JPH1199581A - 表皮付き多層異硬度座席およびその製造方法 - Google Patents

表皮付き多層異硬度座席およびその製造方法

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JPH1199581A
JPH1199581A JP10188492A JP18849298A JPH1199581A JP H1199581 A JPH1199581 A JP H1199581A JP 10188492 A JP10188492 A JP 10188492A JP 18849298 A JP18849298 A JP 18849298A JP H1199581 A JPH1199581 A JP H1199581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表皮材とクッション体とが別個によるシワの発
生をなくし、座る者にソフト感を与える一方で、座る者
の体重を支持できる硬さを持つ座席を提供する。 【解決手段】座席(1)は、表皮材(2)と該表皮材によ
り被覆されるクッション体(6、10)とから成る。クッ
ション体は、当該座席の略外形形状を有し、表皮材
(2)の少なくとも一部の裏面と一体となる上層の第1
のクッション体(6)と、第1のクッションと一体とな
る下層の第2のクッション体(10)とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、自動車用をはじ
めとした、フォークリフトやトラクター等の各種産業車
輌用の座席、事務用あるいは家具用の椅子の座席に関に
し、特に座席の表皮材がクッション体と一体となる座席
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】図7
に、自動車用座席に代表される従来の座席の表皮材71と
クッション体77が示されている。表皮材71は、フラット
な素材から裁断された、座席の側面部に相当するマチ部
72、天井部の土手部に相当するワキ部73、天井部の着座
部に相当する本体部74から成り、表皮マチ部72とワキ部
73、ワキ部73と本体部74とが縫合され、立体形状を成す
座席の表面形状に相当する形状に形成される。
【0003】そして、表皮材71の形状と同じ形状をもつ
クッション体77に表皮材41を覆い、クッション体77に
埋設された線材78と、本体部74とワキ部73の縫合部に縫
合された吊り込み布75の中に挿入された線材76とをホグ
リングで連結して、浮き上がらないようにして座席が構
成される。
【0004】上記各部材を素材から裁断することには手
間がかかるが、さらに形状が複雑になってきた現在の座
席の表皮材を構成するためには、種々の形をもつ部材を
裁断せざるを得ない。また、ホグリングにより、表皮材
71とクッション体77とを連結することは、大量生産を行
い、連続作業を行う組立現場において、組立作業者に多
大な負担を強いることになる。
【0005】また、上記従来の座席に着座したとき、表
皮材は座る人の体重による引っ張り力により伸ばされる
が、表皮材として典型的に使用される各種繊維素材は復
元力が弱く、座席から人が離れたとき表皮材は元の状態
に復元せず、その結果表皮材にシワが発生し、座席の外
観品質上の問題がある。
【0006】この問題を解決するために、現在では図7
に示されているように、表皮材の裏面に弾性特性に優れ
たウレタンフォームの板材79を張り合わせ、さらに、そ
のウレタンフォームの他方の面にナイロンハーフや不織
布等の薄手の繊維素材80を張り合わせて、表皮材の弾性
特性を高めている。
【0007】しかし、このようは表皮材をつくるために
は手間がかかり、表皮材は高価なものとなる。
【0008】また、車輌用の座席、事務用、家具用の椅
子等の座席(以下座席という)には、一般的に、座り心
地をよくするための柔軟性が要求される一方で、座る人
の体重を支えるための硬さも要求される。
【0009】さらに、座席の形状保持性を高め、外観品
質を向上させ、人体のホールド性を向上させるために、
外周部の表面層を硬くすることが望まれる。
【0010】しかし、上述した従来の座席の構造および
製造工程、手段では、自由に座席の各部の硬さをその目
的にそってコントロールすることは困難である。
【0011】そこで、本願発明の目的は、表皮材がクッ
ション体と一体となった座席およびその製造方法を提供
することである。
【0012】本発明の他の目的は、座る人が接する表面
層の硬さがソフトで、人の体重を支持する下層の硬さが
硬い座席およびその製造方法を提供することである。
【0013】さらに、本発明の目的は、表面層の硬さが
部分的に異なる座席およびその製造方法を提供すること
である。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、表皮材の構
成が簡素化され、クッション体と一体となる座席および
その製造方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の座席は、当該座席の略外形形状を有し、かつ表皮材
により被覆されるクッション体から成り、そのクッショ
ン体が、当該クッション体の基部をなす第2のクッショ
ン体と、第2のクッション体の表面上に投入された液状
発泡性混合物が、ガス反応は終了しているが、まだ粘弾
性流動状態にあるときに、前記投入された液状発泡性混
合物を、その上に位置する表皮材と前記第2のクッショ
ン体との間で一体に加圧することで、前記表皮材の裏面
と一体となり、かつ前記第2のクッション体の表面と一
体となる第1のクッション体と、から成る。
【0016】第1のクッション体の硬さは、第1のクッ
ション体を形成する液状発泡性混合物がガス反応は終了
しているがまだ粘弾性流動状態にあるときに、加圧圧縮
率を変えることにより部分的に異なるようにできる。
【0017】本発明の、表皮材と一体となるクッション
体から成り、クッション体が当該座席の略外形形状を有
し、かつ互いに上下に一体的に積層された第1のクッシ
ョン体と第2のクッション体とから成る座席を製造する
方法は、第2のクッション体の表面上に第1のクッション
体を形成する液状発泡性混合物を投入する工程と、投入
された液状発泡性混合物に対し表皮材の裏面の少なくと
も一部を対面させる工程と、液状発泡性混合物が、ガス
反応は終了しているがまだ粘弾性流動状態にあるとき
に、座席の天井部分の形状を有し、表皮材の上方に位置
する加圧型と第2のクッション体とで、表皮材ととも
に、投入された液状発泡性混合物を加圧圧縮する工程
と、から成る。
【0018】ここで、対面させる工程は投入された液状
発泡性混合物を間にして、表皮材で第2のクッション体
を被覆することで行うことが望ましい。
【0019】本願発明の他の、表皮材と一体となるクッ
ション体から成り、クッション体が当該座席の略外形形
状を有し、かつ互いに上下に一体的に積層された第1の
クッション体と第2のクッション体とから成る座席を製
造する方法は、第2のクッション体の表面上に第1のクッ
ション体を形成する液状発泡性混合物を投入する工程
と、第2のクッション体の上方に位置し、座席の天井部
分の形状を有する加圧型に、表皮材の天井表皮部分を配
置する工程と、投入された液状発泡性混合物に対し、加
圧型に配置された天井表皮部分を対面させる工程と、投
入された液状発泡性混合物が、ガス反応は終了している
がまだ粘弾性流動状態にあるときに、表皮材が配置され
た加圧型と、第2のクッション体とで、投入された液状
発泡性混合物を加圧圧縮する工程と、から成る。
【0020】さらに、本願発明の他の、表皮材と一体と
なるクッション体から成り、クッション体が当該座席の
略外形形状を有し、かつ互いに上下に一体的に積層され
た第1のクッション体と第2のクッション体とから成る座
席を製造する方法は、第2のクッション体の表面上に第1
のクッション体を形成する液状発泡性混合物を投入する
工程と、第2のクッション体の上方に位置し、吸引孔が
設けられた座席の天井部分の形状を有する加圧型に、表
皮材の天井表皮部分を配置し、吸引孔を通して天井表皮
部分を吸引し、加圧型に吸着させる工程と、投入された
液状発泡性混合物に対し、加圧型に吸着した天井表皮部
分を対面させる工程と、投入された液状発泡性混合物
が、ガス反応は終了しているがまだ粘弾性流動状態にあ
るときに、表皮材が吸着した加圧型と、第2のクッショ
ン体とで、投入された液状発泡性混合物を加圧圧縮する
工程と、から成る。
【0021】第1のクッション体の硬さは、加圧圧縮す
る工程において、液状発泡性混合物がガス反応は終了し
ているがまだ粘弾性流動状態にあるとき、液状発泡体混
合液に対する加圧圧縮率を変えることにより部分的に変
えることが望ましい。その加圧圧縮率は、加圧型と前記
第2のクッション体との間の間隔を部分的に変え、前記
液状発泡性混合物を前記第2のクッション体上に同厚に
投入、積層して、加圧圧縮することにより変えることが
望ましい。
【0022】第1および第2のクッション体はポリウレ
タンフォームまたはポリユレヤフォームの反応性発泡樹
脂から成形されることが望ましい。
【0023】表皮材は天井表皮部分とそれに続く側面表
皮部分から成ることが望ましく、このとき、天井表皮部
分に第1のクッション体は一体となり、側面表皮部分は
第2のクッション体の側面を被覆する。
【0024】第1および第2のクッション体のそれぞれ
の硬さは目的に応じて、異なるものとすることができ
る。
【0025】表皮材として、織物組織の繊維材、編物組
織の繊維材、皮革、合成皮革またはPVCレザーを利用
することができ、その表皮材の裏面にはスラブウレタン
フォームの板材またはプラスチックフィルムが付設され
ることが望ましく、また表皮材の裏面に付設されたスラ
ブウレタンフォームの板材の裏面にプラスチックフィル
ムが付設されることが望ましい。
【0026】
【作用】本発明の座席は、表皮材とクッション体とが一
体となっているため、座っていた者が立つことにより体
重が開放されたとき、表皮材がクッション体の弾性によ
り元に復元される。
【0027】また表皮材は、外形形状をもつ座席の第1
のクッション体と、その成形とともに一体となるため、
表皮材を座席の外形形状に合わせて裁断、縫製する必要
がない。
【0028】さらに、加圧型と前記第2のクッション体
との間の間隔を部分的に変え、加圧圧縮することで、第
1のクッション体の硬さが部分的に変わる。硬くすると
ころを座席のワキ部に形成すると、座る部分はソフトに
保たれたまま、座席のホールド性が向上する。
【0029】第2のクッション体の硬さは第1のクッショ
ン体と独立に選択できることから、第2のクッション体
に座る者の体重を支持できる硬さを持たせられる。
【0030】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。
【0031】図1は本発明の方法により製造された座席
の縦断端面図である。座席1は、表皮材2、上層の第1の
クッション体6、および下層の第2のクッション体10から
構成され、全体で座席の外形をなしている。
【0032】表皮材2は、第1のクッション体6を被覆す
る天井表皮部分3(座席の天井部分を形成する)とその
両側に続く、第2のクッション体10を被覆する側面表皮
部分4、5とから成り、以下で説明するように天井表皮部
分3の裏面は第1のクッション体6と、第1のクッション体
6は第2のクッション体10と一体的となっている。
【0033】図1に示す座席では、天井表皮部分3と側
面表皮部分4、5とは別々に、素材から裁断され、縫合さ
れて一体となったものであるが、それらを一体として裁
断されたものも利用することができる。
【0034】ここで使用する表皮材2は特に限定される
ものではなく、座席の表皮材として一般的に使用される
もので、たとえば織物組織や編物組織などの各種繊維材
でよく、合成皮革、皮革、PVCレザーも使用できる。
【0035】第1のクッション体6はほぼ一様な厚さの本
体部7とその両側に続く、次第に厚さが薄くなる土手部
8、9とから成る。
【0036】第1のクッション体6は、ポリウレタンフォ
ームで代表される発泡体から構成されるが、ポリユレア
フォーム等の反応性発泡樹脂からなる発泡体であっても
よい。
【0037】第1のクッション体6の硬さは、そのクッシ
ョン体6の全体に対して一様にしてもよいが、座る者の
ホールド性を高め、座席の外形を保持できるように、以
下で説明する第1のクッション体の製造方法に従い、土
手部8、9の硬さを本体部7よりも硬くすることがより望
ましい。
【0038】第2のクッション体10は座席の概略形状を
もち座席の基部をなすもので、以下で説明する製造方法
により第1のクッション体6と上下に一体的に積層されて
いる。
【0039】第2のクッション体10は、第1のクッション
体6と同様に、ポリウレタンフォーム、ポリユレアフォ
ーム等の反応性発泡樹脂からなる発泡体である。
【0040】各クッション体の硬さは、第1のクッショ
ン体6をソフトに第2のクッション体10をそれよりも硬く
することが望ましい。第1のクッション体をソフトにす
ることで座り心地がよく、第2のクッション体を硬くす
ることで座る者の体重を支持でき、かつホールド性をよ
くし、座席の外形を保持できるからである。しかし、逆
にクッション性が必要な場合には、第2のクッション体
の方をさらにソフトにしてもよい。
【0041】以下、本願発明の座席の製造方法を説明す
る。
【0042】座席の基部をなす第2のクッション体10は
在来の方法により成形される。まず、図2において縦断
端面図で示された、第2のクッション体10を成形する上
型21および下型22とから成る発泡型が用意される。上型
21の内面23は第2のクッション体10の底面形状に相当す
る形状に形作られ、下型22の内面24は、その上で第1の
クッション体6が成形されるため、好適には水平または
凸状となる中央部分を有するように形作られている。上
型21と下型22とを閉じると、その中に形成される空間形
状25は、第2のクッション体10の立体形状に相当する。
【0043】この下型22にポリウレタンフォームの液状
発泡性混合物を投入し、上型21を閉じて発泡成形させ、
図3に示されるように、第2のクッション体10の成形が完
了する。この第2のクッション体10は以下で説明するよ
うに、第1のクッション体6を形成するための下型として
機能する。
【0044】図4に第1のクッション体を成形するための
本発明の方法の一つが示されている。
【0045】上記にしたがって形成された第2のクッシ
ョン体10の上方に、加圧型31を位置する。この加圧型31
の加圧面32は、その加圧面と第2のクッション体10の上
面11(下型22の内面34により形成される面)とにより第
1のクッション体6の立体形状を画成するように形作られ
ている。
【0046】次に、図4に示すように、第2のクッション
体10の上面11の全領域に、たとえばスプレー方式により
ポリウレタンフォームの液状発泡性混合物33を投入、積
層する。
【0047】この例では、ポリウレタンフォームの反応
性発泡樹脂から成る混合液が用いられたが、ポリユレア
フォーム等の反応性発泡樹脂の混合液も利用することも
できる。
【0048】そして、天井表皮部分3とその両側に縫合
された側面表皮部分4、5とから成る表示材2を、天井表
皮部分3が積層された混合液33の上に、さらに側面表皮
部分4、5が第2のクッション体10の両側面に位置するよ
うに配置する。ここで使用する表皮材2の天井部分3は、
加圧型31の加圧面32と整合するものである。
【0049】次に加圧型31を下降させ、加圧型31と第2
のクッション体10とで、表皮材2とともにポリウレタン
フォームの液状発泡性混合物33を、混合液がガス反応は
終了してはいるが、まだ粘弾性流動状態にある反応過程
で加圧圧縮する。
【0050】ポリウレタンフォーム、ポリユレヤフォー
ム等の反応性発泡樹脂は、その液状発泡性混合物を反応
させ、発泡成形が完了すると安定した、弾性特性に優れ
た発泡体となり、これを加圧圧縮しても簡単に変形する
ことはない。
【0051】しかし、反応過程においては非常に不安定
な状態であり、ガス反応が終了した後一定時間内では、
まだ流動性が残り、外力を作用させることで容易に変形
させることができる状態(粘弾性流動状態)にある。そ
のため、この流動性のあるときに、別の発泡体、繊維な
どの素材と一体に加圧すると、別の発泡体の中、繊維の
組織の一部に入り込み、その別の発泡体や素材が混合物
から形成された発泡体上に固着し、一体的となる。また
混合物の加圧圧縮率を変化させると、圧縮率の高いとこ
ろでは硬く、低いところではソフトな発泡体となる。
【0052】したがって、液状発泡性混合物33を固体状
態に移行させると、所望の弾力性をもつ第1のクッショ
ン体が形成されるとともに、その上側に表皮材2の裏面
が、そしてその下側に第2のクッション体10が一体とな
って固着する。かくして、本発明の座席が完了する。
【0053】上述したように表皮材2の天井部分は、加
圧面32と整合していることから、上記加圧圧縮過程にお
いて、第2のクッション体はほとんど変形することな
く、所望の形状の第1のクッション体が成形される。
【0054】図4の実施例においては、土手部に対応す
るところは薄く、本体部は厚く液状発泡性混合物が投入
されていることから、成形された第1のクッション体は
全体にほぼ同じソフトさをもつ。
【0055】液状発泡性混合物を第2のクッション体10
の上面11上に同厚になるように積層するときは、土手部
に対応するところの液状発泡性混合物の加圧圧縮率が本
体部に対応するところのものよりも高くなるため、土手
部の硬さはより硬くなるが本体部に対応するところでは
硬さが一定で、かつソフトなものとなる。
【0056】本発明の他の製造方法が図5に示されてい
る。
【0057】図4の場合と同様に第2のクッション体10の
上方に、加圧型51を位置する。加圧型31の加圧面32と同
様に、この加圧型51の加圧面52は、その加圧面と第2の
クッション体10の上面11(下型22の内面34により形成さ
れる面)とにより第1のクッション体6の立体形状を画成
するように形作られている。加圧型51と加圧型31との違
いは、表皮材2の側面表皮部分をセットするために段部5
5、55’が加圧型51の上面に対称的に形成されている点
である。
【0058】表皮材2を、天井表皮部分3を加圧型51の加
圧面52に、天井表皮部分3に縫合された側面表皮部分4、
5を段部55、55’に位置するように配置する。
【0059】次に、図5に示すように、第2のクッション
10の上面11の全領域に、図4の実施例と同様に液状発泡
性混合物53を積層する。
【0060】そして、加圧型51を下降させ、加圧型51と
第2のクッション体10とで、表皮材2とともに液状発泡性
混合物53を、混合液がガス反応は終了してはいるが、ま
だ粘弾性流動状態にある反応過程で加圧圧縮する。液状
発泡性混合物53を固体状態に移行させると、第1のクッ
ション体が形成されるとともに、その上側に表皮材2の
裏面が、そしてその下側に第2のクッション体10が一体
となって固着する。その後に側面表皮部分を第2のクッ
ション体の側面を覆うことにより本発明の座席が完了す
る。
【0061】さらに、本発明の他の製造方法が図6に示
されている。
【0062】図6に示す加圧型61は、基本的に図5の加圧
型51と同様の外形を有するが、さらに複数の吸引孔66を
その加圧面62に有し、外部の真空排気系(図示せず)と
連結することで、加圧面62に表皮材を吸引できるもので
ある。
【0063】この製造方法において、まず、表皮材2
を、天井表皮部分3を加圧型61の加圧面62に、天井表皮
部分3に縫合された側面表皮部分4、5を段部65、65’に
位置するように配置し、排気系の駆動により天井表皮部
分3を加圧面62に吸着させる。このような表皮材の吸着
は、表皮材が厚く柔軟に加圧面に追随しないものである
場合、加圧型が大きく加圧面を覆う表皮材がたるむよう
な場合に特に有益である。ここで、吸着を有効に行うた
めに、表皮材の裏面にプラッチックフィルムを貼り付け
ることが望ましい。
【0064】次に、図6に示すように、第2のクッション
10の上面11の全領域に、図5の例と同様に液状発泡性混
合物63を積層する。
【0065】そして、加圧型61を下降させ、加圧型61と
第2のクッション体10とで、表皮材2とともに液状発泡性
混合物63を、混合液がガス反応は終了してはいるが、ま
だ粘弾性流動状態にある反応過程で加圧圧縮する。液状
発泡性混合物63を固体状態に移行させると、第1のクッ
ション体が形成され、その上側に表皮材2の裏面が、そ
してその下側に第2のクッション体10が一体となって固
着する。その後に側面表皮部分を第2のクッション体の
側面を覆うことにより本発明座席が完了する。
【0066】図4の実施例と同様に、図5、図6の実施例
においても、加圧圧縮率を変えることにより、第1のク
ッション体の硬さを部分的に変えることができる。ま
た、これら実施例を通じて側面表皮部分が縫合された表
皮材が利用されたが、側面表皮部分と天井表皮部分が一
体となった表皮材も利用できる。また、表皮材は単一素
材に限らず、必要に応じて裏面にスラブウレタンフォー
ムの板材が貼り付けられた複合素材も使用できる。この
ように、スラブウレタンフォームの板材を貼り付ける
と、液状発泡性混合物を加圧成形時に、混合液が表皮材
の繊維材を通過することを防止できるという利点があ
る。同様に、プラッチックフィルムを表皮材の裏面に貼
り付けても同じ効果を得ることができる。さらにまた、
表皮材に張り付けられたスラブウレタンフォームの板材
の裏面にプラスチックフィルムを貼り付けてもよい。
【0067】
【効果】本発明に従った座席は、その表皮材がクッショ
ン体と一体となるため、着座したときクッション体のソ
フトな弾性力により、良い座り心地を与える。このと
き、座る者の体重により表皮材が伸ばされるが、体重が
開放されたとき、表皮材はクッション体の弾性力により
元に復元され、シワが生じることがない。
【0068】座席の土手部を着座部分よりも硬いものに
すると、座る者の不快感を与えずに、座席の形状が保持
され、ホールド性も向上する。
【0069】更に、クッション体は上下に一体的に積層
される二つのクッション体から成り、座る者に直接接し
ない下層のクッション体の硬度を硬くすると、座る者に
違和感を与えることなく、座る者の体重を支持すること
ができ、同時に座席の形状も保持できる。
【0070】また、座る者に接する表皮材は、一つの表
皮材が成形されるため、種々の表皮部材のための裁断が
不必要となり、従って、部品構成、材料構成が簡素化さ
れ、さらに製造工程も簡素化されて、製造コスト全体が
安くなる。
【0071】さらにまた、各クッション体は一体化して
いるため、各クッション体を係合させるための吊り込み
作業から開放され、その負担の軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の座席の縦断端面図を示す。
【図2】第2のクッション体を成形する上型および下型
の縦断端面図を示す。
【図3】図2に示された型により成形された第2のクッシ
ョン体の縦断端面図を示す。
【図4】本願発明の製造方法に従って第1のクッション
体を成形するために、配置された加圧型、表皮材、混合
物、第2のクッション体の縦断端面図を示す。
【図5】本願発明の他の製造方法に従って第1のクッシ
ョン体を成形するために、配置された段部を有する加圧
型、表皮材、混合物、第2のクッション体の縦断端面図
を示す。
【図6】本願発明の製造方法に従って第1のクッション
体を成形するために、配置された吸引孔を有する加圧
型、表皮材、混合物、第2のクッション体の縦断端面図
を示す。
【図7】図7aは従来の座席の表皮材の縦断端面図を示
し、図7bは従来の座席のクッション体の縦断端面図を
示す。
【符号の説明】
1 座席 2 表皮材 3 天井表皮部分 4、5 側面表皮部分 6 第1のクッション体 7 本体部 8、9 土手部 10 第2のクッション体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:58

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 当該座席の略外形形状を有し、かつ表皮
    材により被覆されるクッション体から成る座席であっ
    て、 前記クッション体が、 当該クッション体の基部をなす第2のクッション体と、 前記第2のクッション体の表面上に投入された液状発泡
    性混合物が、ガス反応は終了しているが、まだ粘弾性流
    動状態にあるときに、前記投入された液状発泡性混合物
    を、その上に位置する表皮材と前記第2のクッション体
    との間で一体に加圧することで、前記表皮材の裏面と一
    体となり、かつ前記第2のクッション体の表面と一体と
    なる第1のクッション体と、から成り,前記第1のクッ
    ション体を形成する液状発泡性混合物がガス反応は終了
    しているがまだ流動状態にあるときに、加圧圧縮率を変
    えて成形することにより前記第1のクッション体の硬さ
    が、部分的に異なることを特徴とする座席。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の座席であって、 前記第1および第2のクッション体のそれぞれの硬さ
    が、異なることを特徴とする座席。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の座席であって、 前記第1および第2のクッション体がポリウレタンフォ
    ームまたはポリユレヤフォームの反応性発泡樹脂から成
    形されることを特徴とする座席。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の座席であって、 前記表皮材が、織物組織の繊維材、編物組織の繊維材、
    皮革、合成皮革またはPVCレザーであることを特徴と
    する座席。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の座席であって、 前記表皮材の裏面にスラブウレタンフォームの板材が付
    設されることを特徴とする座席。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の座席であって、 前記表皮材の裏面にプラスチックフィルムが付設される
    ことを特徴とする座席。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の座席であって、 前記表皮材の裏面にスラブウレタンフォームの板材が付
    設され、さらにスラブウレタンフォームの裏面にプラス
    チックフィルムが付設されることを特徴とする座席。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の座席であって、 前記表皮材が天井表皮部分とその両側に続く側面表皮部
    分から成り、前記天井表皮部分が前記第1のクッション
    体と一体となり、前記側面表皮部分が前記第2のクッシ
    ョン体の側面を被覆する、ことを特徴とする座席。
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JP2006296996A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Nissan Motor Co Ltd 耐硬化性及び耐収縮性に優れる本革複合体

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