JPH1195056A - 分散補償光ファイバ - Google Patents

分散補償光ファイバ

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JPH1195056A
JPH1195056A JP9252496A JP25249697A JPH1195056A JP H1195056 A JPH1195056 A JP H1195056A JP 9252496 A JP9252496 A JP 9252496A JP 25249697 A JP25249697 A JP 25249697A JP H1195056 A JPH1195056 A JP H1195056A
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dispersion
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compensating optical
fluorine
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朗 和田
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邦治 姫野
Ryozo Yamauchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散スロープと伝送損失が小さい分散補償光
ファイバを提供する。 【解決手段】 中心コア部21aと、この中心コア部よ
りも低屈折率の中間部21bと、この中間部21bより
も高屈折率で、かつ前記中心コア部21aよりも低屈折
率のクラッド22とからなり、前記中間部21bの外径
bが前記中心コア部21aの外径aの2.5〜3.5倍
であり、前記クラッド22と前記中間部21bとの比屈
折率差Δ−が、このクラッド22の屈折率をゼロとした
ときに−0.08〜−0.2%であり、波長1.55μ
m帯において、実質的にシングルモード伝搬となり、波
長分散が−80ps/nm/km以下であり、かつ分散
スロープが+0.08ps/nm2/km以下であり、
かつ曲げ損失が1.0dB/m以下であることを特徴と
する分散補償光ファイバを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分散補償光ファイバ
に関し、特に分散スロープが小さく、低損失の分散補償
光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】近年光増幅技術の進歩に伴い、エルビウ
ム添加光ファイバ増幅器を光通信システムの前段、後段
あるいは中途に挿入して用いることによって、波長1.
55μm帯において、伝送光の強度を増大させてよりい
っそうの長距離伝送を行うことが検討されている。例え
ば、超長距離無再生中継、光加入者多分配網などの光増
幅器を用いた光通信システムが実用化にむけて盛んに検
討されている。これらの伝送線路としては、波長1.5
5μm帯において波長分散が実質的にゼロとなる特性を
有する分散シフト光ファイバが好適である。しかしなが
ら波長1.55μm帯における分散が小さいと、特に光
ファイバ内の伝送光のエネルギー密度が大きい場合には
非線形効果が発生し、伝送特性が劣化するなどの不都合
が生じることがある。
【0003】このため非線形効果を抑制する方法とし
て、通常の波長1.3μmにおいて波長分散がほとんど
ゼロであるシングルモード光ファイバ(以下1.3μm
SMFと記す)と分散補償光ファイバとを組み合わせて
波長1.55μm帯で伝送する方法が提案されている。
【0004】例えば1.3μmSMFの波長分散は、
1.55μmにおいて概略+17ps/nm/km(正
の分散値)程度なので、これを用いて波長1.55μm
帯の光通信を行うと大きな波長分散を生じることにな
る。これに対して分散補償光ファイバとは、波長1.5
5μm帯で絶対値が比較的大きい負の波長分散を有し、
比較的短い使用長さで、例えば数km以上の通常の1.
3μmSMFで生じた波長分散を打消すことができるも
のである。
【0005】そして分散補償光ファイバを通常の1.3
μmSMFを用いた光通信システムに挿入して用いれ
ば、波長1.55μm帯で光通信を行っても光通信シス
テム全体における波長分散量をほとんどゼロにすること
が可能である。よって、波長1.55μm帯の光通信シ
ステムにおいて、波長分散による波長歪みを抑制するこ
とができる。このため分散補償光ファイバとしては、低
損失で、波長1.55μm帯において比較的大きな負の
波長分散をもつ必要がある。
【0006】分散補償光ファイバとしては、単峰型の屈
折率プロファイル(以下単峰型プロファイルと記す)を
有する光ファイバが提案されている。図7は単峰型プロ
ファイルの一例を示すものであり、中心にコア11が位
置し、その外周にこのコア11よりも低屈折率のクラッ
ド12が設けられて構成されている。前記コア11は、
屈折率を上昇させる作用を有するドーパントとしてゲル
マニウムが添加(ドープ)された石英ガラスからなるも
のである。ゲルマニウムは酸化ゲルマニウム(Ge
2)として添加される。クラッド12は純石英ガラス
からなるものである。Δはコア11とクラッド12との
比屈折率差であって、クラッド12の屈折率を基準(ゼ
ロ)として示す。
【0007】このような単峰型プロファイルを有する分
散補償光ファイバは、Δが比較的大きく、負の波長分散
を有し、1.3μmSMFの波長分散を補償することが
できるように設計されているが、分散スロープが大きい
という問題がある。分散補償光ファイバの分散スロープ
が大きい場合、光通信システム全体の分散スロープが大
きくなり、伝送するパルス光の波長によって波長分散が
ばらつくので、波長多重伝送(WDM伝送)のように波
長の異なる複数のパルス光を伝送する用途に使用する場
合に不都合である。このため、できるだけ分散スロープ
が小さい分散補償光ファイバが求められている。一方、
1.3μmSMFの波長1.55μm帯における分散ス
ロープは+0.07ps/nm2/km(正の値)程度
である。したがって、さらに好ましくは分散補償光ファ
イバの分散スロープが負の値であると、1.3μmSM
Fの分散スロープを補償することができる。
【0008】このように、単峰型プロファイルを有する
ものより分散スロープを小さくすることができる分散補
償光ファイバが求められている。これを解決するものと
して近年開発され、検討が進められているのが、図1に
示すW型屈折率プロファイル(以下、W型プロファイル
とよぶ)を有する分散補償光ファイバである。このW型
プロファイルは、中心に位置する中心コア部21aと、
その外周に設けられ、この中心コア部21aよりも低屈
折率の中間部21bと、この中間部21bの外周に設け
られ、この中間部21bよりも高屈折率で、かつ前記中
心コア部21aよりも低屈折率のクラッド22からなる
ものである。前記中心コア部21aはその中央にむかっ
て屈折率が高くなっている釣り鐘状の屈折率分布形状を
有している。前記中間部21bとクラッド22はともに
リング状となっている。
【0009】一般に中心コア部21aは、ドーパントと
して屈折率を上昇させる作用を有するゲルマニウムが添
加された石英ガラスからなり、中間部21bは、ドーパ
ントとして屈折率を低下させる作用を有するフッ素が添
加された石英ガラスからなり、クラッド22は純石英ガ
ラスからなるものである。またaは中心コア部21aの
外径、bは中間部21bの外径、Δ−はクラッド22と
中間部21bとの比屈折率差、Δ+はクラッド22と中
心コア部21aとの比屈折率差を示す。Δ−、Δ+はク
ラッド22の屈折率を基準(ゼロ)として示し、Δ−は
負の値をとり、Δ+は正の値をとる。
【0010】このW型プロファイルを有する分散補償光
ファイバは、分散スロープを小さくすることができる
が、中間部21bに添加されるフッ素の影響で、伝送損
失が増加するという問題がある。図2はフッ素の添加に
よるΔ−の変化と伝送損失との関係を示すグラフであ
る。このグラフより、Δ−が−(マイナス)0.2%よ
りも小さくなると伝送損失が著しく大きくなることがわ
かる。従来のW型プロファイルにおいては、分散スロー
プを小さくするためにΔ−は−0.3〜−0.45%程
度に設計されているので、伝送損失が大きくなってしま
うのである。
【0011】ところで、このW型プロファイルを有する
分散補償光ファイバの製造においては、本出願人が提案
した特開平7−157328号公報に記載されているV
AD法を利用して、プリフォーム(ファイバ母材)の中
心コア部21aと中間部21bとなる部分を一連の工程
で製造する方法を採用すると好適であると考えられる。
【0012】しかしながら従来のW型プロファイルを有
する分散補償光ファイバにおいては、フッ素の添加量が
多量であるためにこの方法を適用できないのが現状であ
る。ところで、ゲルマニウム、フッ素などのドーパント
が添加された石英ガラスの融点は純石英ガラスの融点よ
りも低くなることが知られている。この方法は、この融
点の差を利用してプリフォームを製造するものであっ
て、具体的には以下のような方法を想定することができ
る。以下プリフォームにおいて、中心コア部21aとな
る部分を中心コア部母材、中間部21bとなる部分を中
間部母材、クラッド22となる部分をクラッド母材とい
うことがある。
【0013】具体的にはVAD法によって、中心にゲル
マニウム添加石英ガラスの微粒子を積層させ、この外周
に純石英ガラスの微粒子を積層させた円柱状の多孔質体
を形成する。この多孔質体を、例えば焼却炉中で前記ゲ
ルマニウム添加ガラスの融点よりも高く、かつ純石英ガ
ラスの融点よりも低い温度で加熱すると、中心のゲルマ
ニウム添加ガラス微粒子のみのガラス化を進行させるこ
とができる。
【0014】ついで、これをフッ素含有ガス雰囲気中で
純石英ガラスの融点よりも高い温度で加熱すると、外周
部の純石英ガラス微粒子が透明ガラス化されるととも
に、この部分に選択的にフッ素が添加された透明ガラス
棒が形成される。このとき中心のゲルマニウム添加石英
ガラスは、先の工程でガラス化され、そのかさ密度が上
昇しているので、外周部の純石英ガラス微粒子にのみフ
ッ素を選択的に添加することができるのである。さらに
この透明ガラス棒の外周上に、VAD法により純石英ガ
ラス微粒子を積層させ、純石英ガラスの融点以上に加熱
し、透明ガラス化してクラッド22となる部分を構成
し、プリフォームとする。最後にこのプリフォームを線
引きして外径約125μmの光ファイバとする。
【0015】この方法は、一連の工程で、異なるドーパ
ントが添加されている中心コア部母材と中間部母材とを
形成することができるので効率がよい。しかしながら従
来のW型プロファイルにおいては、中間部21bに添加
されるフッ素は通常1.2重量%以上であり、多量であ
るために、このフッ素の影響によって中心コア母材の屈
折率が低下するため、この方法を適用することは困難で
ある。例えばこのフッ素の影響を見越して、ゲルマニウ
ムの添加量を多くする方法も考えられるが、コストの上
昇が問題となる。また、材料組成と製造条件を試行錯誤
で求める予備実験が必要となる。
【0016】このため、W型プロファイルを有する分散
補償光ファイバは、中心コア部21aとなる中心コア部
母材をVAD法によって作製した後に、中間部21bと
なるフッ素添加石英ガラスを外づけする方法によって製
造されている。しかしながらこの方法によると、中止コ
ア部母材の外周表面に、多量のゲルマニウムの添加に起
因する凹凸が形成されるため、この表面を外削によって
滑らかにする操作が必要となる。すると、この外削によ
って中心コア部母材に偏心を生じ、偏波分散が大きくな
るという新たな問題が発生する。また製造操作が複雑で
あり、さらには製造途中で中心コア部母材の表面が汚染
される可能性がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、1.3μmSMFの波長分散を補
償することができるとともに、分散スロープが小さく、
かつ伝送損失が小さい分散補償光ファイバを提供するこ
とを目的とする。さらにはできるだけ効率よく製造で
き、偏波分散が小さい分散補償光ファイバを提供するこ
とを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明においては、中心コア部と、この中心コア部
の外周に設けられ、この中心コア部よりも低屈折率の中
間部と、この中間部の外周に設けられ、この中間部より
も高屈折率で、かつ前記中心コア部よりも低屈折率のク
ラッドとからなり、前記中間部の外径が前記中心コア部
の外径の2.5〜3.5倍であり、前記クラッドと前記
中間部との比屈折率差が、このクラッドの屈折率をゼロ
としたときに−0.08〜−0.2%であり、波長1.
55μm帯において、実質的にシングルモード伝搬とな
り、波長分散が−80ps/nm/km以下であり、か
つ分散スロープが+0.08ps/nm2/km以下で
あり、かつ曲げ損失が1.0dB/m以下であることを
特徴とする分散補償光ファイバを提案する。この分散補
償光ファイバにおいては、上述の中間部の外径と中心コ
ア部の外径の比率と、クラッドと中間部との比屈折率差
の数値範囲から適切な値を選択して設計することによっ
て、単峰型プロファイルを有する分散補償光ファイバよ
りも分散スロープを小さくすることができると同時に、
従来のW型プロファイルを有する分散補償光ファイバよ
りも伝送損失が小さい分散補償光ファイバを提供するこ
とができる。具体的には波長1.55μm帯における伝
送損失が0.39dB/km以下の分散補償光ファイバ
が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明においては、図2に示すフッ素の添加によるΔ−の
変化と伝送損失との関係から、図1に示すW型プロファ
イルにおいて、Δ−が−0.2%以上の範囲であって
も、分散スロープが小さい分散補償光ファイバを設計す
ることができるかどうか検討した。図2に示すグラフか
ら、Δ−が−0.2%以上であれば、フッ素の添加量が
ゼロの場合、すなわち図7に示す単峰型プロファイルを
有するものと同程度の伝送損失となることが予測され
る。またこの場合、プリフォームの製造時にフッ素を添
加するにおいて、例えば焼却炉における雰囲気ガス中の
フッ素ガス濃度は1vol%以下となる。従来のW型プロ
ファイルを有するものにおいて、例えばΔ−が−0.3
%の場合、前記フッ素ガス濃度は約6vol量%なので、
大幅なコストダウンが見込まれる。
【0020】このとき、実現すべき分散補償光ファイバ
の特性の目標値は、波長1.55μm帯において、実質
的にシングルモード伝搬となり、波長分散が−80ps
/nm/km以下であり、かつ分散スロープが+0.0
8ps/nm2/km以下であり、かつ曲げ損失が1.
0dB/m以下であることとした。
【0021】本発明において波長1.55μm帯とは、
波長1530nmから1580nmの波長領域を指すも
のである。波長1.55μm帯において、波長分散が−
80ps/nm/kmよりも大きく、ゼロに近い場合に
は、分散補償光ファイバの使用長さが長くなるなどの不
都合がある。また、波長1.55μm帯において分散ス
ロープが+0.08ps/nm2/km以下であること
によって、光通信システム全体の分散スロープを小さく
することができる。
【0022】曲げ損失は波長1.55μmで曲げ直径
(2R)が20mmの条件の値をいうものとする。分散
補償光ファイバは、小さなコイルに卷かれた状態で伝送
路中に挿入されることが多く、曲げ損失が1.0dB/
mをこえると損失が大きくなるため好ましくない。
【0023】さらに分散補償光ファイバは、通常1.3
μmSMFを補償するものなので、波長1.55μm帯
の実際の使用状態において常にシングルモード伝搬を行
う必要がある。このためにカットオフ波長は、実際の使
用状態において実質的にシングルモード伝搬を保証する
ものでなければならない。カットオフ波長はCCITT
の2m法、もしくは実際の使用状態において測定された
値をいうものとする。
【0024】上述の波長分散、分散スロープ、曲げ損失
の目標値を満す分散補償光ファイバは、光通信システム
などにおいて補償対象となる1.3μmSMFと組み合
わせたときに、その波長分散を補償することができ、曲
げ損失が小さく、光通信システム全体の分散スロープを
小さくすることができる分散補償光ファイバとなる。
【0025】また、図1に示すW型プロファイルにおい
て、中心コア部21aがゲルマニウムが添加された石英
ガラスからなり、中間部21bがフッ素が添加された石
英ガラスからなり、クラッド22が純石英ガラスからな
るものを前提として検討した。
【0026】詳細なデータについては後述するが、本発
明者らはb/aを2.5〜3.5、Δ−を−0.08〜
−0.2%のそれぞれの範囲から適切に組み合わせて選
択することによって、単峰型プロファイルを有する分散
補償光ファイバよりも分散スロープを小さくすることが
できると同時に、従来のW型プロファイルを有する分散
補償光ファイバよりも伝送損失が小さい分散補償光ファ
イバを提供することができることを見い出した。具体的
には波長1.55μm帯において、伝送損失が0.39
dB/km以下の分散補償光ファイバが得られる。
【0027】b/aが2.0未満であると、単峰型プロ
ファイルとの差が小さいため、W型プロファイルとした
特性が得られず、分散スロープを小さくすることができ
ない。b/aが3.5をこえると波長分散が増加する傾
向があるので、好ましい特性を得ることが難しい。
【0028】また、aは通常2.3〜3.0μmとされ
る。2.3μm未満であると曲げ損失が大きくなり、損
失が大きくなるため好ましくなく、3.0μmをこえる
と波長分散が増加する傾向があるので、好ましい特性が
得られないことがある。bはaとb/aの値を決定すれ
ば自ずと定まる。Δ+は+2.0%〜+2.8%とされ
る。+2.0%未満であると単位長さあたりの波長分散
をマイナス側に大きくすることができないので、好まし
い特性を得ることができず、+2.8%をこえると現実
的には製造が困難となる。
【0029】図3〜6はΔ−の値ごとに、W型プロファ
イルを有する分散補償光ファイバの中心コア部21aの
外径aと、波長分散、分散スロープ、曲げ損失との関係
のシュミレーション結果を示すものである。各グラフに
はb/aの値毎にまとめられた曲線がそれぞれ示されて
いる。また、波長分散、分散スロープ、曲げ損失の目標
値の上限値がそれぞれ破線で示されている。さらに各グ
ラフには比較のために単峰型プロファイルを有する分散
補償光ファイバの特性が示されている。このときΔ、Δ
+は共通して+2.55%である。また図8は、Δを変
化させた単峰型プロファイルのシュミレーション結果を
示すグラフである。
【0030】図8より、単峰型プロファイルにおいて
は、本発明の分散補償光ファイバの特性値を満足する範
囲が存在しないことがわかる。Δの値は上限が+2.8
%とされているが、これをこえると現実的には製造が困
難となる。
【0031】以下図3〜図6に示すW型プロファイルを
有する分散補償光ファイバの特性について検討する。図
3はΔ−が−0.2%の場合の結果を示すものである。
図4はΔ−が−0.1%の場合の結果を示すものであ
る。図5はΔ−が−0.08%の場合の結果を示すもの
である。図6はΔ−が−0.07%の場合の結果を示す
ものである。これら図3〜図6のグラフにおいて、コア
径と曲げ損失との関係を示すグラフに示されているb/
a=2.0,…,4.0の各曲線は、近接しているため
に重なって各々の判別が難しいものもあるが、b/aの
値が大きいほど曲げ損失が大きい値をとる傾向がある。
【0032】図3〜図5においては、一部上述の特性の
目標値を満足する範囲が存在する。図6においては、本
発明の特性の目標値を全て満足するものはない。図3〜
図5からわかるように、b/aとΔ−の値が上述の範囲
内であっても、本発明の分散補償光ファイバの波長分
散、分散スロープ、曲げ損失の目標値を満足するとは限
らない。すなわち本発明の特性の目標値を満足するため
には、上述のb/aとΔ−の範囲からランダムに数値を
選択すればよいわけではなく、a、b、Δ−の適切な組
み合わせを、図3〜図5に示すグラフから求めて設定す
る必要がある。
【0033】したがって、本発明の分散補償光ファイバ
は、b/aとΔ−の数値範囲から特定することが困難で
ある。このため本発明においては、前記b/aとΔ−の
数値範囲とともに、波長分散、分散スロープ、曲げ損失
の値を限定することによって発明を特定するものであ
る。このような特性は、従来の単峰型プロファイルある
いはW型プロファイルを有する分散補償光ファイバにお
いては取り得ないものである。
【0034】ところで本発明の分散補償光ファイバは、
特開平7−157328号公報に記載されている方法を
利用し、VAD法によって製造することができる。
【0035】具体的には、VAD法によって、中心にゲ
ルマニウム添加石英ガラスの微粒子を積層させ、この外
周上に純石英ガラスの微粒子を積層させた円柱状の多孔
質体を形成する。この多孔質体とは、酸水素バーナーな
どを用い、VAD法によって火炎中に発生したガラス微
粒子を補集してできる成形体である。この多孔質体はあ
る程度の機械的強度を有し、気体が流通できる程度の空
隙や気泡が全体にかなり残ったもので、光学的には不透
明な状態となっている。前記多孔質体においては、中心
のゲルマニウム添加石英ガラス微粒子の方が、外周部に
配された純石英ガラス微粒子よりも融点が低くなってい
る。
【0036】ついで前記多孔質体を、塩素系ガス含有ヘ
リウムガス雰囲気中などで必要の応じて脱水処理した
後、ヘリウムガス雰囲気中でゲルマニウム添加石英ガラ
ス微粒子からなる中心部のみを透明ガラス化し、これを
必要に応じて加熱延伸し、細く引き伸ばす。前記透明ガ
ラス化温度はゲルマニウム添加石英ガラスの融点以上で
あり、かつ純石英ガラスの融点未満の温度とする。この
ような温度設定により、中心のゲルマニウム添加石英ガ
ラス微粒子のみを透明ガラス化することができる。
【0037】ついで、好ましくは塩素系ガス含有ヘリウ
ムガス雰囲気中で脱水処理した後、SiF4ガスとヘリ
ウムガスの混合雰囲気などのフッ素含有雰囲気中で純石
英ガラスの融点以上に加熱し、前記純石英ガラス微粒子
からなる外周部を透明ガラス化するとともに、この外周
部にフッ素を添加し、中心コア部材と中間コア母材とか
らなる透明ガラス棒とする。さらにこの透明ガラス棒の
外周上に、酸水素バーナなどを用いてVAD法により純
石英ガラス微粒子を積層させ、好ましくは塩素系ガス含
有ヘリウムガス雰囲気中で脱水処理した後、ヘリウムガ
ス雰囲気中で純石英ガラスの融点以上に加熱し、透明ガ
ラス化してクラッド母材を形成し、プリフォームとす
る。最後にこのプリフォームを線引きして外径約125
μmの光ファイバとする。
【0038】本発明の分散補償光ファイバにおいては、
フッ素添加量が少ないため、中心コア母材にフッ素が混
入することがほどんどない。このため、中間コア母材に
フッ素を選択的に効率よく添加することができ、設計条
件に対応した組成材料を用いることができる。すなわち
ゲルマニウムとフッ素は、屈折率を上昇あるいは低下さ
せるために必要な最低量を用いればよく、また製造条件
を定めるまでの予備実験の回数が少なくなり、低コスト
化を図ることができる。また従来の製造方法と異なり、
外削を行う必要も生じないので、偏波分散の上昇もな
い。
【0039】
【実施例】以下本発明の実施例を示して具体的に説明す
る。 (実施例1)図1に示すW型プロファイルを有する光フ
ァイバを作製するにおいて、Δ−が−0.1%となるよ
うにした。またコア径aを2.7μm、b/aを3.5
とした。製造方法は、中心コア母材と中間部母材を一連
の工程で形成する行うVAD法を利用した方法を採用し
た。
【0040】まずVAD法により、酸水素バーナーを用
い、中心が26重量%のゲルマニウムが添加されたゲル
マニウム添加石英ガラス微粒子からなり、その外周部が
純石英ガラス微粒子からなる外径120mmの円柱状の
多孔質体を作製した。この多孔質体の密度は0.2g/
cm3であった。この多孔質体を約1000℃の温度条
件で、塩素系ガス含有ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処
理した後、ヘリウムガス雰囲気中1150℃の温度条件
で、中心のゲルマニウム添加石英ガラス微粒子のみのガ
ラス化を進行させ、かさ密度を上昇させた。
【0041】この後約1420℃の温度条件で、SiF
4ガス(300cc/min)とヘリウムガス(5L/
min)の混合雰囲気中にて、外周部の純石英ガラス粒
子を透明ガラス化するとともに、Δ−が−0.1%とな
るように0.4重量%のフッ素を添加した透明ガラス棒
を作製した。この透明ガラス棒の断面のフッ素濃度分析
を行ったところ、その中心の中心コア母材にはフッ素が
ほとんど含まれていないことがわかった。
【0042】この透明ガラス棒の外周上に、酸水素バー
ナを用いてVAD法により、純石英ガラス微粒子を積層
させ、再び約1000℃の温度条件で、塩素系ガス含有
ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、ヘリウムガ
ス雰囲気中、約1500℃で透明ガラス化するという工
程を3回繰り返して外径40mmのプリフォームを得
た。最後にこのプリフォームを線引きして外径125μ
mの光ファイバとした。
【0043】(実施例2)Δ−が−0.2%となるよう
に0.8重量%のフッ素を添加することと、フッ素を添
加する際に、SiF4ガスの供給速度を6cc/mi
n、ヘリウムガスの供給速度を6L/minとした以外
は、実施例1と同様にして製造した。 (実施例3)中間部母材のフッ素の添加と透明ガラス化
を別々の工程で行った以外は実施例1と同様とした。す
なわち、ゲルマニウム添加石英ガラス微粒子と純石英ガ
ラス微粒子とからなる二層構造の多孔質体を形成し、そ
の中心のゲルマニウム添加石英ガラス微粒子のみのガラ
ス化を1150℃の温度条件で進行させ、かさ密度を上
昇させた。ついで約1200℃の温度条件で、SiF4
ガス(1cc/min)とヘリウムガス(6L/mi
n)の混合雰囲気中にて、外周部の純石英ガラス粒子か
らなる部分にΔ−が−0.1%となるように0.4重量
%のフッ素を添加した後、1420℃の温度条件で、ヘ
リウムガス雰囲気中で透明ガラス化して透明ガラス棒を
作製した。
【0044】表1に実施例1〜3の分散補償光ファイバ
の特性を示す。MFDはモードフィールド径、FOM
(性能指数)は単位損失あたりの波長分散量を示す。カ
ットオフ波長(λC)はCITTの2m法によって測定
した値である。表1より、本発明に係る実施例1〜3の
分散補償光ファイバは、本発明の波長分散、分散スロー
プ、曲げ損失の目標値を満足している。そして、伝送損
失が小さく、偏波分散も小さくなっている。また実施例
1と実施例3においては、中間部母材の透明ガラス化と
フッ素の添加を一度に行っても別々の工程で行ってもほ
ぼ同じ特性値が得られることが確認できた。
【0045】(比較例1)単峰型屈折率プロファイルを
有する光ファイバを作製した。VAD法により、中心が
25重量%のゲルマニウムが添加されたゲルマニウム添
加石英ガラス微粒子からなり、外周部が純石英ガラス微
粒子からなる外径120mmの円柱状の多孔質体を作製
した。この多孔質体の密度は0.2g/cm3であっ
た。この多孔質体を約1000℃の温度条件で、塩素系
ガス含有ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、約
1500℃の温度条件でヘリウムガス雰囲気中にて透明
ガラス化し、透明ガラス棒とした。
【0046】ついでこの透明ガラス棒を加熱延伸し、細
く引き伸ばした。さらにその外周上に、酸水素バーナを
用いてVAD法により、純石英ガラスの微粒子を積層さ
せ、再び約1000℃の温度条件で、塩素系ガス含有ヘ
リウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、約1500℃
の温度条件で、ヘリウムガス雰囲気中にて透明ガラス化
するという工程を3回繰り返し、外径40mmのプリフ
ォームを得た。最後にこのプリフォームを線引きして外
径125μmの光ファイバとした。
【0047】この比較例1の光ファイバは、図7に示す
単峰型の屈折率プロファイルを有し、コア径は2.5μ
mで、コアとクラッドとの比屈折率差は2.5%であっ
た。この光ファイバの特性を表2に示す。表2よりこの
単峰型プロファイルを有するものは、分散スロープが大
きいことがわかる。
【0048】(比較例2)図1に示すW型プロファイル
を有する光ファイバを作製するにおいて、Δ−が−0.
35%、b/aが2.5となるようにした。製造方法
は、VAD法によって中心コア部母材を形成した後、こ
の中心コア部母材の外周に、中間部母材とクラッド母材
を順次別々の工程で製造する方法を採用することとにし
た。
【0049】まず酸水素バーナを用いてVAD法によ
り、25重量%のゲルマニウムが添加されたゲルマニウ
ム添加石英ガラス微粒子からなる外径30mm、密度
0.25g/cm3の円柱状の多孔質体を作製した。こ
の多孔質体を約1000℃の温度条件で、塩素系ガス含
有ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、約140
0℃の温度条件でヘリウムガス雰囲気中にて透明ガラス
化し、透明ガラス棒とした。この透明ガラス棒は高濃度
にゲルマニウムを含むために表面が円滑ではなかったの
で、外削によって滑らかにした。ついでこの透明ガラス
棒を加熱延伸し、細く引き伸ばした。
【0050】この延伸された透明ガラス棒の外周上に、
酸水素バーナを用いてVAD法により、純石英ガラス微
粒子を積層させた。ついで、再び約1000℃の温度条
件で塩素系ガス含有ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理
した後、約1380℃の温度条件でSiF4ガス(30
0cc/min)とヘリウムガス(5L/min)の混
合雰囲気中にて1.2重量%のフッ素を添加するととも
に透明ガラス化した。
【0051】さらにこの透明ガラス棒の外周上に、酸水
素バーナを用いてVAD法により、純石英ガラス微粒子
を積層させ、再び約1000℃の温度条件で、塩素系ガ
ス含有ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、約1
500℃の温度条件でヘリウムガス雰囲気中にて透明ガ
ラス化するという工程を3回繰り返して外径40mmの
プリフォームを得た。最後にこのプリフォームを線引き
して外径125μmの光ファイバとした。
【0052】表3にこの光ファイバの特性を示す。Δ−
が−0.35%であり、その絶対値が大きかったのでフ
ッ素の添加量を多くする必要があり、伝送損失が大きく
なった。また偏波分散が大きいのは、中心コア部母材表
面の外削を行ったためである。
【0053】(比較例3)図1に示すW型プロファイル
を有する光ファイバを作製するにおいて、Δ−が−0.
35%、b/aが2.5となるようにした。製造方法
は、中心コア母材と中間部母材の多孔質体の形成と透明
ガラス化、フッ素の添加を一連の工程で行うVAD法を
利用した方法を採用した。
【0054】最初に中心が26重量%のゲルマニウムが
添加されたゲルマニウム添加石英ガラス微粒子からな
り、その外周が純石英ガラス微粒子からなる外径120
mmの円柱状の多孔質体を作製した。この多孔質体の密
度は0.2g/cm3であった。 この多孔質体を10
00℃の温度条件で、塩素系ガス含有ヘリウムガス雰囲
気中にて脱水処理した後、ヘリウムガス雰囲気中115
0℃の温度条件で、中心のゲルマニウム添加石英ガラス
微粒子のみガラス化を進行させ、かさ密度を上昇させ
た。
【0055】この後約1380℃の温度条件で、SiF
4ガス(300cc/min)とヘリウムガス(5L/
min)の混合雰囲気中にて、外周部の純石英ガラス粒
子からなる部分を透明ガラス化するとともに、1.2重
量%のフッ素を添加した透明ガラス棒を作製した。
【0056】ところがこの透明ガラス棒の各部分の屈折
率を測定したところ、中心コア母材の屈折率がはじめの
ゲルマニウム添加ガラス粒子のものよりも低下してお
り、フッ素の添加の影響をうけていることがわかった。
また、ゲルマニウム添加石英ガラス微粒子のガラス化を
進行させ、そのかさ密度を上昇させるために行った加熱
処理温度を1200℃としたところ、その外周部の純石
英ガラス粒子部分に充分にフッ素を添加することができ
なかった。このため、この屈折率低下の分を見越して、
最初からゲルマニウムを実際の中心コア部21aの屈折
率よりも高くなるように、29重量%のゲルマニウムを
添加したゲルマニウム添加石英ガラス粒子を用いて、上
述と同様の操作で再び透明ガラス棒を製造したところ、
はじめのゲルマニウム添加石英ガラスの屈折率よりも低
下したものの、所望の中心コア母材の屈折率が得られ
た。
【0057】この透明ガラス棒の外周上に、酸水素バー
ナを用いてVAD法により、純石英ガラス微粒子を積層
させ、再び約1000℃の温度条件で、塩素系ガス含有
ヘリウムガス雰囲気中にて脱水処理した後、ヘリウムガ
ス雰囲気中、約1500℃で透明ガラス化するという工
程を3回繰り返して外径40mmのプリフォームを得
た。最後にこのプリフォームを線引きして外径125μ
mの光ファイバとした。
【0058】表3にこの光ファイバの特性を示す。Δ−
が−0.35%であって、フッ素の添加量を多くする必
要があったため、伝送損失が大きくなった。また、上述
のように中心コア母材の屈折率下降分を見越してゲルマ
ニウムの添加量を多くする必要があるため、コストが高
くなることがわかった。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】実施例1〜3、比較例1〜3の結果から、
本発明に係る分散補償光ファイバは、1.3SMFを補
償することができる充分に小さい負の波長分散の値を有
し、かつ分散スロープが小さいものである。さらにはフ
ッ素の添加量が少ないため、コストが低くなるととも
に、伝送損失が小さいものである。また実際の製造にお
いては、フッ素の添加が影響して中心コア母材の屈折率
が低下することが少ないので、VAD法を利用した方法
によって一連の操作で中心コア部母材と中間部母材を作
製することができ、効率的である。このようにドーパン
トが相互に影響し合うことが少ないので、設計条件にあ
わせて材料組成を設定すれば、所望の比屈折率差Δ−、
Δ+が得られる。したがってドーパントの添加量が少な
く、かつ製造条件を定めるまでの予備実験回数が少なく
なり、さらにコストダウンを図ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の分散補償
光ファイバは、b/aを2.5〜3.5、Δ−を−0.
08〜−0.2%のそれぞれの範囲から適切に組み合わ
せて選択することによって、単峰型プロファイルを有す
る分散補償光ファイバよりも分散スロープを小さくする
ことができると同時に、従来のW型プロファイルを有す
る分散補償光ファイバよりも伝送損失が小さい分散補償
光ファイバを提供することができる。この結果、光通信
システムなどにおいて補償対象となる1.3μmSMF
と組み合わせたときに、その波長分散を補償することが
でき、曲げ損失が小さく、低損失で、分散スロープが小
さい分散補償光ファイバが得られる。また、フッ素の添
加量を従来より大幅に少なくすることができるので低コ
ストである。
【0064】さらに本発明の分散補償光ファイバは、中
間部のフッ素添加量が少ないため、純石英ガラスの融点
とドーパントが添加された石英ガラスの融点の違いを利
用したVAD法を利用した製造方法によって、ゲルマニ
ウムとフッ素を選択的に効率よく添加して製造すること
ができる。このためゲルマニウム、フッ素の添加量を必
要最低限にすることができ、また製造条件を定めるまで
の予備実験の回数が少なくなり、低コスト化を図ること
ができる。また従来の製造方法のように、外削を行う必
要も生じないので、偏波分散の上昇もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の分散補償光ファイバの屈折率プロフ
ァイルであるW型プロファイルの一例を示す図である。
【図2】 W型プロファイルの中間部へのフッ素の添加
によるΔ−の変化と分散補償光ファイバの伝送損失との
関係を示すグラフである。
【図3】 Δ−が−0.2%の場合の、W型プロファイ
ルの中心コア部の外径aと、波長分散、分散スロープ、
曲げ損失との関係のシュミレーション結果を示すグラフ
である。
【図4】 Δ−が−0.1%の場合の図3と同様のグラ
フである。
【図5】 Δ−が−0.08%の場合の図3と同様のグ
ラフである。
【図6】 Δ−が−0.07%の場合の図3と同様のグ
ラフである。
【図7】 従来の分散補償光ファイバに用いられる単峰
型の屈折率プロファイルを示す図である。
【図8】 単峰型プロファイルのコア径と、波長分散、
分散スロープ、曲げ損失との関係のシュミレーション結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
21a…中心コア部、21b…中間部、22…クラッ
ド、a…中心コア部の外径、b…中間部の外径、Δ−…
クラッドと中間部との比屈折率差、Δ+…クラッドと中
心コア部との比屈折率差。
フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心コア部と、この中心コア部の外周に
    設けられ、この中心コア部よりも低屈折率の中間部と、
    この中間部の外周に設けられ、この中間部よりも高屈折
    率で、かつ前記中心コア部よりも低屈折率のクラッドと
    からなり、 前記中間部の外径が前記中心コア部の外径の2.5〜
    3.5倍であり、 前記クラッドと前記中間部との比屈折率差が、このクラ
    ッドの屈折率をゼロとしたときに−0.08〜−0.2
    %であり、 波長1.55μm帯において、実質的にシングルモード
    伝搬となり、波長分散が−80ps/nm/km以下で
    あり、かつ分散スロープが+0.08ps/nm2/k
    m以下であり、かつ曲げ損失が1.0dB/m以下であ
    ることを特徴とする分散補償光ファイバ。
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