JPS5812045B2 - クウキマタハガスノ セイジヨウカノタメノフイルタ セルノキミツテキクミコミワク - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、空気又はガスの清浄化のための任意の厚さと
材質とを有するフィルタ・セルの気密的取付けに役立ち
、紐状バッキングを用いた左右および／又は上下に並べ
てねじ結合又は溶接により金属板製ダクト又は壁体開口
部の中に嵌めこみ可能なフィルタ壁を形成する長方形又
は正方形の折曲げ鋼板製の両端開放の組込み枠で、その
一端部において各枠体壁を垂直に内側へ折曲して形成し
た開口を有する底部が弾性密封材を施したフィルタ・セ
ルの当り面となり、又枠体壁にはフィルタセルを組込み
枠の底面に密封性接触で押しつける緩解可能な緊締要素
が備えられているものに関するものである。

フィルタ壁に組立てられた既知のこれらの組込み枠は各
場合の空気所要量に応じた室又はダクトの壁に埋設され
、個々の組込み枠は鉛直に立ち、フィルタ・セル又はフ
ィルタ・パックは手によって清浄空気側又は塵埃空気側
からそれぞれの枠にはめこまれ、ねじによって気密性を
保持して組込み枠に圧着される。

従来の組込み枠は換気又は空気調和の技術に使用され、
これらの目的に適したラビリンス板、延伸金属板又は金
属編み物からなるフィルタ・セル或いは繊維原料又は濾
紙を基材とするいわゆる乾式層フィルタを収容するのに
役立てられた。

これらのフィルタは各使用目的とその要求によって厚さ
に差を有し従って重量も異なっているので、従来は各場
合の使用目的に合わせた専用の組込み枠が特別註文で造
られた。

この従来の組込み枠においては緊締装置として立上りボ
ルト又は蝶ナツトとワッシャが使われ、これらはフィル
タ交換の際に組込み枠からゆるめて取外されたが、この
ことにより一つには交換時間が長くなったし、また緊締
具の紛失の危険があった。

各場合に要求される除塵率が高ければ高い程、洩れを防
ぐために必要な圧着力も勿論高く又通常はフィルタ・セ
ルの重量も大きくなる。

又組込み枠は安定性と剛性に関してそれ相当に作られて
いなければならない。

今日の近代原子核技術設備においては放射性混入物質お
よびその他の健康に有害な浮遊物質を除去すべき空気量
が常に増大しつつあり、外界に対する健康に有害な作用
をなくするために、これらの有害物質が大気中に出ない
ように特別な注意が払われなければならない。

同様なことは毒物学や医学の領域に対し又いわゆる無菌
室での生物学的に純粋な空気による換気に対しても云え
る。

ここに挙げたすべての目的に対してフィルタ装置を出る
空気は絶対的に純粋でなければならない。

すなわち浮遊物、病原体、ヴイルス、バクテリア、放射
性塵埃或いはその他の有害混入物を含んでいてはならな
い。

これらの目的に適した空気フィルタ・セルは知られてい
る。

これらはジグザグに折られ紐で間隔を保持された濾紙か
らなり、個々のフィルタ・セルは３０ｍ２以上の紙フイ
ルタ面積を収容でき従って又それに応じた３５乃至４０
ｋｇの重量を有する。

特に原子核技術設備においての不可欠の要求条件は、弾
性的にへこむ嵌めこみバッキングがこれに使われた時も
含めてフィルタ・セルと組込み枠との間に絶対的な気密
性が保たれることであって、そのためにはさらに、組込
み枠とフィルタ・セルの間の気密性がすばやいチェック
を可能とするような中央検査法でしらべられる可能性を
有することが必要である。

従来既知のフィルタ壁形成用組込み枠はこれらの高度の
要求を満たすことができない。

なぜならば、既知の組込み枠での密封手段が不十分であ
り、個々のフィルタ・セルの大きな重量に対し組込み枠
がその必要な静的安定性を有しておらず、またさらにい
わゆる試験樋枠で気密テストが行なえないからである。

さらに、既知の組込み枠においては、３５０ｋｇ以上の
高い所要圧着力で絶対確実な気密性保持を保証ししかも
個々のフィルタ・セルのすばやい交換が可能であってそ
の上部桟を全く生せしめないために密封力減退時に要求
される自動的圧着力調節が行なわれるような圧着装置が
用いられていない。

本発明の目的は、この既知の組込み枠を、任意の厚さと
材質のフィルタ・セルに広く使用でき、気密性保持とさ
らに必要な場合には気密性試験についての高度の要求を
満たすことができ必要な安定性を有し、個々のフィルタ
・セルの簡単ですばやい交換を可能とし、且つこの場合
に弾性的に圧着する緊締要素が維持作業の邪魔にならぬ
ように形成することである。

この目的は本発明により次のことによって果される。

すなわち両端開放した組込み枠体の一端部の隅角部分の
内側に各場合のフィルタ層の厚さに適合する長さを有す
る折曲げ鋼板製支持材をねじにより交換可能に設け、そ
のフランジの自由端には組込み枠内でのフィルタ・セル
の位置決めに役立つ内側へＵ形に曲った折曲部を備える
こと、およびこの折曲部の端部には緊締要素を受は入れ
るための切欠きを設け、その一方の切欠きによって形成
されたＵ形折曲部の外側部は巻込みにより回転支持部と
して役立ち、もう一方の切欠きによって形成されたＵ形
折曲部の外側は弾性を有する緊締要素の留め金として役
立つようにすることによる。

フィルタ・セルと緊締要素保持のための交換可能な支持
材とにより、同一の組込み枠内に任意の異なった厚さの
フィルタ・セルを取付けることが可能であり、緊締要素
を支持材に取り付けることによってこの緊締要素をフィ
ルタ・セルの交換の際に妨げなく側方へ首振らせること
ができるから、フィルタ・セルの交換には特に原子核技
術設備で必要とされるようにごく短かい時間しか要しな
い。

フィルタ・セル組込み枠とその緊締要素との本発明によ
る形成と配置とによりこの組込み枠は空気の清浄化に際
しての諸課題のすべてに広く利用できる。

すなわちこれはあまり高度でない目的の換気と空気調和
の設備に対しても又原子核技術設備での最高度の要求に
対しても同等の信頼性を以て同様に応用されることがで
き、その際に基本構造と原理とには大きな変更を必要と
しない。

以下実施例を示す図面により本発明を説明する。

図１は１６個の組込み枠２からなる正方形の壁１の平面
図と外観であり、各組込み枠２にフィルタ・セル３が取
り付けられている。

図２においては組込み枠２は一端部に内側への折曲部を
有する金属板で作られ周囲には矢印で示す気流の方向に
平行な枠体壁４を有し、この枠体壁４にはプレスされた
補強用のくぼみ溝５が設けられている。

組込み枠２の一端において枠体壁４には気流に直角な底
部６が連接されていて、この底部６は外側へ直角に曲げ
られた縁部分６′で終っている。

従って底部６には縁部分６′で囲まれた空気又はガスが
流通する開口が形成される。

枠体壁４は傾斜面７を経て底部６へと遷移し、隣り合っ
て置かれた二つの組込み枠２によって形成される溝には
密封材８が充填されている。

底部６の全周に亘り内側には断面■状の試験枠９が取り
付けられていて、その開いた側はフィルタ・セル３の枠
の密封層１０に当っている。

隅角部が寄り集っている四つの組込み枠２においては、
ポンプ１４により閉鎖弁１３を経て圧力をかけられる送
気管１１によって四つの試験枠９に同時に加圧送気でき
、図６のように、洩れのある場合に生じる圧力降下はマ
ノメータ１２で確認される。

図３の示すように組込み枠２の枠体壁４の各隅角部には
直角な支持材１５がねじ２０で固定されていて、この支
持材１５の長さはフィルタ・セル３の厚さに適合させで
ある。

支持材１５の各フランジの自由端には内側へ向かうＵ形
の折曲部１６が設けられており、どれが組込み枠２の中
でのフィルタ・セル３の位置決めに役立ち、ねじ２０の
頭部はこの場合折曲部１６より退いた位置にある。

支持材１５の自由端には折曲部１６に切欠き１７が設け
られ、この切欠き１７で形成される折曲部１６の張り出
し部１８，１９はフィルタ・セル３の一隅に作用する緊
締要素を支持するのに役立ち、張り出し部１８は巻き込
みにより緊締要素２１のための回転支持部を形成し、も
う一つの張り出し部１９は係止部を形成する。

図４のように緊締要素２１は互いに向い合う二つの側壁
２３で形成される箱形材２２からなっている。

この箱形材２２の内側にはこれの内側を摺動できるよう
に案内された四角ナツト２４が備えられ、その上側には
予圧力を有する圧縮ばね２５が箱２２内に収容されてい
る。

この箱の側壁２３には長方形に突出た二つの環２６が備
えられていて、その一つは図３に示すように張り出し部
１８に保持され、もう一つは緊締要素の閉じた位置で切
欠き１７に嵌まりこんで張り出し部１９はそれの留め金
の役をする。

箱形材２２の中にはばね２５と四角ナツト２４を貫いて
ねじ棒２７が備えられていて、その一端にはバート形の
つまみ２８があり、他端には回転可能に取付けられた緊
締器２９がついている。

図３の示すようにねじ棒２７を回すことにより四角ナツ
ト２４は圧縮はね２５の作用に抗して上へ動くので、緊
締器２９は各場合に調整された圧着力で弾性的に後で緊
締力を補なう作用を有する状態でフィルタ・セル３の隅
角に圧着される。

図５は緊締要素２１の実施形式の一つでここではばね２
５が省かれている。

この場合は四角ナツト３４によりフィルタ・セル３上に
剛体性の圧着力が働く。

この緊締要素２１は気密性保持の要求が原子核技術はど
高度でないフィルタ装置において応用される。

図６は、Ｚ形の枠３１に挟持されている繊維材製前置フ
ィルタ３０が備えられていて枠３１がフィルタ・セル３
と緊締要素２１との間にある点を除けは図３のものと同
じである。

図７は緊締要素２１の変形実施形式の一つで図４の緊締
要素との相違は、四角環２６の代りに箱形材２２の軸に
垂直な三角形環３２が備えられていてその互いに直角な
二辺３３．３４は支持材１５の端面に設けられた折曲部
３５．３６に嵌まりこんでいて、この場合折曲部３６は
回転支持部として、又折曲部３５は留め金の役をしてい
る。

緊締要素２１をゆるめるとこれが支持材１５と平行に、
辺３３が折曲部３５からはずれるまで動き、ついで緊締
要素２１は折曲部３６内において支持材１５に直角に摺
動させられて下方へ首振ってたたまれうる。

図８は組込み枠２の深さよりも小さい巾を有するフィル
タ・セル３の取付けを示す。

ここには組込み枠２の隅角部に支持材１５の代りにここ
に図示してない補強アングルが設けられていて、これは
その側縁にやはりＵ形の折曲部を有し気流に平行枠体壁
４で終っている。

ねじ２０の頭部には横向きの貫通孔があって、ばね３７
の一端３８がこれに嵌めこまれている。

このばね３７はスパイラル状巻き部分３９と抑え部分４
０を有し、後者はそのカム状突起でフィルタ・セル３の
固定に役立つ。

抑え部分４０は指かけ部４１へと遷移して行っている。

フィルタ・セル３の交換の際は緊締要素がねじ２０の横
孔の中でまわされて点線で示す位置に動かされる。

図９は矢印の方向にすなわち逆方向にガスが流されるフ
ィルタ・セル３を示す。

この場合には繊維材からなる前置フィルタ４２が周囲の
縁部６′にのせられ、縁部６′の外側にはまる枠４３に
よってばね４４の作用のもとて密封性を有して縁部６′
に保持される。

本発明の組込み枠はフィルタ・セルに対する気密保持の
程度、その持続性、さらには使用中に気密度の低下を検
知する必要性などによって基本的構造に対し種々の応用
部品の付加が可能であることが上記の各側で示されてい
るが、本発明の汎用的な要旨は特許請求の範囲に限定さ
れた構成にある。

【図面の簡単な説明】

添付の図は本発明の実施例を示し、図１は４列に並んだ
１６個の組込み枠からなりフィルタ・セルが取り付けら
れているフィルタ壁の平面図と側面図を示す。 図２は図１のＡ−Ｂ線断面図、図３は支持材と緊締要素
を有する枠の一隅の拡大透視図を示す。 図４は圧着ばねを有する緊締要素を単独に示した図であ
る。 図５は図４のものの圧着ばねのないものを示した図であ
る。 図６は図３のものに前置フィルタをつけたものの透視図
を示す。 図７は緊締要素の一つの変化形式の透視図を示す。 図８は薄いフィルタ・セルのための緊締要素を備えた組
込み枠の角部の透視図を示す。 図９は周縁部に取付けられた前置フィルタを備えた組込
み枠の図で、これは緊締要素は示されてない。 ２・・・・・・組込み枠、３・・・・・・フィルタ・セ
ル、４・・・・・・枠体壁、６・・・・・・底部、９・
・・・・・試験枠、１０・・・・・・密封層、１５・・
・・・・支持材、１６・・・・・・折曲部、１７・・・
・・・切欠き、１８．１９・・・・・・張り出し部（係
止部材）、２１・・・・・・緊締要素。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 任意の厚さ及び材質の気体浄化用フィルタ・セルを
   枠内側に気密に取付は隣接枠との間にパツキンをはさん
   で互いに接続されてダクト又は壁体の開口部に鉛直状に
   嵌めこまれる正面はぼ直角四辺形の外形をなす組込み枠
   であって、各組込み枠の有する角筒状枠体壁は一端を開
   放され他端を少なくとも気流に垂直に内側へ折曲され収
   容するフィルタ・セルの端面密封層に対面する中央開口
   状の枠形底部に連接され、また枠体壁はその四隅の角部
   内側にフィルタ・セルを支えるアングル状支持材を交換
   可能に取りつけその一部をフィルタ・セルの厚さに応じ
   て枠体壁の前記一端より突出させかつ該支持材の両辺フ
   ランジの長手方向の端縁に沿って内側へ向かうＵ形折曲
   部をそれぞれフィルタ・セルの側面に接触可能に設ける
   とともに、支持材の突出された部分における両Ｕ形折曲
   部の一部にそれぞれ切欠きを形成し、これらの切欠きよ
   り先端に形成されている両フランジ上のＵ形折曲部をフ
   ィルタ・セルの一隅に作用する緊締要素の掛は外し可能
   な係止部材と成したことを特徴とする空気又はガスの清
   浄化のためのフィルタ・セルの気密的組込み枠。 ２ 任意の厚さ及び材質の気体浄化用フィルタ・セルを
   枠内側に気密に取付は隣接枠との間にパツキンをはさん
   で互いに接続されてダクト又は壁体の開口部に鉛直状に
   嵌めこまれる正面はぼ直角四辺形の外形をなす組込み枠
   であって、各組込み枠の有する角筒枠体壁は一端を開放
   され他端を少なくとも気流に垂直に内側へ折曲され収容
   するフィルタ・セルの端面密封層に対面する中央開口状
   の枠形底部に連接され、また枠体壁はその四隅の角部内
   側にフィルタ・セルを支えるアングル状支持材を着脱可
   能に取りつけその一部をフィルタ・セルの厚さに応じて
   枠体壁の前記一端より突出させかつ該支持材の両辺フラ
   ンジの長手方向の端縁に沿って内側へ向かうＵ形折曲部
   をそれぞれフィルタ・セルの側面に接触可能に設けると
   ともに、支持材の突出された部分における両Ｕ形折曲部
   の一部にそれぞれ切欠きを形成し、これらの切欠きより
   先端に形成されている両フランジ上のＵ形折曲部をフィ
   ルタ・セルの一隅に作用する緊締要素の掛は外し可能な
   係止部材と成し、さらに２側面が開放され互いに向き合
   う２側壁で形成された箱形材の内側に四角ナツトを摺動
   可能に備え、ナツトに螺合するねじ棒を箱形材の長手方
   向に貫通しかつ該２側壁の外側にそれぞれ角部を翼状に
   側方へ突設して成る緊締要素が各部の一辺をそれぞれ前
   記係止部材のＵ形折曲部に着脱可能に係着されているこ
   とを特徴とする空気又はガス清浄化のためのフィルタ・
   セルの気密的組込み枠。