JPS58148755A - 化粧合板の製法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は化粧合板の製法に関するものである。

化粧合板は、合板（合板、挽板等からなる〕の表面に合
成樹脂、化粧単板等の化粧材を設けたもので、外観の美
的価値が犬であるため、内外装材。

家具、木工製品の部材等として用いられる。このような
化粧合板のうち、表面に、天然の木目模様と近似した木
目模様が形成されている化粧合板は、これまでつぎのよ
うにして製造されていた。すなわち、合板表面に木目模
様と同じパターンで溝加工を施してそのなかに木目色に
着色された樹脂を充填し、さらに合板表面全体に化粧用
の樹脂層を形成することにより製造されていた。このよ
うにして得られた化粧合板は、第１図に示すように、溝
内に、木目色に着色された樹脂１が充填されていてその
樹脂１によって表現される木目が凹状になっており、天
然品のように凸状に盛り上がっていないため自然感もし
くは木質感に欠け、かつ合板の表面が平坦に仕上がって
いるため立体感にも欠け、プリント仕上げと殆ど変わら
ない状態となっていた。

この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、表
面に木目模様を現わす加工が施された化粧合板を製造す
る方法であって、前記加工が合板上に木目色をもつ単板
を接着し、その上から溝加工を施すことによって木目模
様を凸状で現わすようにしたことを特徴とする化粧合板
の製法をその要旨とするものである。

すなわち、この発明は、溝加工により、木目以外の部分
に対応する木目色単板の部分を凹状化して木目部分に対
応する部分を凸状に盛り上げるようにするため、その凸
状部で表現される木目が立体的になる。そのだめ、得ら
れる化粧合板が木質感および立体感があふれ、自然感に
富むようになるのである。

つぎに、この発明の詳細な説明する。

この発明で用いられる合板としては、合板や挽板があげ
られるが、それ以外にレジンペーパー等の非木質系材を
用いてもよい。

合板に重ねられる木目色単板は、木質系単板を染色した
ものでもよいし、木目色をもつ木質系単板をその１ま用
いてもよい。木質系単板に代えてレジンペーパー等の非
木質系単板を用いてもよい。

木目色単板と合板との接着は、特に限定するものでなく
、公知の方法が用いられる。例えば、ユリャ、メラミン
、エポキシ系接着剤を用い、平プレス等で圧締すること
等が行われる。

溝加工は、木目色単板の木目以外の部分に対応する部分
を切削除去することにより行ってもよいし、上記部分を
金型ブレスによって凹状化することにより行ってもよい
。その方法に限定はない。

切削除去する場合は、チップソーを用いることが好まし
い。このようにして溝加工する場合において、溝の深さ
は適宜に設定されるが、後工程において春材色顔料入り
樹脂、例えば春材色顔料入り塩化ビニル樹脂（ＰＶＣ）
ゾルで表面処理するような場合には、春材色顔料入りＰ
ＶＣゾルを溝内に充分大れるために、溝の深さを溝の底
部が合板内に達するように設定することが好ましい。

また、溝加工によって凸状に現わされた木目部に対して
、表面うねり加工を施して凸部の高さを部分的に異なら
しめ、木目模様全体がうねっているような感じにしても
よい。この表面うねり加工は、凹凸形状のドラムサンダ
ーを用いて行ってもよいし、直径の異なるグラインダー
を複数個並設して行ってもよい。仕上げは、うねりに浴
いつるバフ状サンダーを用いて行うことが好ましい。こ
のように、表面うねり加工を施すことにより、細かい凹
凸と大きなうねりが表現されるようになって、一層木質
感が向上するようになるのである。

春材色顔料入りＰＶＣゾルで表面処理する場合には、通
常、その処理に先立ってＰＶＣと木目色単板の双方に対
する接着性の優れたプライマー（シーラー）によるプラ
イマー処理がなされる。そして、ＰＶＣゾルによる表面
処理後、乾燥およびプレスキュアがなされる。上記プラ
イマー処理に用いるプライマーは特に限定するものでは
なく、ウレタン系、塩化ビニル系等公知のものが適宜に
用いられる。春材色顔料入りＰｖＣゾルとしては、特に
限定するものではなく、通常用いられているものが用い
られ、フローコータ等で表面に塗布される（ロールコー
タは表面の凹凸に清いにぐいためあまり好ましくないが
、都合によりロールコータヲ用いて塗布してもよい）。

このような春材色顔料入りＰＶＣゾルは、粘度範囲を１
０００−５０００ｃｐｓに設定することが好ましい。粘
度の低いものを用いると、凸部以外の部分の塗布厚が薄
くなるため、凸部（木目部）が浮き出しやすぐなり、粘
度の高いものを用いると、凸部以外の部分の塗布厚が大
になるため、凸部が浮き出しにくくなる。凸部をさらに
浮き出しやすくするためには、石油系の希釈剤を添加す
る。そうすると、ＰＶＣゾルの塗布に引続いて行われる
乾燥工程（必要がないときは省略される）で、目やせ現
象、特に凸部以外の部分の目やせ現象が生じるようにな
るからである。このようにして塗布された春材色顔料入
りＰＶＣゾルは、通常、プレスキュア（成形工程）され
る前に乾燥処理され、半ゲル化させられる。これは半ゲ
ル化させることによりプレスキュアの際に形くずれやば
りの発生が防止されるようになるからである。

プレスキュアば、通常、スポンジ、シリコンゴム等のク
ッション性のある離型紙を用いて平プレス成形すること
により行われる。

このように、溝加工により形成された凸部によって木目
模様が形成されている化粧合板の表面を、春材色顔料入
りＰＶＣゾル等で表面処理したのちプレスキュアすると
、樹脂皮膜が形成されて外観が向上し、また表面保護の
目的が達成されるようになる。この場合、ＰｖＣゾルの
粘度の調節で凸部の浮き出し状態の調節もでき、またプ
レスキュアの際のＰｖＣゾル層のクッション性や生成樹
脂皮膜ノ表面硬度の調節もなしつるという利点がある。

そのうえ、プレスで成形が可能なため、熱効率（接触熱
）がよくなる。

この発明は、以上のようにして化粧合板を製造するため
、木目が立体的になり、木質感および立体感に富んだ化
粧合板を得ることができるようになる。

つぎに、実施例について説明する。

〔実施例〕

突き板単板を木目色に染色し、第２図に示すように、こ
の木目色単板２を合板３の表面に接着剤で貼着した。つ
ぎに、第３図に示すように木目色単板２の木目以外の部
分に対応する部分をチップソーで合板３に達するまで切
削して溝４化することにより、木目に対応する部分を凸
部５として残し、それによって木目模様を形成した。つ
ぎに、第４図に示すように凸部５に対して凹凸形状のド
ラムサンダーで表面うねり加工を施した。一点鎖線はう
ねりの状態を示している。ついで、これの表面全体に第
５図に示すようにプライマ一層６を形成し、さらに第６
図に示すようにその上に春材色顔料入りＰＶＣゾル（春
材色ＰｖＣゾル）を塗布し、春材色ＰｖＣゾル層７を形
成した。上記春材色ＰＶＣゾルとしては、Ｆ記の組成の
ものを用いた。

ＰＶＣ（日本ゼオン社製、ゼオン１２１）　　：　　１
００　　重着部ＤＯＰ　　　　　　　　　　　　　　　
　　　：ｌＯ〜３０　１錫系安定剤　　　　　　　　　
　：　２〜５　〃反応性可塑剤　　　　　　　　　：１
０〜８０〃触　　媒　　　　　　　　　　　　　　　　
　　：０．６〜０，８〃透明着色剤（顔料）　　　　　
　　：０．１〜１．０１この場合、春材色ＰＶＣゾルの
粘度を低粘度に設定すると、第７図に示すように凸部５
以外のゾル層７の厚みが小さくなって凸部５が浮き出し
やすくなり、高粘度に設定すると凸部５以外のゾル層７
の厚みが大になって凸部５の浮き出しが小さくなる。し
たがって、適宜に春材色ＰＶＣゾルの粘度を調節するこ
とにより凸部５、すなわち木目部の浮き出し状態の調節
を行うことができる。つぎに、春材色ゾル層７（第６図
）に対して乾燥処理（１００〜１４０℃、１〜５分）を
施してゾル層７を半ゲル化させ、ついでゾル層７の上に
シリコンゴム製離型シートを置いて平プレス成形機に掛
け、ゾル層７の硬化を行った。その結果、木目が立体的
に現われていて木質感および立体感に富み、かつ表面が
樹脂皮膜で被覆されていて外観的にも極めて優れた化粧
合板が得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の説明図、第２図ないし第６図はこの発
明の一実施例をつくる工程の説明図、第７図および第８
図は凸部の浮き出し状態を調節する場合の説明図である
。 ２・・・木目色単板　３・・・合板　４　・・溝５・・
・凸部　６・・・プライマ一層　７・・・ＰＶＣゾル層
（春材色ゾル層） 特許出願人　松下電工株式会社 代理人　弁理士　松　　本　　武　　所書３区　　　　
　　　第４図 第７図 第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）表面に木目模様を現わす加工が施された化″触合
   板を製造する方法であって、前記加工が合板上に木目色
   をもつ単板を接着し、その上から溝加工を施すことによ
   って木目模様を凸状で現わすようにしたことを特徴とす
   る化粧合板の製法。