JPS5812802Y2 - ストツキング - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ストキングの穿口は、脚部で最も角度の大きい逆円錐状
の大腿部にとどまるものであるから、ストッキングがず
り落ちるのを防ぐのはむずかしく、従来はガーターで吊
っていたものである。

しかしながら、ガーターの使用は煩られしいものである
から、ストッキング穿口にゴム条入の弾性帯を接続縫着
したり、穿ロワエルト部をゴム糸等の弾性伸縮糸で編成
して、単数または複数の弾性帯を形成したりして、大腿
部を締めつけてすり落ちを防ぐ方法がとられるようにな
ったが、これらはとかく締つけ力を強くしがちで、履心
地を損なうばかりでなく、単に締つけ力を強くしただけ
では、充分にすり落ちを防止することができなかった。

ずり落ち現象をよく観察すると、大腿部が角度の大きい
逆円錐状であることを関連して、ストッキングが穿口口
縁から外側にまくれる傾向があり、弾性帯やそれに続く
生地部分の表裏が均質であるときには、とめどもなくま
くれが進行し、ストッキング口縁が外側に巻き込まれて
行くようにしてすり落が発生することが判明した。

本案はこの点に注目し、ストキングの穿ロニ重ワエルト
部を改良して、まぐれを防止しストッキングがずり落ち
るのを防ぐようにしたものである。

本案を図面により説明すれば、第１図は本案ストッキン
グの側面図、第２図は第１図Ａ−Ａ’部の断面図を示す
。

これらの図面に示すように、本案はストッキングの穿ロ
ニ重ワエルト部１に釦いて、内側生地２の下端から折返
して形成される外側生地の上部３に至る部分を、ポリワ
レタン繊維糸の如き弾性伸縮糸をもって編成し、それに
続く外側生地の下部４には弾性伸縮糸を使用しないこと
を特徴とするストッキングに係るものである。

本案は以上のような構成であるから、ストッキング穿口
に釦ける弾性帯の巾を拡く形成できソフトな締つけ力を
得ることができる一方、上縁の巾の狭い部分では二重ワ
エルトの内外生地がともに弾性伸縮糸で編成されている
ので、部分的に強い締つけ力が得られてよく締り、口縁
からまくれ始める傾向−を小さくすることができ、また
たとえ上縁からまくれてきたとしても、それに続く部分
に釦いて、内側生地と外側生地の間で伸縮性が著しく異
なり、伸びΦすい外側生地が巻き込まれてくるのを吸収
して、それ以上巻き込みが進行するのを防ぎ、その結果
ストッキングがずり落ちるのをよく防止することができ
る。

尚、本案とは反対に、二重ワエルト部の構成を逆にした
場合、既ち、内側生地の上部から外側生地フェルト部全
面にかけてを弾性伸縮糸で編成し、内側生地下部には弾
性伸縮糸を使用しないときには、本案と同様のソフトな
締つけ力を得ることができるけれども、−且穿口がまく
れ始めると、巻き込みがどんどん進行し、ストッキング
のずシ落ちは防止できず、また着用時には、ワエルト下
部に釦いて内側生地が外側生地によって締つけられシワ
となって肌に接するので履心地の悪いものとなる等、本
案とは作用効果の点で著しく相違するものとなる。

従って、本案にあっては穿ロニ重フェルト部外側生地の
下部４にポリワレタン繊維糸その他如何なる弾性伸縮糸
をも使用しないことが極めて大切な要件である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案ストッキングの側面図、第２図は第１Ａ−
Ａ’部部面面図示す。 １・・・二重ウェルト部、２・・・二重フェルト部の内
側生地、３・・・二重ウェルト部外側生地の上部、４・
・・二重ウェルト部外側生地の下部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穿ロニ重ワエルト部１に釦いて、内側生地２の下端から
   折返して形成される外側生地の上部３に至る部分を、ポ
   リワレタン繊維糸の如き弾性伸縮糸をもって編威し、そ
   れに続く外側生地の下部４には弾性伸縮糸を使用しない
   ことを特徴とするストキング。