JPS58126962A - 炭素系非磁性非晶質鉄合金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、炭素系非磁性非晶質鉄合金に関するものであ
る。

通常、固体の金属・合金は結晶状態であるが、液体より
＃急冷（冷却速度は合金の組成に依存するか、およそ１
０’〜１０”Ｃ／秒である］すれば液体に類似した周期
的原子配列？持たない非結晶構造の固体が得られる。こ
のような金属を非晶留金−あるいはアモルファス金にと
呼ぶ。一般ニ、この型の金属は２権以上の元素からなる
合金であり、通常、？！１秘金属元素と非金属元素の両
者の組合せよりなり、半金属量は約１５〜８０原子％程
度である。

本発明は、実用的ならびに新規な用途に対し、耐熱性、
強゛度硬度が高く製造か容易でかつ安価な炭素系非磁性
非晶質鉄合金を提供することを目的とするものである。

すなわち本発明は実質的に下記の式で示される成分組成
よりなることを特徴とする炭素系非磁性非晶質鉄合金で
ある。

１、　　ＦｅａｏｒｂＭｃＱｄ （式中ＦｅａはＦｅかａ原子％、ＣｒｂけＯｒかｂ原子
％、Ｍｏけｃｒ　Ｉ　ＭＯ、Ｗのうちから選ばれる何れ
か１種または２１１以上かＣ原子％、喝はＣかｄｌ１％
子％含有されていることを示し、ａけ２＝　８〜７８、
ｂは２０以下１［８Ｌ零を含ます）、Ｃは１２〜２６、
ｄは１２〜　　。

２６の範囲内にあり、ａ、ｂ、ｃおよびｄの和は実質的
に１（ＩＱである、但しＭがＷのみよりなるときは、ｂ
は４〜２０のＩｊ５囲内である。） ２、　　ＦｅａＣｒｂＭｃＱｄ （式中ＦｅａＧ：ｔＦｅがａ原子％、Ｃ″ｒｂはＱｒか
ｂ原子％、ＭｏはＱｒ　＋　Ｎｏ　＋　Ｗのうちから選
ばれる何れか１細または２権以上がＣ原子％、ＱａはＣ
かｄ原子％含有されていること？示し、ａＧ１２８〜７
６、ｂは２０以下Ｃ但し零は含ます）、Ｃは１２〜２６
、ｄは１２〜２６のｆＩ＃囲内にあり％ａ、ｂ、ｃ及び
ｄの和は実質的に１００であり、かつ、Ｑを構成するＣ
の一部が４原子％以下のＮで置換されてなるもの。但し
ＭかＷのみよりなるときは、ｂは４〜２０の範囲内であ
る。） ８、ＦｅａＭｃＱｄ Ｃ式中ＦｅａはＦｅｉがａｊｆ子％、ＭｏはＭＯ、Ｗの
うちから選ばれる何れか１枠または２麺かＣ原子％、Ｑ
ａはＣかｄ原子％含有？！わていることを示し、ａは２
８〜７６、Ｃけ１２〜２６、ｄけＩＩ〜２６のｌｌｉ囲
内にあり、ａ。

Ｃ及びｄの和は実質的に１００である。但しｙかＷのみ
よりなることはない。） ４、　　ＦｅａＭｃＱ、ｃＬ ｃ式中Ｆｅ、はＦｅがａ原子％、　ＭｃＧｔＭＯ、Ｗの
うちから迩ばれる何れか１権または２柚かＣ原子％、Ｑ
ｄはＯｄｄ原子％含有されていることを示し、ａは２８
〜７６、Ｃは１２〜２６、ａは’ｒｙａ　〜２Ｂの範囲
内にあり、ａ。

０及びｄの和は実質的に１００であり、かつ、ＱＴｔｌ
ｌ成するＯの一部が４原子％以下のＮでＷｔ候されてな
るもの。但し晃がＷのみよりなることはない。） 本発明者等は、非金属元素として炭素（またはその一部
を窒素で置換）′ｆ含む鉄合金が広い組成範囲で容易に
非晶質化し、しかも強度、硬度、耐食性、耐熱性の点で
優れた特性を持ち、しかも非磁性になることを新規に知
見して、本発明を完成したのである。

次に本発明の詳細な説明する。

これまで良く知られている非晶質合金において廉価な合
金は鉄を主体としたものであり１例えばＦｏｓｏＰｇｏ
　＋　Ｆｅ５ｏＢａｏ　１Ｆｅｓｏ　ＰｘｓＢｓ　＋　
Ｆ’ｅＨｔｓ”１５Ｂ１０１Ｆｅ４５Ｓｉ１５Ｐ１（、
’　Ｆｅ８０Ｐ１８Ｃ！＋などのように鉄と非金跡元素
Ｐ　、　Ｂ　、　Ｓｉ　、　Ｏとの組合せであまた。し
かるに、本発明者らは非晶質化するために必要な添加剤
であるこわら半金鱗元素には各々−長一知があることを
見出した。その効果を纒めて第１表に示す。同表中には
特牲を◎（優）、Ｏ（良）、×Ｃ口Ｉ）でもって評価し
である。

同表より、Ｇｅは総ての点で好ましくなく、Ｐは原料費
、非晶質鉄合金、耐食性等の性質は良いが、そわら以外
の性質は好ましくない。特に溶解中に有害ガスを発生し
、また加熱中に材料の脆化を促進するので間融の多い元
素である。同表中８１およびＢは耐食性を低下させる作
用分有する点で好ましくなく、またＢ　！：を原料費が
高いという欠点を有する。前記諸元素に対してＣは同表
より明らかな如く総ての点において好ましい性ｉｆ−有
する元素であることか判った。

かくして本発明者等は、非晶質（１ｊに寄与する前記半
金秘中Ｃだけを含む非晶質鉄合金について詳細１に研究
して本発明を完成したのである。

一般に、非晶質合金は液体状酷から急速に冷却すること
によって得られるが、このために釉々の冷却方法が考え
られている。例文は高波回転する１つの円板の外周面上
（第１図（ａ））または廃油におりに逆回転する２つの
ロールの間Ｃｌ１ｋ１図（ｂ））に液体金−′ｆｉ−達
紗に噴出させて、回転円根生かＧｅｔメ■ロールの表面
上で１０５〜ｂ程麿の速度で急冷凝固させる方法が公知
である。

また最近本発明者等が発明した溶融金属から１＆接伽広
薄帯板を製造する方法ならびにその製造１肺（特開昭５
８−１２５２２８号、同５８−１２５２２９号）を用い
ることができる。

本発明の非晶質鉄合金も同様に液体状態からか途に冷却
することによって得ることができ、上記の諸方法によっ
て線または板状の本発明の非晶餉合金′ｆ製造すること
かできる。また、高圧ガス（窒素、アルゴンガスなど）
により液体金Ｍｆ吹き飛ばし、対向する冷却用銅板上で
微粉状に急冷１＃固させる例えはアトマイザ−などによ
り数μｍ〜数１０μｍ程度の非晶質合金粉末を製造する
こトカテき、この合金は半金属としてＣを、あるいはＣ
の一部の代替として４ｙ１．千％以下のＮで悄撫するこ
ともでき、したがって従来の非晶質合金１較べて安価で
あるばかりでなく、製造が容易であるため本発明の炭素
系非晶質鉄合金よりなる粉末、線、あるいは板を工業的
規模で製造することができる点に史いて極めて有利であ
る。なお本発明合金にあっては通常の工業材料中に存在
する程度の不ａ物、Ｏ’ｌｌ、ｔハＰ、Ｓｉ、Ａｓ、Ｓ
、Ｓｂ、Ｚｎ。

Ｏｕ　、　Ａｌなどか小置含まれても本発明の目的を達
成することかできる。またＭの一部を１０原子％以下の
Ｖ　、　Ｔａ　、　Ｍｎ　、または５原子％以下のＮｂ
　。

Ｔｉ　、　Ｚｒを含ませても本発明の目的を達成するこ
とかできる。

本発明の非晶ＩＭ鉄合金は成分組成上がら下記の開グル
ープに大別することができる。

（ａ）　　Ｆｅ　−０ｒ−Ｃ（Ｎ） （ｂ）　　Ｆｅ　−Ｍｏ　−０（Ｎ） （ｃｌ　　Ｆｅ　−Ｏｒ　−Ｎｏ　−０（Ｎ）（ｄｉ　
　Ｆｅ　−Ｏｒ　−Ｗ　−Ｃ（Ｎｌ（ｅｌ　　Ｆｅ　−
Ｍｏ　−Ｗ　−０（Ｎ）（ｆ＋　　Ｆｅ　−（３ｒ−Ｎ
ｏ−Ｗ　−（３（Ｎ）ｎ′は本発明において、成分組成
を限宇する理由を＃ＦＵ−＋−する。

Ｆｅか２８原子％より少ないと非晶質合金を得ることか
内鍵であり、ま′ｆニア　６原子％より多いと非磁性で
ｆ、ｒくなるのでＦｅは２８〜７６原子％の範囲内にす
る必要かある。

Ｑは１２原子％より少ないか、あるいは２６１９子％よ
り多いと非晶質合金を得ることか内鍵であるのでＱは１
２〜２６原子％の範囲内にする必要かある。

ＯｒｂＭｃのｂがθ〜２０、Ｃか１２〜２６の範囲外で
は非磁性か失われ、強磁性となるので、ＣｒｂＭ。

のす、ｃはそれぞれ０〜２０．１２〜２６の範囲内にす
る必要かある。またＭかＷのみよりなるときは、ｂか４
より少ないと性質が劣イーし、一方２０より多いと非晶
質化することが困−であるので、ｂは４〜２０の範囲内
にする必要がある。

またＭの一部をＶ　、　Ｔａ　、　Ｍｎ　ＴｌｔＪＩＴ
ル場合、Ｖ　、　Ｔａ　、　Ｍｎの何ねか１種または２
種以上か１０原子％より多いときは、あるいはＮの一部
をＮｂ　。

Ｔｉ　、　Ｚｒで置換する場合Ｎｂ　、　Ｔｉ　、　Ｚ
ｒ　ノ（６１ねか１稗または２＃Ａ以上か５原子％より
多いときは非吟 晶質合金′Ｉｉ−得′ることか内置であるのでＶ　、　
Ｔａ　。

Ｍｎの群番ま１０原子％以下、Ｎｂ　、　Ｔｉ　、　Ｚ
ｒのｐｉｔ５ｐ子％以下にそわぞれすることか好速であ
る。

またＱの一部′ｔｆＮで１換する場合ＮｂＳ＋原子％よ
り多いとか冷凝固時にＮが合金組織中に気泡として析出
し、合金の形吠が悪化し、機械的強度が低下するのでＮ
は４原子％以下にすることが有利である。

次に本発明の非晶質鉄合金の成分組成と結晶化温度Ｔｘ
（”Ｃ）　、硬さＨＶ（ＤＰＮ）および破壊弾度σｆｃ
ｋｇ／−）とを第２表に示す。なお供試の非晶質合金は
第１図（ａｔに示す片四−ル法により厚さ０．０５５ｍ
　、＠４２鰭のリボン状としたものである。但し結晶イ
ヒ濡度Ｔｘは５℃／分で加熱した示差熱蓋曲紳における
最初の発熱ピーク開始温度であり、Ｈｖは５０ｇ荷重の
微小ビッカース硬度計の測定価である。表中一番ま未測
定である。

第２表 一般に非晶質合金は加熱することにより結晶化し、非晶
質合金の特徴である延性および靭性を失なうと共にその
他の優れた特性も劣化するので、結晶化湿度（ＴＸ）か
高い合金であることか実用上有利である。本発明の非晶
質合金のＴｘは第２表に見る如く大部分大凡４５０〜６
５０’Ｃの範囲内であり、Ｏｒ　、　Ｎｏ　＊　Ｗ　＋
　Ｖ　、　Ｔａ　、　ｋｎの含有量の増加と共にＴＸか
上昇する傾向にあることが判り、しかかつて本発明合金
は高いＴｘ　ｆ−有し、熱に対して安定な合金であるこ
とがわかる。また硬さくＨｖｌおよび破壊強度（σｆ）
はそれぞれ９００〜１１００ＤＰＮおよび３００〜４０
０　ｋｇ／　ｖｍ”であり、Ｏｒ　、　Ｍｏ　＋　Ｗ　
、　Ｖ　、　Ｔａ　、　Ｉｎ　（７）含ｉｔのｍｍと共
に何ねも上昇する。これらの値は従来知られている最高
か（Ｆｅ−Ｂ系合金の場合Ｈｖ−１１００ＤＰＮ　、σ
ｆ−８８０ｋｇ　／　ｌ１ａｌ”　）と同等またはそれ
し上であり、優ねた硬さと強さを有することが判る、す
なわち第２表中（ｃ　）ｒｅ−Ｎｏ　−０糸ｃおいて硬
さかｔｏｏｏＤＰＮＩＮ上で、かつ結晶化湿度か６００
°Ｃ，ｆ越え、さらに破壊強度が４ｎＯｋｇ／襲３に達
するものがある。

また上記合金組成中Ｍの一部か１０原子％以下のＴａ　
、　Ｍｎ　、　Ｖからなる群のうちから選ばれる（ｐｌ
れか１梓または２梓以上の元素、または５原子％以下の
Ｗｂ　、　Ｔｉ　、　Ｚｒからなる群のうちから赤はね
る倒れか１柳また６１２種以上の元素、あるいはまた上
１２つの群のうちのそれぞわの少なくとも１種の元素と
の組合せを含む合金も高強度、？＆硬度、高結晶什温度
ｆ冶すること亭知見した。

また一般に非結晶質鉄合金は結晶化ｍ！より低温域でＧ
ｌｌ化してしまう欠点のあることか知らねている。本発
明者等の研究によれば、前記非晶質鉄合金の脆化現象は
その合金中に含有される半金属元菓の含有量と釉順に大
きく依存することな知見した。種々の半金属元素な含む
非晶質鉄合金と本発明のＣを含む非晶質鉄合金との詭、
化温度を旦較した結果ｆ−第８表に示す。

同表に示す脆化温度は各温度で３０分間加熱した際に１
８０°曲゛げか可能な温度を示し、この湿度が高い程脆
什傾向か小さいことを意味する。１０（表に見るように
本発明合金の大部分は、”５ｏｐｔ。

合金よりもより高い脆化温片を持ち、脆化し囃く、従来
脆化し碇い合金として知られているＦ’ｅｓｏＥ１ｇ。

合金にはぼ匹敵する脆化温度を有する。このような性質
は熱処理や製造中の昇温によっても脆化し難いので有利
である。

本発明者等は非晶質合金の非晶質化能ならびに合金特件
の点でＮ（窒３Ｉ）はＣとほぼ同じ作用効果？有し２、
本発明の合金組成中Ｃの１部をＮで置換することのでき
ることを知見した。すなわち本発明合金のＱを構成する
Ｃの一部を４原子％以下のＮで置換することかできる。

しかしＮはガス弁傘であるため溶融状態の合金の平衡吸
収量以十添加すると、濤冷凝固に合金組織中に気泡とし
て析出し、合金の形状を悪イヒさせ、機械的弾度を低下
させるので、Ｎは４原子％より多く添加すること　　　
オは不利である。第４表に窒業を含む非晶質合金につい
て、その成分組成ならひに緒特性を例示する。

また、本発明の非晶質合金は特に耐食性が優れているこ
とな新規に知見した。第５表は第１図（ｂ）の次ロール
法によって作った淳さ１１．ｏｌｉｍ。

帽２ｍのリボン状合金をＩＮＨ，Ｓｏ、　、　１ＮＨＣ
Ｉ　。

ＩＮＮａＧ／の３０°Ｃ水溶液中で１週間浸漬腐食試験
を行なった結果である。

第５衷　腐食試験結果 比較のために市販の１８％ａｒ＠、１８−８ステンレス
鋼ｆＡＩｓＩ８０４＄１．１７−１４−２．５ＭＯステ
ンレスー（ムｌ５Ｉ８１６Ｌ鋼）についても同様の試験
を行なった。

同表に見るように、総ての溶液に対して本発明の非晶智
鉄合金は市販材より優ねた耐食性な示している。

以上の結果から判るように本発明の非晶質合金は市販の
高級ステンレス−と比較して耐食性が１０８〜１０’倍
も優れた画期的な高耐食材料であり、厳しい腐食性雰囲
気中で使用する線や板材部品に利用することが可能であ
る。

一方ｍＩ記合金成分組成範囲と同一成分組成、範囲を有
する従来の結晶質合金は強磁性を有する。このように同
一成分組成でありなから非晶質合金は非磁性であり、一
方結晶質合金は強磁性であることの摩因番ゴ非晶質合金
にあってはキューリ一温度か常温シ下となるためである
ことを本発明者等は新規に知見した。したかつてこの合
金は磁場の影響を好まない部品材料、例えは時計、精密
測定機器等用の部品材料として好適である。

次に本発明の非晶質合金の用途例における物性試験した
例を示す。

例　　１ 市販金縛材料において非磁性でしかも高強度とは強磁性
の鉄−材料を非磁性にするためには多皺ツクロムを合金
化するか、またはニッケルやマンガンを合金化してオー
ステナイト相にすることによって達せられる。現、在、
有用な非磁性合金は約８０％ニッケル以上全含むＦｅ　
−Ｎｉ合金であるが、この合金の強度はせいぜい８ｏＰ
ｃ９／勧ｇ程度である。これに対して、本発明の合金は
約８ｏｏ〜４００１ａｊ／簡２の破壊強度と靭性を兼わ
そなλた非磁性材料であり、この性能に適した物品の材
料として使用することができる。例λげ、カメラ用の絞
りやシャッター材は非磁性でしかも耐撃耗性を有しなけ
ればならないか、現、在、アルミニウム合金などが使わ
れている。この用途に対し、本発明ノＦｅ１２０ｒ、０
□６合金を双ロール法により帽５　ｃｍ、厚み０．０５
簡の板材とし、パンチングにより絞り翼を打扱き、応用
しか結果、外界の磁Ｓによるト吟 ラブルφ、なく、シが蛎Ｖ＊耗性は従来のＡｔ系合金翼
の約１０００倍以上番あり、絞り翼の拘置を格段に増加
させることかできた。

また、特殊な用途としてリレーライン材がある。

Ｆｅ？ｆｉＣｒ１！０１６合金線を用いて超音波減衰を
測定した結果ｄＢ／ｃｍか約０．０８であり、従来最も
良い性能を有するとして知られている石英ガラスの０．
０６と同等であり、しかもガラスのように脆くないとい
う特徴を有する。一方、従来のリレーライン用金属材料
としてｉｒｅ　−Ｎｉ系エリンバ−合金か多く使われて
いるが、ｄ１３７　ｃｍか約１０と高い。

したかつて、本発明の合金はリレーライン用材料として
不利に使用することができる。

以上本発明合金は、硬さおよび強さが大きく、疲労限も
優ね、耐食性に優れ、非磁性とすることもでき、その上
従来の非晶質合金に比し、安価でかつ製造が容易である
等の数々の特徴を有し、多方面での使用が期待される。

本発明の合金は用途により粉末、線あるいは板に製造す
ることかできる。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）はそわぞね溶融合金を慶冷するこ
とによる非晶質合金の製造装置の原理図、である。 ］・・・溶融金属 ２・・・急冷凝固した非晶質合金の糾あるいは板８・・
・冷却用円板 ４・・・ロール。 特許出願人　東北大学金属材料研究所長第 （ａ） １図 ｃｂ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 Ｌ　下記の式で示される成分組成よりなる炭素系非磁性
   非晶質鉄合金。 ＦｅａＧｒｂＭｃＱｄ （式中ＦｅａはＦｅがａ原子％、ＣＱ、はＱｒがｂ原子
   ％、ＭｃはＯｒ　Ｉ　Ｎｏ　、　Ｗのうちから赤ばｔす
   る何れか１＆ｌまたは２棹以上がＣ原子％、ＱｄはＣか
   ｄ原子％含有されていることを示し、ａは２Ｆ１〜７６
   、ｂ　ハ２０以下（但シ零は含ます）、Ｃは１２〜２６
   、ｄは１２〜２６のｗｔＩＩｌｌｔＩ内にあり、ａ、ｂ
   、ｃ及ヒｄ　（７’）　和番ゴ実質的に１００である、
   但しＸかＷのみよりなるときは、ｂ　Ｇｅｔ　４〜２０
   の範囲内である。）２　下１の式で示される成分組成よ
   りなる炭素系非磁性非晶質鉄合金。 ＦｅａＣｒｂ”ｃＱｄ Ｃ式中ＦｅａはＦｅかａｌｌ子％、０ｒ１）　Ｇ：ｊ　
   Ｏｒがｂ原子％、Ｍｏ＆ゴＱｒ　、　Ｎｏ　＊　Ｗのう
   ちから赤ばれる何ねか１柚または２柚１ン十かＣ−原子
   ％、ＱａはＣかｄ原子％含有さねでいることを示し、ａ
   は２８−７　ｅ、ｂは２ｏ以下（但シ苓は含ます）、Ｃ
   は１２〜２６、ｄは１２〜２６の範囲内にあり、ａ、ｂ
   、ｃ及びｄの和は実質的に１００であり、１Ｊ）つ、Ｑ
   を組成するＣの一部が４原子％以下のＮでｔｉ抄２ねて
   なるもの。但しおかＷのみよりなるときは、ｂは４〜２
   ０の範囲内である。）。 ＆　下記の式で示される成分組成よりなる炭素系非磁性
   非晶質鉄合金。 ＦｅａＭＣＱｄ （式中Ｆｅａ＆′ｉＦｅかａｒｍ子％、ＭｏはＭｏ　、
   　Ｗのうちから選ばれる何れか１柚または２柚かＣ原子
   ％、ＱｄＧｅｔ　Ｏかｄｌｌｉ１子％含有さねでいるこ
   とな示し、ａは２８〜７６、Ｃは１２〜２６、ｄは１２
   〜２Ｂの範囲内にあり、ａ。 Ｃ及びｄの和は実質的に１００である。但り。 ＭがＷのみよりなることはない。） 弧　下記の式で示ざねる成分組成よりなる＃ネ−是非磁
   性非晶質鉄合金◇ ＦｅａＭｃＱａ （式中Ｆｅ　　はＦｅがａ原子％、ＭＯ！；ｔ　Ｎｏ　
   ＋　Ｗのうちから遍はれる何れが１棟または２種がｃｉ
   子％、ＱａはＣがｄ原子％含有されていることを示し、
   ａは２８〜７６、Ｃは１２〜２６、ｄは１２〜２８１７
   ）範囲内にあり、ａ。 Ｃ及びｄの和は実質的に１００であり、かつ、Ｑを構成
   するＣの一部が４原子％以下のＮで置換されてなるもの
   。但しＭがＷのみよりなることはない。）