JPS5817920B2 - 高圧気体地下空洞貯蔵の安全装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高圧気体地下空洞貯蔵にお杼る安全装置に関
する。

近年、夜間電力でコンプレッサを作動して高圧気体例え
ば高圧空気を、水圧ヘッドを利用した地下空洞に貯蔵し
、昼間その高圧空気気でタービンを作動して発電を行う
定圧方式の高圧空気貯蔵発電システムが提案されている
。

□かかる発電システムにおいて、予測され
る事故原因として、空洞内水配管の破損、空洞内水位計
の故障による異状な水位の低下、釜揚部での渦、段落水
流による気泡の吸込なとがあり、地下空洞と貯水池とを
連通している給水用立坑に高圧空気が混入すると、給水
用立坑のヘッドが減少し地下空洞内の圧力が異常低下し
、また気泡が貯水池へ達するまでに空気体積が数十倍に
も膨張するため貯水池の取水塔から高圧空気が噴出する
等の事故を生じる。

本発明は、前記の不測の事故で空洞内の水配管内に高圧
空気が四人した場合−おいても、給水用立坑内への高圧
空気の混入を防止し、前記の不測の事故を未然に防止す
る高圧空気地下空、洞貯蔵の安全装置を提供することを
目的とし刃なされたものである。

なお、本明細書でいう立坑とは傾斜している斜坑も含む
ものである。

、第１図は高圧空気貯蔵発電システムの概要を示
すもので、高圧空気を貯蔵する地下空洞１がこの例では
地表より３３４ｍ下に設げら庇ており、地下空洞１には
空洞連絡坑２、次いでプラグ部４で連呻された立坑連絡
坑３が連眸されている。

立坑連絡坑３は、給気用立坑５を醇て地表に設けた発電
プラント、６に連設されてい金と共に、給水用立坑９を
経て地下空洞１より３００ｍ上方の地表に立設した取水
塔１１の取水１イ、、ネル１．０に連接されている。

地下空洞１には釜揚７が形成されており、その釜揚７に
は水配管８が設けられていて、その水配管８は立坑連絡
坑３、盗いで給水用立坑９を経て取水トンネル１０に連
通している。

地下空洞１への給水のため貯杢池、１２があり、この貯
水池１２から取水塔１１を経て取水する。

この例では地下空洞の容積は立坑連絡坑３および空洞連
絡坑２，２共で２３００００ ｍ’、貯蔵圧は３０＃
／ｃｒＡ、発電容量は２７０００．ＱＫｗに設計されて
いる。

夜間電力を利用して第２図以後に示すコンブにツサ１３
を作動して高圧空気を地下空洞１に貯蔵し、頁間その高
圧空気により第２図以後に示すタービン１−を作動して
発電する。

、堺下空洞内には水圧ヘッド３００ｍに相当する３０ｋ
１９／ｃＩ？Ｌの一定の高圧空気が貯蔵される。

このような発電システムにおいて、前記の不測の事故に
より地下空洞の水配管内に高圧空気が混入すると、地下
空洞内の圧力が異常低下したり、貯水池の取水塔から高
圧空気が噴出するなどの事故を生じる。

そこで、本発明は、地下空洞に続く小空洞を設け、その
小空洞で気泡を分離して給水用立坑に高圧空気が流入す
るのを防止する安全装置を設ける。

安全装置は第１図の矢印Ａで示す位置に設置する。

・第２図１は本発明の第１実施例を示し、地下空洞１に
続き小空洞１５を設け、その小空洞１５を仕切板１６で
２室に区画すると共に、小空洞１５の上方を空気抜き管
１７で大気に開放する。

したがって、不測の事故で水配管８に混入した高圧空気
、すなわち気泡ａは小空洞１５で気水分離され、空気は
空気抜き管１７を経て大気に放出される。

なお、図において、黒矢印は清水の流れを、斜線矢印は
気液２相流を、そして白矢印は空気の流れを示す。

第２図■は第１図工に多少手を加木たもので、仕切板１
６を２枚設けその間にフィルター１８を設けたものであ
る。

作用は前記第２図Ｉの場合と格別相違しない。

これら各実施例は構造が簡単であり、仕切板の設置位置
や小空洞の大きさなどについて適宜検討を加えて設計す
る。

第３図は本発明の第２実施例を示し、この実施例では混
入高圧空気を地下空洞にリターンさせるように、小空洞
１５の上部と地下空洞１とを空気抜き管１７で連通させ
る。

この実施例も構造が簡単であり、格別なメンテナンスの
必要がない。

なお、この実施例で（キ小空洞の位置は運転最低水位Ａ
より低いことが必要である。

第４図は本発明の第３実施例を示し、この実施例では小
空洞１５を仕切板１６で仕切ると共に、給水用立坑９に
迄る小室１９にフロート弁２０を設け、また地下空洞１
に迄る空気抜き管１７に片開き弁２１を設ける。

小空洞１５へ高圧空気が混入すると、給水用立坑＄への
置換水の流出がフロート弁２０により自動的に閉止し、
システムは停止状態となる。

小空洞１５にたまった高圧空気はタービン側から排風す
ることにより、地下空洞内が減圧すると、片開き弁２１
が開き空気抜き管１７から地下空洞１へｌＪ、、Ｊ−ン
する。

第５図工は本発明の第４実施例を示し、この実施例では
仕切板１６は斜めに設けられていて、小空洞１５を通過
する水の圧力損失をできるだけ小さくしている。

また空気抜き管１７は第５図■に示すように給水用立坑
９を仕切ることにより形成されている。

この実施例も構造が簡単であり、格別なメンテナスの必
要がない。

なお、以上は高圧空気貯蔵発電システムにおける安全装
置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限られるこ
となく、他の例えば空圧機械を作動させるための高圧空
気の地下貯蔵における安全装置としても利用できるもの
である。

また空気に代えて任意の気体を使用することができる。

以上説明したように、本発明によれば、空洞内水配管の
破損、空洞内水位計の故障による異状な水位の低下、釜
揚部での渦、段落水流による気泡の吸込なと不測の事故
により空洞内水配管に気泡が混入するようなことがあっ
ても、地下空洞に続く小空洞で気泡を分離して給水用立
坑に高圧空気が混入することがないようにしているので
、給水用立坑のヘッドが減少し地下空洞内の圧力が異常
に低下したり、貯水池の取水塔から高圧空気が噴出する
等の事故を確実に防止する。

【図面の簡単な説明】

第１図は高圧空気貯蔵発電システムの概要図である。 第２図Ｉ、Ｉ［は本発明の第１実施例で、■はシステム
のほぼ全容を示す断面図、■はＩに多少手を加えた小空
洞の断面図である。 第３図は本発明の第２実施例で、システムのほぼ全容を
示す断面国辱ある。 第４図は本発明の第３実施例で、システムのほぼ全容を
示す断面図である。 第５図Ｉ、■は本発明の第４実施例で１はシステムのほ
ぼ全容を示す断面図、■はＩの■−■線断面図である。 １・・・・・・地下空洞、２・・・・・・空洞連絡坑、
３・・・・・・立坑連絡坑、４・・・・・・プラグ部、
５・・・・・・給気用立坑、６・・・・・・発電システ
ム、７・・・・・・釜揚、８・・・・・・水配管、９・
・・・・・給水用立坑、１０・・・・・・取水トンネル
、１１・・・・・・取水塔、１２・・・・・・貯水池、
１３・・・・・・コンプレッサ、１′４・・・・・・タ
ービン、１５・・・・・・小空洞、１６・・・・・・仕
切板、１７・・・・・・空気抜き管、１８・・・・・・
フィルター、１９・・・・・・小室、２０・・・・・・
フロート弁、２１・・・・・・片開き弁。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 地下空洞とそれより上位にある貯水池とを給水用立
   坑で連通し、貯水池の水圧ヘッドを利用して地下空洞内
   に高圧気体を貯蔵するものにおいて、□地下空洞に続く
   小空洞を設け、その小空洞で気泡を分離して給水用立坑
   内に高圧気体が流入しんいようにしたことを特徴とする
   高圧気体地下空洞貯蔵の安全装置。 ２ 小空洞に仕切板を設け、分離した高圧気体を空気抜
   き管により大気５放出することを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載め高圧気体地下喰洞貯゛−の安苓装置
   。 ゛ □ ３ 小空間に仕切板を設け
   、分離した高圧気体を気体抜き管により地下空洞へ戻す
   εとを特徴とする特許請求の範囲第１項た記載の高圧気
   体地下空洞貯蔵の安全装置。 ４ 小空洞に仕切板を鰻ケると共に給水用立坑を閉塞す
   るフロート弁を設け、小空洞へ高圧気体が混入すると、
   フロート弁により給水用立坑を閉塞して給水用立坑への
   置換水の流出を閉止すると共に高圧気体を気体抜き管に
   より地主空洞へ戻すことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の高圧気体地下空洞貯蔵の安全装置。