JPS5810129Y2 - ガスサンプリング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、サンプリングガス中の水滴が簡単かつ確実
に除去できるようにしたガスサンプリング装置に関する
ものである。

従来、自動吸引式のガス分析機器や力゛ス検知器におい
ては、第１図に示すようなウォータートラップをガスサ
ンプリング装置に設けている。

第１図において、１はガス採集管、２はゴムホースのよ
うな連結可撓管、３はウォーターＩ・ラップ、４はガス
検知器、５は吸引ポンプである。

吸引ポンプ５によってガス採集管１から導入されたサン
プリングガスは連結可撓管２からウォータートラップ３
に入って水分を除去されてからガス検知器４に入りその
濃度等が検知される。

第２図ａ、ｌ）は従来のウォーター１〜ラツプ３の詳細
を示す正面図および平面図である。

これらの図において、３１は基部で、これにガス導入口
のあるジョインＩ・部３２と、ガス排出口のあるジヨイ
ント部３３とが形成され、基部３１の下方に向けてフィ
ルタエレメント３４が取り付けられる。

３５はボウルで、締付リング３６によって基部３１とボ
ウル３５が密着して取り付けられる。

このような構成によれば、ジヨイント部３２から導入さ
れたサンプリングガスはボウル３５とフィルタエレメン
ト３４の間に導入され、フィルタエレメント３４の全外
周がらこのフィルタエレメント３４を通って水分のみが
除去され、サンプリングガスのみがジヨイント部３３か
ら出るようになり、ウォータートラップ作用が行われる
。

しかし、上述した従来のガスサンプリング装置は、ウォ
ータ・−１〜ラツプ３が大きく、ガス採集管１を持って
操作するとき非常に邪魔であるばがっでなく、ウォータ
ートラップ３内には水が溜ってくるので水平状態を維持
しなければならず、そのための取付方法等に問題が多く
、甚だ不便であった。

この考案は上記の問題点を解決するためになされたもの
である。

以下この考案について説明する。第３図はこの考案のガ
スサンプリング装置の一実施例を示す構成略図である。

第１図の従来のガスサンプリング装置との差異はウォー
ター１〜ラップ３にかえてトレインフィルタ６を用いた
点で゛ある。

ドレインフィルタ６の詳細は第４図に示すとおりである
。

第４図において、６１は円筒状の透明ケースで、アクリ
ル樹脂等で製作される。

６２はニップルで、Ｏリング６３を介して透明ケース６
１の一端に密封的に接続され、かつ透明ケース６１と反
対側には０ノング６４を介してガス採集管１の基部を密
封的に接続している。

６５はフィルタ膜で、弗素樹脂製多孔質膜のような撥水
性多孔質材からなっており、透明ケース６１の他端にＯ
リング６６を介してキャップ６７により締付は固定され
る。

そして、キャップ６７には連結可撓管２が接続される。

この構成によれば、ガス採集管１より入った被検ガスは
ドレインフィルタ６の透明ケース６１内に入り、撥水性
多孔質材のフィルタ膜６５で水分は撥水されて透明ケー
ス６１内に溜り、ガスのみが通過してガス検知器４（第
３図）に入ることになる。

したがって、水分のない被検ガスをガス検知器４に送る
ことができる。

この場合、継続使用によって透明ケース６１内に水が溜
ってくるが、フィルタ膜６５の全面が水で覆われること
はほとんどなく、一部は必ず空気やガスが接するように
なる。

そして、フィルタ膜６５は撥水性であるから水がフィル
タ膜６５を通過することはなく、ガス採集管１側から入
ったガスが水が接していない部分からフィルタ膜６５を
通り、ポンプ５側、すなわち、ガス検知器４に入ること
になる。

上記作用はフィルタ膜６５の全面が水で覆われないで、
１部でも空間がある場合には必ずガスの透過作用が行わ
れることになる。

通常、透明ケース６１内に水が一杯になるまで使用する
ことはなく、途中で排水するので、常に能率のよいフィ
ルタ作用を行わせることができる。

なお、吸引ポンプ５の吸引力がフィルタ膜６５の撥水力
より低い場合に有効に水分の除去が行えるが、吸引力が
撥水力より大きいと水分はフィルタ膜６５を通ってしま
うようになる。

以上詳細に説明したように、この考案は撥水性多孔質材
からなるフィルタ膜を備えたドレインフィルタをガス採
集管の基部に固着したので、ガス採集管が若干長くなっ
たと同様の状態となりきわめて使用し易い。

しかも、ドレインフィルタは使用時の姿勢に影響されな
いので、特に水平に留意する必要がない。

さらに、水の溜り具合は透明ケースの外から容易にわら
るので、この点からも使用し易い。

かように、この考案は簡単な構成で実用的効果の大きい
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のガスサンプリング装置の構成略図、第２
図ａ、ｌ）は第１図に使用されているウォータートラッ
プの正面図および平面図、第３図はこの考案のガスサン
プリング装置の一実施例を示す構成略図、第４図はこの
考案に使用するドレインフィルタの詳細を示す一部を破
断した拡大側面図である。 図中、１はガス採集管、２は連結可撓管、４はガス検知
器、５は吸引ポンプ、６はトレインフィルタ、６１は透
明ケース、６２はニップル、６３，６４．６６はＯリン
グ、６５はフィルタ膜、６７はキャップである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸引ポンプの吸引力によりガス採集管がら被検ガスを吸
   引し、ガス検知器またはガス分析機器に供給するガスサ
   ンプリング装置において、筒状の透明ケースの一端に撥
   水性多孔質材からなるフィルタ膜を取り付けてドレイン
   フィルタを構成し、このドレインフィルタを前記ガス採
   集管の基部に前記フィルタ膜側か吸引ポンプ側となるよ
   うに固着したことを特徴とするガスサンプリング装置。