JPS5810302B2 - 箱体の形成方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレザー等で化粧した箱体の形成方法に係るもの
で、その目的とするところは、レザー等の裏面に前板と
内縁側に切欠を設けた左右の両側板を並べて、両側板の
外縁にレザー等の両端を固定した後、両側板を前板を挾
む様に起して両側板の切欠を除いた板厚の総和分だけレ
ザー等を伸張させ、その反力により両側板を前板に圧接
した状態においで底板及び背板の取付けを行うことによ
り、箱組とレザー等の纒装とを同時に行って製作工数を
減らすと共に、レザー等の弾力により両側板を前板に圧
接させ接合に際しての両者の仮止めを不要として仮止具
や之を脱着する手数を省くことによりレザー等を纏装し
た箱体の製作を簡単にして之の安価な量産を可能にする
ことにある。

次に本発明に係る方法の一実施例をスツールの製造を例
に取って説明すれば下記の通りである。

先づ所定の大きさに裁断したレザー１等の上に必要に応
じてクッション板２を重ねて、その上に図面第１図に示
す様に箱体を形成する前板３と内縁側に切欠４，４を設
けた左右の両側板５，５とを並べて置き、両側板５，５
の外縁にレザー１等の端末を接着等の手段により固定し
た後、両側板５．５を前板３を挾む様にその両側に起せ
ば前板３の両側に側板５，５が重なるためレザー１等は
両側年５，５の切欠４，４を除いた板厚の総和分だけ引
伸されて反力を生じ、この力により両側板５．５を前板
３に圧接して仮止手段等を講じなくても両側板５，５と
前板３とが接合されて分離することのないコ字枠を形成
するから、このコ字枠を図面第３図に示す様に起してそ
の底側に釘か又はねじを用いて底板６を取付け、次に背
側に釘か又はねじを用いて背板７を取付ければ、表面に
レザー１等を纏装した所謂レザー張りの箱体が形成され
るからこの箱体に蝶番８により座板を兼ねた蓋９を取付
ければ図面第５図に示す様なスツールを短時間で容易に
形成することが出来るものである。

上記の様に本発明に係る方法は、レザー等の裏面に箱体
を形成する前板と内縁側に切欠を設けた左右の両側板と
を並べ、その両側板の外縁にレザー等の端末を固定した
後、両側板を前板を挟む様に起してコ字枠を形成し、こ
のコ字枠に底板と背板とを取付けて箱体を完成するもの
であって、箱体の組立てと同時に之に対するレザー等の
纏装が行われるから、箱体を組立てた後２にレザー等を
纏装した従来の方法に比べて製作工数は半減し、又コ字
枠を形成するとき左右の両側板を前板を挾む様に立てれ
ば、レザー等が両側板の切欠を除いた板厚の総和分だけ
引伸されてその反力をコ字粋に加えるため、両側板はこ
の力により前板に圧接されて確実に結合され、紐や道具
を用いて仮止めする面倒もないから、レザー等を纏装し
た箱体の安価な多量生産が可能となるものである。

又この方法によるときはコ字枠の形成に際し、両側板を
起すとその切欠を除いた板厚の総和分だけレザー等が引
伸されるためレザーにたるみを生ずることがないから体
裁の良いレザー張りを極めて容易に行い得る特徴を有す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る方法の一実施例を示すもので第１図
はレザー等の裏面に前板と側板とを並べて側板の外縁に
レザー等の端末を固定した状態を示す断面図、第２図は
左右の両側板を前板を挾む様に起してコ字枠を形成した
状態を示す断面図、第３図はコ字枠に底板を取付ける状
態を示す斜視図、第４図は底板を取付けたコ字枠に背板
を取付ける状態を示す斜視図、第５図は箱体に座板を兼
ねた蓋を取付けて完成したスツールの斜視図である。 尚図中１はレザー、３は前板、５，５は左右の両側板、
６は底板、７は背板である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ レザー等の裏面に前板と内縁側に切欠を設けた左右
   の両側板とを並べ、その両側板の外端縁にレザー等の端
   末を固定した後、両側板を前後を挾む様に起こしてレザ
   ーを両側板の切欠を除いた板厚の総和分だけ伸長させる
   ことによりその反力で両側板を前板に圧接させた状態に
   於て底板及び背板等の取付けを行って箱体を完成するこ
   とを特徴とした箱体の形成方法。