JPS5818046Y2 - 燃焼安全装置

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【考案の詳細な説明】本考案は酸欠時にも的確に作動する燃焼安全装置に関す
るものである。

従来の燃焼器にあって、メインバーナに近設したパイロ
ットバーナの燃焼熱でサーモカップルを加熱し、これに
よって生じる熱起電力をもってガス回路中の電磁弁を開
成するものがあった。

上記装置は一般的に立消え安全装置とよばれ、湯沸器な
ど多くの器具に採用されている。

この装置は風などによってパイロットバーナが消火した
場合は非常に有効であるが、しかしながら、酸欠状態が
発生した際の安全用には実質的に無力で゛あった。

すなわち、パイロットバーナは酸欠状態が進めば、つい
に消火するものであるが、その消火までの間に多量のＣ
Ｏを発生するからである。

そこで最近ではパイロットバーナの炎口構成などに工夫
を加え、酸欠状態初期に積極的に燃焼立消えを起すもの
が考えられている。

ところが、通常パイロットバーナはメインバーに近設し
であるため、酸欠状態初期にパイロットバーナが消火し
てもメインバーナによってサーモカップルの加熱が継続
されてしまい、結局酸欠に対する安全動作を期待するこ
とができなかった。

本考案はこのような従来の欠点を除去したもので、以下
その実施例を添附図面とともに説明する。

図において、１は燃焼ケース、２はメインバーナ、３は
パイロットバーナで、燃焼ケース１の一部に形成したく
ぼみ部４に位置するものである。

５は上記パイロットバーナ３の加熱域に配設したサーモ
カップルにして、この熱起電力によって、前記メインバ
ーナ２およびパイロットバーナ３へのガス回路中に設け
た電磁弁（図示せず）が開成状態に保持されるようにし
である。

６はメインバーナ２とパイロットバーナ３との間に介在
させた遮熱板でメインバーナ２の熱をほぼ遮断できる位
置、本実施例ではメインバーナ２の横位置に配設してい
る。

７はこの遮熱板６に貫通させて設けた点火パイプで、そ
の一端開口はメインバーナ２の一部炎口と、他端開口は
パイロットバーナ３の炎口とそれぞれ対向しているもの
である。

なお、パイロットバーナ３の炎口は、燃焼用空気中の酸
素濃度が低下した、いわゆる酸欠初期に吹消えを起すよ
うに構成的に工夫しである。

上記の構成において、通常パイロットバーナ３は適当な
点火手段で点火されてパイロット炎Ａを形成している。

しかるに、今、メインバーナ２よりガスを噴出すると、
その一部ガスが点火パイプ７を通って先のパイロット炎
Ａと接触して、フラッシュバック現象によって着火され
るものである。

メインバーナ２が着火されるとドラフトが生じ、もはや
メインバーナ２よりのガスは点火パイプ７に流れない。

次に上記メインバーナ２、パイロットバーナ３の燃焼に
よって空気が汚染され、これより酸欠状態が生じはじめ
ると、パイロットバーナ３の火炎Ａが吹消える。

このとき、メインバーナ２の燃焼熱は遮熱板６により遮
断されているために、サーモカップル５の熱起電力が急
降下し、したがってガス回路中の電磁弁が閉じてその後
のガス供給を停止するものである。

なお、パイロットバーナ３は酸欠状態下で火炎Ａが吹消
えるものであり、メインバーナ２によって再点火される
ことはないものである。

また燃焼検知手段として上記実施例ではサーモカップルな感熱抵抗素子を用いてもよい。

以上説明したように本考案は、遮熱板を設けることによ
って燃焼検知体がパイロットバーナの燃焼にだけ応動し
、これによりパイロットバーナのみの改良によって酸欠
安全動作が得られるものであり、また点火パイプがある
ため遮熱板によってメインバーナへの点火性が低下した
り、爆発を生じることもない。

もちろん本考案では風によりパイロットバーナが立消え
した場合も有効である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示す燃焼安全装置の要部立面図で
ある。２・・・・・・メインバーナ、３・・・・・・パイロッ
トバーナ、５・・・・・・燃焼検知体（サーモカップル
）、６・・・・・・遮熱板、７・・・・・・点火パイプ
。

【実用新案登録請求の範囲】

メインバーナと燃焼検知体を備えたパイロットバーナと
の間に前記メインバーナの熱を遮断できる位置に遮熱板
を設け、かつ前記遮熱板の一部を貫通して点火パイプを
配設してなる燃焼安全装置。