JPS5813747B2 - 燃料噴射式内燃機関における供給燃料制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、燃料噴射式内燃機関において、吸気路内のス
ロットル弁の開度増に比例して燃料噴射ノズルに供給さ
れる燃料を増量制御すると＼もにスロットル弁の低開度
域では燃料噴射ノズルに燃料を間歇的に供給し、燃料の
精確な微量調整ができるようにした、構成簡単な、燃料
噴射式内燃機関における供給燃料制御装置に関するもの
である。

従来、燃料噴射式内燃機関では、燃料ポンプと燃料噴射
ノズルとを連通ずる燃料系路の途中に、燃料調量装置を
設け、前記機関に吸入される吸入空気量の増量に応じて
燃料噴射量を増量制御できるようにした燃料供給制御装
置が知られているが、かメる装置においては、吸入空気
量の少ない、スロットル弁の低開度域では、当然に燃料
噴射ノズルから噴射される燃料流量も減少するので、燃
料の微量調整をする必要があるが、この場合に従来のよ
うに燃料を連続噴射してその噴射燃料を稠量制御するに
は、高精度の燃料通路の微小面積調節をしなければなら
ず、事実上精確な燃料の微量調整は困難なものであった
。

本発明は上記にかんがみ、スロットル弁の低開度域では
燃料噴射ノズルに供給される燃料の流量を間歇流として
調量制御できるようにして燃料通路の微小面積調節をし
なくても精確な燃料の調量ができるようにした、構造簡
単な、燃料噴射式内燃機関における供給燃料匍御装置を
得ることを目的とするものである。

以下、図面により本発明の一実施例について説明すると
、燃料タンクＴに連なり、内燃機関によって駆動される
燃料ポンプＰの吐出口と、その機関の吸気路Ｉｍに設け
られる燃料噴射ノズルＮとを連通ずる燃料系路の途中に
、燃料制御弁Ｖと燃料調量装置Ｍとが介装されている。

まず、燃料制御弁■の構造について説明すると、ハウジ
ング１の上部に弁室２が形成され、この弁室２は、そこ
に張設されるダイヤフラム３によって一次室ａと二次室
ｂとに区画されている。

一次室ａには流出口４と流出口５とが開口され、流入口
４はフィルタＦおよびアキュムレータ入を介在した燃料
通路６を介して前記燃料ポンプＰに連通されており、ま
た流出口５は燃料通路γを介して後述するｍ調量装置Ｍ
の入口２γに連通されている。

また、一次室ａはレギュレタ弁８を介して、燃料タンク
Ｔに開口する環流路１０に連通されている。

前記二次室ｂには流入口９が開口され、この流入口９は
燃料通路３０を介して後述する燃料調量装置Ｍの出口２
９に連通されている。

また二次室ｂには、ハウジング１に設けた吐出弁１１の
弁口１２が開口され、その弁口１２は、前記ダイヤフラ
ム３によって開閉されるようになっており、その吐出弁
１１は燃料供給賂１３を介して前記燃料噴射ノズルＮに
連通されている。

前記ダイヤフラム３の中央部には支持片１４を介して連
結棒１５が懸吊され、この連結棒１５はハウジング１に
形成した案内孔１６を摺動自在に貫通して下方にのび、
その下端が、ハウジング１の下部に形成した作動室１１
内に臨んでいる。

作動室１１内はダイヤフラム１８によって上、下部室ｃ
，ｄに区画されており、そのダイヤフラム１８に前記連
結棒１５の下端が結着されている。

上部室Ｃは燃料タンクＴに運通され、また下部室ｄは大
気に運通されている。

また下部室ｄには、上面を開放した中空円筒状のピスト
ン１９が上下に摺動自在に嵌合されており、このピスト
ン１９の下部ハハウジング１の下方に突出している。

前記下部室ｄ内においてピストン１９の開口上面には大
気補正用のべローズ２０が張架されており、前記ベロー
ズ２０とダイヤフラム１８とは圧縮ばね２１を介して連
結されている。

またピストン１９の上面と、上部室Ｃの土壁間には他の
圧縮はね２２が介在され、この圧縮ばね２２は、ピスト
ン１９を下方に偏倚している。

ピストン１９の下面には耳片２３が突設され、この耳片
２３には回転子２４が輔支されている。

この回転子２４は後述するスロットルカム４２のカム面
に接触している。

次に燃料調量装置Ｍの構成について説明すると、吸気路
Ｉｍの一側には調量ブロック２５が設けられ、この調量
ブロック２５には燃科溜２６が形成されており、この燃
料溜２６の入口２γは、前記燃料通路７を介して前記燃
料制御弁Ｖの一次室ａに、またその出口２９は、燃料通
路３０を介して燃料匍鱗弁■の二次室ｂにそれぞれ連通
されている。

前記調量ブロック２５には、調量軸２８が回転自在に貫
通支持されており、この調量＠２８には短円筒状の稠量
筒３１が一体に形成されており、この調量筒３１は前記
・燃料溜２６内中央部に位置しており、この燃料溜２６
内を入口室ｅと出口室ｆとに区画している。

また調量筒３１の外周中央部には、その半径方向に半円
状の調量溝３２が入れられており、調量筒３１の回転に
より入口室ｅと出口室ｆとを遮断し、あるいは調量溝３
２を介して連通し、その連通面槓を町変調節できるよう
になっている。

第２図に明瞭に示すように、前記調量軸２８は、吸気路
Ｉｍ内のスロットル弁Ｖｔを固着したスロットル弁軸３
３と同軸上に配設されている。

調量＠２８の一端にはロツカアーム３４が固着され、一
方スロットル弁軸３３の一端にはレバー４５が固着され
、このレバー４５の先端には、ロツカアーム３４に向っ
てのびるピン４４が固着されており、スロットル弁軸３
３が所定角以上開弁方向（第１図反時計方向）に回転さ
れると、ピン４４がロッカーアーム３４に係合してスロ
ットル弁軸３３とロツカアーム３４すなわち調量軸２８
とは一体に回転する。

また口ツカアーム３４の先端は、内燃機関の、図示しな
い動弁カム軸に連動する回転カム３５のカム面に対向し
ている。

ロツカアーム３４には、一端を固定部に結着した引張ぱ
ね３６の他端が結着されており、この引張ばね３６の引
張力はロツカアーム３４の先端を回転カム３５のカム面
に圧接させる。

第３図に明瞭に示すように、前記回転カム３５のカム面
は軸方向に傾斜しており、これが軸方向に移動するとそ
のリフト量が変るようになっており、第２図において回
転カム３５が左方に移動するとリフト量が増大し、また
右方に移動するとリフト量が減少する。

回転カム３５のカム面には、負圧作動器３７のダイヤフ
ラム３８が連結されている。

また負圧作動器３Ｔの負圧室３９は負圧抽出管４０を介
して、吸気路Ｉｍの、スロットル近傍に開口する負圧抽
出口４１に連設されている。

そしてスロットル弁Ｖｔがアイドリンク位置から開弁さ
れた際に、負圧力が負圧室３９内に作用して回転カム３
５を左方に移動させるようになっている。

前記スロットル弁軸３３には、スロットルカム４２とス
ロットルンバー４３とが固着され、前記名口ットルカム
４２のカム面には、前述のようにピストン１９の下端に
設けた回転子２４が接触され、またスロットルレバー４
３は図示しないアクセルペダルに連動されている。

次に本発明の一実施例の作用について説明する。

いま機関が運転されると、これに連動して燃料ポンプＰ
も駆動され、加圧燃料は燃料通路６を流れアキュムレー
タＡおよびフィルタＦを介して燃料制御弁Ｖの一次室ａ
内に入り、この一次室ａより燃料通路７を通って燃料溜
２６内に流入し、ここで後に詳述するように調量された
後、燃料通路３０を通って燃料制御弁■の二次室ｂに入
り、この二次室ｂより吐出弁１１の弁口１２、および燃
料供給路１３を通って燃料噴射ノズルＮに供給される。

而して前述のように燃料が燃料ポンプＰから燃料系路を
通って燃料噴射ノズルＮに供給される間、燃料系路に介
在される燃料制御弁■は次のように作用する。

すなわち、スロットル弁Ｖｔがアイドル開度にあるとき
は、ピストン１９はスロットルカム４２のカム面の最長
径部により圧縮ばね２２の弾発力に抗して上方に押上げ
られ、連結棒１５もまた圧紬ばね２１を介して上方に押
上げられているので、ダイヤフラム３は上方に変位して
弁口１２の開度は小さく二次室ｂ内の燃料からは機関の
アイドリンク運転に必要な少量の燃料が燃料噴射ノズル
Ｎに供給される。

機関が次第に出力運転されスロットル弁Ｖｔの開度が増
していくと、スロットルカム４２も回転して、回転子２
４がそのスロットルカム４２のカム而の短径部側に接触
するようになり、ピストン１９は圧縮ばね２２の弾発力
で降下し、連結棒１５もこれに追従して下降し、ダイヤ
フラム３は下方に変位して弁口１２の開度を増し、燃料
調量装置Ｍから二次室ｂ内に入った燃料を増量して燃料
噴射ノズルＮＫ供給する。

そしてスロットル弁Ｖｔの開度増につれてピストン１９
、および連結棒１５も下降してダイヤフラム３の下方へ
の変位量も犬き〈なるので、結局、スロットル弁Ｖｔの
開度増に比例して弁口１２の開度も増大する。

ところで燃料噴射式内燃機関では、スロットル弁Ｖｔの
開度が小さく、燃料噴射量の少ない低負荷運転域では燃
料噴射流量の、精度の高い微量制御が要求されるが、燃
料の連続流を微少な面積変化によって正帷に流量の微量
制御をするのは、調量部の加工梢度等の問題から困難で
あるが、本発明では燃料調量装置Ｍによって、機関の低
負荷運転時における燃料の微量制御を、精確に行うこと
ができるようにしたものであり、以下にこの燃料調量装
置Ｍの作用について説明すると、スロットル弁Ｖｔが低
開度域にあるときは、第３図イに示すようにスロットル
弁Ｖｔと一体のロツ力アーム３４は、動弁カム軸に連動
する回転カム３５に接触している。

したがってｍの運転により動弁カム軸に連動する回転カ
ム３５が回転すれば、ロツカアーム３４は間歇的に揺動
され、その都度調量筒３１は、誠址溝３２を介して燃料
溜２６の入口室ｅと出口室ｆとを連通させ、二次室ｂ１
すなわち燃料噴射ノズルＮに供給する燃料流量を第３図
口に示すように間歇的に供給制御してスロットル弁Ｖｔ
の低開度域に２ける燃料噴射量の精確な微量制御をなす
ことができる。

またスロットル弁Ｖｔの開度が次第に増し機関が中負荷
運転域になると、スロットル弁軸３３と一体のレバー４
５下端のピン４４がロツカアーム３４に係合するに至り
、ロツカアーム３４は第１図においてスロットル弁軸３
３と一体に反時計方向に回動してその先端が第４図イに
示すように、回転カム３５より若干離れると同時に調量
筒３１も反時計方向に回転して燃料溜２６の人口室ｅと
出口Ｗｔとを常時連通させる。

この状態では回転カム３５の最長径カム面のみがロツカ
アーム３４に接触するようになり、これを間歇的に揺動
させるので、二次室ｂに供給される燃料は、第４図口に
示すように連続流と間歇流とを伴いながらスロットル弁
Ｖｔ開度に応じて増量制御されて二次室ｂに供給される
。

さらにスロットル弁Ｖｔの開度が増して機関が高負荷運
転域になると、ロツカアーム３４は第１図においてさら
に反時計方向に回動して第５図イに示すように、その先
端は回転カム３５より完全に離れると同時に調量筒３１
もさらに反時計方向に回転して燃料溜２６の入口室ｅと
出口室ｆとの連通面積を増大させる。

そしてこの状態では最早回転カム３５の回転によっても
変ることなく二次室ｂ内には、第５図口に示すように尚
負荷運転に見合うように増量された一定流量の燃料を連
続流としてニ．次室ｂを介して燃料噴射ノズルＮに供給
することができる。

以上のように本発明によれば、スロットル弁Ｖｔの開度
増、すなわち吸気路ＩｍＫ流れる吸入空気量に略比例し
て機関に噴射される燃刺噴射流量を制御できるようにす
るほか、スロットル升Ｖｔの低開度域では燃料噴射ノズ
ルＮに供給される燃料を間歇流として調量制御できるよ
うにしたので、燃料通路の、高楯度の面積調節制御をし
なくても燃料噴射ノズルＮに供給される燃料の梢確な微
量制御をなすことができる。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の要部を縦断して示す全体概略系統図、
第２図は第１図■−■線断面図、第３図イ，口はスロツ
卜ル弁の低開度域における回転カムとスロットル弁との
相対位置および燃料の流量変化を示すグラフ、第４図イ
，口はスロットル弁の中開度域における回拡カムとスロ
ットル弁との相対位置および燃料の流量変化を示すグラ
フ、第５図イ，口はスロットル弁の高開度域における回
転カムとスロットル弁との相対位置および燃料の流量変
化を示すグラフであ 。 １……ハウジング、２……弁室、３……ダイヤフラム、
１１……吐出弁、ａ，ｂ……一次および二次室、Ｉｍ…
…吸気路、Ｍ山…燃料調量装置、Ｎ……燃料噴射ノズル
、Ｐ……燃料ポンプ、Ｔ……燃料タンク、■……燃料制
御弁、Ｖｔ……スロソトル弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 燃料タンクＴに連なる燃料ポンプＰと、吸気路Ｉｍ
   に設けられる燃料噴射ノズルＮとを連通ずる燃料回路の
   途中にハウジング１を介装し、このハウジング１内に形
   成される弁室２内に、この弁室２内を一次室ａと二次室
   ｂとに区画するダイヤフラム３および二次室ｂ内にあっ
   て前記ダイヤフラム３によって閉じられるとメもに吸気
   路Ｉｍ内のスロットル弁Ｖｔの開度増に伴って開かれる
   吐出弁１１とよりなる燃料制御弁Ｖを設け、前記一次室
   ａは燃料ポンプＰに、二次室ｂは前記吐出弁１１を介し
   て燃料噴射ノズルＮにそれぞれ連通させ、かつ前記一次
   室ａと二次室ｂとの連通路の途中に、その連通路の通路
   面積を、前記スロットル弁Ｖｔの開度に比例して町変調
   節すると一もにスロットル弁Ｖｔが少なくとも低開度域
   にあるとき前記二次室ｂに燃料を間歇的に供給できるよ
   うにした燃料調量装置Ｍを介装してなる、燃料噴射式内
   燃機関における供給燃料制御装置。