JPS5810481B2 - 合成樹脂製手袋成形方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は耐薬品性に優れた塩化ビニール等の合成樹脂製
手袋成形方法に関するものであり、その目的とするとこ
ろは製造極めて簡単で能率的に耐薬品性に優れた紫外線
硬化剤層を有する合成樹脂製手袋を成形せんとするもの
である。

以下、本発明の実症例を図面に基づいて説明すると、第
１図は製造工程を順に示すものであり、第１図イは成形
型ａを紫外線硬化剤溶液１ａ中に浸漬せしめて成形型ａ
の外表面に半硬化状の紫外線硬化剤薄膜層１を被膜せし
める（第１図口）。

この紫外線硬化剤はアクリル樹脂、エポキシ樹脂などの
耐薬品性に優れた反応性二重結合を含有する樹脂と光増
感剤とからなる従来周知のものである。

次に外表面に紫外線硬化剤薄膜層１を被着せしめた成形
型ａは塩化ビニール樹脂１００（重量部）、可塑剤１０
０、安定剤４、粘結調整剤２、顔料適量からなる合成樹
脂溶液２ａ中に浸漬せしめて（第１図へ）、紫外線硬化
剤薄膜層１の外表面に合成樹脂被膜層２を形成せしめる
（第１図二）。

然る後、紫外線を合成樹脂被膜層２を介して紫外線硬化
剤薄膜層１に当てる（第１図ホ）。

この紫外線照射は紫外線硬化剤薄膜層１０合成樹脂被膜
層２に対する境界面が硬化し、且つ紫外線硬化剤薄膜層
１の成形型面が硬化しない程度にする。

即ち、紫外線出力が低い蛍光ランプを使用するか、或い
は紫外線の照射を短秒間にしたり、又は前記紫外線硬化
剤溶液中に不透面顔料を混入せしめて紫外線硬化剤薄膜
層１の成形型ａ面まで紫外線が透過しないようにする・
・・など種々の方法で紫外線を照射する。

つまり、半硬化状紫外線硬化剤薄膜層１における合成樹
脂被膜層２の接合面は合成樹脂被膜層２と一体に硬化す
るが、成形型ａ接合面の紫外線硬化剤薄膜層１部分は硬
化しないようにするものである。

従って、紫外線硬化剤薄膜層１を合成樹脂被膜層２と共
に、端部から紫外線硬化剤薄膜層１が表面になるように
裏返しに成形型ａから薄離せしめる（第１図へ）。

斯して、剥離せしめたものの表面は半硬化状の紫外線硬
化剤薄膜層１′が形成される（第１図ト）。

然る後、高圧水銀ランプなどで紫外線硬化剤薄膜層１′
に紫外線を照射せしめて（第１図チ）半硬化状の紫外線
硬化剤薄膜層１′を硬化し、合成樹脂被膜層２０表面に
硬質製の紫外線硬化剤薄膜層１′を有する製品を製造に
する（第２図、第３図）。

本考案合成樹脂製手袋成形方法は、成形型を紫外線硬化
剤溶液中に浸漬後、合成樹脂溶液中に浸漬して成形型表
面に紫外線硬化剤薄膜層と合成樹脂被膜層とを形成し、
次に前記紫外線硬化剤薄膜層の合成樹脂被膜層との境界
面とが硬化し、且つ紫外線硬化剤薄膜層の成形型面が硬
化しない程度に、紫外線を合成樹脂被膜層を介して照射
せしめ、然る後、合成樹脂被膜層と共に紫外線硬化剤薄
膜層を成形型から剥離せしめて、表面の紫外線硬化薄膜
層に紫外線を照射せしめてなるから、浸漬成形によって
表面に耐薬品性に優れた紫外線硬化剤薄膜を被着した合
成樹脂製手袋を製造できる。

従って、製造が簡単で工業的に大量生産でき、低原価で
しかも品質一定のものを提供し得る。

依って、所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図イ乃至チは製造
過程を示す工程図、第２図は本発明に製造したものを一
部切欠して示す平面図、第３図は第２図における拡大縦
断面図である。 図中、ａは成形型、ｉ、ｉ’、１′は紫外線硬化剤薄膜
層、２は合成樹脂被膜層を夫々示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 成形型を紫外線硬化剤溶液中に浸漬後、合成樹脂溶
   液中に浸漬して成形型表面に紫外線硬化剤薄膜層と合成
   樹脂被膜層とを形成し、次に前記紫外線硬化剤薄膜層の
   合成樹脂被膜層との境界面とが硬化し、且つ紫外線硬化
   剤薄膜層の成形型面が硬化しない程度に、紫外線を合成
   樹脂被膜層を介して照射せしめ、然る後、合成樹脂被膜
   層と共に紫外線硬化剤薄膜層を成形型から剥離せしめて
   、表面の紫外線硬化薄膜層に紫外線を照射せしめてなる
   合成樹脂製手袋成形方法。