……回転ドラム、５′……線材、５ａ，５
ｂ，５ｃ……拡径チヤンバ、６……洗浄槽、７…
…乾燥装置、９……軸、１０……支持枠、１４…
…超音波振動子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ島台の下方に横向きに設置するドラム
   式パチンコ球磨き装置において、線材５′をパチ
   ンコ球の直径よりもせまいピツチで螺旋状に巻き
   且つ中間の少なくとも１ケ所と排出口８ｂ付近の
   巻き径を縮径させて複数の拡径チヤンバ５ａ，５
   ｂ，５ｃに形成した回転ドラム５を、支持枠１０
   に軸着し、該ドラム５の上流側拡径チヤンバ５
   ａ，５ｂの下方に、超音波振動子１４を備えた洗
   浄槽６を設置して回転ドラム５のこれら拡径下部
   が洗浄槽６内をくぐるように構成するとともに、
   ドラム５内の下流側拡径チヤンバ５ｃの下方に乾
   燥装置７を設けたことを特徴とするパチンコ島台
   の球磨き装置。