JPH1196996A - リチウムイオン電池負極材料の製造方法及び装置 - Google Patents
リチウムイオン電池負極材料の製造方法及び装置Info
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- JPH1196996A JPH1196996A JP9276487A JP27648797A JPH1196996A JP H1196996 A JPH1196996 A JP H1196996A JP 9276487 A JP9276487 A JP 9276487A JP 27648797 A JP27648797 A JP 27648797A JP H1196996 A JPH1196996 A JP H1196996A
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- lithium
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 カーボンとリチウムとの化合物からなるとと
もに所望の組成を有し良質なリチウムイオン電池負極材
料を容易に製造する。 【解決手段】 本発明の製造装置10は、被蒸着用の基
板12と、リチウム蒸気Lvを発生させる蒸発源14
と、蒸発源14から基板12へリチウム蒸気Lvを均一
温度に保ちつつ輸送するホットウォール16と、基板1
2、蒸発源14及びホットウォール16を収容する真空
チャンバ18とを備えている。ホットウォール16は、
リチウム蒸気Lvを内側に収容するホットウォール管1
61と、ホットウォール管161の外側からリチウム蒸
気Lvを加熱するカーボンヒータ162とからなる。カ
ーボンヒータ162は、発熱することによりカーボン蒸
気Cvを発生するものである。
もに所望の組成を有し良質なリチウムイオン電池負極材
料を容易に製造する。 【解決手段】 本発明の製造装置10は、被蒸着用の基
板12と、リチウム蒸気Lvを発生させる蒸発源14
と、蒸発源14から基板12へリチウム蒸気Lvを均一
温度に保ちつつ輸送するホットウォール16と、基板1
2、蒸発源14及びホットウォール16を収容する真空
チャンバ18とを備えている。ホットウォール16は、
リチウム蒸気Lvを内側に収容するホットウォール管1
61と、ホットウォール管161の外側からリチウム蒸
気Lvを加熱するカーボンヒータ162とからなる。カ
ーボンヒータ162は、発熱することによりカーボン蒸
気Cvを発生するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンとリチウ
ムとの化合物からなるリチウムイオン電池負極材料を製
造するための方法及び装置に関する。
ムとの化合物からなるリチウムイオン電池負極材料を製
造するための方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リチウムイオン電池負極材料とし
てのカーボンとリチウムとの化合物は、バルクを焼結及
び粉砕して基板上に塗布する焼成法によって製造されて
いる。そして、このようにして製造された化合物のバル
クから電極を構成し、電解液やセパレータを挟み込む形
で正負極を重ね合わせてリチウムイオン電池を組み上げ
ている。
てのカーボンとリチウムとの化合物は、バルクを焼結及
び粉砕して基板上に塗布する焼成法によって製造されて
いる。そして、このようにして製造された化合物のバル
クから電極を構成し、電解液やセパレータを挟み込む形
で正負極を重ね合わせてリチウムイオン電池を組み上げ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術における焼成法では、次のような問題があった。.
焼成に時間がかかる。.バルクでは微小結晶粒の粒径
が不均一であるので、均一な組成を得ることが困難であ
る。そのため、表面と内部とで物性の検討及び評価が必
要となる。.微小結晶粒の集合体であるため、電気抵
抗が高い。これを補うために、導電性材料やバインダ等
の添加物が必要となる。
術における焼成法では、次のような問題があった。.
焼成に時間がかかる。.バルクでは微小結晶粒の粒径
が不均一であるので、均一な組成を得ることが困難であ
る。そのため、表面と内部とで物性の検討及び評価が必
要となる。.微小結晶粒の集合体であるため、電気抵
抗が高い。これを補うために、導電性材料やバインダ等
の添加物が必要となる。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明の主な目的は、カーボン
とリチウムとの化合物からなるとともに所望の組成を有
し良質なリチウムイオン電池負極材料を容易に製造でき
る、製造方法及び装置を提供することにある。
とリチウムとの化合物からなるとともに所望の組成を有
し良質なリチウムイオン電池負極材料を容易に製造でき
る、製造方法及び装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ホットウォ
ールエピタキシャル装置を用いてマンガン酸化物薄膜を
製造するときに、カーボンヒータを用いてマンガンを蒸
着させたところ、カーボンが蒸発してマンガン酸化物薄
膜中に混入する現象を見い出した。。図2は、このよう
にして製造したマンガン酸化物薄膜における光電子分光
分析(XPS)の結果を示すグラフである。図2の横軸
は、アルゴンイオンでマンガン酸化物薄膜をエッチング
した時間、すなわちマンガン酸化物薄膜の表面からの深
さを示している。図2の縦軸は、X線の照射により発生
する光電子の強度である。図2から明らかなように、マ
ンガン酸化物薄膜の全域に渡ってカーボン(C1S)が混
入していることがわかる。なお、図2中のZnは、装置
内の汚れの成分である。
ールエピタキシャル装置を用いてマンガン酸化物薄膜を
製造するときに、カーボンヒータを用いてマンガンを蒸
着させたところ、カーボンが蒸発してマンガン酸化物薄
膜中に混入する現象を見い出した。。図2は、このよう
にして製造したマンガン酸化物薄膜における光電子分光
分析(XPS)の結果を示すグラフである。図2の横軸
は、アルゴンイオンでマンガン酸化物薄膜をエッチング
した時間、すなわちマンガン酸化物薄膜の表面からの深
さを示している。図2の縦軸は、X線の照射により発生
する光電子の強度である。図2から明らかなように、マ
ンガン酸化物薄膜の全域に渡ってカーボン(C1S)が混
入していることがわかる。なお、図2中のZnは、装置
内の汚れの成分である。
【0006】本発明は、この知見に基づきなされたもの
であり、ホットウォールエピタキシャル装置においてカ
ーボンヒータから蒸発するカーボンを積極的に利用しよ
うとするものである。
であり、ホットウォールエピタキシャル装置においてカ
ーボンヒータから蒸発するカーボンを積極的に利用しよ
うとするものである。
【0007】すなわち、本発明に係るリチウムイオン電
池負極材料の製造方法は、被蒸着用の基板と、リチウム
蒸気を発生させる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ
前記リチウム蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホット
ウォールとを、真空チャンバ内に備え、前記ホットウォ
ールが、リチウム蒸気を内側に収容するホットウォール
管と、このホットウォール管の外側から前記リチウム蒸
気を加熱するカーボンヒータとからなる、ホットウォー
ルエピタキシャル装置を用い、前記カーボンヒータを発
熱させることにより当該カーボンヒータからカーボン蒸
気を発生させ、このカーボン蒸気と前記リチウム蒸気と
を反応させて前記基板上にカーボンとリチウムとの化合
物を成膜するものである。
池負極材料の製造方法は、被蒸着用の基板と、リチウム
蒸気を発生させる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ
前記リチウム蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホット
ウォールとを、真空チャンバ内に備え、前記ホットウォ
ールが、リチウム蒸気を内側に収容するホットウォール
管と、このホットウォール管の外側から前記リチウム蒸
気を加熱するカーボンヒータとからなる、ホットウォー
ルエピタキシャル装置を用い、前記カーボンヒータを発
熱させることにより当該カーボンヒータからカーボン蒸
気を発生させ、このカーボン蒸気と前記リチウム蒸気と
を反応させて前記基板上にカーボンとリチウムとの化合
物を成膜するものである。
【0008】本発明に係るリチウムイオン電池負極材料
の製造装置は、本発明に係る上記製造方法を使用するも
のであって、被蒸着用の基板と、リチウム蒸気を発生さ
せる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ前記リチウム
蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホットウォールと、
前記基板、前記蒸発源及び前記ホットウォールを収容す
る真空チャンバとを備え、前記ホットウォールは、リチ
ウム蒸気を内側に収容するホットウォール管と、このホ
ットウォール管の外側から前記リチウム蒸気を加熱する
カーボンヒータとからなり、このカーボンヒータは、発
熱することによりカーボン蒸気を発生するものである。
の製造装置は、本発明に係る上記製造方法を使用するも
のであって、被蒸着用の基板と、リチウム蒸気を発生さ
せる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ前記リチウム
蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホットウォールと、
前記基板、前記蒸発源及び前記ホットウォールを収容す
る真空チャンバとを備え、前記ホットウォールは、リチ
ウム蒸気を内側に収容するホットウォール管と、このホ
ットウォール管の外側から前記リチウム蒸気を加熱する
カーボンヒータとからなり、このカーボンヒータは、発
熱することによりカーボン蒸気を発生するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るリチウムイ
オン電池負極材料の製造装置の一実施形態を示す概略断
面図である。以下、この図面に基づき説明する。
オン電池負極材料の製造装置の一実施形態を示す概略断
面図である。以下、この図面に基づき説明する。
【0010】本実施形態のリチウムイオン電池負極材料
の製造装置10は、被蒸着用の基板12と、リチウム蒸
気Lvを発生させる蒸発源14と、蒸発源14から基板
12へリチウム蒸気Lvを均一温度に保ちつつ輸送する
ホットウォール16と、基板12、蒸発源14及びホッ
トウォール16を収容する真空チャンバ18とを備えて
いる。ホットウォール16は、リチウム蒸気Lvを内側
に収容するホットウォール管161と、ホットウォール
管161の外側からリチウム蒸気Lvを加熱するカーボ
ンヒータ162とからなる。カーボンヒータ162は、
発熱することによりカーボン蒸気Cvを発生するもので
ある。
の製造装置10は、被蒸着用の基板12と、リチウム蒸
気Lvを発生させる蒸発源14と、蒸発源14から基板
12へリチウム蒸気Lvを均一温度に保ちつつ輸送する
ホットウォール16と、基板12、蒸発源14及びホッ
トウォール16を収容する真空チャンバ18とを備えて
いる。ホットウォール16は、リチウム蒸気Lvを内側
に収容するホットウォール管161と、ホットウォール
管161の外側からリチウム蒸気Lvを加熱するカーボ
ンヒータ162とからなる。カーボンヒータ162は、
発熱することによりカーボン蒸気Cvを発生するもので
ある。
【0011】製造装置10は、一般的なホットウォール
エピタキシャル装置を改良したものである。このホット
ウォールエピタキシャル装置は、真空チャンバ18内に
設けられた、蒸発源14、ホットウォール16及びヘッ
ド部22から構成されている。
エピタキシャル装置を改良したものである。このホット
ウォールエピタキシャル装置は、真空チャンバ18内に
設けられた、蒸発源14、ホットウォール16及びヘッ
ド部22から構成されている。
【0012】蒸発源14は、リチウムLを内側に収容す
る坩堝141と、坩堝141の外側からリチウムLを加
熱するカーボンヒータ142とからなる。坩堝141及
びホットウォール管161は、リチウムと反応しない例
えばステンレスから一体的に形成され、全体として有底
円筒状を呈している。カーボンヒータ142,162
は、例えば円筒ブロック状を呈しており、ジュール熱に
より発熱するものである。カーボンヒータ142とカー
ボンヒータ162との間、及びカーボンヒータ162と
ホットウォール管161のフランジ部との間には、絶縁
用のセラミックセパレータ143,163が介挿されて
いる。
る坩堝141と、坩堝141の外側からリチウムLを加
熱するカーボンヒータ142とからなる。坩堝141及
びホットウォール管161は、リチウムと反応しない例
えばステンレスから一体的に形成され、全体として有底
円筒状を呈している。カーボンヒータ142,162
は、例えば円筒ブロック状を呈しており、ジュール熱に
より発熱するものである。カーボンヒータ142とカー
ボンヒータ162との間、及びカーボンヒータ162と
ホットウォール管161のフランジ部との間には、絶縁
用のセラミックセパレータ143,163が介挿されて
いる。
【0013】通常は、カーボンの蒸発温度がリチウムの
蒸発温度よりも高いので、ホットウォール16用のカー
ボンヒータ162を蒸発源14用のカーボンヒータ14
2よりも高温にする。なお、リチウム蒸気Lvを発生さ
せることにのみカーボンヒータ142を使用する場合
は、カーボンヒータ142の代わりに普通のヒータを用
いてもよい。ただし、カーボンヒータ142を用いた場
合は、カーボンヒータ142からもカーボン蒸気Cvを
発生させることができるので、カーボン蒸気Cvの発生
量をより広範囲に渡って制御できる。
蒸発温度よりも高いので、ホットウォール16用のカー
ボンヒータ162を蒸発源14用のカーボンヒータ14
2よりも高温にする。なお、リチウム蒸気Lvを発生さ
せることにのみカーボンヒータ142を使用する場合
は、カーボンヒータ142の代わりに普通のヒータを用
いてもよい。ただし、カーボンヒータ142を用いた場
合は、カーボンヒータ142からもカーボン蒸気Cvを
発生させることができるので、カーボン蒸気Cvの発生
量をより広範囲に渡って制御できる。
【0014】蒸発源14及びホットウォール16は、セ
ラミック台201上のステンレス筐体202内に収容さ
れている。ステンレス筐体202は、略円筒状を呈して
おり、カーボン蒸気Cvを流れやすくするために、ホッ
トウォール16周囲の直径が大きくなっている。
ラミック台201上のステンレス筐体202内に収容さ
れている。ステンレス筐体202は、略円筒状を呈して
おり、カーボン蒸気Cvを流れやすくするために、ホッ
トウォール16周囲の直径が大きくなっている。
【0015】真空チャンバ18は、Oリング241を介
してベース242上に載置されている。セラミック台2
01及びステンレス筐体202も、図示しない支持具に
よってベース242に固定されている。
してベース242上に載置されている。セラミック台2
01及びステンレス筐体202も、図示しない支持具に
よってベース242に固定されている。
【0016】ヘッド部22は、ステンレス筐体202の
上端に設けられ基板12を載置する載置台221と、載
置台221の透孔222とホットウォール管162の開
口端164との間に介挿されたシャッタ223と、基板
12を加熱する基板ヒータ(図示せず)とから構成され
ている。基板12には、石英ガラス、ステンレス、銅、
アルミニウム等が用いられる。基板12を基板ヒータに
よって加熱すると、基板12に蒸着された物質の移動が
促進されるので、膜質が向上する。
上端に設けられ基板12を載置する載置台221と、載
置台221の透孔222とホットウォール管162の開
口端164との間に介挿されたシャッタ223と、基板
12を加熱する基板ヒータ(図示せず)とから構成され
ている。基板12には、石英ガラス、ステンレス、銅、
アルミニウム等が用いられる。基板12を基板ヒータに
よって加熱すると、基板12に蒸着された物質の移動が
促進されるので、膜質が向上する。
【0017】また、製造装置10には、図示しないが、
カーボンヒータ142,162へ供給する電力(以下、
「ヒータ電力」という。)によって真空度を制御するた
めの、真空計及び真空度コントローラが付設されてい
る。真空計は、例えばイオンゲージである。真空度コン
トローラは、例えばマイクロコンピュータ及び定電流源
等によって構成されている。
カーボンヒータ142,162へ供給する電力(以下、
「ヒータ電力」という。)によって真空度を制御するた
めの、真空計及び真空度コントローラが付設されてい
る。真空計は、例えばイオンゲージである。真空度コン
トローラは、例えばマイクロコンピュータ及び定電流源
等によって構成されている。
【0018】一般的なホットウォールエピタキシャル装
置の特長は、熱平衡に近い状態でのエピタキシャル成長
が可能であるので良質の薄膜が形成でき、しかも蒸着材
料の損失を必要最小限に抑えることができる点にある。
ホットウォール16は、蒸発源14と基板12との間に
あって、リチウム蒸気Lvを均一温度に保つとともに、
リチウム蒸気Lvの輸送管の役目をする。蒸発源14か
ら基板12まではある程度の密閉状態にあるので、リチ
ウム蒸気Lvの外部への散逸を防止できるとともに、蒸
気圧を一定に制御できる。蒸発源14、ホットウォール
16及び基板12は、熱的に弱く結合しているので、あ
る範囲で温度を独立に制御できる。ただし、蒸発源1
4、ホットウォール16及び基板12用のそれぞれの温
度センサ及び温度コントローラは図示していない。
置の特長は、熱平衡に近い状態でのエピタキシャル成長
が可能であるので良質の薄膜が形成でき、しかも蒸着材
料の損失を必要最小限に抑えることができる点にある。
ホットウォール16は、蒸発源14と基板12との間に
あって、リチウム蒸気Lvを均一温度に保つとともに、
リチウム蒸気Lvの輸送管の役目をする。蒸発源14か
ら基板12まではある程度の密閉状態にあるので、リチ
ウム蒸気Lvの外部への散逸を防止できるとともに、蒸
気圧を一定に制御できる。蒸発源14、ホットウォール
16及び基板12は、熱的に弱く結合しているので、あ
る範囲で温度を独立に制御できる。ただし、蒸発源1
4、ホットウォール16及び基板12用のそれぞれの温
度センサ及び温度コントローラは図示していない。
【0019】次に、本発明に係るリチウムイオン電池負
極材料の製造方法の一実施形態を、製造装置10の動作
によって説明する。
極材料の製造方法の一実施形態を、製造装置10の動作
によって説明する。
【0020】まず、真空チャンバ18を大気圧に開放し
た後、真空チャンバ18内に基板12及び金属塊状のリ
チウムLをセットする。続いて、図示しない真空ポンプ
によって、真空チャンバ18内を所定の真空度にする。
ここで、カーボンヒータ142,162を所定の温度
(カーボンヒータ162の方がカーボンヒータ142よ
りも高温)になるように通電すると、カーボンヒータ1
42が坩堝141を加熱し、カーボンヒータ162がホ
ットウォール管161を加熱する。このとき、こうして
加熱されたリチウムLは、溶融してリチウム蒸気Lvと
なって蒸発源14から離脱し、ホットウォール管161
の内壁と衝突を繰り返すことによりホットウォール管1
61の温度とほぼ等しくなり、さらにヘッド部22の方
へ移動する。一方、カーボンヒータ162からは、カー
ボンヒータ162を構成するカーボンの一部が、カーボ
ン蒸気Cvとなって離脱し、ヘッド部22の方へ移動す
る。シャッタ223を開くと、リチウム蒸気Lvは、基
板12上でカーボン蒸気Cvと反応して化合物となりつ
つ、基板12との間で再蒸発及び再付着も生じながら、
ほぼ熱平衡に近い状態で結晶成長する。その結果、カー
ボンとリチウムとの化合物(図示せず)が基板12上に
形成される。
た後、真空チャンバ18内に基板12及び金属塊状のリ
チウムLをセットする。続いて、図示しない真空ポンプ
によって、真空チャンバ18内を所定の真空度にする。
ここで、カーボンヒータ142,162を所定の温度
(カーボンヒータ162の方がカーボンヒータ142よ
りも高温)になるように通電すると、カーボンヒータ1
42が坩堝141を加熱し、カーボンヒータ162がホ
ットウォール管161を加熱する。このとき、こうして
加熱されたリチウムLは、溶融してリチウム蒸気Lvと
なって蒸発源14から離脱し、ホットウォール管161
の内壁と衝突を繰り返すことによりホットウォール管1
61の温度とほぼ等しくなり、さらにヘッド部22の方
へ移動する。一方、カーボンヒータ162からは、カー
ボンヒータ162を構成するカーボンの一部が、カーボ
ン蒸気Cvとなって離脱し、ヘッド部22の方へ移動す
る。シャッタ223を開くと、リチウム蒸気Lvは、基
板12上でカーボン蒸気Cvと反応して化合物となりつ
つ、基板12との間で再蒸発及び再付着も生じながら、
ほぼ熱平衡に近い状態で結晶成長する。その結果、カー
ボンとリチウムとの化合物(図示せず)が基板12上に
形成される。
【0021】また、負極材料として金属電極を使用する
場合は、金属電極上にカーボンを蒸着することにより電
気抵抗を低下させ、更にその表面にカーボンとリチウム
との化合物を成膜すれば理想的な負極が得られる。
場合は、金属電極上にカーボンを蒸着することにより電
気抵抗を低下させ、更にその表面にカーボンとリチウム
との化合物を成膜すれば理想的な負極が得られる。
【0022】製造装置10において、ヒータ電力と真空
度とは密接な関係にある。例えば、ヒータ電力が大きい
ほどリチウム蒸気Lv又はカーボン蒸気Cvの発生量が
多くなるので真空度が低下し、ヒータ電力が小さいほど
リチウム蒸気Lv又はカーボン蒸気Cvが発生量が少な
くなるので真空度が上昇する。そこで、真空度を基準と
してヒータ電力を制御することにより、堆積速度や組成
を制御することができる。なお、蒸発源14の温度や基
板12の温度を基準にしてヒータ電力を制御しようとす
ると、測定点をどこにするかというが問題が生ずるので
制御方法が複雑化する。これに対して、上記のように真
空度を基準とする場合は、真空チャンバ18内ではどこ
でも真空度が一定であるので、制御方法が簡単である。
したがって、真空チャンバ18内の真空度が所定範囲に
なるように蒸発源14又はホットウォール16への供給
電力を制御することにより、カーボンとリチウムとの化
合物の堆積速度又は組成を容易にその場制御することが
できる。
度とは密接な関係にある。例えば、ヒータ電力が大きい
ほどリチウム蒸気Lv又はカーボン蒸気Cvの発生量が
多くなるので真空度が低下し、ヒータ電力が小さいほど
リチウム蒸気Lv又はカーボン蒸気Cvが発生量が少な
くなるので真空度が上昇する。そこで、真空度を基準と
してヒータ電力を制御することにより、堆積速度や組成
を制御することができる。なお、蒸発源14の温度や基
板12の温度を基準にしてヒータ電力を制御しようとす
ると、測定点をどこにするかというが問題が生ずるので
制御方法が複雑化する。これに対して、上記のように真
空度を基準とする場合は、真空チャンバ18内ではどこ
でも真空度が一定であるので、制御方法が簡単である。
したがって、真空チャンバ18内の真空度が所定範囲に
なるように蒸発源14又はホットウォール16への供給
電力を制御することにより、カーボンとリチウムとの化
合物の堆積速度又は組成を容易にその場制御することが
できる。
【0023】なお、いうまでもないが、本発明は上記実
施形態に限定されるものではない。例えば、製造装置1
0には、必要に応じリザーバ部を付設してもよい。
施形態に限定されるものではない。例えば、製造装置1
0には、必要に応じリザーバ部を付設してもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明に係るリチウムイオン電池負極材
料の製造方法及び装置によれば、ホットウォールエピタ
キシャル装置を用いるとともに、カーボンヒータからカ
ーボン蒸気を発生させ、このカーボン蒸気とリチウム蒸
気とを反応させて基板上にカーボンとリチウムとの化合
物を成膜するようにしたので、所望の組成を有する良質
なリチウムイオン電池負極材料を容易に製造できる。し
たがって、製造時間の短縮化、組成の均一化、電気抵抗
の低減化等を容易に達成できる。また、リチウムイオン
電池負極材料を薄膜化したことにより、リチウム電池電
極の小型化及び軽量化を達成できる。
料の製造方法及び装置によれば、ホットウォールエピタ
キシャル装置を用いるとともに、カーボンヒータからカ
ーボン蒸気を発生させ、このカーボン蒸気とリチウム蒸
気とを反応させて基板上にカーボンとリチウムとの化合
物を成膜するようにしたので、所望の組成を有する良質
なリチウムイオン電池負極材料を容易に製造できる。し
たがって、製造時間の短縮化、組成の均一化、電気抵抗
の低減化等を容易に達成できる。また、リチウムイオン
電池負極材料を薄膜化したことにより、リチウム電池電
極の小型化及び軽量化を達成できる。
【図1】本発明に係るリチウムイオン電池負極材料の製
造装置の一実施形態を示す概略断面図である。
造装置の一実施形態を示す概略断面図である。
【図2】ホットウォールエピタキシャル装置を用いて製
造したマンガン酸化物薄膜における光電子分光分析の結
果を示すグラフである。
造したマンガン酸化物薄膜における光電子分光分析の結
果を示すグラフである。
10 リチウムイオン電池負極材料の製造装置 12 基板 14 蒸発源 16 ホットウォール 161 ホットウォール管 162 カーボンヒータ 18 真空チャンバ L リチウム Lv リチウム蒸気 Cv カーボン蒸気
Claims (2)
- 【請求項1】 被蒸着用の基板と、リチウム蒸気を発生
させる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ前記リチウ
ム蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホットウォールと
を、真空チャンバ内に備え、 前記ホットウォールが、前記リチウム蒸気を内側に収容
するホットウォール管と、このホットウォール管の外側
から前記リチウム蒸気を加熱するカーボンヒータとから
なる、 ホットウォールエピタキシャル装置を用い、 前記カーボンヒータを発熱させることにより当該カーボ
ンヒータからカーボン蒸気を発生させ、 このカーボン蒸気と前記リチウム蒸気とを反応させて前
記基板上にカーボンとリチウムとの化合物を成膜する、 リチウムイオン電池負極材料の製造方法。 - 【請求項2】 被蒸着用の基板と、リチウム蒸気を発生
させる蒸発源と、この蒸発源から前記基板へ前記リチウ
ム蒸気を均一温度に保ちつつ輸送するホットウォール
と、前記基板、前記蒸発源及び前記ホットウォールを収
容する真空チャンバとを備え、 前記ホットウォールは、リチウム蒸気を内側に収容する
ホットウォール管と、このホットウォール管の外側から
前記リチウム蒸気を加熱するカーボンヒータとからな
り、 このカーボンヒータは、発熱することによりカーボン蒸
気を発生するものである、 リチウムイオン電池負極材料の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27648797A JP3580101B2 (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | リチウムイオン電池負極材料の製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27648797A JP3580101B2 (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | リチウムイオン電池負極材料の製造方法及び装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1196996A true JPH1196996A (ja) | 1999-04-09 |
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ID=17570147
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JP27648797A Expired - Fee Related JP3580101B2 (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | リチウムイオン電池負極材料の製造方法及び装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3580101B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7105253B2 (en) | 2001-06-25 | 2006-09-12 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of and apparatus for manufacturing lithium secondary cell |
JP2011522118A (ja) * | 2008-05-30 | 2011-07-28 | アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド | 基板をコーティングするための装置 |
KR101284025B1 (ko) * | 2011-07-11 | 2013-07-09 | 변상선 | 리튬이차전지용 음극소재 및 이의 제조방법 |
-
1997
- 1997-09-24 JP JP27648797A patent/JP3580101B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101284025B1 (ko) * | 2011-07-11 | 2013-07-09 | 변상선 | 리튬이차전지용 음극소재 및 이의 제조방법 |
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