JPS5815838Y2

JPS5815838Y2 - 電気炉の発熱体の支持構造

Info

Publication number: JPS5815838Y2
Application number: JP11827878U
Authority: JP
Inventors: 森弘明
Original assignee: 電元冶金工業株式会社
Priority date: 1978-08-29
Filing date: 1978-08-29
Publication date: 1983-03-30
Also published as: JPS5535437U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、電気炉の発熱体の支持構造に係り、特にその
長手方向に多数の貫通孔を有する支持部材上に発熱体を
載置し、更に支持部材の貫通孔にワイヤを係止させ、且
つこのワイヤによって発熱体を支持部材上に縛束支持さ
せるようにした新規な電気炉の発熱体の支持構造に関す
る。

一般に電気炉とは大きく分類して直接抵抗加熱式と、間
接抵抗加熱式とがあり、後者の間接抵抗加熱式の電気炉
とは、発熱体によって発生した熱を放射、伝導、対流作
用によって被加熱物に伝え、これを熱するものであり、
主に金属の冶金、窯業。

化学工業等で使用されている。

第１図に示すように電気炉１は開閉自在な扉２を有した
箱体３の内壁にグラスウール、石綿、雲母の如き耐火材
４を積層して耐火製内壁４ａを形成し２、且つ更にこの
耐火製内壁４ａｈに発熱体５にクロム線、鉄クロム線、
鉄線、ニッケル線等）を適宜付設する如くして構成され
ている。

特に断熱性を良好にするために内壁にはグラスウール。

石綿等の耐火材４が積層されているため、極めて軟弱な
層が形成され、この耐火製内壁４ａ上に発熱体５を付設
することが難しく、未だに充分満足の得られたものが開
発されていない。

そこで、第２図（第１図中のＡ部分の拡大図）および第
３図（第２図中のＢ−Ｂ線に沿う断面図）は従来におけ
る発熱体５の支持構造６の一門列を示すものであるが、
ここに示されるように支持構造６は、複数の略棒形状の
支持部材γ、γ・・・が、耐火製内壁４ａから延出する
如く、これを貫通したポル）８．８・・・を介し、更に
ナツト９，９・・・によって固定されている。

そしてこの支持部材７，７・・・はそれぞれ互いに直線
上に、且つ適宜間隔を隔てる如く配列されており、これ
らの先端部には、その半径方向外方に延出する如くフラ
ンジ部？ａ＋７ａ・・・が形成されている。

図に示すように、コイル状に巻かれた発熱体５は各々の
支持音附７，７・・・を折り返し点としてジグザグ乃至
波状に掛は渡され、且つフランジ部７ａ、７ａ・・・に
より離脱しないように威されて付設されている。

ところが従来、このような支持構造６であると次に述べ
るような種々の問題点があった。

その第１としてあげられることは、支持部材７゜γ・・
・が、あらかじめ所定間隔乃至ピッチを隔てて固定され
て設けられているため、そのピッチを後から変更するこ
とができない。

従って発熱体５の付設し得る長さは、狭い範囲内に限ら
れてしまう。

また、一方あらかじめその間隔乃至ピッチが狭くなるよ
うに、支持部材７．７・・・を設置しても、支持部材
７の径が比較的太いため、折り返された発熱体５のピッ
チ間隔は、ある程度間いてしまう。

従ってこのようにしても、発熱体５の付設し得る長さに
は限度があった。

またその第２としては、このような支持構造６を構成す
るためには、多数の支持部材７，１・・・が必要である
と共に内壁にそれぞれ貫通させて保持する必要があった
。

更にこれらを耐火製内壁４ａに取り付けるに際して、耐
火材で形成されたワッシャ７ｂ、７ｂ・・・や、ボルト
８，８・・・およびナツト９，９・・・等の多種類およ
び多数の部品が必要となるために、その製造２組立てコ
ストは上昇せざるを得なかった。

そして第３としては、耐火製内壁４ａは、クラスウール
、石綿等の柔軟性を有する素材であり、且つこの内壁４
ａ上に以上述べてきたような１つづつ独立した支持部材
７．７・・・が各々１本のボルト８，８・・・で内壁
４ａに支持されているため、耐火材の層に多数の貫通孔
を形成することになり、炉内の断熱効果が低下する問題
があった。

本考案は以上述べてきたような従来の電気炉の発熱体の
支持構造に関する諸問題点に鑑み、これらを有効的に解
決するために成されたものである。

本考案の目的は次に述べるところにある。

■ 発熱体のピッチ間隔を自由に設定することができ、
もって発熱体の長さおよび量を自由に調整し得る電気炉
の発熱体の支持構造を提供する。

■ 製造９組立てコストを著しく低減し得る電気炉の発
熱体の支持構造を提供する。

■ 耐火製内壁に確実に支持構造を取り付けることがで
きると共に炉内の断熱効果を低下させることがない電気
炉の発熱体の支持構造を提供する。

次に本考案の好適な一実施例を添付図面に従って詳述す
る。

第４図および第１図は本考案に係る電気炉の発熱体の支
持構造の一実施例を示す正面図、第５図は、第・４図中
のＣ−Ｃ線に沿う断面図、第６図は第４図中のＤ−Ｄ線
に沿う断面図である。

第４図、第５図および第６図に示すように本考案に係る
電気炉の発熱体の支持構造１０（以下単に支持構造１０
と呼ぶ）は平行に並べられた２つの支持部材１１．１１
により構成されている。

そしてこれらの支持部材１１は耐火ｌ／ンガ等の耐火性
材料によ−って一体的に成型され、且つこれは発熱体５
を係止するための係止部１１ａと、この係止部１１ａを
耐火製内壁４ａに固定するための固定部１１ｂ、１１ｂ
との２つの要素から構成されている。

係止部１１ａはその断面が矩形状を呈した適宜長さを有
する部材である。

そしてこの長手方向に沿って、江つ適宜間隔を隔てて多
数の貫通孔１１ａ′。

１１ａ′・・・が形成されている。

そしてこの貫通孔１１ａ、’、１１ａ’・・・は
、断面矩形状を呈した係屯部材１ｉａの短辺に沿って、
これを貫通する如く形成されている。

また一方固定部ｉｉｂ、ｉ１ｂは係止部１１ａの両端部
からこれと直角方向に延出する如く設けられ、更にこの
固定部１１ｂ、１１ｂにはそれぞれその下方に延出する
如く略円錐状の部材１１ｄ。

１１ｄが形成されている。

この固定部１１ｂ。１１ｂは係止部１１ａと一体的にな
って形成されている。

そしてこの固定部１１ｂ、１１ｂにはその中央にこれと
直角方向に貫通孔１１ｂ’、１１ｂ’が形成されている
。

以上のように形成された支持部材１１．１１は上記述べ
たように係止部１１ａ、Ｉｌａが相対向し、且つ平行に
適宜間隔を隔てる如くして耐火製内壁４ａ上に位置付け
られ、耐火製内壁４ａ上から垂直に突出する如くして設
けられたボルト１２゜１２が固定部１１ｂ、Ｉｌｂの貫
通孔１１ｂ’。

１１ｂ′に嵌入し、そして支持部材１１，１１の上方よ
りナラ）１３．１３がボルト１２．１２に螺合すること
によって、支持部材１１．ｉｔは耐火製内壁４ａ上に固
定されて取り付けられている。

そして発熱体５は支持部［１１，１１の係止部１１ａ、
１１ａに掛は渡す如くジグザグ状乃至波状に載置され、
更に係止部１１ａに形成された貫通孔１１ａ’、１１ａ
’・・・にワイヤ１４．１４・・・を挿通させ、このワ
イヤ１４．１４・・・によって発熱体５を縛束し、発熱
体５は支持部材１１．ＩＬｈに支持される。

また第４図においては、波状に成された発熱体５のピッ
チｄを比較的広くしてその付設し得る長さを小に設定し
ているが、第７図に示すようにそのピッチｄを小とする
如く発熱体５を支持部材１１．１１に載置し、且つこれ
に対応する如く貫通孔１１ａ’、１１ａ’・・・にワイ
ヤ１４，１４・・・を挿通させて、発熱体５を支持する
ようにすれば、その付設し得る長さを格段に大とするこ
とができる。

尚、発熱体が比較的軽量の場合には図示してはいないが
、支持部材１１のみを耐火製内壁４ａ上に取り付けて、
この１つの支持部材１１上にその両側より延出する如く
波状の発熱体５の中央部分を支持しても良く、この場合
においても前記実施例と同様にそのピッチを適宜設定す
ることができ発熱体５の付設し得る長さを自画に設定し
得る。

第４図および第７図に示す如く発熱体５０波状間のピッ
チｄは、はとんどゼロ近くまでに設定し得るため発熱体
５の付設置−得る長さを従来と比較して格段に長くする
ことができる。

また支持構造１０は耐火製内壁４ａ、に取り付げられ
た支持部材１１とワイヤ１４．１４・・・により構成さ
れ、珪つこの支持音附１１を耐火製内壁４ａに固定する
場合にも、ボルト１２とナラ［・１３によって簡単に行
なえるため、その製作９組立てコストを著しく低減させ
ることができる。

また支持体ＩＬ１１は耐火製内壁４ａに部材１１ｄ、ｌ
ｉｄが埋め込まれる如くなり、且つこれは２本のポルＮ
２，１２によって、支持されているために耐火製内壁４
ａに最少の貫通孔を設けることで発熱体５を支持するこ
とができ、断熱効果を低下させることがなく確実に内壁
４ａに取りつげることができる。

更に発熱体５は何等遮られていないので熱効率が極めて
良好である。

以上要するに本考案によれば次のような優れた効果を発
揮する。

［Ｆ］発熱体のピッチを適宜に設定し得るため、その
付設長さを自由に設定し得ると共にその最大付設長さを
格段に延長させることができる。

■ 構造簡単にして、且つ構成部品が少ないためその製
作９組立てコストを著しく低減させることができる。

■ 支持構造１０を断熱効果を低下させることなく、耐
火製内壁４ａに確実に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は電気炉を示す正面図、第２図は第１図中のＡ部
分の拡大図、第３図は第２図中のＢ−Ｂ線に沿う断面図
、第４図および第７図は本考案に係る電気炉の発熱体の
支持構造を示す正面図、第５図は第４図中のＣ−Ｃ線に
沿う断面図、第６図は第４図中のＩ）−Ｄ線に沿う断面
図である。尚図面中１は電気炉、４ａは耐火製内壁、５は発熱体、
６，１０は電気炉の発熱体の支持構造、１１は支持部材
、１１ａは貫通孔、１４はワイヤである。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

電気炉の内壁上に、その長手方向に沿って適宜間隔を有
して配設された多数の貫通孔を有する耐火製支持部材を
設け、該支持部材の貫通孔にワイヤを係止して発熱体を
支持部材上に縛束支持するように構成したことを特徴と
する電気炉の発熱体の支持構造。