JPS5810635B2 - 複数の導管用回転継手 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はブイあるいは類似の積卸し装置用の複数の導
管に用いる回転可能な継手に関し、この継手は静止芯部
材を含み、この芯部材には複数の軸方向通路が設けられ
、これらの通路は芯部材に結合される異る高さに位置す
る導管に結合し、横向き内孔を介して環状空所に接続し
、環状空所は芯部材に上下方向に配置された複数の回転
可能なリングと、芯部材との間に構成されて芯部材に対
して密封され、環状空所がそれぞれ半径方向内孔を介し
て導管に結合している。

この種の継手は、ブイについての米国特許第３２３７２
２０号および回転式クレーンの油圧回路についての米国
特許第２７８１１３４号に開示されている。

そしてこれらの既知の継手においては、芯部材に対して
回転可能な部品は、芯部材に対し半径方向に密封されて
いる。

米国特許第３２３７２２０号に開示された装置において
は、第４図に示すようにリング１１６は上方玉軸受１１
９および下方玉軸受１１８によってリング１１５，１１
７が芯部材１０１のリング１１２，１１４に回転可能に
取付けられた外側ケーシング１０５に取付けられている
。

このためにはすべての部品が高精度をもつて製造されな
ければならず、また前もって芯部材１０１のリング１１
２，１１３，１１４に取付けられた半径方向密封リング
１２４に破損が起らないように組立作業は細心の注意を
もって、しかも正確°に行なわなければならない。

米国特許第２７８１１３４号に開示された装置において
は、第５図に示すようにリング５２は相互に上下に並ん
で独立に積重ねられ、かつ芯部材５４に対して半径方向
にかつ相互に密封されている。

この場合密封リングＧは芯部材５４の外周面および隣接
するリング５２の環状面と摺擦しなければならず、これ
は破損の原因となるから組立作業中にいくつかの問題が
起る。

故に修理作業に時間がかかる。この発明の目的は、比較
的高い圧力の下において、数種の媒体用の大型通路をも
つ構造簡単で回転可能な継手を提供するにあり、この継
手は粗暴な取扱いにも耐えることができ、製造中に高い
精度を必要としない。

この発明によれば、前記の目的は少くとも回転可能なリ
ングの装着位置において、芯部材がボルトなどによって
相互に結合された１個の積重ね胴体を含み、各芯部材は
半径方向に突出するフランジを有し、回転可能なリング
がフランジに対して半径方向に十分な遊隙をもち、かつ
軸方向に密封されている構造を具えることによって達成
される。

芯部材が回転可能なリングを軸方向に保持するフランジ
をもち、前記リングが半径方向に可成りの遊隙をもつと
いう事実によって、簡単な方法で取付は取外し可能で、
しかも相互間で種々の媒体の有効な密封が提供される継
手が形成される。

回転可能なリングと芯部材との間の半径方向の十分な遊
隙は、製造に際して高い精度を要しないことを示してい
る。

軸方向における支持がフランジによって行なわれるので
、フランジと回転可能なリングとの間の密封が簡単に行
われ、それは該リングに対し半径方向に作用する力によ
って、該リングはわずかな程度の軸方向の荷重を受ける
だけであるからである。

各媒体に対し、芯部材と回転可能なリングとの間の環状
空所によって形成される平衡状態を保つために、芯部材
の中心に対し正しく対称位置に配置された少くとも２個
の軸方向通路を用いることが好ましい。

この発明による回転可能な継手は、中心孔を具え、その
上部開口部に回転可能な継手部材が結合され、この継手
部材は平衡を得るために直径上に向合った分岐管を具備
している。

静止パイプが中心孔及びフランジバッキングを介して回
転可能な継手部材を貫通している。

静止パイプは例えば電気ケーブル又は圧縮空気などの通
路として用いることができる。

この目的は芯部材を用いることは、上述の米国特許第２
７８１１３４号などにみられるように公知である。

この発明は極めて単純な継手を提供し、その芯部材に溶
接された固定リングを経て静止供給ラインが結合され、
導管が回転可能なリングを介して結合されたものも含む
。

すなわち芯部材に接続される導管は、芯部材に取付けら
れ、かつ縦方向通路と連通ずる環状空所を形成する固定
リングに結合されてもよく、この固定リングは芯部材に
溶接されてもよい。

以下にこの発明を図面を参照しつつ詳細に説明する。

第１図に示す継手は芯体を構成する芯部材１〜４を含み
、これらの芯部材１〜４は引張ボルト５によって締付け
られ、リング６を用いて同心的に配列されて、１個の積
重ね胴体を形成している。

ガスケット７が中心芯部材１〜４間の数個所に配置され
る。

このように構成された中心芯部材に、多数の軸方向通路
８〜１９が設けられ、そのうちの６個即ち偶数表示の通
路８，１０，１２．１４．１６゜１８は、他の６個の通
路とは相違して、芯部材１゜２の横方向内孔２０．５１
によって環状空所２１゜３８に接続されている。

環状空所２１．３８は固定リング２２及び回転可能なリ
ング３５と芯部材１．２との間に形成され、導管用の接
続部分２３゜４０′と連通している。

これらによって構成される通路は、例えばエンジン用流
体をとおすのに利用される。

一方、奇数表示の通路９，１１，１３，１５゜１７．１
９は、芯部材１．３の横方向内孔５３゜５４によって、
環状空所２７．３９に接続され、環状空所２７，３９は
固定リング２５及び回転可能なリング３６と芯部材１，
３との間に形成され、導管用の接続部分５５，４０″と
連通している。

これらによって構成される通路は、例えば原油をとおす
のに利用される。

なお通路８〜１９が図示のように円周上に間隔をおいて
配置されているのは、これを通る流体による縦方向力が
各芯部材の各部にほぼ均等に作用するようにするための
ものである。

図示の実施例においては、３個の固定リング即ちリング
２２、その上方のリング２４及び下方のリング２５が配
設されている。

リング２４．２５は、芯部材１とでそれぞれ環状空所２
６．２７を構成している。

環状空所２６．３７は軸方向通路２８で連通されている
。

図示の実施例においては全部で１２個の通路２８がある
。

芯部付内の軸方向通路の一部８，１０，１２゜１４．１
６，１８は芯部材２を終端とし、他のもの９，１１，１
３，１５，１７，１９は芯部材３を終端とし、従って芯
部材２は芯部材３を終端とする通路に連通する通路をも
っている。

最上方の芯部材４は密封部材として作用し、従って通路
を持たない。

この原理から芯部材２，３のような型式の芯部材は、容
易に増加できることが明らかである。

また最下方の芯部材１０代りに、芯部材２，３と同一の
芯部材を、芯部材２，３に対して鏡対称となるように配
置して組立てることもできる。

各芯部材は半径方向のフランジ３０，３１゜３２．３３
をもっている。

継手の回転可能なリング３４．３５．３６は、芯部材１
，２．３と共に環状空所３７，３８゜３９を構成し、各
リング３４，３５，３６は第１図に示す接続部分４０，
４０′、４０″をもっている９第１図から明らかなよう
に、リング３４，３５゜３６は芯部材１，２．３に対し
半径方向に十分な遊隙４１，４２．４３をもっている。

リング３４，３５．３６は軸方向にフランジ３０．３１
，３２，３３間で支持され、リング３４はフランジ３０
．３３間、リング３５はフランジ３０．３１間、リング
３６はフランジ３１゜３２間に位置する。

Ｕ形あるいは■形ガスケット（横断面形で）がフランジ
３０．３１，３２゜３３とリング３４，３５，３６の接
触位置に配置され、有効な密封効果を生ずる。

第１図に示す実施例において、リング３４゜３５．３６
は引張ボルト４４によって相互間に強固に結合される。

もし何等かの僅かな漏洩が生ずれば、溝路４５から排出
される。

下方継手部材４６が芯部材１の下方部分に配設され、媒
体パイプの接続用の向合った接続分岐管４７をもってい
る。

この継手の中心孔は媒体即ちガスの搬送用に当てられ、
Ｔ形の単一の上方継手部材４８が芯部材４の頂部に配置
され、この継手部材４８は実質的には下方継手部材４６
と同一の構造であるが、２重玉軸受４９を介して芯部材
４に回転可能に取付けられている。

静止パイプ５０がこの装置の中心孔を貫通し、このパイ
プは下方継手部材４６に固定され、上方継手部材４８に
は回転可能に取付けられ、かつその区域においてガスケ
ット５１を用いて密封されている。

すべての入口および出口は平衡している。

この装置の組立は単に種々の部分を正しい順序で重ね合
わせ、これらを引張ポル）５．４４を用いて取付けるだ
けである。

製造中の高い精度を保つことは、半径方向に意図的に遊
隙が許されているから最早不必要であり、軸方向の遊隙
が大き過ぎると思われても、例えば芯部材１，２，３．
４の接触面間、及びリング３４，３５，３６の接触面間
に薄い円板を挿入することによって容易に補償して密封
することができる。

上述のように芯部材１０代りに芯部材２，３と同一構造
のものが用いられて、鏡対称関係に配列されて組立てら
れるときは、下方継手部材４６はシールを介して芯部材
４に接続されることとなる。

下方部分に用いられる固定リング２２，２４゜２５はリ
ング３４，３５，３６と同様の構造となって回転可能と
なっていてもよく、また固定するために溶接で取付けら
れることとなればガスケットは不要となる。

このようにして組立および分解に何等の支障もなく従っ
て修理作業に対しても大ていの場合継手全体を分解する
ことは最早必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例の縦断正面図、第２図は同上
のＡ−Ａ、Ｂ−Ｂ、Ｃ−Ｃ線による断面を合成した図面
、第３図は同上のＤ−Ｄ、Ｅ−Ｅ。 Ｆ−Ｆ線による断面を合成した図面、第４図イは第１従
来例の一部縦断正面図、同口、ハ、二は同上の一部の拡
大断面図、第５図は第２従来例の縦断正面図である。 １〜４・・・芯部材、５・・・引張ボルト、８〜１９・
・・軸方向通路、２０・・・横方向通路、２１・・・環
状空所、２２．２４，２５・・・固定リング、２６，２
７゜２９・・・環状空所、２８・・・軸方向通路、３０
，３１゜３２・・・フランジ、３４，３５．３６・・・
回転可能なリング、３７，３８．３９・・・環状空所、
４１゜４２．４３・・・遊隙、４４・・・引張ボルト、
４６・・・下方継手部材、４８・・・上方継手部材、５
０・・・静止パイプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ブイあるいは類似の積卸し装置用の複数の導管に用
   いる回転可能な継手であって、複数の芯部材が重積され
   てボルトなどによって結合されて一体となった静止芯体
   を含み、芯体は芯体に結合される導管の通路に連通ずる
   複数の軸方向通路を具え、この通路は高さ方向において
   異なる位置において、芯部材の外側に形成された環状空
   所に横向き内孔を介して連通し、この環状空所は各芯部
   材と、この芯部材の外周に嵌合された複数の固定又は回
   転可能なリングとの間に構成されていて密封され、かつ
   それぞれ前記リングの半径方向の内孔を介して導管の通
   路に連通し、各芯部材は半径方向に突出する環状フラン
   ジを有し、回転可能なリングは芯部材に対して半径方向
   に遊隙をもち、かつ軸方向に密封されてフランジに支持
   され、この密封は回転リングと芯部材のフランジとの間
   に配設されたシールリングによって行われていることを
   特徴とする回転継手。 ２ 芯体に結合される導管は、芯部材に取付けられた回
   転可能なリングに形成された半径方向の内孔の開口部に
   結合されることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載
   の回転継手。 ３ 回転可能なリングが軸方向ボルトによって相互に結
   合されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項ま
   たは第２項記載の回転継手。 ４ 軸方向通路が円周に沿って一定間隔で配列された少
   くとも２個の通路を含むことを特徴とする特許 継手。