JPS5814986B2 - 同時性波高分析装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はランダム発生するパルス状アナログ信号、例
えば放射線検出器出力信号をＡ−Ｄ変換器によりＡ−Ｄ
変換し、この結果得られるディジタル・データ信号を電
子計算機のようなデータ処理装置で、データ処理する同
時性波高分析装置に関するものである。

まず第１図に示す従来の同時性波高分析装置について簡
単に説明する。

１〜３は、パルス状アナログ信号の検出器、４〜６は、
Ａ−Ｄ変換器、７〜９はゲート回路、１０は同時性判別
回路、１１は同時性波高分析制御回路、１２はデータ処
理装置を示す。

このような構成においていま、ランダム信号Ａ、ランダ
ム信号Ｂ、ランダム信号Ｃの発生が、検出器１〜３によ
り検出されると、これらのアナログ・データ信号はＡ−
Ｄ変換器４〜６とゲート回路７〜９に伝送される。

ゲート回路７〜９はデータ処理装置１２から、どの入力
とどの入力の同時性を検出するかによって予めゲート回
路の７〜９の開閉を設定されており、指定されたアナロ
グ・データ信号のみ同時性判別回路１０に伝送する。

同時性判別回路１０では指定のアナログ・データ信号相
互間に同時性が得られたか否かを判別し、同時性が得ら
れた時のみ同時性信号をＡ−Ｄ変換器４〜６に伝送し、
Ａ−Ｄ変換器４〜６では、検出器１〜３のアナログ・デ
ータ信号を同時性信号に同期してＡ−Ｄ変換し、ディジ
タル・データ信号とする。

このディジタル・データ信号は、同時性波高分析制御回
路１１に伝送され、同時性波高分析用データとしてデー
タ処理装置１２へ伝送する。

この従来の同時性波高分析装置においては、同時性の判
別をするアナログ・データ信号はデータ処理装置１２に
より、予め設定されて固定であった。

したがって、ランダム信号Ａ、ランダム信号Ｂ、ランダ
ム信号Ｃの同時性が、どういう組合せで発生するか不明
の場合は、各組合せ別にデータ入力しなければならない
。

すなわち、ランダム信号Ａとランダム信号Ｂの組合せ、
ランダム信号Ａとランダム信号Ｃまたは、ランダム信号
Ａとランダム信号Ｂとランダム信号Ｃの組合せというよ
うな方法である。

しかし、この方法では、すべてのデータ収集に要する時
間が組合せ数に比例して増加するという欠点があった。

また組合せ毎にデータ入力した場合、各組合せがどうい
う順序で、どのくらいの割合で発生しているかという事
の判定が非常に困難という欠点もあった。

さらに再現性のない、または再現性の乏しいデータ入力
の場合、この従来の同時性波高分析装置においては、組
合せ毎に分割してデータ入力するという事が困難となり
、従ってこの様な入力の場合には、組合せ毎の装置を多
数使用しなければならないという欠点もあった。

この発明は、上述した欠点を解消したもので、１回のデ
ータ入力動作で同時性の組合せが複数の場合の同時性波
高分析用データを、順次入力することにより短時間で、
データ処理を可能にすると同時に、同時性の組合せの順
序、割合も同時に処理可能にするものである。

以下、図面によりこの発明の実施例について説明する。

第２図において、１〜３は検出器、４〜６はＡ−Ｄ変換
器、７〜９はゲート回路、１０は同時性判別回路、１１
は同時性波高分析制御回路、１２はデータ処理装置、１
３〜１５は同時性データ抽出回路を示す。

この構成において、ランダム信号Ａ１ランダム信号Ｂ、
ランダム信号Ｃの発生が検出器１〜３により検出される
と、これらのアナログ・データ信号は、Ａ−Ｄ変換器４
〜６と、ゲート回路７〜９に伝送される。

ゲート回路７〜９では、個々に検出器１、検出器２、検
出器３からのアナログ・データ信号を２種類ずつ検査し
て、その２種類のアナログ・データ信号相互間に、同時
性があるか否かを検査して、同時性判別回路１０に伝送
する。

この結果、同時性判別回路１０ではゲート回路７〜９の
うち、少なくともどれか１組の同時性が検出された場合
に、同時性信号をＡ−Ｄ変換器４〜６に伝送すると共に
、検出器１〜３のうち、どれとどれに同時性があるかを
判別し、同時性入力信号を、同時性データ抽出回路１３
〜１５へ伝送する。

Ａ−Ｄ変換器４〜６は、検出器１〜３からのアナログ・
データ信号を、同時性判別回路１０がらの同時性信号に
同期してＡ−Ｄ変換し、その変換結果であるディジタル
・データ信号を個々に、同時性データ抽出回路１３〜１
５へ伝送する。

次に、同時性データ抽出回路１３〜１５では、同時性判
別回路１０からの同時性入力信号に応じて、同時性のあ
った、アナログ・データ信号に対応したディジタル・デ
ータ信号を取り出し、同時性波高分析制御回路１１へ伝
送される。

さらに、同時性波高分析制御回路１１からは、同時性波
高分析用データとして、データ処理装置１２へ伝送する
。

この場合、同時性波高分析制御回路１１では、同時性デ
ータ抽出回路１３〜１５から伝送されてくるデータを順
次、１データずつデータ処理装置１２へ伝送するが、同
時性がないアナログ・データ信号に対応するデータ抽出
回路１３〜１５からは、データはすべてＩＯＩであり、
したがって、同時性のないアナログ・データ信号の時は
、同時性波高分析制御回路１１からは、データ処理装置
１２へＩＯＩを伝送する。

この結果、データ処理装置１２では、伝送されてきた同
時性波高分析用データの内容により、どれとどれに同時
性があったかを判定できる。

次に、第３図に、同時性波高分析用データの同時性の処
理方式について説明する。

２１は、ｎ回目の同時性波高分析用データ、２２はｎ＋
１回目の同時性波高分析用データ、２３はｎ＋２回目の
同時性波高分析用データを示す。

いま、ｎ回目の同時性波高分析用データ２１の内容によ
ると、データ１、データ２、データ３がすべて記憶され
ているため、この時は、ランダム信号Ａとランダム信号
Ｂとランダム信号Ｃの相互間に、同時性が得られた事が
判明する。

次に、ｎ＋１回目の同時性波高分析用データ２２の内容
によると、データ４とデータ５だけが記憶されており、
ランダム信号Ｃに対応するディジタル・データ信号がオ
ールＩＯＩとなっている。

したがって、この時は、ランダム信号Ａとランダム信号
Ｂの同時性のみが得られたという事が判明する。

また、ｎ＋２回目の同時性波高分析用データ２３の内容
によると、データ７とデータ９だけが記憶されており、
ランダム信号Ｂに対応するディジタル・データ信号が、
オールＩＯＩとなっている。

したがってこの時は、ランダム信号Ａとランダム信号Ｃ
の同時性のみが得られたという事が判明する。

第４図は、この発明によるさらに他の同時性波高分析用
データの同時性処理方式の実施例を示すものである。

２４は、ｍ回目の同時性波高分析用データ、２５はｍ＋
１回目の同時性波高分析用データ、２６はｍ＋２回目の
同時性波高分析用データを示すいまｍ回目の同時性波高
分析用データ２４の内容によると、データ１０、データ
１１、データ１２がすべて記憶されているため、３つの
相互間に同時性が得られた事が判明する。

次にｍ＋１回目の同時性波高分析用データ２５の内容に
よると同時性フラグが１のデータは、データ１３とデー
タ１４だけが記憶されており、この時は、Ａ−Ｄ変換器
番号１とＡ−Ｄ変換器番号２のデータ相互間に同時性が
得られた事が判明する。

また、ｍ十２回目の同時性波高分析用データ２６の内容
によると、Ａ−Ｄ変換器番号１とＡ−Ｄ変換器番号３の
データ相互間に同時性が得られた事が判明する。

この同時性処理方式の実施例によれば、同時性が得られ
た毎に、０と１を交互に指定した同時性フラグと、Ａ−
Ｄ変換器番号をデータに付加して、記憶すれば、同時性
フラグの内容が同じ状態であれば、それらのデータ相互
間に同時性が得られた事が容易に判別でき、更に、同時
性の得られたデータのみ記憶でき、無駄のない記憶がで
きる事が判明する。

以上説明したように、この発明の実施例によれば、１回
のデータ入力動作で、同時性の組合せが複数の場合の同
時性波高分析用データの同時収集が可能となる。

ここで、この説明においては、３個の信号の同時性につ
いて説明したが、４個以上の信号の同時性に置換可能な
ことは明白であり、さらに、入力電圧が、ランダム信号
として説明したが、これに限定されることなく規則性の
ある信号処理にも使用可能なことは明白である。

また、この説明においては少な（とも任意の１組の同時
性が得られた時について説明したが、固定の組合せ、例
えば、ランダム信号Ａとランダム信号Ｂの同時性が得ら
れた時のデータ入力についても、可能であることは明白
である。

以上説明したように、この発明は、各パルス状信号相互
間に、同時性が得られた場合のデータを入力して同時性
波高分析（ＬＩＳＴ）をする同時性波高分析装置に於い
て、１回のデータ入力で、任意の同時性の組合せのデー
タと、その同時性の相対関係の判別を可能とする、同時
性波高分析装置である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の同時性波高分析装置を説明するための構
成図、第２図はこの発明の実施例による同時性波高分析
装置を説明するための構成図、第３図はこの発明の実施
例によるデータ処理を説明するためのデータ構成図、第
４図はこの発明のさらに他の一実施例によるデータ処理
を説明するためのデータ構成図である。 図中、４〜６はＡ−Ｄ変換器、７〜９はゲート回路、１
０は同時性判別回路、１１は同時性波高分析制御回路、
１３〜１５は同時性データ抽出回路である。 なお図中同一あるいは相当部分には同一符号を付しであ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被測定体から生ずる性格の異なるランダム・アナロ
   グ信号それぞれを検出する複数の検出器と上記検出器そ
   れぞれに対応した検出信号をディジタル信号に変換する
   複数のＡ−Ｄ変換器と、上古検出器それぞれに対応した
   検出信号を同時性判別回路のアナログ信号のみ転送する
   複数のゲート回路と、上記ゲート回路からの同時性判別
   対象のブナログ信号相互間に同時性が得られるか否かを
   判別する同時性判別回路と、上記Ａ−Ｄ変換器の変換出
   力を入力として同時性波高分析用データに変換する同時
   性波高分析制御回路、および上記同時性波高分析制御回
   路からの同時性波高分析用データを入力しデータ分析を
   行なうデータ処理装置とからなる同時性波高分析装置に
   おいて、上記複数のＡ−Ｄ変換器と同時性波高分析制御
   回路の間に上記Ａ−Ｄ変換器それぞれに対応して同時性
   データ抽出回路を設け、この同時性データ抽出回路を上
   記同時性判別回路によって制御することにより性格の異
   なるランダム・アナログ信号相互間の同時性の組合せが
   、複数通り発生する場合のディジタル・データ信号を、
   同時性の組合せ種類の判別が出来る状態で上記データ処
   理装置に入力して、同時性波高分析を行うようにしたこ
   とを特徴とする同時性波高分析装置。