JPS5814182B2 - 配合飼料 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は配合飼料に係り、特に家畜類の育成繁殖ならび
に家禽類の育成および産卵率の向上等を目的とした配合
飼料に関するものである。

無機物は蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミン類と同様、
動物の栄養上欠かせ々いものであって、リン、カルシウ
ムなどは従来よシ配合飼料中に加えられてきた。

最近になって、その他多くの無機物についてもその役割
、要求量、飼料ならびに飼料原料中の含量およびその利
用率などの関係が明らかになシ、現在においては家畜、
家禽の種類、成長段階、飼育目的に応じて各種無機物を
飼料中に加えるようになった。

前記の要求量は、各種の飼育条件に適合し、いずれにお
いても不足しないように算定されたものであるが、実際
問題としては、要求量を満たした飼料給与しても、天候
、飼育方式等各種の環境要因の如何によっては採食量の
低下、繁殖および産卵率等の低下がおきている。

そこで本発明者らは上述の如き環境要因による飼育、産
卵成績等の低下を阻止々いし抑制すべく飼料面より鋭意
研究を重ねた結果、家畜、家禽の要求量の数１０倍以上
のヨウ素酸カルシウムを飼料に添加することにより、い
かなる環境下においても、飼育成績が向上することを知
見した。

本発明は上記知見に基づいて完成したものである。

す々わち、本発明の目的は、家畜、学禽類の育成率、産
卵率および繁殖率の改善に効果的である配合飼料を提供
することであり、本発明の配合飼料は、産卵ないし繁殖
促進剤としてヨウ素酸カルシウムを１０ｐｐｍ以上配合
したものである。

以下、本発明につき詳細に説明する。

本発明の実施に好適なヨウ素カルシウムとしては、例え
ば工業的に生産される結晶または結晶性の粉末がある。

ヨウ素酸カルシウムを配合する家畜、家禽類飼料として
は、特に限定されるものでなく、いかなる飼料でもよい
。

例えばとうもろこし、マイロ、大麦、小麦等の穀類：米
糖、皺類の糟糖類：大豆粕、アマニ粕、綿実粕、サフラ
ワー粕等の脱脂粕類：魚粉、肉粉、肉骨粉、フェザーミ
ール等の畜水産加工品及びその副産物：脱脂粉乳、カゼ
イン、ホエー等の乳製品副産物：デンプン粕、グルテン
フイード、ビートパルプ、バガス、ビール粕類等の農産
製造副産物：アルファルフアーミール等の植物茎葉類；
食塩、炭酸カルシウム、リン酸塩等の無機物類：ビタミ
ン類：その他等から々る飼料原料について適宜粉砕、混
合および成型等の処理を施した粉状あるいは固形状等の
飼料が挙げられる。

ヨウ素酸カルシウムは、飼料の製造過程で添加配合して
もよく、まだ家畜、家禽等への飼料給与時に配合しても
よい。

飼料に対するヨウ素酸カルシウムの配合割合は、一般家
畜、家禽における栄養要求量程度の微量では決定的に不
十分であり、要求量の約１０倍量以上すなわち１０ｐｐ
ｍ以上配合することが必要である。

しかし、過多添加は単にコスト高を招くだけであり、そ
れに見合った効果の向上がないので、経済効率的な面も
考慮すれば、飼料に対し１０〜５０００ｐｐｍの範囲で
配合することが好ましく、特に好ましい配合量は５０〜
１ ０ ０ ０ｐｐｍ程度である。

実際の配合量は家畜、家禽の種類、成長度合等に応じ前
記範囲内において決定される。

本発明の配合飼料は産卵鶏、ブロイラー、うずらなどの
家禽類、豚、兎、牛等の家畜類、ラット、マウス等の実
験動物類などに用いることができ、特に産卵鶏、うずら
、種豚等産卵、繁殖用等の動物に用いると効果的である
。

ヨウ素酸カルシウムは、既にヨウ化カリウムや海藻粉末
と共に家畜、家禽類の飼料に添加されている。

しかしこれらの添加量は、日本飼養標準あるいはＮＲＣ
飼養標準の定めるところにより、ヨウ素単体として豚に
おいては飼料１ｋｇ中０． ２ １１ＩＩｉＩ（ ０．
２ｐｐｍ）程度、産卵鶏や種鶏においては飼料，ｌｋｇ
中０．３ 〜１．０ｍＪ？（ ０．３ 〜１．０ｐｐｍ
）程度といった極めて微量なものであり、甲状腺機能
を活動させるために必要かつ十分な量しか添加されてい
ない。

これに対して本発明の配合飼料では、ヨウ素酸．カルシ
ウムを上記した通常の要求量に比べて極めて多量に配合
添加してあるので、これを家畜、家禽類に給与した場合
には、単に甲状腺機能が十分に活動し、成育状態が良好
であるだけでなく、産卵率および繁殖率も極めて優れた
ものとなる。

ヨ１ウ素が甲状腺機能の維持に役立つといっても、ヨウ
化カリウムや海藻粉末を多量給与した場合には逆に産卵
率が低下してしまうのであるが、本発明はヨウ素化合物
のなかで特にヨウ素酸カルシウムを多量添加するという
斬新な着想を積極的に採用することによって、生育、産
卵、繁殖の各面において著しい向上効果を達成したので
ある。

次に、本発明につき実施例を挙げて具体的に説明するが
本発明はこれにより制限されるものではない。

実施例 １ ８ケ月令の産卵鶏の赤玉系パブコック６００羽を６区に
分け、各区１００羽とし、市販の成鶏飼料（配合組成は
第１表に示す通り）に、ヨウ素酸カルシウムを第２表に
示すごとく配合し、本発明の配合飼料を得た。

次にこれら配合飼料を鶏に給与して５ケ月間飼育し、産
卵日量、飼料要求率を測定した。

その結果は第３表の通りであって、本発明の飼料を与え
た区は良好な成績であった。

また本試験中著しく産卵低下した鶏については陶汰した
が、その羽数も本発明の飼料を給与した区は少なく良好
であった。

実施例 ２ 市販の肉豚用飼料（配合組成は第４表に示す通り）にヨ
ウ素酸カルシウム２００ｐｐｍを配合し、本発明の配合
飼料を得た。

これを生体重６０ｋｇの大ヨークシャ一種肉豚８頭に給
与し生体重１００ｋｇまでの発育試験を行った。

また対照区として同様の豚８頭にヨウ素酸カルシウム無
添加の市販肉豚用飼料を与え同様な試験を行った。

その結果は第５表の通り飼料要求率にすぐれ、ヨウ素酸
カルシウムの効果が明らかであった。

実施例 ３ 市販の種豚用飼料（配合組成は第６表に示す通り）にヨ
ウ素酸カルシウム２００ｐｐｍを配合し本発明の配合飼
料を得た。

次に、この飼料を経産で空胎期の雌豚（ＬＨ種）３頭に
給与し、１ケ月後Ｄ種雄豚により交配させた。

その結果受胎率は１００％であった。さらに３頭の雌豚
は１１５日の妊娠期間後、それぞれ正常に１０頭，１０
頭，１２頭の仔豚を分娩した。

これらの仔豚は１２頭の内１頭が事故死したが、あとの
仔豚は生育も順調であった。

また、対照区として同様の豚３頭にヨウ素酸カルシウム
無添加の上記市販種豚用飼料（対照飼料）を与え同様の
試験を行った。

その結果は、１０頭，１０頭，１１頭の仔豚を分娩した
が内１頭は死産であシ、また１頭は事故死した。

更に、本発明の飼料を給与した豚と、対照飼料を給与し
た豚の発情再帰日数は、本発明の飼料区で平均１４．３
日、対照飼料区で１５．７日であり、本発明の飼料区の
方が短かかった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 産卵ないし繁殖促進剤としてヨウ素酸カルシウム１
   ０ｐｐｍ以上配合してなる家畜類ならびに家禽類用配合
   飼料。