JPS581322Y2 - 加圧式消火器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は加圧式消火器、詳しくは消火器本体の筒状口部に
高圧ガスボンベと破壊軸とを備えた上部ヘッドを着脱自
在に設け、前記破壊軸の操作により前記ボンベの封板を
破壊させるごとくした消火器に関するもので、その目的
は、消火器本体に固定したホース保持具とホースを嵌合
するホースニップルとの方向を容易に一定にすることが
でき、かつ、簡単に組立てることができる加圧式消火器
を提供しようとするものである。

従来の加圧式消火器は、例えば第３図に示す如く、消火
器本体１の外周面にホース保持具２を固定する一方、前
記消火器本体１０筒状口部３に口金パツキン４を介して
密挿する上部ヘッド５に、ホース６を連結するホースニ
ップル７を設けたものであるから、前記ホース保持具２
とホースニップル７とを同一方向に向けるためには、前
記筒状口部３の外周面に螺合した口金カバー８で、前記
上部−ヘッド５を筒状口部３に固定する１で、前記上部
ヘッド５と口金カバー８とが共回りしないように上部ヘ
ッド５を固定状態にしてかく必要があり、組立手段が大
変面倒であった。

又使用時に高圧の消火薬剤が洩れないように口金カバー
８を強く締付けるので、口金パツキン４がねじれて締付
時にホースニップル７の方向が一定しなかったり、或は
必要以上のトルクで締付けを行なう結果、薬剤の再充填
時において口金カバー８を緩めることが困難となり、更
に口金カバー８がアルミニウムで出来ている時は、口金
カバー８が螺合部で焼付いて口金カバー８を取外すこと
ができなくなるという欠点があった。

又口金カバー８を取外すために専用治具が必要で、専用
治具を使用せずして無理に取外そうとする時は、口金カ
バー８に傷がついたり、破損したりするので事故を起す
原因にもなる等の欠点があった。

この点に鑑み考案したのが本案で、本案は消火器本体の
外周面にホース保持具を固定すると共に、前記消火器本
体の筒状口部周壁に、前記ホース保持具と方向を一致さ
せてホースニップルを固定−する一方、前記上部ヘッド
の外周面に環状凹所を形成して、該環状凹所と前記ホー
スニップルとを連通させ、かつ、前記環状凹所から前記
消火器本体内に通ずる連通路を形成したことを要旨とす
るものである。

次に本案加圧式消火器の一実施例を第１及び第２図に基
づいて説明する○ １は有底の消火器本体で、該本体１の上部開口部には、
内周面にねじ９を形成した筒状口部３を溶接等の手段で
固定［−１核部状口部３の周壁には、該周壁を貫通した
ねじ孔１０を形成し、該ねじ孔１０には高圧の消火薬剤
の洩れを防止するためのホースニップルパツキン１１を
介してホースニップル７を螺合固定し、該ホースニップ
ル７にはホース６を連結し、該ホース６の方向、換言す
ればホースニップル７の方向と、該ホース６の先端附近
を着脱自在に固定するための前記本体１の外周面に固定
したホース保持具２との方向を一致させる如く成すので
ある。

換言すれば、前記ねじ孔１０を、前記ホース保持具２の
一直線上、上方附近に設ける如くするのである。

又５は、上端部附近外周面にねじ１２を設けて、前記筒
状口部３のねじ９に螺合固定した上部ヘッドで、上部ヘ
ッド５は下記の如く構成するのである○ 即ち、前記の如くして上部ヘッド５を螺合固定した時に
、前記ホースニップル７に対向する如く、上部ヘッド５
の外周面に、水平力向の環状凹所１３を形成すると共に
、上部ヘッド５の下面にねじ孔１４を形成し、該ねじ孔
１４にサイフオン管１５を螺合固定して、核ザイフオン
管１５を介して、前記環状凹所１３から前記消火器１内
に通ずる連通路を形成すのである。

又前記環状凹所１３を中央としてその上下両側で、外周
面に、環状細溝１６゜１７を形成し、それぞれの環状細
溝１６，１７には、前記筒状口部３と上部ヘッド５との
間を気密にするためのＯリング１８，１９を嵌合するの
である。

父上部ヘッド５の下面には、下方向に突出し、かつ、内
周面にねじ２０を形成したボス部２１を連続状に形成し
、該ねじ２０を介して上端面に封板２２を設けた高圧ガ
スボンベ２３を螺合固定する一方、前記封板２２に到達
する段付き貫通孔２４を形成し、該貫通孔２４には、先
端付近外周面に例えば割リングの如き係止具２５を設け
た破壊軸２６を摺動自由に設け、前記係止具２５を前記
段付貫通孔２４の段部２４ａに係止する如くして、破壊
軸２６が貫通孔２４から抜は出るのを防止する如く威す
のである、又破壊軸２６と貫通孔２４との間には、Ｏリ
ング２７を介装して、前記両者間の間隙を密閉する如く
成すのである。

又前記貫通孔２４と上部ヘッド５の下部面間にはガス放
出路２８を形成するのである。

又前記ボス部２１には前記高圧ガスボンベ２３に到達す
る長さをした筒状カバー２９を套嵌して前記ボス部２１
、ガス放出路２８及びねじ部２０を保護する如く威すの
である。

又前記破壊軸２６０頭部には打金３０を螺合同定すると
共に、該破壊軸２６にコイルスプリング３１を套嵌して
打金３０を上方に附勢する如く成すと共に、破壊軸２６
には、安全ピン３２を貫通して破壊軸２６を定位置に保
持する如く或すのである○ 又前記破壊軸２６を定位置に保持する構造としては、第
２図に示す如くしてもよいのである。

即ち、前記上部ヘンド５の上面に複数個の止めどス３３
で、固定レバー３４を固定する一方、該固定レバー３４
に起動レバー３５を揺動自由に枢着３６すると共に、固
定レバー３４にレバー支え３γを回動自由に枢着３８し
、該ンバー支え３７の上端で前記起動レバー３５を支持
すると共に、前記上部ヘッド５に形成した貫通孔２４に
破壊軸２６を摺動自由に設け、該破壊軸２６の外周面に
設けた係止具３９と前記固定レバー３４との間で、破壊
軸２６に套嵌したコイルスプリング４０により破壊軸２
６を上方に附勢して、破壊軸２６の頭部を起動レバー３
５の土壁裏面に接触させて、前記破壊軸２６を一定位置
で保持する如く威すのである。

又４１はレバー支え３７の不用意な回動を阻止するため
に起動レバー３５に設けた安全ピンである。

本案加圧式消火器は前記の如く構成するものであるから
、前記筒状口部３に前記上部ヘッド５を螺合し、どの方
向に固定しても上部ヘッド５の外周面に設けた前記環状
凹所１３が、自動的に前記ホースニップルＩに対向して
、ホースニップル７は環状凹所１３及びサイフオン管１
５を介して前記消火器本体１内に連通ずるのであり、前
記従来品の如く口金カバー８と上部ヘッド５との共回り
を防止する手段を要することなく、前記ホースニップル
７と、ホース保持具２を同一方向に向けて極めて簡単に
組立てることができ、更に口金カバー８を使用しないの
で、口金カバー８に原因する前記従来品の欠点を解消し
得るのである。

又使用に当って、第１図に示した消火器に於ては、安全
ピン３２を破壊軸２６から抜取り、前記コイルスプリン
グ３１に抗して打金３０を下動して破壊軸２６の先端で
、前記封板２２を破るのであり、又第２図に示した消火
器に於ては、安全ピン４１を起動レバー３５から抜取り
、レバー支え３Ｔを回動して、コイルスプリング４０に
抗して起動レバー３５を、固定レバ・−３４側に引寄せ
、起動レバー３５で破壊軸２６の頭部を押して破壊軸２
６の先端で封板２２を破る如く成すのである。

前記の如くして封板２２を破ると高圧ガスボンベ２３内
の高圧ガスが、前記ガス放出路２８を介して消火器本体
１内に充満し、消火器本体１内は高圧となるのであるが
、前記上部ヘッド５と筒状口部３との間には、Ｏリング
１８を、又上部ヘッド５と破壊軸２６との間にはＯリン
グ２７を介装して、それぞれの間隙を気密にしたので、
前記間隙から高圧の消火薬剤が外部に洩れる心配はない
のである。

しかして、高圧の消火薬剤はサイフオン管１５を介して
、前記環状凹所１３に到り、更に該環状凹所１３に対向
したホースニップル７を介してホース６から噴出して消
火をすることができるのである。

又前記環状凹所１３の外側（上部）にはＯリング１９を
介装したので、上部ヘッド５と筒状口部３との間隙から
高圧の消火薬剤が外部に洩れる心配はないのである。

又前記の如くホース取付具２の三直線上、上方で、筒状
口部３にホースニップル７を螺合固定して、ホース取付
具２と前記ホースニップル７に連結したホース６の方向
を同一方向にしたので、ホース取付具２に対するホース
６の保持が容易にできるのである。

又前記の如く高圧の消火薬剤の通路を環状凹所１３とな
し、該凹所１３がホースニップル７に対向する如く威し
たので、上部ヘッド５の締付具合に多少の差があっても
ホースニップル７は環状凹所１３に対向するので１．上
部ヘッド５の螺合度合に気を使う心配が少なく、又消火
薬剤の再充填に当り、上部ヘッド５を簡単に取外すこと
ができるのである。

本案加圧式消火器は前記の如く構成したので、前記の説
明により明白な如く消火器本体に固定したホース保持具
と、ホースを嵌合するホースニップルとの方向を容易に
一定にすることができ、しかも、前記上部ヘッドの外周
面に消火薬剤の連通路に通ずる環状凹所を形成して、該
環状凹所と前記ホースニップルとを連通させたことによ
り上部ヘッドの前記筒状口部への取付具合、つ１り締付
位置に気を使うことなく任意の締付力になる１で締付け
ることができ、従って上部ヘッドを簡単力つ迅速に組付
けることができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本案加圧式消火器の一実施例を示し、第１図は一
部を省略し一部を断面で示した正面図、第２図は破壊軸
附近の他の実施例の断面図、第３図は従来品の一部を省
略し、二部を断面で示した正面図である。 １・・・・・・消火器本体、２・・・・・・ホース保持
具、３・・・・・・筒状口部、５・・・・・・上部ヘッ
ド、７・・・・・・ホースニップル、１３・・・・・・
環状凹所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 消火器本体の筒状口部に、高圧ガスボンベと破壊軸とを
   備えた上部ヘッドを着脱自在に設け、前記破壊軸の操作
   により前記ボンベの封板を破壊させるごとく威した消火
   器に訃いて、前記消火器本体の外周面にホース保持具を
   固定すると共に、前記筒状口部周壁に前記ホース保持具
   と方向を一致させてホースニップルを固定する一方、前
   記上部ヘッドの外周面に環状凹所を形成して、該環状凹
   所と前記ホースニップルとを連通させ、かつ、前記環状
   凹所から前記消火器本体内に通ずる連通路を形成したこ
   とを特徴とする加圧式消火器。