JPS5817348Y2 - 圧接形コネクタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は各種電子装置に使用される圧接形コネクタに関
し、特に所定の回路パターンを形成した上部基板をハウ
ジングに搭載するための機構に関するものである。

従来、この種のコネクタは接栓部がハウジングの上部基
準面から所定の寸法を有して位置するようにプレス成形
された複数の接触子をハウジングに設けられた貫通穴に
挿入固定し、複数の接触子の接栓部上に回路パターンを
形成した上部基板を装着し、さらにこの上部基板をハウ
ジング上に装着される押え板で所定の寸法だけ押下げ保
持することにより構成されている。

通常、この圧接形コネクタはハウジングに装着された接
触子との嵌合穴（スルーホール）を有する印刷配線板上
に配置して使用される。

しかしながら、接触子の接栓部と上部基板の回路パター
ンとの間に所定の接触力を与えるために押え板によって
上部基板を押下げると、四角枠状のハウジングの各辺に
装着されている複数の接触子にハウジングに対して遠心
方向の反撥力が生じる。

この反撥力によりハウジングおよび印刷配線板に変形（
反り）が生じ、接触子と上部基板間に所望の接触力を与
えることが困難であった。

本考案はこのような問題点を解消するためになされたも
のであり、四角枠状のハウジングの各辺に補強用金具と
しても作用する回転レバー受具を装着してハウジングお
よび印刷配線板の変形を防止することにより、複数の接
触子と上部基板との間に所望の接触力を与えることがで
きる圧接形コネクタを提供するものである。

本考案は四角枠状の各辺に複数の接触子を装着するとと
もに上下方向に貫通する複数の穴を有するハウジングと
、このハウジングの前記貫通穴に装着されこの貫通穴よ
り露出する上端部に対向する舌片部を且つ前記ハウジン
グの底面に係止する連結部を有する略コ字状の金具と、
所定の回路パターンを形成し前記複数の接触子の接栓部
上に係止する基板と、前記金具と係合する切欠溝を有し
前記ハウジング上に装着されて前記基板と接触子との間
に接触力を与える押え板と、前記押え板上に回転自在に
軸支され前記金具の舌片部と係合することにより前記押
え板を押下する回転部材とを備えることを特徴とする。

以下、図面を参照して説明する。

第１図は一般に使用されている圧接形コネクタの斜視図
である。

図中、１は回路パターンを形成した印刷配線板、２は絶
縁体より成るハウジング、３はハウジング２に装着され
た印刷配線板１の回路パターンと導通する接触子（なお
接触子３はハウジング２の各辺にそれぞれ複数本装着さ
れているが、ここでは１端子だけを図示した）、４は接
触子３の接栓部３ａと接触する上部基板、５は上部基板
４と接触子３とを接触させるための押え板をそれぞれ示
す。

なお、圧接形コネクタはボルト６およびナツト７によっ
て印刷配線板１上に固定されている。

また、第２図は第１図に示すＡ−Ａ線で切断した場合の
断面図である。

図に示すように、従来の圧接形コネクタは、接栓部３ａ
がハウジング２の上部基準面ａから所定の寸法を有して
位置するようにプレス成形された接触子３をハウジング
２に設けられた貫通穴に挿入固定し、前記接触子３の接
栓部３ａ上に回路パターンを形成した上部基板４を装着
し、さらにこの上部基板４をハウジング２上に装着され
る押え板５で所定の寸法だけ押下げ保持することにより
構成されている。

ここで、押え板５により上部基板４に与えられた矢印Ｂ
方向の押下げ力は接触子３にハウジング２に対して遠心
方向Ｃの反撥力を生じさせる。

この反撥力はハウジング２を介して印刷配線板１を矢印
り方向に反らせることになり、接触子３の接栓部３ａと
上部基板４との間の接触力が低下する。

次に、本考案の実施例について説明する。

第３図は本考案による圧接形コネクタの一実施例を示す
分解斜視図である。

この図において１０は接触子を装着するスルーホール１
０ ａを有し回路パターンを形成した印刷配線板、１１
は貫通穴１１ａと底面側に溝１１ｂ（第４図Ａ、Ｂに示
す）を有し且つ絶縁体より成る四角枠状のハウジング、
１２はハウジング１１の各辺に形成された貫通穴１１
ａに装着された回転レバー受具、１３は印刷配線板１０
の回路パターンと導通する接触子、１４は接触子１３の
接栓部１３ａと接触する上部基板、１５は接触子１３と
上部基板１４とを接触させるための同角枠状の押え板、
１５ ａは押え板１５の各辺に形成された切欠溝、１６
は回転支持軸１７によって押え板１５の各辺上に軸支さ
れた回転レバーをそれぞれ示す。

なお、回転レバー受具１２はハウジング１１の上面に露
出するＬ字状の舌片部１２ａを有する上に、ハウジング
１１の底面側に形成された溝１１ ｂ内に係止する連結
部１２ｂを有する一連の部材である。

このような構成部材から成る圧接形コネクタの組立状態
を第４図Ａおよび第４図Ｂを用いて詳細に説明する。

第４図Ａおよび第４図Ｂは第３図に示す圧接形コネクタ
の組立断面図である。

この図に示すように、複数の接触子１３を備え且つ回転
レバー受具１２が装着されたハウジング１１を印刷配線
板１０上に実装し固着する。

接触子１３の接栓部１３ａ上に上部基板１４を配置した
後、上部基板１４上に押え板１５を配置する。

この時、押え板１５の切欠溝１５ ａに回転レバー受具
１２が係合する。

続いて、押え板１５の各辺に軸支された回転レバー１６
を矢印Ｅ方向に移動させて回転レバー受具１２の舌片部
１２ ａの下部に嵌装する。

これにより、第１４図Ｂに示すように、押え板１５によ
り押下けられる上部基板１４が接触子１３の接栓部１３
ａに圧接する。

この時、接触子１３は従来のコネクタと同様にハウジン
グ１１の遠心方向Ｃに反撥力を生じ、ハウジング１１お
よび印刷配線板１０を変形させようとするが、回転レバ
ー受具１２によって補強されたハウジング１１は変形を
起こさない。

即ち、ハウジング１１か゛矢印り方向に変形しようとす
る力は回転レバー受具１２の連結部１２ｂによって抑制
される。

従って、印刷配線板１０の反りも防止でき、接触子１３
と上部基板１４との間に所望の接触力を与えることがで
きる。

以上説明したように本考案によれば、四角枠状のハウジ
ングの各辺に補強用金具としても作用する回転レバー受
具を装着することにより、複数の接触子と上部基板との
間に所望の接触力を与えることができる高信頼度な圧接
形コネクタを得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般に使用されている圧接形コネクタの一例を
示す斜視図、第２図は第１図におけるＡＡ線で切断した
場合の断面図、第３図は本考案による圧接形コネクタの
一実施例を示す分解斜視図、第４図Ａおよび第４図Ｂは
第３図に示す圧接形コネクタ組立状態の断面図である。 １０・・・・・・印刷配線板、１１・・・・・・ハウジ
ング、１１ ａ・・・・・・貫通穴、１１ ｂ・・・・
・・ハウジングと溝、１２・・・・・・回転レバー受具
、１２ ａ・・・・・・舌片部、１２ｂ・・・・・・連
結部、１３・・・・・・接触子、１３ａ・・・・・・接
栓部、１４・・・・・・上部基板、１５・・・・・・押
え板、１６・・・・・・回転レバー、１７・・・・・・
回転支持軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 四角枠状の各辺に複数の接触子を装着するとともに上下
   方向に貫通する複数の穴を有するハウジングと、このハ
   ウジングの前記貫通穴に装着されこの貫通穴より露出す
   る上端部に対向する舌片部を有し且つ前記ハウジングの
   底面に係止する連結部を有する略コ字状の金具と、所定
   の回路パターンを形成し前記複数の接触子の接栓部上に
   係止する基板と、前記金具と係合する切欠溝を有し前記
   ハウジング上に装着されて前記基板を接触子に押圧する
   押え板と、前記押え板上に回転自在に軸支され前記金具
   の舌片部と係合することにより前記押え板を押下する回
   転部材とを備えることを特徴とする圧接形コネクタ。