JPS5810960Y2 - 予熱用スクラツプバツグ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製鋼用電気炉の原料予熱用スクラップバッグに
関するものである。

電気炉の原料予熱スクラップバッグは高温において高加
重に耐えなければならないが、従来、（１）鉄皮をその
まま用いる方法、（２）鉄皮によるジャケット構造とし
、水冷する方法、（３）鉄皮の内側を耐火物により内張
すする方法などが用いられてきた。

（１）の場合は高温、高加重に耐えるためには高価な耐
熱鋼を用いなければならず、（２）の場合、スクラップ
バッグ全体の重量が増加し、移動のための費用が増すの
みならず、熱損失が大となり、また水源、排水溜との水
配管が存在するため、作業が複雑であった。

また、（３）の場合には、バッグ全体の重量が増加し移
動の費用が嵩むのみならず、耐衝撃性、耐摩耗性におい
て劣り、また鉄と耐火物との熱膨張係数の差異によるひ
ずみも加わって耐用期間が短かかった。

本考案は上記の諸点にかんがみ、比較的軽量安価で、取
扱い易く、熱損失が少なく、シかも耐用期間の長いスク
ラップ予熱器を提供することを目的としており、この目
的を遠戚するため、外壁鉄皮の内側に安価な耐火断熱物
片の層を設け、さらにその内側に、成形された耐熱耐摩
耗性の鉄鋼製品を規則的に配列した構成をとっている。

本考案に基づく予熱用スクラップバッグの胴の構造の１
例を示す第１図において、１は鋼板外壁、２は耐火断熱
物片（シャモット煉瓦、珪石煉瓦、断熱煉瓦などの破片
）石綿、ガラス綿、スラッグ綿の類の充填層、３は耐熱
耐摩耗性の鉄鋼製品、例えば、耐熱鋳物（または鋼板）
セグメント４の規則配列層である。

耐熱鋳物（鋼板）セグメント４は第２（正面図）、第３
（平面図）、第４図（Ａ−Ａ断面図）に例示するように
円周方向および上下方向に、各セグメントか嵌まり合う
ようになっており、互いの迫りと耐火断熱物の層から中
心に向って働く圧力によって、その形が正しく保たれ、
また第４図に示すようにスクラップ下降に対する摩擦抵
抗の少ない構造になっている。

スクラップバッグの底扉については図示してないが、公
知のクラムシェル型、オレンジピール型、その他の構造
を用い、天井フレインの補巻きフックにより開閉するよ
うになっている。

本考案の予熱用スクラップバッグは上記のような構成に
なっているので、比較的軽量安価で、取扱い易く、断熱
性が良好で、外壁鉄皮が低温に保てるので強度が大で、
耐熱鋳物（鋼板）の使用により、耐衝撃性、耐摩耗性が
大であり、また、耐火断熱層でのすべりが可能なので内
外温度差に基づくひずみが少ないなどの効果があるが、
さらに、内層を分解してセグメントを交換することによ
り部分修理が可能な利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は予熱用スクラップバッグの胴の構造を示す正面
断面図、第２図、第３図、第４図はそれぞれ、耐熱鋳物
セグメントの、正面図、平面図、Ａ−Ａにおける断面図
である。 １・・・・・・鋼板外層、２・・・・・・耐火断熱物片
および、または、セラミックファイバーから戊る中間層
、３・・・・・・耐熱鋳物セグメントから成る内層、４
・・・・・・耐熱鋳物セグメント。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外層が鋼板、中間層が耐火断熱物片内層が耐熱耐摩耗性
   の鉄鋼製品の規則的配列からなる胴壁を具えたことを特
   徴とする予熱用スクラップバッグ。