JPH1196661A - ディスク駆動装置及びディスク駆動装置用バランサー - Google Patents

ディスク駆動装置及びディスク駆動装置用バランサー

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JPH1196661A
JPH1196661A JP26010197A JP26010197A JPH1196661A JP H1196661 A JPH1196661 A JP H1196661A JP 26010197 A JP26010197 A JP 26010197A JP 26010197 A JP26010197 A JP 26010197A JP H1196661 A JPH1196661 A JP H1196661A
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JP
Japan
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disk
disk drive
balancer
sphere
annular
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Application number
JP26010197A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Masaki
清 正木
Kazuhiro Mihara
和博 三原
修一 ▲吉▼田
Shuichi Yoshida
Michio Fukuyama
三千雄 福山
Tokuaki Urayama
徳昭 浦山
Masaaki Kikukawa
正明 菊川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Priority to US09/509,231 priority patent/US6741544B1/en
Priority to CNB200510062643XA priority patent/CN100495556C/zh
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  • Holding Or Fastening Of Disk On Rotational Shaft (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスクのアンバランスによる好ましくない
振動の発生を抑制し、高速転送可能なディスク駆動装置
を提供するものである。 【解決手段】 本発明のディスク駆動装置は、所定の形
状を有する環状軌道部に所定数の球体を収納してバラン
サーを構成し、このバランサーをディスクと一体的で同
軸的に回転可能に設けることにより、アンバランスなデ
ィスクの高速回転時に発生する振動を抑制するように構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体であるデ
ィスクのアンバランスが原因となる好ましくない振動や
騒音を抑制し、安定した記録や再生を可能にするディス
ク駆動装置及びディスク駆動装置用バランサーに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、データを記録・再生するディスク
駆動装置においては、データの転送速度を向上させるた
めにディスクの高速回転化が進められている。例えば、
CD−ROMディスク駆動装置において、その回転数は
従来の5000rpm台から6000rpm以上にまで
上昇してきている。このような動向はディスクトップコ
ンピュータ用のハーフハイト厚さのディスク駆動装置の
みならず、ノートブックタイプのコンピュータ用の薄型
のディスク駆動装置においても同様である。しかしなが
ら、ディスクにはその厚みむらによる質量のアンバラン
スを有するものや、ディスクに記録されている内容を書
き込んでおくために貼られる紙製シールによる質量のア
ンバランスを有したものなどが存在する。ディスクのア
ンバランス量は大きいもので約1gcmに達する。この
ようなディスクを高速回転させると、ディスクの回転中
心に対して偏った遠心力(アンバランス力)が作用し、
そのアンバランス力による振動が装置全体に伝わるとい
う問題があった。このアンバランス力の大きさは、回転
周波数の二乗に比例して増大する。例えばアンバランス
量が1gcmのディスクの回転数を5400rpmから
6000rpmへ約1割上昇させてだけで、アンバラン
ス力は約1.2倍の大きさとなり、振動も同様に大幅に
増加する。
【0003】したがって、アンバランスなディスクを高
速回転させると、その振動によって騒音が発生し、ディ
スク回転駆動用スピンドルモータの軸受が損傷すると共
に、安定した記録や再生が不可能になるという問題が生
じていた。さらに、このようなディスク駆動装置をコン
ピュータなどの装置に組み込んだ場合には、その装置内
の他の機器に振動が伝達され悪影響を及ぼすという問題
も発生した。以上のように、ディスクの高速回転化によ
るデータ転送速度の向上を図るためには、ディスクのア
ンバランスによる好ましくない振動を抑制するという課
題を解決する必要があった。
【0004】以下、図面を参照しながら、従来のディス
ク駆動装置の一例について説明する。図9は従来のディ
スク駆動装置の本体を示す斜視図である。図9におい
て、ディスク1は、スピンドルモータ2により回転駆動
されており、ヘッド3はディスク1に記録されているデ
ータの読みとり、またはディスク1に対するデータの書
き込みを行う。ヘッド駆動機構5はラックとピニオンな
どで構成され、ヘッド駆動用モータ4の回転運動を直線
運動に変換してヘッド3に伝達する。このヘッド駆動機
構5によりヘッド3はディスク1の半径方向に移動する
よう構成されている。サブベース6にはスピンドルモー
タ2、ヘッド駆動用モータ4及びヘッド駆動機構5が取
り付けられている。装置外部からサブベース6に伝わる
振動や衝撃は、インシュレータ7(弾性体)により減衰
されており、サブベース6は、このインシュレータ7を
介してメインベース8に取り付けられている。図9に示
すディスク駆動装置の本体はメインベース8に取り付け
られたフレーム(図示せず)を介してコンピュータ装置
などに組み込まれるよう構成されている。
【0005】図10は従来のディスク駆動装置のスピン
ドルモータ2の近傍を示す側面断面図である。ターンテ
ーブル110はスピンドルモータ2の軸21に固定さ
れ、ディスク1のクランプエリア11を回転可能に支持
している。ターンテーブル110に形成されたボス14
の内部には、コイルバネなどの押圧手段113によりデ
ィスク1のクランプ孔12の角部と当接する位置決め球
116が内蔵されている。このように、ディスク1は位
置決め球116の押圧動作により所定の位置に配置され
る。以上のように構成された従来のディスク駆動装置に
おいて、ディスク1がターンテーブル110上に配置さ
れクランプされた状態のとき、ディスク1はクランプ孔
12の角部に位置決め球116が当接することにより芯
出しされると共に押圧手段113の押圧力によりターン
テーブル110上に保持される。このように保持された
ディスク1は、スピンドルモータ2により、ターンテー
ブル110と一体的に回転駆動される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成を有する従来のディスク駆動装置において、
厚みむらや貼り付けられたシールなどによる質量アンバ
ランスを有するディスク1が装着され高速回転すると、
図10に示したディスク1の重心G1に遠心力(アンバ
ランス力)Fが作用する。その作用方向はディスク1の
回転と共に回転する。このアンバランス力Fはターンテ
ーブル110とスピンドルモータ2を介してサブベース
6に伝達されるが、サブベース6は、弾性体であるイン
シュレータ7により支持されているため、インシュレー
タ7の変形を伴ってアンバランス力Fにより大きく振れ
回る。アンバランス力Fの大きさはそのアンバランス量
(gcmの単位で表す)と回転周波数の二乗の積に比例
するため、サブベース6の振動加速度も、ディスク1の
回転周波数の二乗にほぼ比例して激増する。その結果、
サブベース6自身や、サブベース6上に取り付けられた
ヘッド駆動機構5の共振などにより騒音が発生したり、
ディスク1とヘッド3が大きく振動することにより安定
した記録や再生が不可能になるという問題があった。
【0007】上記のような問題に対して従来のディスク
駆動装置においては、サブベース6の振動振幅を抑制す
るために、インシュレータ7のバネ定数を高めたり、板
バネなどの弾性材をサブベース6とメインベース8との
間に設けるという対策がとられていた。しかしながら、
このようにサブベース6とメインベース8との間の連結
部の剛性を高めると、逆に装置外部からの振動や衝撃が
当該ディスク駆動装置に作用したとき、ディスク1やヘ
ッド3などが搭載されているサブベース6に振動や衝撃
が直接的に伝わり、安定した記録や再生が不可能にな
り、いわゆる装置の耐振動・耐衝撃特性が低下するとい
う問題があった。また、アンバランス力Fによるサブベ
ース6の振動がメインベース8等を介してディスク駆動
装置の外部に伝わり、このディスク駆動装置が組み込ま
れているコンピュータ装置内の他の機器に悪影響を及ぼ
すという問題もあった。さらに、アンバランス力Fによ
り、スピンドルモータ2の軸受に大きな側圧が加わり、
軸損トルクの増大や軸受の損傷が発生して、軸受寿命が
短くなるという問題もあった。本発明は上記問題に鑑
み、アンバランスなディスクを高速回転させた場合にも
安定して記録または再生が可能であり、また装置外部か
らの振動や衝撃に対して高い信頼性を有する高速転送可
能なディスク駆動装置を提供することを目的とするもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明のディスク駆動装置は、バランス部材を収納
した環状軌道部を有するバランサーが当該ディスク駆動
装置に装着されたディスクと一体的に回転するように設
けられたものであり、具体的な手段を以下に示す。
【0009】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクと一体的に回転可能に設けられ、球体が収
納された環状軌道部を有するバランサーを具備し、前記
球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁面の
半径をS[cm]、前記球体の個数をn、及び前記球体の
比重をρとしたとき、バランス量Z[gcm]が Z = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin
-1{r/(S−r)}] であり、前記ディスクの回転周波数をf[Hz]、前記デ
ィスクの質量アンバランス量をA[gcm]、定数をhと
したとき、 h ≧ f2・(A−Z) の関係を満足するバランサーを具備する。このため、本
発明のディスク駆動装置によれば、ディスクを高速回転
させてもディスクのアンバランスによる振動を確実に抑
制することができ、高速転送可能なディスク駆動装置を
実現することができる。
【0010】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクと一体的に回転可能に設けられ、球体が収
納された環状軌道部を有するバランサーを具備し、前記
球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁面の
半径をS[cm]、及び前記球体の個数をnとしたとき、 r/(S−r) ≦ sin{π/(2n)} の関係を満足するバランサーを具備する。このため、本
発明のディスク駆動装置によれば、環状軌道部に収納す
る球体の個数を必要以上に増やすことなく、装着された
ディスクのアンバランスによる振動を確実に抑制するこ
とができる。
【0011】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクに対して記録または再生するヘッドと、
前記ディスクと一体的に回転可能に設けられ、バランス
部材が収納された環状軌道部を有するバランサーと、を
具備し、前記バランサーが前記ディスクの記録面を基準
面として、当該基準面に対して前記ヘッドと同じ側に配
置されている。このため、本発明のディスク駆動装置に
よれば、装着されたアンバランスなディスクを高速回転
させても振動を十分抑制することができ、高速転送可能
な薄型のディスク駆動装置が実現できる。
【0012】本発明に係るディスク駆動装置おいて、装
着されたディスクに対して記録または再生するヘッド
と、 前記ディスクと一体的に回転可能に設けられ、バ
ランス部材が収納された環状軌道部を有するバランサー
と、を具備し、前記環状軌道部の外周外壁面から前記環
状軌道部の中心軸までの距離は、前記ヘッドが最内周ト
ラックに位置するときのヘッドの内周側端面から前記環
状軌道部の中心軸までの距離より小さく構成されてい
る。このため、本発明のディスク駆動装置によれば、装
着されたアンバランスなディスクを高速回転させても振
動を十分抑制することができ、高速転送可能な薄型のデ
ィスク駆動装置が実現できる。
【0013】本発明に係るディスク駆動装置は、ディス
クを回転駆動するスピンドルモータが固定されたモータ
ベースと、前記モータベースが弾性体を介して取り付け
られ、前記ディスクに対して記録または再生するヘッド
が前記ディスクの半径方向に移動可能に設けられたサブ
ベースと、前記ディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、バランス部材が収納された環状軌道部を有するバラ
ンサーと、を具備する。このため、本発明のディスク駆
動装置によれば、ディスクのアンバランスの大小に関わ
らずディスクの振動を確実に抑制することができるの
で、安定した記録または再生が可能であり、高速回転可
能なディスク駆動装置を実現することができる。
【0014】本発明に係るディスク駆動装置は、前記弾
性体の変形による前記モータベースの振れ回り振動の1
次共振周波数より高い周波数で前記ディスクを回転駆動
するよう構成されている。このため、本発明のディスク
駆動装置によれば、ディスクのアンバランスの大小に関
わらずディスクの振動を確実に抑制することができるの
で、安定した記録または再生が可能であり、高速回転可
能なディスク駆動装置を実現することができる。
【0015】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクと一体的に回転可能に設けられ、球体が収
納された環状軌道部を有し、前記環状軌道部の外周内壁
面が前記環状軌道部の中心軸に対して傾斜しているバラ
ンサーを具備する。このため、本発明のディスク駆動装
置によれば、装着されたディスクのアンバランス量が非
常に大きい場合でも高い振動抑制効果を有するとともに
好ましくない騒音を低減できるディスク駆動装置を実現
できる。
【0016】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクと一体的に回転可能に設けられ、球体が収
納された環状軌道部を有し、前記環状軌道部の外周内壁
の断面形状がくさび形状であるバランサーを具備する。
このため、本発明のディスク駆動装置によれば、装着さ
れたアンバランスなディスクによる振動を抑制すること
ができると共に、バランサー自身から発生する好ましく
ない騒音を低減できる。
【0017】本発明に係るディスク駆動装置は、装着さ
れたディスクと一体的に回転可能に設けられ、球体が収
納された環状軌道部を有し、前記環状軌道部の外周内壁
の断面形状が曲面形状であるバランサーを具備する。こ
のため、本発明のディスク駆動装置によれば、アンバラ
ンスの大きなディスクが装着された場合や、アンバラン
スの小さなディスクが装着された場合であっても振動を
確実に抑制することができると共に、好ましくない騒音
を低減できる。
【0018】本発明に係るディスク駆動装置用バランサ
ーは、装着されたディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記球体の半
径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁面の半径をS
[cm]、及び前記球体の個数をnとしたとき、 r/(S−r) ≦ sin{π/(2n)} の関係を満足するよう構成されている。このため、本発
明のディスク駆動装置用バランサーによれば、環状軌道
部に収納する球体の個数を必要以上に増やすことなく装
着されたディスクのアンバランスによる振動を確実に抑
制することができる。
【0019】本発明に係るディスク駆動装置用バランサ
ーは、装着されたディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記環状軌道
部の外周内壁面が前記環状軌道部の中心軸に対して傾斜
している。このため、本発明のディスク駆動装置用バラ
ンサーはバランサー自身からの騒音発生を抑制すること
ができる。
【0020】本発明に係るディスク駆動装置用バランサ
ーは、装着されたディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記環状軌道
部の外周内壁の断面形状がくさび形状である。このた
め、本発明のディスク駆動装置はバランサー自身からの
騒音発生を抑制することができる。
【0021】本発明に係るディスク駆動装置用バランサ
ーは、装着されたディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記環状軌道
部の外周内壁の断面形状が曲面形状である。このため、
本発明のディスク駆動装置用バランサーによれば、アン
バランスの大きなディスクが装着された場合や、アンバ
ランスの小さなディスクが装着された場合であっても振
動を確実に抑制することができると共に、バランサー自
身からの好ましくない騒音の発生をを抑制することがで
きる。
【0022】本発明に係るディスク駆動装置用バランサ
ーは、装着されたディスクと一体的に回転可能に設けら
れ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記球体の半
径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁面の半径をS
[cm]、前記球体の個数をn、及び前記球体の比重をρ
としたとき、バランス量Z[gcm]が Z = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin
-1{r/(S−r)}] であり、前記ディスクの回転周波数をf[Hz]、前記デ
ィスクの質量アンバランス量をA[gcm]、定数をhと
したとき、 h ≧ f2・(A−Z) の関係を満足する。このため、本発明のディスク駆動装
置用バランサーによれば、ディスクを高速回転させても
ディスクのアンバランスによる振動を確実に抑制するこ
とができ、高速転送可能なディスク駆動装置を実現する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
《第1の実施例》以下、本発明の第1の実施例のディス
ク駆動装置について、添付の図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明の第1の実施例のディスク駆動装置に
おけるスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図であ
る。図2は本発明の第1の実施例のロータ80と一体的
に回転可能に設けられた環状軌道部である中空環状部2
3のみを示す平面断面図である。図3は本発明のディス
ク駆動装置の効果を示すために、サブベース6の振動加
速度の実測値を示したものである。
【0024】第1の実施例のディスク駆動装置におい
て、ターンテーブル110上に装着されたディスク1
は、スピンドルモータ2により回転駆動されるよう構成
されており、ヘッド(図示なし)によりデータの読みと
り、またはデータの書き込みが行われている。また、第
1の実施例のディスク駆動装置には、前述の図9に示し
たように、ラックとピニオンなどで構成されたヘッド駆
動機構、回転運動を直線運動に変換してヘッド3に伝達
するヘッド駆動用モータが設けられている。このヘッド
駆動機構によりヘッドがディスク1の半径方向に移動す
るよう構成されている。サブベース6にはスピンドルモ
ータ2、ヘッド駆動用モータ及びヘッド駆動機構などが
取り付けられている。装置外部からサブベース6に伝わ
る振動や衝撃は、インシュレータ7(弾性体)により減
衰されており、サブベース6は、このインシュレータ7
を介してメインベース8に取り付けられている。図1に
示すディスク駆動装置の本体はメインベース8に取り付
けられたフレーム(図示せず)を介してコンピュータ装
置などに組み込まれるよう構成されている。
【0025】図1において、ターンテーブル110はス
ピンドルモータ2の軸21に固定され、ディスク1のク
ランプエリア11を回転可能に支持している。ターンテ
ーブル110に形成されたボス14の内部には、コイル
バネなどの押圧手段113によりディスク1のクランプ
孔12の角部と当接する位置決め球116が内蔵されて
いる。このように、ディスク1は位置決め球116の押
圧動作によりターンテーブル110上の所定の位置に確
実に配置される。以上のように、第1の実施例のディス
ク駆動装置は、ターンテーブル110上のディスク1が
位置決め球116によって押圧されて固定されており、
スピンドルモータ2のロータ80とともに同軸上で回転
駆動されるよう構成されている。図1に示すように、第
1の実施例のディスク駆動装置は、スピンドルモータ2
のロータ80と一体的に回転可能な球体バランサー22
aが形成されている。図2は球体バランサー22aのみ
を示す平面断面図である。
【0026】図1及び図2に示すように、実施例1の球
体バランサー22aは、スピンドルモータ2のスピンド
ル軸21と同軸に設けられた環状の通路を有する環状軌
道部である中空環状部23と、中空環状部23の通路の
内部に移動可能に収納された複数の球体24により構成
されている。前述のように位置決め球116によりディ
スク1がターンテーブル110上にクランプされた状態
において、前述の図10に示した従来のディスク駆動装
置と同様に、ディスク1はクランプ孔12の角部に位置
決め球116が当接することにより芯出しされて所定の
位置に配置されると共に押圧手段113であるコイルバ
ネの押圧力によりターンテーブル110上に保持され
る。このように保持されたディスク1は、スピンドルモ
ータ2により、ターンテーブル110、ロータ80、及
び球体バランサー22aとともに一体的に回転駆動する
よう構成されている。
【0027】また、第1の実施例のディスク駆動装置に
は、サブベース6をメインベース8に連結するために剛
性の低いインシュレータ(弾性体)7が用いられてい
る。第1の実施例のディスク駆動装置において、インシ
ュレータ7の変形によるサブベース6の機械的振動にお
けるディスク1の記録面と平行な方向の1次共振周波数
は、ディスク1の回転周波数より低く設定されている。
具体的には、第1の実施例において、ディスク1の回転
周波数が約100Hzであり、またヘッドがヘッド駆動機
構により駆動される方向(アクセス方向)のサブベース
6の振動の1次共振周波数と、それと直交する方向のサ
ブベース6の振動の1次共振周波数を共に約60Hzに設
定している。
【0028】以上のように構成された本発明の第1の実
施例のディスク駆動装置において、アンバランス量が大
きいディスク1を100Hzで回転させた場合の動作を図
1と図2を用いて説明する。まず、ディスク1にはその
重心G1に遠心力(アンバランス力と称する)Fが作用
し、その作用方向はディスク1の回転と共に回転する。
このアンバランス力Fによりインシュレータ7が変形
し、サブベース6とこのサブベース6に搭載された構成
部品全体がディスク1の回転周波数で振れ回る。第1の
実施例において、インシュレータ7の変形によるサブベ
ース6の1次共振周波数(約60Hz)は、ディスク1の
回転周波数(約100Hz)より低く設定されている。こ
のため、サブベース6の変位方向とアンバランス力Fの
作用方向は常にほぼ逆方向となる。したがって、図2に
示すように、サブベース6上で回転しているディスク1
の振れ回りの中心軸P1は、アンバランス力Fの作用す
るディスク1の重心G1とスピンドルモータの回転中心
軸P0の間に配置される。
【0029】上記のような状態において、ロータ80と
一体的に設けられた中空環状部23は、スピンドルモー
タ2の回転中心軸P0と同軸に位置決めされているの
で、中空環状部23の中心、すなわち外周内壁面25の
中心P2とスピンドルモータ2の回転中心軸P0の位置
は一致している。このため、中空環状部23は振れ回り
の中心軸P1を中心に振れ回り動作を行う。この振れ回
り動作のとき、中空環状部23に収納された球体24
(例えば、図2における上方の球体)には振れ回りの中
心軸P1と球体24の重心を結ぶ方向の遠心力qが作用
する。また、球体24は、中空環状部23の外周内壁面
25によりその移動が規制されているため、球体24に
は外周内壁面25からの抗力Nが作用する。この外周内
壁面25からの抗力Nは、外周内壁面25の中心P2へ
向かう方向に作用する。このため、球体24には遠心力
qと抗力Nの合力となる移動力Rが外周内壁面25の中
心P2を中心として球体24の重心を通る円の接線方向
で、かつ振れ回りの中心軸P1から離れる向きに作用す
る。この移動力Rにより、球体24は外周内壁面25に
沿って移動し、振れ回りの中心軸P1を挟んでディスク
1の重心G1とほぼ正反対の位置に向けて移動し、他の
球体24とともに重心G1とほぼ正反対の位置に集ま
る。
【0030】この結果、集まってきた個々の球体24に
作用する遠心力qのアンバランス力と同一方向の分力を
バランス力zkとすると、このバランス力zkの合力Z
nによりディスク1の回転によるアンバランス力Fが相
殺され、サブベース6に作用する力は小さくなる。した
がって、アンバランスなディスク1を回転させた場合に
発生するサブベース6の振動は確実に抑制される。本発
明の第1の実施例において、上記のように集まった球体
24に作用するバランス力Znによりアンバランス力F
が相殺されるため、外周内壁面25の中心P2の中心軸
P1を中心とした振れ回り半径X1はほぼ0になり、図
2に示す外周内壁面25の中心P2と振れ回りの中心軸
P1はほぼ一致する。
【0031】図2に示すように、個々の球体24に作用
する遠心力qの大きさは、球体24の半径をr[cm]、
比重をρ、個数をnとし、中空環状部23の外周内壁面
25の半径をS[cm]、回転角速度をω[rad/se
c]とすると、 q = 4/3πr3ρ(S−r)ω2 ・・・ (1) となる。このとき、図2においてディスク1の重心G1
と外周内壁面25の中心P2を結ぶ線を基準線とし、図
2に示すように基準線の上側の1番目に位置する球体2
4の基準線からの角度をαとすると、 α = sin-1{r/(S−r)} ・・・ (2) となり、基準線からk番目に位置する球体24の位置の
基準線からの角度αkは、 αk = (2k−1)α ・・・ (3) となり、基準線からk番目に位置する球体24に作用す
るバランス力zkは、 zk = qcos(αk)・・・ (4) となる。したがって、集まった球体24の個々に作用す
るバランス力zkの合力Znは、球体の個数nを偶数と
してn=2vとすると、 Zn = 2q{cosα+cos3α+・・・+cos(2v−1)α} ・・・ (5) となる。前記式(2)、(3)、(4)を用いて変形す
ると Zn = q・1/2・sin{2vsin-1(r/S−
r)}/(r/S−r) となる。この式に式(1)を代入し、vをnに置き換え
て整理すると Zn = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin
-1{r/(S−r)}]ω2となる。ここでバランス力Z
nの回転角速度ωの二乗に対する比をバランス量Z[g
cm]とすると Z=Zn/ω2 となる。したがって、 Z = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin-1{r/(S−r)}] ・・・ (6) となる。結局、この球体24によるバランス量Zとディ
スク1のアンバランス量Aの差分、すなわち残留アンバ
ランス量(A−Z)とディスク1の回転周波数f[Hz]
の二乗の積に比例するアンバランス力がサブベース6に
作用する。したがって、f2(A−Z)を十分小さくす
ればサブベース6の振動を抑制することができる。
【0032】本発明の第1の実施例のディスク駆動装置
は、hを予め決めた定数として、式(6)で示されるバ
ランス量Zが h ≧ f2(A−Z)・・・ (7) を満足するように、球体24の半径r[cm]、比重ρ、
個数n、及び中空環状部23の外周内壁面25の半径S
[cm]を設定したものである。ここで、定数hは、サブ
ベース6の振動の大きさが、安定した記録もしくは再生
が可能となる最大許容量に抑えられている際のf2Aの
大きさを意味する。例えば、12cm径のCD−ROM
ディスクの最大アンバランス量Aは1gcm程度であ
り、従来のディスク駆動装置においては、このアンバラ
ンス量Aが1gcmのディスク回転させる際の限界回転
周波数はおよそ90Hzであり、100Hz以上で回転
させると安定した再生は不可能となったり、騒音の大き
さも好ましくないレベルまで大きくなった。つまりCD
−ROMディスク駆動装置の場合のf2Aの最大許容値
hcは、 hc = 902・1 = 8100gcm/sec2 となる。本発明の第1の実施例にディスク駆動装置にお
いては、例えばアンバランス量Aが1gcmのディスク
を100Hz以上で回転させる場合には、式(7)よ
り、 8100 ≧ 1002(1−Z) となり、 Z ≧ 0.19 つまり、球体24によるバランス量Zを0.19gcm
以上とすれば、アンバランス量Aが1gcmのCD−R
OMディスクを100Hzで回転させてもサブベース6
の振動量を許容値以下に抑えることができる。このた
め、球体24によるバランス量Zを0.19gcm以上
を満足するように、式(6)に基づいて球体24の半径
r[cm]、比重ρ、個数n、及び中空環状部23の外周
内壁面25の半径S[cm]を設定すれば、アンバランス
量Aが1gcmのディスクを100Hzで回転させても
十分な振動抑制効果を有するディスク駆動装置が実現で
きる。なお、上記実施例では12cm径のCD−ROM
ディスクについて説明したが、一般的な記録媒体として
12cm径のディスクを用いる場合においても最大許容
値hcが8100gcm/sec2以下となるようバラ
ンス量Zを設定することにより優れた振動抑制効果を奏
する。また、12cm径より小さいディスクの場合に
も、当然、最大許容値hcが8100gcm/sec2
以下となるようバランス量Zを設定することにより振動
抑制効果を奏する。
【0033】また、ディスク1の回転周波数を120H
zまで高くする場合の球体24のバランス量Zは、式
(7)より、 Z ≧ 0.43 となり、バランス量Zが0.43gcm以上となるよう
に式(6)に基づいて球体24の半径r[cm]、比重
ρ、個数n、及び中空環状部23の外周内壁面25の半
径S[cm]を設定すればよい。さらにCD−ROMディ
スクに限らず他のディスクであっても同様の効果を奏す
る。例えば最大アンバランス量Aが2gcmのディスク
の場合、球体バランサ−22aを搭載しない状態で、デ
ィスクの回転周波数を変化させながら、サブベース6の
振動の大きさが、安定した記録もしくは再生が可能とな
る最大許容量に抑えられる回転周波数f0を求める。そ
して、f0 2Aの最大許容値hを算出し、式(7)より目
標の回転周波数f(>f0)における球体24による必
要なバランス量Zを求める。最後に式(6)より必要な
バランス量Zが得られるように球体24の半径r[c
m]、比重ρ、個数n、及び中空環状部23の外周内壁
面25の半径S[cm]を設定すれば、アンバランス量A
が2gcmのディスクを目標回転周波数fで回転させて
も安定した記録もしくは再生が可能なディスク駆動装置
が実現できる。
【0034】さらに、本発明の第1の実施例において
は、球体24の半径r[cm]、個数n、及び中空環状部
23の外周内壁面25の半径S[cm]が、 r/(S−r) ≦ sin{π/(2n)}・・・ (8) を満足するように設定されている。これは球体24の個
数を最適化するものである。式(8)を変形すると n ≦ π/2/sin-1{r/(S−r)}・・・ (9) となり、球体24の半径r[cm]、中空環状部23の外
周内壁面25の半径S[cm]が、決定されている場合の
球体24の個数nの最大値が式(9)で示されることを
意味する。また、球体24によるバランス量Zの大きさ
は、前記の式(6)によって得られる。式(6)よりバ
ランス量Zの最大値Zmaxは、 nsin-1{r/(S−r)} = π/2 のときに、つまり n = π/2/sin-1{r/(S−r)}・・・ (10) のときに Zmax = 4/3πr2ρ(S−r)2 ・・・ (11) となり、球体24の個数nを式(10)で算出される値
より多くするとバランス量Zは式(11)で示されるZ
maxより小さくなることが式(6)により示されい
る。すなわち球体24の個数nは、式(9)を満足する
個数に設定することが望ましい。このように設定すると
球体24の半径r[cm]、中空環状部23の外周内壁面
25の半径S[cm]が決定されている場合に、球体24
の個数nを必要以上に多く設定することが防止でき、最
適個数で必要なバランス量Zを得ることができる。
【0035】なお、第1の実施例において、インシュレ
ータ7の変形によるサブベース6の機械的振動における
ディスク1の記録面と平行な方向の1次共振周波数は、
ディスク1の回転周波数より低く設定されている。これ
は、アンバランス力Fによる振動変位の方向をアンバラ
ンス力Fの作用方向とほぼ反対向きにするためである。
一般的に、バネと質量で構成される機械振動系において
は、その共振周波数の付近で質量に作用する外力の周波
数と外力による変位の周波数の位相がずれ始める。そし
て、共振周波数より十分高い周波数において、それらの
位相のずれはほぼ電気角で180度となり、外力の作用
する向きと変位の向きが反対になる。つまり、サブベー
ス6の共振周波数をディスク1の回転周波数より低く、
かつアンバランス力Fによる振動変位の方向がアンバラ
ンス力Fの作用方向とほぼ反対向きになる周波数に設定
すると、前述のように、球体24はディスク1の重心G
1とほぼ正反対の位置に集まる。また、個々の球体24
に作用する遠心力qのアンバランス力Fと同一方向の分
力をバランス力zkとすると、バランス力zkの合力Z
nの作用方向がアンバランス力の作用方向とほぼ正反対
の向きとなる。したがって、サブベース6の共振周波数
はディスク1の回転周波数のアンバランス力Fによる振
動変位の方向を考慮して設定することが望ましい。
【0036】図3は、サブベース6の振動加速度の実測
値を示したものであり、アンバランス量Aが約1gcm
のディスク1を用いて第1の実施例のディスク駆動装置
による効果を調べた実験結果である。なお、この実験に
おいて、加速度センサーは ENDEVCO(米国、カリフォル
ニア州)製、ACCELEROMETER、MODEL 2250A-10 を使用
し、加速度センサー用アンプは ENDEVCO 製、ISOTRON A
MPLIFIER、 MODEL 102を使用した。この実験において
は、ディスク1を約100Hzで回転させた場合のサブベ
ース6の振動加速度を実測した。図3の(a)は、球体
バランサーのない従来のディスク駆動装置の場合であ
る。図3の(a)に示すように、従来のディスク駆動装
置においては最大で約8Gの加速度で振動している。図
3の(b)は本発明の第1の実施例のディスク駆動装置
の場合であり、振動加速度が約3Gまで抑制されてい
る。このように、第1の実施例のディスク駆動装置にお
いては、振動加速度が大幅に抑制されているため、アン
バランス力Fによるスピンドルモータ2の軸受にかかる
側圧が小さくなり、軸損トルクの増大、軸受の損傷、及
び軸受寿命の短命化という問題は解決される。
【0037】以上のように、第1の実施例のディスク駆
動装置の構成により、装着されたディスク1のアンバラ
ンス量Aやディスク1の回転周波数に関わらず、サブベ
ース6の振動を確実に抑制することができる。このた
め、第1の実施例のディスク駆動装置は、バランスが大
きく崩れているディスク1を高速回転させても、安定し
て記録または再生が可能となり、高速回転可能なディス
ク駆動装置を実現することができる。
【0038】《第2の実施例》次に、本発明の第2の実
施例のディスク駆動装置について、図面を参照しながら
説明する。図4は本発明の第2の実施例のディスク駆動
装置におけるスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面
図である。なお、前述の図1に示した第1の実施例のデ
ィスク駆動装置における要素と実質的に同一な要素には
同一符号を付して、その説明は省略する。本発明の第2
の実施例のディスク駆動装置は、前述の第1の実施例と
同様に内部に球体24が収納された環状の通路を持つ環
状軌道部である中空環状部23を有している。第2の実
施例のディスク駆動装置においては、ロータ80と一体
的に回転可能に設けられた球体バランサー22bが、タ
ーンテーブル110上に保持されたディスク1の記録面
を基準面とすると、この基準面に対してヘッド3と同じ
側に配置されている。
【0039】図4に示すように、第2の実施例における
中空環状部23の外周外壁面102の半径は、ヘッド3
が最内周トラック117に位置するときのヘッド3の内
周側端面103の半径より小さく設定されている。その
他の構成は前述の第1の実施例の構成と同一である。こ
のように構成された第2の実施例のディスク駆動装置に
おいて、球体バランサー22bの動作は、前述の第1の
実施例の球体バランサー22aと同様であり、ディスク
1のアンバランスによるサブベース6の振動は上記構成
により確実に抑制される。
【0040】また、本発明の第2の実施例のディスク駆
動装置において、ターンテーブル110上に保持された
ディスク1の記録面を基準面とすると、球体バランサー
22bはその基準面に対してヘッド3と同じ側に配置さ
れているため、ディスク1より上方の空間を球体バラン
サー22bが占有することなく装置の薄型化が実現でき
る。さらに、中空環状部23の外周外壁面102の半径
を、ヘッド3が最内周トラック117に位置したときの
ヘッド3の内周側端面103の半径より小さく設定した
ことにより、球体バランサー22bをヘッド3と並列し
て配置することができる。このため、ディスク1の記録
面を基準面とすると、この基準面に対してヘッド3と同
じ側の空間においても球体バランサー22bが新たに空
間を占有することがなく、球体バランサー22bを搭載
しても装置の薄型化が実現できる。
【0041】なお、本発明の第2の実施例のディスク駆
動装置においては、中空環状部23の外周内壁面25の
半径Sを小さくする必要があるが、前述の第1の実施例
と同様に球体24の半径r[cm]、比重ρ、個数nと、
及び中空環状部23の外周内壁面25の半径S[cm]を
前述の式(6)、式(7)、及び式(8)を満足するよ
うに設定すれば十分な振動抑制効果を得ることができ
る。例えば、CD−ROMディスクの場合、最内周トラ
ック117の半径は2.3cmであり、12cm径のC
D−ROMディスクのアンバランス量Aは最大で1gc
m程度である。前述のように従来のディスク駆動装置に
おいては、アンバランス量Aが1gcmのディスク回転
させるときの限界回転周波数はおよそ90Hzである。
したがって、CD−ROMディスク駆動装置の場合のf
2Aの最大許容値hcは、 hc = 902・1 = 8100gcm/sec2 となる。ここで本発明の第2の実施例にディスク駆動装
置においても、例えばアンバランス量Aが1gcmのデ
ィスクを120Hz以上で回転させる場合には、式
(7)より、 8100 ≧ 1202(1−Z) となり、 Z ≧ 0.43 つまり、球体24によるバランス量Zを0.43gcm
以上にすれば、アンバランス量Aが1gcmのCD−R
OMディスクを120Hzで回転させてもサブベース6
の振動量を許容値以下に抑えることができる。CD−R
OMディスク再生用のヘッド3のレンズ104の中心か
らヘッド3の内周側端面103までの距離は一般的に約
0.7cmであり、ヘッド3の内周側端面103と中空
環状部23の外周外壁面102の間のクリアランスは
0.1cmである。また、中空環状部23の外周壁を樹
脂製材料で形成した場合、その厚みを0.1cmとする
と、中空環状部23の外周内壁面25の半径S[cm]
は、 S = 2.3−0.7−0.1−0.1 = 1.4cm となる。なお、ヘッド3が最内周トラック117に位置
したときのヘッド3のレンズ104の中心からスピンド
ルモータ2の軸中心までの距離は2.3cmである。
【0042】第2の実施例において、球体24を比重ρ
が約7.8で半径r[cm]が0.1cmの鋼球を用いた
とすると、前述の式(8)を変形した式(9)より球体
24の最大個数nを求めると n ≦ π/2/sin-1{0.1/(1.4−0.
1)} より n ≦ 20個 となる。球体24の個数を最大の20個にして半径r=
0.1cm、比重ρ=7.8、n=13、S=1.4c
mを式(6)に代入すると、 Z = 0.55gcm となり、球体24の個数nを最大の20個にすると球体
24によるバランス量Zは必要な0.43gcm以上を
満足する。
【0043】さらに式(6)を用いて球体24の個数を
減らしてバランス量を求めると、個数nを12個まで減
らすとバランス量Zは0.44gcmとなる。したがっ
て、半径r[cm]が0.1cmの鋼球を用いて球体24
の個数nを12個以上で20個以下にすれば、アンバラ
ンス量Aが1gcmのディスクを120Hzで回転させ
ても十分な振動抑制効果を有する薄型のディスク駆動装
置が実現できる。以上のように、第2の実施例のディス
ク駆動装置の構成により、装置の厚さを大きくすること
なく、装着されたディスク1のアンバランス量Aが大き
い場合にも、サブベース6の振動を確実に抑制すること
ができる。このため、第2の実施例のディスク駆動装置
は、質量バランスが大きく崩れているディスク1を高速
回転させても、安定して記録または再生が可能となり、
高速回転可能でかつ薄型のディスク駆動装置を実現する
ことができる。
【0044】《第3の実施例》次に、本発明の第3の実
施例のディスク駆動装置について、図面を参照しながら
説明する。図5は本発明の第3の実施例のディスク駆動
装置におけるスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面
図である。なお、前述の第1の実施例及び第2の実施例
のディスク駆動装置における要素と実質的に同一な要素
には同一符号を付して、その説明は省略する。本発明の
第3の実施例のディスク駆動装置おいては、図5に示す
ように、前述の第1の実施例と同様に、スピンドルモー
タ2のロータ80と一体的に回転可能に球体バランサー
22aが形成されている。球体バランサー22aは、ス
ピンドルモータ2のスピンドル軸21と同軸に設けられ
た環状の通路を有する環状軌道部である中空環状部23
と、中空環状部23の通路内に移動可能に収納された複
数の球体24により構成されている。また、図5におい
て、第3の実施例のディスク駆動装置は、ターンテーブ
ル110上のディスク1が位置決め球116によって押
圧されて固定されており、スピンドルモータ2により回
転駆動されるよう構成されている。このディスク駆動装
置において、ディスク1に記録されているデータの読み
とり、またはディスク1に対するデータの書き込みはヘ
ッド(図示なし)により行われている。サブベース6に
はスピンドルモータ2が固定されたモータベース9が弾
性体40を介して取り付けられている。また、ヘッド駆
動用モータ及びヘッド駆動機構等は、サブベース6に取
り付けられている。
【0045】図5に示すように、サブベース6はインシ
ュレータ7を介してメインベース8に取り付けられてお
り、装置外部からサブベース6に伝わる振動や衝撃はイ
ンシュレータ7により減衰されている。図5に示すディ
スク駆動装置の本体はメインベース8に取り付けられた
フレーム(図示せず)を介してコンピュータ装置などの
装置に組み込まれるよう構成されている。第3の実施例
のディスク駆動装置には、モータベース9をサブベース
6に連結するために剛性の低い弾性体40が用いられて
いる。第3の実施例のディスク駆動装置において、弾性
体40の変形によるモータベース9の機械的振動におけ
るディスク1の記録面と平行な方向の1次共振周波数
は、ディスク1の回転周波数より低く設定されている。
具体的には、ディスク1の回転周波数が約100Hzであ
り、またヘッドがヘッド駆動機構により駆動される方向
(アクセス方向)のモータベース9の振動の1次共振周
波数とそれと直交する方向のモータベース9の振動の1
次共振周波数を共に約60Hzに設定している。
【0046】以上のように構成された本発明の第3の実
施例のディスク駆動装置において、アンバランス量Aが
大きいディスク1を100Hzで回転させた場合の動作を
前述の図2と図5を用いて説明する。まず、ディスク1
にはその重心G1に遠心力(アンバランス力と称する)
Fが作用し、その作用方向はディスク1の回転と共に回
転する。このアンバランス力Fにより弾性体40が変形
し、モータベース9とこのモータベース9に搭載された
スピンドルモータ2、球体バランサー22a、及びディ
スク1は、ディスク1の回転周波数で振れ回る。第3の
実施例のディスク駆動装置において、弾性体40の変形
によるモータベース9の共振周波数(約60Hz)はディ
スク1の回転周波数(約100Hz)より低く設定されて
いる。このため、モータベース9の変位方向とアンバラ
ンス力Fの作用方向は常にほぼ逆方向となる。つまりモ
ータベース9はアンバランス力Fとほぼ逆位相で振れ回
る。したがって、図2に示した前述の第1の実施例と同
様にモータベース9上で回転しているディスク1の振れ
回りの中心軸P1は、アンバランス力Fの作用するディ
スク1の重心G1とスピンドルモータの回転中心軸P0
の間に配置される。
【0047】上記のような状態において、ロータ80と
一体的に設けられた中空環状部23は、スピンドルモー
タ2の回転中心軸P0と同軸に位置決めされているた
め、中空環状部23の中心、すなわち外周内壁面25の
中心P2とスピンドルモータ2の回転中心軸P0の位置
は一致している。このため、中空環状部23は振れ回り
の中心軸P1を中心に振れ回り動作を行う。このとき、
中空環状部23に収納された球体24には振れ回りの中
心軸P1と球体24の重心を結ぶ方向の遠心力qが作用
する。また、球体24は、中空環状部23の外周内壁面
25によりその移動が規制されている。このため、球体
24には外周内壁面25からの抗力Nが作用する。この
外周内壁面25からの抗力Nは、外周内壁面25の中心
P2へ向かう方向に作用する。このため、球体24には
遠心力qと抗力Nの合力となる移動力Rが外周内壁面2
5の中心P2を中心として球体24の重心を通る円の接
線方向で、かつ振れ回りの中心軸P1から離れる向きに
作用する。この移動力Rにより、球体24は外周内壁面
25に沿って移動し、振れ回りの中心軸P1を挟んでデ
ィスク1の重心G1とほぼ正反対の位置に向けて集ま
る。
【0048】この結果、集まってきた個々の球体24に
作用する遠心力qのアンバランス力Fと同一方向の分力
をバランス力zkとすると、バランス力zkの合力Zn
によりディスク1の回転によるアンバランス力Fが相殺
され、モータベース9に作用する力は小さくなる。した
がって、アンバランスなディスク1を回転させてもモー
タベース9の振動は抑制され、モータベース9上に搭載
されているディスク1の振動も抑制される。またモータ
ベース9と弾性体40を介して連結されているサブベー
ス6に伝達される振動も小さくなり、サブベース6に搭
載されているヘッド3の振動も抑制される。つまり、前
述の第1の実施例では、インシュレータ7の変形による
サブベース6の共振周波数(約60Hz)をディスク1の
回転周波数(約100Hz)より低く設定することによ
り、中空環状部23がアンバランス力Fとほぼ逆位相で
振れ回ることを実現していたが、本発明の第3に実施例
のディスク駆動装置においては、モータベース9を弾性
体40を介してサブベース6に取り付け、弾性体40の
変形によるモータベース9の共振周波数(約60Hz)は
ディスク1の回転周波数(約100Hz)より低く設定す
ることにより、中空環状部23がアンバランス力Fとほ
ぼ逆位相で振れ回ることを実現した。このように構成す
ることにより、前述の第1の実施例と同様に球体24は
ディスク1の重心G1とほぼ正反対の位置に向けて確実
に集まり、ディスク1のアンバランスが球体24によっ
て確実にキャンセルされる。
【0049】本発明の球体バランサーの振動抑制効果を
高めるために、球体24がディスク1の重心G1とほぼ
正反対の位置に正確に集まるよう、中空環状部23の振
れ回りとアンバランス力Fのそれぞれの作用方向が可能
な限り逆位相に近くなるようにし、さらに中空環状部2
3の中心の振れ回りの軌跡が真円に近い状態をつくるこ
とが望ましい。そこで、本発明の第3の実施例において
は、このような最適な振動状態を実現するために、弾性
体40を新たに設けたものである。また、第3の実施例
は、前述のような振動状態を実現することと装置外部か
らサブベース6に伝わる振動や衝撃を減衰することの両
方をインシュレータ7に兼ねさせた前述の第1の実施例
よりもさらに最適な状態の実現が容易となる。例えば、
モータベース9、及びモータベース9に搭載されたスピ
ンドルモータ2の全体の重心をスピンドルモータ2の回
転中心軸P0上に配置するようにモータベース9の形状
を設定し、また弾性体40を回転中心軸P0から同一半
径上に等角度ピッチで3〜4個配置すれば、振れ回り振
動を行うモータベース9上に搭載された構成部材全体の
重心と弾性体40の支持中心の両方をスピンドルモータ
2の回転中心軸P0上に位置することができる。したが
って、第3の実施例によれば、アンバランス力Fによる
中空環状部23の中心の振れ回り軌跡をほぼ真円にする
ことができる。
【0050】さらに、第3の実施例ディスク駆動装置
は、弾性体40の剛性を中空環状部23の振れ回りとア
ンバランス力Fの作用方向とがほぼ逆位相になるように
望ましい大きさにすることも容易であると共に、弾性体
40の回転中心軸P0方向の剛性とそれに直交する方向
の剛性を最適化することにより振れ回りの振動モードし
か発生しないようにすることも可能である。以上のよう
に、第3の実施例のディスク駆動装置の構成により、球
体バランサー22aの振動抑制効果をより高めるための
最適な振動状態を容易に実現することができるととも
に、装着されたディスク1のアンバランス量が大きい場
合にも、モータベース9及びサブベース6の振動を確実
に抑制することができる。このため、第3の実施例のデ
ィスク駆動装置は、質量バランスが大きく崩れているデ
ィスク1を高速回転させても、安定して記録または再生
が可能となり、高速回転可能なディスク駆動装置を実現
することができる。
【0051】《第4の実施例》次に、本発明の第4の実
施例のディスク駆動装置について、図面を参照しながら
説明する。図6は本発明の第4の実施例のディスク駆動
装置におけるロータ80と一体的に設けられた球体バラ
ンサー22cを示した平面断面図である。なお、前述の
第1の実施例のディスク駆動装置における要素と実質的
に同一な要素には同一符号を付して、その説明は省略す
る。本発明の第4の実施例のディスク駆動装置は、図6
に示すように、前述の第1の実施例と同様に、スピンド
ルモータ2のロータ80と一体的に回転可能に球体バラ
ンサー22cが形成されている。この球体バランサー2
2cは、スピンドルモータ2のスピンドル軸21と同軸
に設けられた環状軌道部である中空環状部23cと、こ
の中空環状部23cの内部に移動可能に収納された複数
の球体24により構成されている。また、本発明の第4
の実施例のディスク駆動装置においては、球体バランサ
ー22cの中空環状部23cの外周内壁面25cが中空
環状部23cの中心軸(図6のP2)に対して傾斜して
いる。上記以外の構成は前述の第1の実施例と同様であ
る。
【0052】上記のように構成された第4の実施例のデ
ィスク駆動装置において、アンバランス量Aが大きいデ
ィスク1を回転させた場合には、図2に示した前述の第
1の実施例と同様に、中空環状部23cは振れ回りの中
心軸P1を中心に振れ回り動作を行う。このとき、中空
環状部23cに収納された球体24には振れ回りの中心
軸P1と球体24の重心を結ぶ方向の遠心力qが作用す
る。また、球体24は、中空環状部23の外周内壁面2
5cによりその移動が規制されているため、球体24に
は外周内壁面25cからの抗力Nが作用する。図6に示
すように、この外周内壁面25cからの抗力Nは、外周
内壁面25cに垂直に作用するため、中空環状部23c
の中心P2へ向かう方向の分力N1と中空環状部23c
の中心軸P2と平行な方向の分力N2を有する。このた
め、図2に示したように、球体24には遠心力qと抗力
Nの分力N1の合力となる移動力Rが外周内壁面25c
の中心P2を中心として球体24の重心を通る円の接線
方向で、かつ振れ回りの中心軸P1から離れる向きに作
用する。この移動力Rにより、球体24は外周内壁面2
5cに沿って移動し、振れ回りの中心軸P1を挟んでデ
ィスク1の重心G1とほぼ正反対の位置に向けて集ま
る。
【0053】この結果、集まってきた個々の球体24に
作用する遠心力qのアンバランス力と同一方向の分力を
バランス力zkとすると、バランス力zkの合力Znに
よりディスク1の回転によるアンバランス力Fが相殺さ
れ、サブベース6に作用する力は小さくなる。したがっ
て、アンバランスなディスク1を回転させた場合に発生
するサブベース6の振動は抑制される。さらに球体24
は抗力Nの分力N2により中空環状部23cの底面に押
圧される。したがって、装置外部から中空環状部23c
の中心軸P2方向の振動や衝撃が加えられても、球体2
4は抗力Nの分力N2により中空環状部23cの底面に
当接した状態を維持する。このため、第4の実施例にお
いては、球体24が中空環状部23cの内部で中空環状
部23cの中心軸P2と平行な方向に遊動すことがな
く、球体24が中空環状部23cの天井面や底面に衝突
して、騒音を発生させるという問題を回避することがで
きる。以上のように、本発明の第4の実施例の構成によ
って、球体バランサー22cによってサブベース6の振
動が抑制できると共に、球体バランサー22c自身から
発生する好ましくない騒音の発生を防ぐことができる。
【0054】《第5の実施例》次に、本発明の第5の実
施例のディスク駆動装置について、図面を参照しながら
説明する。図7は本発明の第5の実施例のディスク駆動
装置におけるロータ80と一体的に設けられた中空環状
部23dを有する球体バランサー22dを示した平面断
面図である。なお、前述の第1の実施例のディスク駆動
装置における要素と実質的に同一な要素には同一符号を
付して、その説明は省略する。本発明の第5の実施例の
ディスク駆動装置は、前述の第4の実施例と同様に、バ
ランサー自体から発生する騒音の大きさを低減するもの
である。図7に示すように、球体バランサー22dはス
ピンドルモータ2のロータ80と一体的に回転可能に形
成されている。この球体バランサー22dは、スピンド
ルモータ2のスピンドル軸21と同軸に設けられた環状
軌道部である中空環状部23dと、中空環状部23dの
内部に移動可能に収納された複数の球体24により構成
されている。
【0055】図7に示すように、本発明の第5の実施例
のディスク駆動装置は、球体バランサー22dの外周内
壁の断面がくさび形状に形成されている。上記以外の構
成は前述の第1の実施例と同様である。上記のように構
成された第5の実施例のディスク駆動装置において、ア
ンバランス量Aが大きいディスク1を回転させた場合に
は、図2に示した前述の第1の実施例と同様に、中空環
状部23dは振れ回りの中心軸P1を中心に振れ回り動
作を行う。このとき、中空環状部23dに収納された球
体24には振れ回りの中心軸P1と球体24の重心を結
ぶ方向の遠心力qが作用する。この状態において、第5
の実施例のディスク駆動装置は、中空環状部23dのく
さび形状の外周内壁面25d、25eが、図7に示すよ
うに、中空環状部23dの中心軸P2に垂直で外周内壁
面25d、25eの中心を含む面に対して対称に形成さ
れている。このため、球体24は外周内壁面25d、2
5eの中心に確実に配置され、球体24には外周内壁面
25d、25eからの抗力N3、N4の合力N5が作用
する。外周内壁面25d、25eが中空環状部23dの
中心軸P2に垂直な面に対して対称に形成されているた
め、抗力N5の作用方向は、中空環状部23dの中心P
2へ向かう方向となる。このため、球体24には遠心力
qと抗力N5の合力となる移動力Rが中空環状部23d
の中心P2を中心として球体24の重心を通る円の接線
方向で、かつ振れ回りの中心軸P1から離れる向きに作
用する。この移動力Rにより、球体24は外周内壁面2
5d、25eに沿って移動し、振れ回りの中心軸P1を
挟んでディスク1の重心G1とほぼ正反対の位置に向け
て集まる。
【0056】この結果、集まってきた個々の球体24に
作用する遠心力qのアンバランス力と同一方向の分力を
バランス力zkとすると、バランス力zkの合力Znに
よりディスク1の回転によるアンバランス力Fが相殺さ
れ、サブベース6に作用する力は小さくなる。したがっ
て、アンバランスなディスク1を回転させた場合に発生
するサブベース6の振動は抑制される。また球体24は
外周内壁面25d、25eからの抗力N3、N4の中空
環状部23dの中心軸P2の方向の両者の分力により外
周内壁面25d、25eの中心に保持されている。した
がって、装置外部から中空環状部23dの中心軸P2と
平行な方向の振動や衝撃が加えられても、球体24が中
空環状部23dの内部で中空環状部23dの中心軸P2
と平行な方向に動き回ることはなくなる。したがって、
第5の実施例のディスク駆動装置は、球体24が中空環
状部23dの天井面や底面に衝突して、騒音が発生する
という問題を回避することができる。以上のように、本
発明の第5の実施例の構成によって、球体バランサー2
2dによってサブベース6の振動が抑制できると共に、
球体バランサー22d自身から発生する好ましくない騒
音の発生を防ぐことができる。
【0057】《第6の実施例》次に、本発明の第6の実
施例のディスク駆動装置について、図面を参照しながら
説明する。図8は本発明の第6の実施例のディスク駆動
装置におけるロータ80と一体的に設けられた中空環状
部23eを有する球体バランサー22eを示した平面断
面図である。なお、前述の第1の実施例のディスク駆動
装置における要素と実質的に同一な要素には同一符号を
付して、その説明は省略する。本発明の第6の実施例の
ディスク駆動装置は、前述の第4、5の実施例と同様
に、バランサー自体から発生する騒音を低減するもので
ある。図8に示すように、スピンドルモータ2のロータ
80と一体的に回転可能に球体バランサー22eが形成
されている。この球体バランサー22eは、スピンドル
モータ2のスピンドル軸21と同軸に設けられた環状の
通路を有する環状軌道部である中空環状部23eと、中
空環状部23eの内部に移動可能に収納された複数の球
体24により構成されている。本発明の第6の実施例の
ディスク駆動装置においては、中空環状部23eの外周
内壁面25fの断面形状が曲面形状(凹面形状)となっ
ている。上記以外の構成は前述の第1の実施例と同様で
ある。
【0058】上記のように構成された第6の実施例のデ
ィスク駆動装置において、アンバランス量Aが大きいデ
ィスク1を回転させた場合には、図2に示した前述の第
1の実施例と同様に、中空環状部23eは振れ回りの中
心軸P1を中心に振れ回り動作を行う。このとき、中空
環状部23eに収納された球体24には振れ回りの中心
軸P1と球体24の重心を結ぶ方向の遠心力qが作用す
る。ここで中空環状部23eの外周内壁面25fは、図
8に示すように中空環状部23eの中心軸P2を含む平
面での断面が凹面形状となっており、この凹面形状の曲
率が球体24の外面の曲率より小さく設定されている。
したがって、球体24は遠心力qと外周内壁面25fか
らの抗力によって中空環状部23eの中心軸P2と平行
な外周内壁面25fに対する接線の接点の位置に保持さ
れる。このとき、中空環状部23eからの球体24に作
用する抗力Nは、中空環状部23eの中心軸P2に垂直
で中空環状部23eの中心軸P2へ向かう方向に発生す
る。このため、球体24には遠心力qと抗力Nの合力と
なる移動力Rが中空環状部23eの中心P2を中心とし
て球体24の重心を通る円の接線方向で、かつ振れ回り
の中心軸P1から離れる向きに作用する。この移動力R
により、球体24は外周内壁面25fの円周方向に沿っ
て移動し、振れ回りの中心軸P1を挟んでディスク1の
重心G1とほぼ正反対の位置に向けて集まる。
【0059】この結果、集まってきた個々の球体24に
作用する遠心力qのアンバランス力と同一方向の分力を
バランス力zkとすると、バランス力zkの合力Znに
よりディスク1の回転によるアンバランス力Fが相殺さ
れ、サブベース6に作用する力は小さくなる。したがっ
て、アンバランスなディスク1を回転させた場合に発生
するサブベース6の振動は確実に抑制される。以上のよ
うに、第6の実施例のディスク駆動装置において、球体
24の中空環状部23eの中心軸P2方向の位置は、球
体24に作用する遠心力qと外周内壁面25fからの抗
力によって中空環状部23eの中心軸P2と平行な外周
内壁面25fに対する接線の接点の位置に保持される。
したがって、装置外部から中空環状部23eの中心軸P
2と平行な方向の振動や衝撃が加えられても、球体24
が中空環状部23eの内部で中空環状部23eの中心軸
P2と平行な方向に動き回ることはなくなる。したがっ
て、第6の実施例のディスク駆動装置によれば、球体2
4が中空環状部23eの天面や底面に衝突して、騒音が
発生するという問題を回避することができる。
【0060】また、球体24は外周内壁面25fのみと
点接触するために外周内壁面25fの円周方向に沿って
移動しやすくなり、球体24がディスク1の重心G1と
正反対の位置に確実に位置させることが可能となる。以
上のように、本発明の第6の実施例の構成によって、球
体バランサー22eによってサブベース6の振動をより
確実に抑制できると共に、球体バランサー22e自身か
ら発生する好ましくない騒音の発生を防ぐことができ
る。なお、本発明に係る第1の実施例から第6の実施例
においては、ディスク1にアンバランスが存在する場合
の動作と効果を示したが、ターンテーブル110、スピ
ンドルモータ2のロータ80などのスピンドルモータ2
によって回転駆動されるいずれかの部材において、アン
バランスなものが存在する場合にも、本発明によれば、
そのアンバランスに起因する振動の抑制という効果が得
られる。
【0061】以上ように、本発明のディスク駆動装置
は、ディスク等の質量アンバランスによる振動を抑制す
るものであり、ディスクを回転させた状態で、ディスク
上にデータを記録もしくはディスク上に記録されたデー
タを再生する、あらゆるディスク駆動装置に適用でき
る。例えば、CDやCD−ROMなどの再生専用の光デ
ィスク駆動装置や、より高精度な光学ヘッドのディスク
上のトラックとの相対距離制御(トラッキング制御)を
必要とする記録可能な装置に本発明の技術的思想を適用
することにより、より信頼性の高い装置が実現できると
いう絶大な効果を奏する。さらに、本発明は、光学ヘッ
ドを用いた非接触な記録再生を行う装置のみならず、接
触式の磁気ヘッド、または浮上型の磁気ヘッドを用いて
ディスクに記録再生する装置においてもディスクのアン
バランスによる好ましくない振動を抑制する効果を奏す
る。なお、本発明のディスク駆動装置において、環状軌
道部として密閉された環状の空間を有する中空環状部に
ついて説明したが、本発明はこのような構成に限定され
るものではなく、球体が転動可能な環状の軌道を有する
もの、例えば線材により環状軌道を構成したもの等であ
れば本発明の効果を奏する。
【0062】
【発明の効果】以上のように、本発明のディスク駆動装
置によれば、バランス部材を収納したバランサーをディ
スクと一体的に回転可能に設けることにより、ディスク
のアンバランスによるサブベースの振動を確実に抑制す
ることができ、安定した記録または再生が可能となる。
また、本発明のディスク駆動装置によれば、アンバラン
スなディスクの高速回転が可能となり、データ転送速度
の向上を図ることができる。さらに、本発明のディスク
駆動装置によれば、低騒音で、かつ強い耐振動・耐衝撃
特性を有するディスク駆動装置を実現することができ
る。
【0063】本発明のディスク駆動装置によれば、ディ
スクの回転周波数が100Hzを越える場合であっても
ディスクのアンバランスによる振動量を十分抑制したデ
ィスク駆動装置を実現できる。本発明のディスク駆動装
置によれば、アンバランス量が1gcm以上であっても
100Hz以上の高速回転が可能である。本発明のディ
スク駆動装置によれば、環状軌道部に収納するバランス
部材である球体の個数を必要以上に増やすことなく装着
されたディスクのアンバランスによる振動を確実に抑制
することができる。本発明のディスク駆動装置によれ
ば、装着されたアンバランスなディスクを高速回転させ
ても振動を十分抑制することができ、高速転送可能な薄
型のディスク駆動装置が実現できる。本発明のディスク
駆動装置によれば、装着されたディスクのアンバランス
量が非常に大きい場合でも高い振動抑制効果を有すると
ともに好ましくない騒音を低減できるディスク駆動装置
を実現できる。
【0064】本発明のディスク駆動装置用バランサーに
よれば、アンバランス量が1gcm以上であっても10
0Hz以上の高速回転が可能なディスク駆動装置が実現
できる。本発明のディスク駆動装置用バランサーによれ
ば、環状軌道部に収納するバランス部材である球体の個
数を必要以上に増やすことなく装着されたディスクのア
ンバランスによる振動を確実に抑制することができる。
本発明のディスク駆動装置用バランサーはバランサー自
身からの騒音発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるディスク駆動装
置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図であ
る。
【図2】図1の第1の実施例におけるディスク駆動装置
のロータ80と一体に設けた球体バランサー22aのみ
を示す平面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例の効果を示すためのサブ
ベース6の振動加速度の実測値を示したグラフである。
【図4】本発明の第2の実施例におけるディスク駆動装
置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図であ
る。
【図5】本発明の第3の実施例におけるディスク駆動装
置のスピンドルモータ2の近傍を示す側面断面図であ
る。
【図6】本発明の第4の実施例におけるディスク駆動装
置のロータ80と一体的に設けられた球体バランサー2
2cの近傍を示す断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例におけるディスク駆動装
置のロータ80と一体的に設けられた球体バランサー2
2dの近傍を示す断面図である。
【図8】本発明の第6の実施例におけるディスク駆動装
置のロータ80と一体的に設けられた球体バランサー2
2eの近傍を示す断面図である。
【図9】従来のディスク駆動装置を示す斜視図である。
【図10】従来のディスク駆動装置のスピンドルモータ
2の近傍を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク 2 スピンドルモータ 6 サブベース 7 インシュレータ 8 メインベース 21 スピンドル軸 22a 球体バランサー 23 中空環状部 24 球体 80 ロータ 110 ターンテーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福山 三千雄 香川県高松市古新町8番地の1 松下寿電 子工業株式会社内 (72)発明者 浦山 徳昭 香川県高松市古新町8番地の1 松下寿電 子工業株式会社内 (72)発明者 菊川 正明 香川県高松市古新町8番地の1 松下寿電 子工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装着されたディスクと一体的に回転可能
    に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有するバラ
    ンサーを具備し、 前記球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁
    面の半径をS[cm]、前記球体の個数をn、及び前記球
    体の比重をρとしたとき、バランス量Z[gcm]が Z = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin
    -1{r/(S−r)}] であり、前記ディスクの回転周波数をf[Hz]、前記デ
    ィスクの質量アンバランス量をA[gcm]、定数をhと
    したとき、 h ≧ f2・(A−Z) の関係を満足するバランサーを具備することを特徴とす
    るディスク駆動装置。
  2. 【請求項2】 装着されたディスクと一体的に回転可能
    に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有するバラ
    ンサーを具備し、 前記球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁
    面の半径をS[cm]、及び前記球体の個数をnとしたと
    き、 r/(S−r) ≦ sin{π/(2n)} の関係を満足するバランサーを具備することを特徴とす
    るディスク駆動装置。
  3. 【請求項3】 装着されたディスクに対して記録または
    再生するヘッドと、 前記ディスクと一体的に回転可能に設けられ、バランス
    部材が収納された環状軌道部を有するバランサーと、を
    具備し、 前記バランサーが前記ディスクの記録面を基準面とし
    て、当該基準面に対して前記ヘッドと同じ側に配置され
    たことを特徴とするディスク駆動装置。
  4. 【請求項4】 装着されたディスクに対して記録または
    再生するヘッドと、 前記ディスクと一体的に回転可能に設けられ、バランス
    部材が収納された環状軌道部を有するバランサーと、を
    具備し、 前記環状軌道部の外周外壁面から前記環状軌道部の中心
    軸までの距離は、前記ヘッドが最内周トラックに位置す
    るときのヘッドの内周側端面から前記環状軌道部の中心
    軸までの距離より小さいことを特徴とするディスク駆動
    装置。
  5. 【請求項5】 ディスクを回転駆動するスピンドルモー
    タが固定されたモータベースと、 前記モータベースが弾性体を介して取り付けられ、前記
    ディスクに対して記録または再生するヘッドが前記ディ
    スクの半径方向に移動可能に設けられたサブベースと、 前記ディスクと一体的に回転可能に設けられ、バランス
    部材が収納された環状軌道部を有するバランサーと、を
    具備することを特徴とするディスク駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体の変形による前記モータベー
    スの振れ回り振動の1次共振周波数より高い周波数で前
    記ディスクを回転駆動することを特徴とする請求項5記
    載のディスク駆動装置。
  7. 【請求項7】 装着されたディスクと一体的に回転可能
    に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記
    環状軌道部の外周内壁面が前記環状軌道部の中心軸に対
    して傾斜しているバランサーを具備することを特徴とす
    るディスク駆動装置。
  8. 【請求項8】 装着されたディスクと一体的に回転可能
    に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記
    環状軌道部の外周内壁の断面形状がくさび形状であるバ
    ランサーを具備することを特徴とするディスク駆動装
    置。
  9. 【請求項9】 装着されたディスクと一体的に回転可能
    に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、前記
    環状軌道部の外周内壁の断面形状が曲面形状であるバラ
    ンサーを具備することを特徴とするディスク駆動装置。
  10. 【請求項10】 装着されたディスクと一体的に回転可
    能に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、 前記球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁
    面の半径をS[cm]、及び前記球体の個数をnとしたと
    き、 r/(S−r) ≦ sin{π/(2n)} の関係を満足することを特徴とするディスク駆動装置用
    バランサー。
  11. 【請求項11】 装着されたディスクと一体的に回転可
    能に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、 前記環状軌道部の外周内壁面が前記環状軌道部の中心軸
    に対して傾斜していることを特徴とするディスク駆動装
    置用バランサー。
  12. 【請求項12】 装着されたディスクと一体的に回転可
    能に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、 前記環状軌道部の外周内壁の断面形状がくさび形状であ
    ることを特徴とするディスク駆動装置用バランサー。
  13. 【請求項13】 装着されたディスクと一体的に回転可
    能に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、 前記環状軌道部の外周内壁の断面形状が曲面形状である
    ことを特徴とするディスク駆動装置用バランサー。
  14. 【請求項14】 装着されたディスクと一体的に回転可
    能に設けられ、球体が収納された環状軌道部を有し、 前記球体の半径をr[cm]、前記環状軌道部の外周内壁
    面の半径をS[cm]、前記球体の個数をn、及び前記球
    体の比重をρとしたとき、バランス量Z[gcm]が Z = 4/3πr2ρ(S−r)2sin[nsin
    -1{r/(S−r)}] であり、前記ディスクの回転周波数をf[Hz]、前記デ
    ィスクの質量アンバランス量をA[gcm]、定数をhと
    したとき、 h ≧ f2・(A−Z) の関係を満足することを特徴とするディスク駆動装置用
    バランサー。
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