JPS58145769A - 導電性塗料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 最近の電気、電子機器産業分野における技術進歩には目
覚しいものがある。これら電気、電子機器類は、夫々が
内蔵する電子装置が発信機の働きをして、様々な無線信
号即ち障害電波を発信し、付近にある他の鋭敏な電子装
置に悪影響を及ぼすことがある。

一方、これら電気、電子様器類のケーシングには、軽量
化、コスト低減、量産性等の要望から、プラスチックス
成形品が多用されはじめている。

しかしながらこのプラスチックス製品は、電波に対する
透過性をもつもので、この電気、電子機器類による電波
障害問題がクローズアップされるようになってきた。ま
た、プラスチックスは電気絶縁体でもあるため静電気音
帯び易く、プラスチックス篩体内部の電子装置に種々の
誤動作を与える原因にもなっている。この様な事情から
、内部に発生する障害電波が外部に漏れず、また外部か
らの障害電波が内部に達しないよう電波を遮蔽するケー
シングの要求が高まりつ−ある。事実、電磁シールド性
については、次々と法的規制の動きが活発化しており、
その社会的ニーズは強くなってきている。このため、プ
ラスチックスでケーシングを施した電気、電子機器類に
ついては、プラスチックスに電磁遮蔽効果と静電気防止
効果を併せて付与することが必要となる。この様な要請
に対処する方法としては、既に幾通りかの方法が提案さ
れている。

すなわち、 （１）筐体に導電性塗料を塗布する。

（２）導電性プラスチックス全使用する。

（３）筐体に亜鉛等の金属を溶射する。

（４）金網でカバーするか、金属箔を貼りつける、。

（５）筐体に真空焦眉やスパッタリングを施す。

（６）筐体にメッキを施す。

などであるが、これらの電磁シールド方法についてはそ
れぞれ一長一短がある。この中で、導電性塗料を塗布す
る方法は、シールド加工の設備費が安価であ勺、複雑な
形状の対象物にも容易に塗布加工でき、あらゆる種類の
プラスチックスに適用可能であり、かつ加工量産性が優
れる等の利点をもち、最も有望視されている方法である
。この導電性塗料は導電性微粉末を有機結合剤中に混合
分散させたものであるが、その導電性微粉末としては、
金、銀、ニッケル、銅等の金属粉末やカーボン等を用い
た各種のものが知られている。これらの導電性微粉末等
を用いた導電性塗料についても夫々に一長一短があるが
、今日までの技術水準では次表のような評価が与えられ
ている。

※　○　シールド効果　良好。

ハ　シールド効果　中程度あるいは良好だが効果の持続
性に問題 がある。

×　シールド効果　低い。

銅微粉末を含む導電性塗料は、その調製時は導電性、電
磁シールド性とも良好であるが、長期に亘る貯蔵あるい
は塗装後の塗膜では、組成物中の銅が酸化され、漸時導
電性ならびに電磁シールド性−３＝ が低下する。そこで一般に知られている抗酸化剤、即チ
ペンゾキノン、ハイドロキノン、カテコール類等を添加
してみたが銅微粉末の酸化を抑える改善効果は見出せな
かった。

本発明者等は以上のような事情に鑑み鋭意研究の結果、
銅微粉末を主導電材とし、これに有機結合剤、高級飽和
脂肪酸、 および式 で示される有機リン化合物を配合した導電性塗料が比較
的低コストで優れた抗酸化性を有し、かつ電磁遮蔽特性
が極めて優れていることを知見し、本発明を完成するに
至った。

本発明に使用される銅粉末は、２００メツシユパスの球
状、ｓＩ枝状あるいはリン片状の粉末で、その使用量は
導電性塗料固型分中の５０〜９０重量％、好ましくは６
５〜８５重量％である。

また本発明に使用可能な有機結合剤には、一般＝４− の塗料に使用される有機結合剤のすべてが含まれるが、
たとえば塩ビ／酢ビ共重合体、ポリビニルブチリル、ア
クリル酸エステ／Ｉ／ｍ脂、エチレン−酢ビ共重合体部
分加水分解物等の熱可塑性樹脂あるいはエポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、熱硬化アクリル樹脂、フェノ−／Ｉ
／樹脂、メラミンアルキド樹脂等の熱硬化性樹脂が好適
に使用される。これらの結合剤は、有機溶剤で希釈して
もよい。有機溶剤は、結合剤の種類によシ選択されるが
、たトエハ）　ｔｖエン、キシレン、酢酸エステル類、
ケトン類等あるいはその混合物等、通常の塗料用溶剤と
して用いられるものが使用される。しかし、被塗物であ
るプラスチックスを侵食したり、ソルベントクラックを
発生させないよう配慮する必要もある。

本発明に用いられる高級飽和脂肪酸としては、炭素数１
４から２０の飽和脂肪酸、たとえばミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸あるいはアラキシン酸等があげ
られ、これらは一種類または二種類以上混合して使用し
てもよい。この高級飽和脂肪酸の使用量は、銅粉末に対
し０．１乃至５軍量％、好１しくは０．５乃至２．０重
量％である。

式： 対して０．１乃至３．０重量％であり、さらに好ま［７
〈は０．３乃至１．０重量％である。

上記高級飽和脂肪酸と有機リン化合物の添加剤は、本発
明の目的とする銅系導電性塗料に酸化に対する強い抵抗
性と優れた電磁シールド性を与えるために必要不司欠な
ものであり、両者を併用することによって初めて本発明
の所期時の目的が達成される。

本発明に係る導電性塗料を製造するに際し前記した添加
剤は、予め使用する有機結合剤に添加混１　　　　　合
しておき、しかる後に銅微粉末を加えて混合する方式が
銅微粉末の分散を容易にする上で適している。また４電
性塗料中の銅微粉末の貯蔵時の沈降全防止し、良好な分
散をはかるために、揺変性賦与剤であるコロイダルシリ
カの使用は効果的である。このコロイダルシリカの配合
は前記した高級飽和脂肪酸および有機リン化合物の添加
の前に行うのが望ましい。

このようにして得られた本発明に係る導電性法　　　　
　′料は、被塗物であるプラスチックス成形品の表面に
スプレー塗り、刷毛塗り、オフセットプリント塗り等、
通常の塗装方法で塗布することができる。

以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。

実施例１ 市販の塗料用アクリル樹脂ＢＲ−１０２（三菱レーヨン
（株）製品）にトルエン７５重量部、酢酸エチル１５重
量部および酢酸ブチル１０重量部からなる混合溶剤を加
え不揮発分２０重量％の樹脂溶液を調製した。この溶液
に表−１に示す配合比率でコロイダルシリカ、ステアリ
ン酸、式。

で示される有機リン化合物（三元化学（株）製品ＨＣＡ
）を記述の順序に従って添加し、その都度高速ミキサー
を用い攪拌混合し均等に分散させた。

次に所定量の球状銅微粉末（平均粒度１５μ、比表面積
２，７００Ｃ１ｎ２／Ｉ　、純度９９．７％）を加えて
、高速ミキサー混合により、導電性塗料（表−１におけ
る表示実験比４および７）を得た。また参考例として、
組成物中に高級飽和脂肪酸および有機リン化合物ＨＣＡ
のいずれの成分も配合しない導電性塗料（実験点２）、
更に両成分のうちのいずれか一方を含まない導電性塗料
（実験隘３゜５．６および８）を前記同様の手順で夫々
調製した。

これらの導電性塗料（実験点２〜８）をＡＢＳ成形板に
乾燥塗膜が２０μになるようスプレー塗装した１、夫々
の乾燥塗膜はいずれも、鉛筆硬度「Ｈ」、密１＃性の指
標となるゴバン目試験値＋００／１００、オｘＵ塗膜ノ
表ｏ１ｉ１抗率１　（ｌｒ”Ωのオーダーを示した。表
−１に示す電磁シールド性の評価は、手動式電動ドライ
バー（出力トルク８−２０　ｋＱｆｃｌｎ、　５３Ｗ　
）のＡＢＳ製カバカバー成形品面に乾燥塗膜が２５μの
厚みになるよう塗装し、乾燥した後工具として組立てて
供試機器とし、その運転時に発生する電波の透過がカバ
ー成形品の部分でどの程度遮蔽できるかを調べた結果で
ある。

この場合、「初期−」とあるのは塗装し組立てた直後に
おける電磁シールＦ性の測定結果であり、また「バクロ
後」とあるのは塗装を施こしたＡＢＳ製カバカバー５゛
Ｃ１９５％ＲＨの条件下の温湿の促進曝露を３ケ月間行
った後、工具に装着して同様に電磁シールド性を調べた
結果である。この際、導電性塗料を施こさない実験点１
についても比較データをとった。

電磁シールド効果の測定は、雑音電界強度を測定する妨
害電波強度測定機（協和電子工業（株）ＫＭＮ−５０２
機）を用いて行ない、夫々の供試機器について表示の各
周波数における不要輻射電波の透過の程度が電界強度で
示されている。表−１にみられるように「初期」では、
導電性塗料を施こさない実験比１の電波透過性が高いの
に比べ、導電性塗料を塗布した隘２〜陽８はいずれも良
好なシールド性を示すことが判る。

一方、温湿の促進曝露を行った後の電磁シールド性は、
本発明に係る実験比４および隘７の場合のみが良好なシ
ールド性を示し、実験＆２　、３　。

５．６および隘７におけるそれは「バクロ」にともない
劣化したことが認められる。

（以下余白） １１− 実施例２ アクリルポリオール樹脂タケラックＵＡ−９９９（武田
薬品（株）製、不揮発分５５％、水酸基当量２．０４０
）１００重量部にトルエン、酢酸エチル、メチルエチル
ケトンおよびセロソルブアセテートの等重量混合溶剤３
３４重量部を加えて溶液とし、これにコロイダルシリカ
２重量部、パルミチン酸０．６重量部および有機リン化
合物ＨＣＡ０．５重量部を順次加えて混合した。次に、
樹枝状銅微粉末（３５０メツシュパス８８重量％以上）
２００重量部およびリン片状銅微粉末（３５０メツシュ
パス６５重量％以上）３０重量部を投入して高速ミギサ
ーによる混合を行って、導電性組成物を得た。この組成
物にウレタンプレポリマータケネー）Ｄ−１２ＯＮ（武
田薬品（株）製　不揮発分７５％、イソシアネート当量
３６５）１８重量部および適量の混合溶剤を加えて充分
混合し直ちに実施例１の場合と同形状のノリル製カバー
成形品の裏面にスフ”レー塗装した。

この塗装したカバー成形品を装着した電動工具について
実施例１と同様の方法で電磁シールド効果を調べた。ま
た、参考例としてバルミチン酸あるいは（および）有機
リン化合物ＨＣＡｉ含まない同種のウレタン樹脂系導電
性塗料および市販のアクリルベースの銅糸導電性塗料に
ついて夫々前記同様の方法で電磁シールド性を測定し表
−２に一括して示した。表示のように本発明に係る導電
性塗料は長期に亘り良好な電磁シールド性を持続するこ
とが確認された。

（以下余白） １３− 表−２ １４− ※　電波取締法によれば、各周波数域での測定値が５０
ｄＢ　以下であることが必要である。

代理人　　弁理士　　　松　居　祥　二手　続　補　正
　書（自発） ■、事件の表示 昭和５７年特許願第２８５２５　　号 ２、発明の名称 導電性塗料 ３、補正をする者 事件との関係　　　特許出願人 住　　所　　大阪市東区道修町２丁目２７番地名　称（
２９３）武田薬品工業株式会社４、代理人 住　　所　　大阪市淀用区十三本町２丁目１７番８５号
東京連絡先（特許法規課）電話２７８−２２１９２２１
８６　補正の内容 （１）明細書第１０頁１行の「１０−３」を「１０−１
」に訂正する。

（２）同書第１１頁１０行の「魚７」を「應８」に訂正
する。

（３）回書第１２頁の表−１の「乾燥塗膜（２０μ厚み
）の表面抵抗率、Ω」の行における実験黒２−８の各個
のｒｌＯＪ（合計７ケ所）をｒｌＯＪにそれぞれ訂正す
る。

以上 ２− ４７１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 銅粉末を主導電材とし、これに有機結合剤、高級飽和脂
   肪酸、 および、式 で示される有機リン化合物を配合してなる導電性塗料。