JPS5811816B2 - 立体式茶生葉管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、製茶工場における生茶葉の管理装置に関す
るもので、生葉層をコンベヤ上に乗載し、そのコンベヤ
を上下多数段に立体配置して、工場内における生葉管理
室の占める床面積を著るしく省略し、かつ設備費を削減
し、又食品衛生面の向上や先入先出等の工程管理を容易
ならしめると共に、管理工数を犬きぐ省力できるように
したものである。

従来、製茶工場における生葉の管理は第１図のような地
下送風式すなわち床（コンクリート）にピット１を形成
して送風路を設け、床面にパンチングメタル板２を敷設
し、その上に生葉層を乗載し、ファン３によって葉の呼
吸熱を除去し、もってムレを防止する等の形式をとって
いた。

従って、十葉集荷所からは、適宜なコンベヤと散布装置
４でこれら透気板上付近に落下させ、これを作業者が箒
や熊手等で整然化し、又適宜反転管理し、一方加工ライ
ンへの給送は、複雑巨大な集葉ロボット５によって適量
づつ取り出していたわけである。

この従来方式による欠点は、第１に生葉層を床面に平面
的に散布することによって生葉室の空間を浪費し地積使
用効率が著るしく悪い。

第２にピット工事・送風装置・散布装置、および集葉ロ
ボット等、管理・散布・集葉などについての設備費が巨
額となる。

第３に、生葉層管理に少なからぬ人手を要する。

第４に食品原料たる生葉を工場床面に散布することは人
の歩行面と同一面であり不衛生である。

第５に受入葉の分類管理や先入葉の優先加工等の工程管
理が難かしい、等々である。

本発明は以上の点に鑑みなされたもので、以下図示のも
のについて説明する。

Ａ、Ｂ、Ｃは機枠６に軸架した駆動ドラム７と遊転ドラ
ム８間に架設した座環コンベヤで、網またはパンチング
板等の通気性ベルトを有する。

そしてこれらコンベヤ群Ａ、Ｂ、Ｃは上下多数段に適宜
間隔をもって立体配置し、その始端部すなわち遊転ドラ
ム８側は、下方のコンベヤから順次、送出部すなわち駆
動ドラム７側に若干づつずらして略階段状としである。

９はコンベヤ群の全始端部に沿って設けた受入シュート
で、その上方ホッパー１０には生葉集荷所から連接する
シャトルコンベヤ１１を臨ませ、このシュート底面の随
所には各コンベヤの始端部に指向する吐出口１２，１３
，１４を形成し、該吐出口１２，１３にはダンパー１２
’、１３’を付設しである。

２５は各コンベヤの始端部辺上力に設けた光電管で、制
御装置１５と回路接続する。

２４は該制御装置１５に応動してダンパー１２′。

１３′を開閉する開閉機構である。

すなわち、例えばコンベヤＡ上の生葉が取出されて「空
」になると、光電管２５の通電指令が制御装置１５へ送
られ、この指令によって開閉機構２４が動作するもので
ある。

一方、各コンベヤの送出端側前方にはそれに沿って取出
しシュート１６を配置し、下方は加工ラインへの供給コ
ンベヤ１７へ指向させである。

１８．１９．２０は各コンベヤの駆動ドラム７群と関係
させた正逆転切換自在の駆動装置で、加工ラインの給葉
機２６に設けた光電管等の茶葉量検知装置２７からの検
知信号を前記制御装置１５を受け、それによって駆動・
停止等の指令を受ける。

また各コンベヤの上方帯裏面には茶菓層の重量を支持す
る多数のローラ２１を添設し、又、上面を開放した風胴
２８を添設し、更に各コンベヤの上方又は下方には水の
噴霧管２２を配備しである。

２３はコンベヤの側板。

なお第３図は、以上の構成とした立体茶生葉管理装置り
を供給コンベヤ１７でシリーズに配列した実施例を示す
もので、該供給コンベヤ１７の先端は加工ラインへ接続
される。

次に動作を説明する。

まず工場入口に設けた生葉集荷所にて計量・記録された
生葉は直ちにコンベヤに載せられ、シャトルコンベヤ１
１に移送され、該シャトルコンベヤから受入シュート９
に投入される。

一方、連環コンベヤ群Ａ、Ｂ、Ｃは所定の速度で正転方
向にゆっくりと進行させ、又ベルト上に生葉が満載され
ると駆動が停止するようにセットしておく。

そこで、受入シュート９に投入された生葉はダンパー１
２′が開放されている（図示破線の状態）内は吐出口１
２からコンベヤＡの始端上に落下し、該コンベヤの進行
によって次々と５０〜８０ｃｍ程度の層をなしつつ図示
の如くコンベヤ長手方向いつばいに乗載される。

そうすると制御装置１５の指令を受けて該コンベヤＡの
駆動機構１８が停止し、開閉機構２４が応動してダンパ
ー１２′を閉じると次はダンパー１３′の開放している
吐出口１３から生葉はコンベヤＢ上に乗載される。

更に同様にして、次はそのままシュート下端吐出口１４
からコンベヤＣ上に乗載する。

こうしてＡ。Ｂ、Ｃ各コンベヤ上に生葉が満載されると
、集荷所からシャトルコンベヤ１１までの全移送機器は
一時的に休止し、シャトルコンベヤ１１は他の立体管理
装置の受入シュート・ホッパー上に移動し再び全移送機
器は運転開始する。

一方、連環コンベヤ上に乗載された茶葉層は噴霧管２２
からの霧水散布および風胴から適宜送風を受けて、葉面
乾燥や要港進行を防止されつつ管理され、やがて加工ラ
インの要請に応じてコンベヤＡの駆動機構１８が運転を
再開し、乗載した葉を送出端側から取出シュート１６を
介して供給コンベヤ１７へ投下し続け、やがて葉が無く
なれば、次にコンベヤＢが、更にコンベヤＣが夫々葉を
投下してゆく。

なおこの間コンベヤＡ、Ｂは「空Ｊになりしだい前記と
同様に順次生葉を乗載するように制御されている。

ところで、連環コンベヤ上の生葉は摘採時期や気温およ
び長時間乗載しておく場合などには送風や加湿だけでは
ムレや要港を防止できないことがある。

このような場合は、コンベヤを逆転して、下段のコンベ
ヤ上に移送すれば宜い。

すなわち、生葉を乗載したコンベヤの駆動機構１８を逆
転し下段の空のコンベヤの駆動機構１９を正転、又はコ
ンベヤ１９を逆転し、下段の空のコンベヤ２０を正転さ
せた状態で、その始端部から下段の始端部へ茶菓を移送
することにより、その際に茶菓層は反転撹散され、呼吸
熱を放散し、冷却されムレや要港を防止されるわけであ
る。

以上述べた本発明装置によれば、生葉を立体的に配置す
るから収容面積が大巾に拡大され、空間を有効に利用で
き、ピット工事の必要もなく、又従来の様な散布・送風
・集葉装置等の巨額な管理設備も不要である。

従って工場全体の投資額は著るしく省略でき、工場増改
築や加工ラインのレイアウト変更等にも自在に応変する
融通性がある。

更に、従来のように床面に散布しておくものと違って、
食品衛生管理も充分図られ、又葉の品質や、手摘み・機
械摘みの差による品質の違い等により、その単位生葉群
毎に乗載させるコンベヤを区別したり、あるいは同一コ
ンベヤ上でも適宜間隔を設けて区分することができ、生
葉保管に工程管理を容易に加えることができ、更には先
入先出の工程管理が簡単な制御装置によって自動的にな
しつる等、機能上も優れた効果を有する。

しかも、従来の方式では生葉管理室にどうしても数名の
作業者を要したが、本発明によれば、全自動化あるいは
手動操作であってもその作業者は１名居れば充分管理で
き、近時の茶工場における人手不足も補うことができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の生葉管理室の一例を示す側面図、第２図
は本発明装置の実施例を示す縦断側面図、第３図は本発
明装置の配置例を示す概略平面図である。 Ａ、Ｂ、Ｃ…巡座環ンベヤ、Ｄ…立体生葉管理装置、７
…駆動ドラム、８ｍ遊転ドラム、９…受入シユート、１
１…シヤトルコンベヤ、１２゜１３．１４…吐出口、１
２’、１３′乞ダンパー、１５…制御装置、１６…取出
しシュート、１７…供給コンベヤ、１８，１９，２０…
正逆転切換自在駆動機構、２２…噴霧管、２４…ダンパ
一開閉機構、２５…光電管、２６…給葉機、２７…茶葉
量検知装置、２８…風胴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 通気性ベルトを有する座環コンベヤ群Ａ、ＢＣを多
   数段に立体配置し、各コンベヤの始端を順次ずらせて略
   階段状とし、その各始端部には各コンベヤに茶生葉を投
   入する吐出口をそれぞれ臨ませ、送出端前方には供給コ
   ンベヤへ指向する取出しシュートを配備してなる立体式
   茶生葉管理装置。 ２ 通気性ベルトを有する座環コンベヤ群Ａ、ＢＣを多
   数段に立体配置し、該コンベヤの始端部には茶生葉を投
   入する吐出口を臨ませると共に、各コンベヤの送出端を
   順次ずらせて略逆階段状とし、送出端前方には供給コン
   ベヤへ指向する取出しシュートを配備してなる立体式茶
   生葉管理装置。