JPS5817919B2 - 低温液体用タンク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、建設中および将来の槽内保守点検などに使用
される回転ゴンドラを吊り下げるレールを備えた低温液
体用タンクに関するものである。

従来の低温液体用タンクは、タンク開放時の足場まで考
慮がはられれていなかったため、タンク内側板などを点
検するには、その都度、総足場をタンク内側に組立てる
必要があり、また点検後は、その総足場を解体して槽外
に取り出さなければならなかった。

したがって、従来の総足場による方式は、時間的にも、
費用的にも、相当に大きなものとなるので、好ましくな
かった。

本発明は、タンク内の適所に、回転ゴンドラを吊り下げ
得るレールを設けておくことにより、従来の方式の上記
の問題を巧みに解決したもので、その実施の態様につい
て、図面を参照しながら説明する。

まず、第１図ないし第３図は、従来公知のサスペンデッ
ドデツキ（石゛り天井）方式の低温液体用タンクの屋根
部直下に、本発明のゴンドラ用レールを設けた一実施例
の説明図で、同図において、１はタンク屋根、２はタン
ク外槽底板１，３は保冷材、４はタンク内槽側板、５は
基礎コンクリート、６はサスペンデッド≠ツキ、７は吊
りロッド、８はタンク外槽底板、９はタンク内槽底板で
ある。

そして、１０は、前記屋根１の直下に環状に設けられ、
かつ、該内槽側板４よりも槽内寄りに設けられたゴンド
ラ用□レニルである。

すなわち、必要に応じて、屋根１に設けられたマンホー
ルなどから回転ゴンドラを入れ□て、このゴンドラ用レ
ール１０゛にそのゴンドラを吊り下げてタンク内側板４
などネ点検等をするのであるが、もし、該デツキ６が、
従来のように、゛その最外周部まで一体になっていると
、吊りゴンドラをまわすことができないので、そのゴン
ドラ自体またはその吊りロープなどの通過に必要なスペ
ースだけ、該デツキ６の最外周部を開口通路として欠除
しておく必要がある。

しかし、該デツキ６の最外周部を大きく欠除しておくと
、該デツキ６はタンクとしての常時の使用に空隙が大き
すぎて、サスペンデッドデツキとしての役目を果さない
ことになる。

そこで、主として第２図および第３図にみられるように
、該デツキ６の最外周部を取外し可能な部分６′とし、
つまり、開閉部材にしである。

すなわち、この部分６′は、半径方向には約２ｍ程度、
円周方向には約３ｍ程度の扇形皿型ブロック状に分割し
たような分割片とし、半径方向にはボルトナツト１１に
より該デツキ本体と取外し可能に結合し、円周方向には
それぞれの分割片同志をボルトナツト１２で取外し可能
に結合し、上下方向には吊り口、ラド７とボルトナツト
１３で取外し可能に結合しである。

このように構成しておくことにより、タンクとしての常
時の使用には、同図のように、符号６′で示される部分
は、該デツキ６の最外周部として一体物のようになって
おり、そして回転ゴンドラを使用したいときは、符号６
（で示される部分を取外すことにより、ゴンドラの通過
に必要なスペースが確保され込。

２、゛つぎに、第４図ないし第６図は、従来公知のサス
ペンデッドデツキ方式の低温液体用タンクの該デツキ６
の外周部の下部に、本発明のゴンドラ用レール１０を設
けた一実施例の説明図で、前述の第１図ないし第３図の
場合と同一な部分または均等な部分については同一符号
をつけである。

すなわち、第４図ないし第６図に示す例においては、該
レール１０にゴンドラを吊り下げても、そのゴンドラの
通過には該デツキ６は何んらの支障も与えないが、ゴン
ドラを槽外力＝、ら屋根１に設けられたマンホールなど
を利用して槽内に運んで該レール１０に皿り下げるため
には、該デツキ６には、開口通路として、いわゆる吊り
込み用の穴が必要である。

そこで、第４図ない兇第６図に示す例では、該デツキ６
の外周部の数個所に、ちょうどマンホールのような開口
通路と、しての開口部６“（第６図参照）を設け、この
開口部６“の蓋に相当する開閉部材６′をボルトナツト
１１で該デツキ６に取外し可能に結合しである。

もちろん、該開口部６“を利用して該レール１０からゴ
ンドラの取外しも行なえる。

なおこの例におけるレール１０は、完全な環状でなく、
ゴンドラの吊り込みに便利なように、開口部６“の附近
の一部分は欠除させておくことが望ましい。

したがって本発明は、内槽側板を点検などをするための
ゴンドラを吊り下げ得るように、該内槽側板よりも槽内
寄りにして屋根の下方に設けられた回転ゴンドラ用レー
ルを備えているので、タンク開放点検時には、そのレー
ルを利用してゴンドラを吊り下げればよく、従来のよう
な大がかりの総足場を必要としないから、時間的にも、
コスト的にも、比較にならないほど有利である。

しかも、サスペンデッドには、該レールの付近に設けら
れた開口通路と、この開口通路を開閉する開閉部材とを
備えているから、ゴンドラの操作などに必要なとき、そ
の開口通路を開にするが、その必要がないときは、その
開口通路を閉にすることができるので、タンクとしての
使用時には、サスペンデッドデツキとしての機能を充分
に発揮させることができる。

またサスペンデッドデツキ方式にして、回転ゴンドラ用
レールが屋根の直下に設けられ、かつ、サスペンデッド
デツキの最外周部を回転ゴンドラの通過に必要なスペー
ス分だけ取外し可能にしたものは、タンクとしての使用
時には、それらレールやデツキは何んらの悪影響も与え
ることがなく、サスペンデッドデツキ方式の長所をその
まま活かし、槽内点検などの必要時には、単に該デツキ
最外周部を取外せば、ゴンドラの通過には支障がないの
で、きわめて便利である。

またサスペンデッドデツキ方式にして、回転ゴンドラ用
レールがサスペンデッドデツキ外周部の下部に設けられ
、かつ、該デツキには該ゴンドラの前記レールへの吊り
込みに必要な開口部を有し、しかも、該開口部を閉塞す
る部材が該デツキに対して取外し可能に設けられている
ものは、単に該デツキに開口部を設けてこれを着脱自在
に閉塞すればよく、その構成がきわめて簡単である。

もつとも、この場合、該レールは該デツキの下部にある
から、該デツキの上下方向の厚さがそれだけ増加したよ
うな傾向があるので、タンク内容積に微細な影響がある
けれども、このレールを該デツキの補強部材の一部のよ
うに設計すれば、それだけ該デツキ本体の厚さを軽減し
得ることになる。

このように本発明は、構成が簡単であるうえ、槽内に対
する総足場の必要がないなど、その奏する効果がきわめ
て大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例の中央縦断正面図、第２図
は第１図のＡ部の拡大説明図、第３図は第２図の部分平
面図、第４図は本発明の第２実施例の中央縦断正面図、
第５図は第４図の切断線Ｂ−Ｂに沿う一部切欠断面平面
図、第６図は第５図の切断線Ｃ−Ｃに沿う部分断面図、
である。 １・・・・・・′タンク屋根、１′−・・・・・内槽屋
根、２・・・・・・外槽側板、３・・・・・・保冷材、
４・・・・・・内槽側板、５・・・・・・基礎コンクリ
ート、６・・・・・・サスペンデッドデツキ、６′−・
・・・・取外し可能な部分、６“・・・・・・開口部、
７・・・・・・デツキ吊りロッド、８・・・・・・外槽
底板、９・・・・・・内槽底板、１，０・・・・・・回
転ゴンドラ用レール、１１゜１２．１３・・・・・・ボ
ルトナツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ サスペンデッドデツキ方式のタンクの内槽側板より
   も槽内寄りにして屋根の下方に設けられてゴンドラを吊
   り下げ得るようにした回転ゴンドラ用レールを備え、か
   つ、サスペンデッドデツキには、該レールの付近に設け
   られた開口通路と、この開口通路を開閉する開閉部材と
   を備えてなる、低温液体用タンク。 ２ 回転ゴンドラ用し−゛ルがサスペンデッドデツキの
   最外周部よりも上位に位置して屋根の直下に設けられ、
   かつ、開口通路が該サスペンデッドデツキの最外周部に
   して回転ゴンドラの通過に必要なスペースを有し、しか
   も、開閉部材が取外し可能にしである前記特許請求の範
   囲第１項記載のタンク。 ３ 回転ゴンドラ用レールがサスペンデッドデツキ外周
   部の下部に設けられ、′かつ、開口通路が該ゴンドラの
   前記レールへの吊り込みに必要な太きさを有し、しかも
   、開閉部材が該デツキに対して取外し可能に設けられて
   いる前記特許請求の範囲第１項記載のタンク。