JPS58141362A - シリコン系合金の脱リン方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はシリコン（Ｓｉ）含有合金、特にシリコン系合
金鉄の脱リン方法に関するものである。

リンψ）は鉄鋼材料の脆性、溶接性などを低下させる有
害元素であり、鋼材中のリン含有量は厳しく規制されて
いる。製鋼過程においてリンはほとんど還元され鋼材中
に残り易く、脱リン方法については種々研究されている
が技術的経済的にも多くの問題を残している。　鋼材の
リンを低減させるには原料となる合金鉄から持込まれる
リンを低減させるのも有効な方法である。しかしながら
合金鉄の製造工程に於てもリンは還元されやすく合金鉄
中に移行するので、低リンの合金鉄を得るのは困難なの
が現状である。

通常、シリコクロムなどのシリコン系合金鉄の脱リン方
法としては、低リン原料を厳選して使用する。鋳造凝固
後の合金を粉砕し水洗して大気中に放置する、塩基性ラ
イニング中で強塩基性溶融鉱滓と接触させる、溶融シリ
コン合金に１を添加する、溶融シリコン合金にＣａ５ｔ
合金を添加するなどの方法がおこなわれている。　しか
しながら低リン原料の入手はますます困難となりつつあ
り、期待する低リン製品の製造も難かしくなってきた。

水洗処理では破砕工程を要し処理に長時間かかるうえ有
害ガスが発生する恐れがある。また塩基性鉱滓処理では
溶融鉱滓を保持するためのエネルギーを要し経済的でな
い。ｔたＡＩ！またｔｆｃａＳｔ　　合金の単独添加で
は充分な脱リン率が得られていない。

本発明はこれらの問題点を解決し簡便な処理により効果
的にＳｔ　合金中のリンを除去する方法を提供せんとす
るものである。

本発明はシリコン系合金溶湯をカルシア質ライニング中
で保持し、アルミニウムを添加することにより達成され
る。本発明で用いるシリコン系合金はＳｌを２０〜８０
チ含有するシリコクロム、フェロシリコンまたはシリコ
マンガンなどの合金鉄である。

カルシア質ライニング中の溶鋼にアルミニウムを添加す
ると溶鋼の脱酸、脱硫が可能であることは知られている
。本発明者らはシリコンを多量に含む合金鉄について実
験を重ねた結果、高シリコン含有合金鉄溶湯をＣａ０６
０％以上を含むカルシア質ライニング中で保持し、アル
ミニウムを添加することにより効果的に脱リンできるこ
とを見出した。

次に実験結果にもとづき本発明について説明する。　　
Ｓｔ　％４６９Ｊ、　Ｃｒ　３２％のシリコクロム溶湯
を種々のライニング材施した高周波誘導炉で溶解し、温
度を１５００〜１５２０℃に保持してアルゴン雰囲気下
にてアルミニウムを２〜５俤添加し２０分間製蝉した。

処理条件及び結果を表１にまとめて示す。

表　　　１ また、アルミニウムの添加量が脱リン率におよぼす影響
について第１図に示す。

実験結果からＣａＯ質ライニング中のシリコクロム溶湯
に２チ以上のアルミニウムを添加すると著しく脱リンが
促進されることがわかる。通常、シリコン系合金鉄中に
は製造過程から微量のアルミニウムを含有してくるが、
そのほとんどはＡ／２をＡ／で還元しＣａ　を生成させ
ることが必要である。その結果下記の反応式に従ってＣ
ａ３Ｐ２　　が生成し、Ｃａ３Ｐ２は同時に生成する１
　２　Ｃａ　０　、７　Ａ４０ｓによって捕捉吸収され
るので脱リンが促進される。

３　ＣａＯ＋２ＡＪ→３Ｃａ　十Ａ／２０゜３　　Ｃａ
　　＋　２Ｐ　　−＋　Ｃａ３　ＰＨ１００ａＯ＋７ｋ
１２０Ｂ−＋　　１２ＣａＯ１１７Ａ＃２０３Ａ／の添
加量が多いほど脱リン速度は速くなり、合金中のリン含
有量は低くなる。しかしながらあまり多いと合金中のＡ
Ｉ！含有量が多くなり用途によっては好ましくない結果
となる。また、アルミニウムを５チ以上添加しても合金
中の到達リンレベルは５０　ｐｐｍがはｙ限界であり、
脱リン効率が著しく悪くなるので経済的でない。

アルミニウム添加量が２チ以下ではＣａＯの還元効率も
悪く、シリコン合金中生成溶解するＣａの活量も低いの
で脱リン効率は悪い。

従ってアルミニウム添加量Ｆ！２〜５チが適当である。

アルミニウムは純アルミが使用できるが、溶湯表面での
酸化防止を目的としてＦｅ−Ａ１合金、Ｆｅ−Ａ／−８
ｉ合金等有用な金属を含む合金のかたちで使用すること
もできる。

本発明においてはライニング材中のＣａＯが還元されて
生ずるＣａを利用するので、活性の豊かなＣａＯが充分
存在することが必要である。ＣａＯが他の酸化物と結合
し安定な鉱物相を形成しているものは脱リン効果は期待
できない。実験の結果からもライニング中のＣａＯ含有
量は６０チ以上を必要とする。　またＣａＯがライニン
グ材として必要な理由は、ライニング界面で生成したＣ
ａが溶湯深部で有効に脱リンに作用するためであり、ブ
ラックスのように表面添加したのでは溶湯との接触面積
も少く、ｉｆｍ部では酸素が多いの１′為 で生成したカルシウムや添加したアルミニウムが酸化さ
れてしまい有効に作用しないためである。

処理雰囲気は表面をカバースラグで覆えば大気下でも可
能であるが、生成したカルシウムの酸化消耗を防止し、
クロムやシリコン等の有価成分の酸化を抑えるためにも
アルゴン雰囲気が好ましい。

特に高シリコン合金ではシリコンが酸化されると８１０
２となり、ライニングのＣａＯと反応して低融点の２０
ａＯ・Ｓ　ｉ　０２を生成するので、酸化性雰囲気は好
ましくない。

本発明によれば簡便な方法でシリコン系合金の脱リンが
可能であり、このようにして得られたシリコン系合金は
低炭素合金鉄の製造用や製鋼用原料として有用である。

次に実施例をあげて本発明を詳述する。

実施例　１ Ｃａ０９７％電融カルシアでライニングをほど。１．波
誘導炉、。、８古””’４５．２　　％、。、よ３２．
３Ｊ、Ｆｅ：１５．７％、　　Ｃ：０．０３４　Ｐ：０
．０２２％組成のシリコクロム溶湯３０ｋｌを保持し、
アルゴン雰囲気下で１．５　ｋｇのアルミニウムインゴ
ットを添加し１５００〜１５１０℃の温度で２０分間保
持した。精錬後のシリコクロムを金型に鋳造し冷却後試
料を分析した結果、Ｐ：０．００３係、ＡＩ！：０．６
５％であり、Ｓｔ、　　Ｃｒ、　　Ｆｅ　　の主成分は
ほとんど変化しておらず、脱リン率は約８６チであった
。

実施例　２ 実施例１と同様の方法で５ｉ７６．９％、２０１０３１
％、８　０．００５％　の組成を有するフェロシリコン
３０ｋｇを溶解し、アルミニウム１．２　ｋｌを添加し
２０分間精錬した。精錬後のＰ含有量はＯＯｏ汐ｉ脱リ
ンすは８０チであった。

実施例　３ 実施例１と同様の方法で５ｉ２５．２％、Ｍｎ６６．７
％、　Ｐｏ、１８％、　　８０．０５チの組成を有する
シリコマンガンにアルミニウム１．５　ｋｌを添加して
２０分間精錬した。　精錬後のＰ含有量は０．０５％と
なり脱リン率は７２％であった。

【図面の簡単な説明】

第１図はシリコクロムの脱リン効果におよばずアルミニ
ウム添加量の影響を示す。 特許出願人　昭和電工株式会社 代理人　弁理士菊地精− −３０′

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ＣａＯ含有量６０％以上の石灰質ライニング中で８ｉ　
   　合金を溶融保持し、アルミニウムを添加することを特
   徴゛とするシリコン系合金の脱リン方法。