JPH1194925A - フェーズドアレーレーダ装置 - Google Patents

フェーズドアレーレーダ装置

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JPH1194925A
JPH1194925A JP9250395A JP25039597A JPH1194925A JP H1194925 A JPH1194925 A JP H1194925A JP 9250395 A JP9250395 A JP 9250395A JP 25039597 A JP25039597 A JP 25039597A JP H1194925 A JPH1194925 A JP H1194925A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 アレーアンテナのグレーティングローブが発
生してもこれを主ビームと識別除外し、誤探知、誤追尾
等の不具合を回避できるフェーズドアレーレーダ装置を
得ること。 【解決手段】 アレーアンテナ開口面2上に基準アンテ
ナ13を設け、これによる受信信号とアレーアンテナに
よる受信信号の振幅、位相を比較する機能を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電子的にビーム走
査を行うフェーズドアレーアンテナを用いたレーダ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず従来のフェーズドアレーレーダ装置
の例について説明する。図25は通常のフェーズドアレ
ーレーダ装置のブロック図である。1は素子アンテナ、
2は複数個の素子アンテナ1の配列から成るアンテナ開
口面、3は1個1個の素子アンテナ1と直結され、各素
子アンテナ1に供給される送信信号あるいは各素子アン
テナ1で受信された受信信号の透過位相制御の働きをす
る移相器、4は送信時に各素子アンテナ1への送信信号
の分配供給、受信時に各素子アンテナ1からの受信信号
の合成を行う電力合成分配回路であり、以上によりフェ
ーズドアレーアンテナ5が構成される。5aはフェーズ
ドアレーアンテナ5の信号入出力端子である。また6は
信号の送受分離を行うサーキュレータで6a,6b,6
cはそれぞれその送信端子、共通端子、受信端子、8は
上記サーキュレータ6の受信端子6cから給電線7を介
して供給されるアレーアンテナ受信信号S3の増幅、ロ
ーカル信号S5の供給を受けて中間周波数信号S4への
変換を行うフロントエンドで8a,8b,8cはそれぞ
れそのアレーアンテナ受信信号入力端子、中間周波数に
変換されたアレーアンテナ受信信号出力端子、ローカル
信号入力端子、9は上記フロントエンド8で中間周波数
信号S4を生成するためのローカル信号S5の送出、上
記フロントエンド8から送出された中間周波数信号S4
の受信処理、ビデオ信号S6の送出、送信信号S2のR
F原信号S1の励振等を行う励振受信機、10は該励振
受信機9からのRF原信号S1を増幅してサーキュレー
タ6を経由してフェーズドアレーアンテナ5へ送信信号
S2として送出する送信機、11は該励振受信機9から
のビデオ信号S6を受けての受信信号処理、アンテナビ
ームマネージメント等の各種レーダ信号処理を行う信号
処理器、12は上記信号処理器11からの指令信号S7
によりアンテナビーム走査のための演算を行い各移相器
3へビーム制御信号S8を送出する制御器である。
【0003】図26はアンテナ開口面2上の素子アンテ
ナ1の配列を示す図である。この例ではアンテナ開口面
2であるXY平面上にX軸方向の素子間隔dx 、Y軸方
向の素子間隔dy の矩形配列で素子アンテナ1を並べて
いる。配列はX軸及びY軸に関して対称でX軸方向の列
の数、Y軸方向の行の数は共に偶数でそれぞれ2Nx
2Ny 全素子アンテナ数はNとする。また図27ではθ
−φ座標系の角度と座標軸の関係を定義している。図中
Pは無限遠方の観測点である。
【0004】次に動作原理を説明する。図26に示すア
ンテナ開口面2上のN個の素子アンテナから成る平面ア
レーアンテナにおいてi番目の素子アンテナ1(i=
1,2,・・・,N)の位置座標を(Xi ,Yi )、励
振振幅をAi 、励振位相をψi、放射指向性をfi
(θ,φ)とすると、フェーズドアレーアンテナ5の信
号入出力端子5aで見たアレーアンテナの放射指向性は
指向性の積の原理により数1で表わされる。
【0005】
【数1】
【0006】数1においてkは波数(k=2π/λ、λ
は波長)である。ここで簡単のために各素子アンテナ1
の励振振幅を等振幅(Ai =1)、放射指向性は全素子
アンテナに共通でf(θ,φ)とすると数1は数2のよ
うに書き換えられる。
【0007】
【数2】
【0008】次にフェーズドアレーアンテナ5の信号入
出力端子5aで見たアレーアンテナの放射指向性を空間
内の任意の角度(θs ,φs )で最大とする、即ち(θ
s ,φs )方向にアンテナビームを走査するためには数
2における各素子アンテナ1の励振位相ψi が数3の値
を取るように各素子アンテナ1の1個1個に対応して接
続される移相器3の透過位相を設定すればよい。
【0009】
【数3】
【0010】さらに現象を簡略化した例としてビーム走
査方向を図27のXZ平面内、即ちφ=0の面内とする
とφs =0となり、数3は数4のように書き換えられ
る。
【0011】
【数4】
【0012】このときフェーズドアレーアンテナ5の信
号入出力端子5aで観測されるXZ平面内の角度θに関
する放射指向性の式はビーム走査角θs をパラメータと
して数5となる。
【0013】
【数5】
【0014】ここで具体的な計算例を示す。図26に示
すアンテナ開口面2上の素子アンテナ1の配列は一部間
引きを含むdx =dy の正方形配列、配列の行及び列の
数は2Nx =2Ny =44、素子数はN=1044であ
る。素子アンテナとしてf(θ,φ)=cos0.425 θ
で表される回転対称形の振幅指向性と可視領域内で一様
な位相指向性を有するものを用いる。ここで波長換算の
素子間隔がdx /λ=dy /λ=0.56となるような
周波数においてXZ平面内45゜及び55゜の角度方向
にビーム走査を行うものとする。このときに得られる放
射指向性の計算結果を図28及び図29に示す。
【0015】波長換算の素子間隔が広くなると、広角ビ
ーム走査時、図29に示すように可視領域内にグレーテ
ィングローブが発生することがわかる。グレーティング
ローブの発生角度θg はビーム走査方向の素子アンテナ
配列間隔d、波長λ、ビーム走査各θs の関数として数
6で与えられる。
【0016】
【数6】
【0017】数6においてd/λ=0.56、θs =5
5゜とするとθg =−75゜となり、図29の角度−7
5゜に高いレベルの放射が観測されることに対応する。
可視領域内へのグレーティングローブの発生を避けるた
めには数6で表されるsinθg の絶対値が1以上の値
となるよう素子間隔d/λを狭くすればよい。しかしな
がら高い周波数、特にミリ波帯等において上記の条件を
守って素子アンテナを配列する場合にはその配列間隔が
極めて狭いものとなり、これと同一の間隔で素子アンテ
ナと同数の移相器及びその周辺回路を実装しようとする
と、これらに極限的な小型化が要求されることになり実
現性が大きな問題となる。またレーダ装置が広帯域なも
のの場合には素子アンテナそのものにも広帯域性が要求
されるためこの小型化が難しい。したがって配列の素子
間隔が広くなり周波数帯域の上限周波数付近では波長換
算の素子間隔d/λが大きくなり、グレーティングロー
ブの発生が避けられない状況となりやすい。グレーティ
ングローブは主ビームとほぼ同等の放射強度を有してい
るためグレーティングローブ方向からの入射を通常のサ
イドローブブランカ等のレーダ信号処理によって判別除
去することが難しく、レーダ装置の運用上誤探知、誤追
尾等の不具合を招きやすい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来のフ
ェーズドアレーレーダ装置はその使用周波数が高い場
合、あるいは使用周波数帯域幅が広い場合に、素子アン
テナ、移相器等の実装上の都合により配列の素子間隔を
広く取ったことにより発生するグレーティングローブと
主ビームの判別がつかず、誤探知、誤追尾等のレーダシ
ステム運用上の悪影響がでやすいという問題点があっ
た。
【0019】この発明に係わるフェーズドアレーレーダ
装置は上記のような問題点を解消するためのもので、可
視領域内にグレーティングローブが発生するような条件
で設計されたフェーズドアレーアンテナを用いた場合に
も、このアンテナによって受信された信号が主ビーム方
向から到来したものか、グレーティングローブ方向から
到来したものかを判別し、レーダシステム運用上の誤探
知、誤追尾等の不具合を避けることで安定動作の可能な
フェーズドアレーレーダ装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、第1の発明によるフェーズドアレーレーダ装置
は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独立した基準
アンテナを設けてこれによる受信信号を取り出せるよう
にし、さらにアレーアンテナでの受信信号出力部には方
向性結合器を設けて分岐出力を取り出せるようにし、ア
レーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路に設
けた可変移相器によってこの両信号の位相差を所定の最
適値に合わせた後別に設けた信号比較回路に入力して位
相比較し、その結果によりフェーズドアレーアンテナに
よる受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から到来
したものか、グレーティングローブ方向から到来したも
のかを判定できるような手段を備えたものである。
【0021】また、第2の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにし、さらにアレーアンテナでの受信信号出
力部には方向性結合器を設けて分岐出力を取り出せるよ
うにし、アレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝
送経路に設けた可変減衰器と可変移相器によってこの両
信号の振幅及び位相差を所定の最適値に合わせた後別に
設けた信号比較回路に入力して振幅及び位相を比較し、
その結果によりフェーズドアレーアンテナによる受信信
号がアレーアンテナの主ビーム方向から到来したもの
か、グレーティングローブ方向から到来したものか、更
にはその他のサイドローブ方向から到来したものかを判
定できるような手段を備えたものである。
【0022】また、第3の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにした上でこの出力側に電力分配器を設けて
上記受信信号を第1の基準信号、第2の基準信号に分割
し、更にアレーアンテナでの受信信号出力部には方向性
結合器を設けて分岐出力信号を取り出せるようにし、更
にアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路
に設けた可変減衰器と可変移相器によってこの両信号の
振幅比及び位相差を所定の最適値に合わせた後別に設け
た電力合成器に投入して両信号を等位相合成した信号を
生成し、更にこの合成信号の振幅と第1の基準信号の振
幅とを第1の基準信号伝送路経路に設けた可変減衰器に
より所定の最適値に合わせた後別に設けた信号比較回路
に入力して振幅比較し、その大小関係によりフェーズド
アレーアンテナによる受信信号がアレーアンテナの主ビ
ーム方向から到来したものか、グレーティングローブ方
向から到来したものかを判定できるような手段を備えた
ものである。
【0023】また、第4の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにした上でこの出力側に電力分配器を設けて
上記受信信号を第1の基準信号、第2の基準信号に分割
し、更にアレーアンテナでの受信信号出力部には方向性
結合器を設けて分岐出力信号を取り出せるようにし、更
にアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路
に設けた可変減衰器によってこの両信号がアレーアンテ
ナによる受信信号の分岐出力の方が大振幅となるような
所定の振幅比を持つように調整し、更に同じくアレーア
ンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路に設けた可
変減衰器によってこの両信号の位相が等位相あるいは逆
位相のいずれかとなるように調整した後別に設けた電力
合成器に投入して両信号を合成した信号を生成し、更に
この合成信号の位相と第1の基準信号の位相とを第1の
基準信号伝送経路に設けた可変移相器により所定の最適
値に合わせた後別に設けた信号比較回路に入力して位相
比較し、両者が等位相関係にあるか逆位相関係にあるか
によりフェーズドアレーアンテナによる受信信号がアレ
ーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレー
ティングローブ方向から到来したものか、更にはサイド
ローブ方向から到来したものかを判定できるような手段
を備えたものである。
【0024】また、第5の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにした上でこの出力側に電力分配器を設けて
上記受信信号を第1の基準信号、第2の基準信号に分割
し、更にアレーアンテナでの受信信号出力部には方向性
結合器を設けて分岐出力信号を取り出せるようにし、更
にアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路
に設けた可変減衰器によってこの両信号がアレーアンテ
ナによる受信信号の分岐出力の方が大振幅となるような
所定の振幅比を持つように調整し、更に同じくアレーア
ンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路に設けた可
変減衰器によってこの両信号の位相が等位相あるいは逆
位相のいずれかとなるように調整した後別に設けた電力
合成器に投入して両信号を合成した信号を生成し、更に
この合成信号の振幅、位相と第1の基準信号の振幅、位
相とを第1の基準信号伝送経路に設けた可変減衰器と可
変移相器により所定の最適値に合わせた後別に設けた信
号比較回路に入力して比較し、両信号の振幅、位相比較
結果からフェーズドアレーアンテナによる受信信号がア
レーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレ
ーティングローブ方向から到来したものか、更にはサイ
ドローブ方向から到来したものかを判定できるような手
段を備えたものである。
【0025】また、第6の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにした上でこの出力側に電力分配器を設けて
上記受信信号を第1の基準信号、第2の基準信号に分割
し、更にアレーアンテナでの受信信号出力部には方向性
結合器を設けて分岐出力信号を取り出せるようにし、更
にアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路
に設けた可変減衰器によってこの両信号がアレーアンテ
ナによる受信信号の分岐出力信号の方が大振幅となるよ
うな所定の振幅比を持つように調整し、更に同じくアレ
ーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路に設け
た可変移相器によってこの両信号の位相が等位相となる
ように調整した後別に設けた180゜ハイブリッド回路
に投入して両信号を等位相合成した信号及び逆位相合成
した信号を生成し、更にこの両合成信号の位相と第1の
基準信号の位相とを第1の基準信号伝送経路に設けた可
変移相器により所定の最適値に合わせた後別に設けた信
号比較回路に入力して比較し、この3つの信号の位相比
較結果からフェーズドアレーアンテナによる受信信号が
アレーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グ
レーティングローブ方向から到来したものか、更にはサ
イドローブ方向から到来したものかを判定できるような
手段を備えたものである。
【0026】また、第7の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、アンテナ開口面中央部に指向性の広い独
立した基準アンテナを設けてこれによる受信信号を取り
出せるようにした上でこの出力側に電力分配器を設けて
上記受信信号を第1の基準信号、第2の基準信号に分割
し、更にアレーアンテナでの受信信号出力部には方向性
結合器を設けて分岐出力信号を取り出せるようにし、更
にアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路
に設けた可変減衰器によってこの両信号がアレーアンテ
ナによる受信信号の分岐出力信号の方が大振幅となるよ
うな所定の振幅比を持つように調整し、更に同じくアレ
ーアンテナでの受信信号の分岐出力信号伝送経路に設け
た可変移相器によってこの両信号の位相が等位相となる
ように調整した後別に設けた180゜ハイブリッド回路
に投入して両信号を等位相合成した信号及び逆位相合成
した信号を生成し、更にこの両合成信号の振幅、位相と
第1の基準信号の振幅、位相とを第1の基準信号伝送経
路に設けた可変減衰器と可変移相器により所定の最適値
に合わせた後別に設けた信号比較回路に入力して比較
し、この3つの信号の振幅、位相比較結果からフェーズ
ドアレーアンテナによる受信信号がアレーアンテナの主
ビーム方向から到来したものか、グレーティングローブ
方向から到来したものか、更にはサイドローブ方向から
到来したものかを判定できるような手段を備えたもので
ある。
【0027】また、第8の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、第1の発明、あるいは第2の発明、ある
いは第3の発明、あるいは第4の発明、あるいは第5の
発明、あるいは第6の発明、あるいは第7の発明による
フェーズドアレーレーダ装置において、可変減衰器の減
衰量とあるいは可変移相器の移相量のいずれか若しくは
その両方を動作周波数に応じた最適値となるよう変化さ
せ、信号比較回路において比較すべき2つの信号あるい
は3つの信号の振幅比あるいは位相差が動作周波数帯域
内の全ての周波数において所定の値となるよう調整でき
る手段を具備したものである。
【0028】また、第9の発明によるフェーズドアレー
レーダ装置は、第1の発明、あるいは第2の発明、ある
いは第3の発明、あるいは第4の発明、あるいは第5の
発明、あるいは第6の発明、あるいは第7の発明による
フェーズドアレーレーダ装置に対して、励振受信機内に
校正信号送出機能を付加し、更にアレーアンテナでの受
信信号伝送経路及び基準アンテナでの受信信号伝送経路
のいずれか一方あるいはその両方にRFスイッチを付加
し、更に上記校正信号を上記それぞれのRFスイッチに
分配する電力分配器を付加し、レーダ運用時に適時上記
RFスイッチの接続を切り替えて校正信号を信号比較回
路に投入してそれぞれの信号の伝送経路の透過振幅ある
いは透過位相あるいはその両方を測定して事前に取得保
持されている基準温度における測定結果と比較し、その
比較結果から構成要素である可変減衰器の減衰量あるい
は可変移相器の移相量を動作温度に応じた最適値に補正
設定できるような手段を付加したものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1を示すフ
ェーズドアレーレーダ装置のブロック図である。図中1
3はアンテナ開口面2の中央に設けられた基準アンテナ
であり、その給電端子13aは給電線14を介してフロ
ントエンド8に設けられた第2の入力端子8dと接続さ
れる。この経路には基準信号S9が伝送される。15は
サーキュレータ6の受信端子6cに接続された方向性結
合器であり15aはその入力端子、15bはその出力端
子、15cはその結合端子である。上記結合端子15c
には可変減衰器16と可変移相器17が接続され、更に
給電線18を介してフロントエンド8に設けられた第3
の入力端子8eと接続される。この経路にはアレーアン
テナ受信信号S3の分岐出力S10が伝送される。また
出力端子15bは給電線7を介してフロントエンド8の
第1の入力端子であるアレーアンテナ受信信号入力端子
8aと接続されている。またフロントエンド8には増幅
後中間周波数に変換された基準信号S11の出力される
第2の出力端子8fと、同じく増幅後中間周波数に変換
されたアレーアンテナ受信信号の分岐出力S12の出力
される第3の出力端子8gが備わる。19は信号比較回
路であり、フロントエンド8の第2の出力端子8fと給
電線20を介して接続される第1の入力端子19aと、
フロントエンド8の第3の出力端子8gと給電線21を
介して接続される第2の入力端子19bを有している。
その他図25と同一符号を付した部分は図25における
のと同一または相当部分を示す。
【0030】図2はアンテナ開口面2内の素子アンテナ
1の配列を示す図である。XY平面上にX軸方向の素子
間隔dx 、Y軸方向の素子間隔dy の矩形配列でX軸及
びY軸に関して対称に素子アンテナ1が並び、X軸方向
の列数2Nx =44、Y軸方向の行の数2Ny =44で
ある点は従来のフェーズドアレーレーダ装置の例である
図26と同様であるが、開口中央部の4つの素子アンテ
ナを削除し、ここに素子アンテナ1と同じ種類のアンテ
ナを1個設けてこれを基準アンテナ13としている。フ
ェーズドアレーアンテナ5の全素子アンテナ数Nは10
40である。
【0031】ここで従来のフェーズドアレーレーダ装置
の動作原理説明に用いた一例におけるのと同じくフェー
ズドアレーアンテナ5は素子アンテナ1としてf(θ,
φ)=cos0.425 θの回転対称形状の振幅指向性と可
視領域内で一様な位相指向性を有するものを用い、更に
全素子アンテナの励振振幅を等振幅とし、波長換算の素
子間隔がdx /λ=dy /λ=0.56となるような周
波数においてXZ平面内55゜の角度方向にビーム走査
を行うものとする。フェーズドアレーアンテナの信号入
力端子5aで観測されるアレーアンテナの放射指向性は
数7により計算される。
【0032】
【数7】
【0033】得られる振幅指向性図を図3に示す。従来
例に比べ中央の4素子を削除しているため図28の指向
性図と比較するとサイドローブレベルが上昇しているが
その度合は微小である。また放射位相指向性図を図4に
示す。図3、図4を見るとビーム走査角55゜でピーク
値を取る主ビームと−75゜でピーク値を取るグレーテ
ィングローブとではその放射位相が互いに逆位相となっ
ている。これはアンテナ開口面2上の素子アンテナ1の
配列において、その列の数2Nx 、行の数2Ny がいず
れも偶数であることによるものである。一方基準アンテ
ナ13には素子アンテナ1と同種のアンテナを用いてい
るから、その給電端子13aで観測される指向性を表す
式は数8であり振幅指向性、位相指向性はそれぞれ図
5、図6に示すようなものとなる。
【0034】
【数8】
【0035】次に動作について説明する。フェーズドア
レーアンテナ5から空間に放射された送信信号は目標に
当たって反射される。この反射信号がアンテナ開口面2
上の素子アンテナ1及び基準アンテナ13で受信され
る。素子アンテナ1で受信されたものはフェーズドアレ
ーアンテナの信号入出力端子5aに現れ、その主たる部
分はサーキュレータ6の受信端子6c、方向性結合器1
5の出力端子15bを経て給電線7を通りフロントエン
ド8の第1の入力端子8aに入力される。これが第1の
アレーアンテナ受信信号S3である。この信号S3はフ
ロントエンド8内で信号増幅、中間周波数帯への周波数
変換等が行われた後中間周波数信号S4となって第1の
出力端子8bから励振受信機9に向けて送出される。ま
たフェーズドアレーアンテナの信号入出力端子5aに現
れたアレーアンテナ受信信号の一部はサーキュレータ6
の受信端子6cを経て方向性結合器15内で分岐されそ
の結合端子15cに出力され、更に可変減衰器16、可
変移相器17、給電線18を通ってフロントエンド8の
第3の入力端子8eに入力される。これが第2のアレー
アンテナ受信信号S10である。一方基準アンテナ13
で受信された目標からの反射信号はその給電端子13a
に現れ、給電線14を通ってフロントエンド8の第2の
入力端子8dに入力される。これが基準信号S9であ
る。基準信号S9と第2のアレーアンテナ受信信号S1
0もフロントエンド8内で信号増幅、中間周波数帯への
周波数変換等が行われた後中間周波数信号S11,S1
2となって第2の出力端子8f、第3の出力端子8gに
出力され、更に給電線20,21を介してそれぞれ信号
比較回路19の第1の入力端子19a、第2の入力端子
19bに入力される。
【0036】ここで第2のアレーアンテナ受信信号の伝
送経路に設けられた可変移相器15の移相量を制御器1
2から送出される可変移相器制御信号S13により調整
することで、信号比較回路19の第1の入力端子19a
に入力される中間周波数に変換された基準信号S11の
位相と、第2の入力端子19bに入力される同じく中間
周波数に変換された第2のアレーアンテナ受信信号S1
2の位相とを、図7に示すように放射指向性の主ビーム
領域で等位相、グレーティングローブ領域で逆位相の関
係となるように合わせ込むことができる。信号比較回路
19では上記2つの信号S11、S12の位相を比較
し、両者が互いに等位相であるか逆位相であるかの情報
を信号処理器11に識別信号S15として送出する。信
号処理器11ではこの情報から、アレーアンテナ受信信
号S3が、アレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向
から到来したものかグレーティングローブ方向から到来
したものかを判定することができる。これが第1の判定
である。これがグレーティングローブ方向から到来した
ものと判定された場合には励振受信機9にブランキング
ゲート信号S16を送出して信号除去を行わせることが
できる。
【0037】また第2のアレーアンテナ受信信号S10
に対しては、方向性結合器15の結合量を適切に設定
し、更に制御器12からの可変減衰器制御信号S14に
よりその伝送経路に設けられた可変減衰器16の減衰量
を制御、調整することで、信号比較回路19の第1の入
力端子19aに入力される基準信号S11のレベルと第
2の入力端子19bに入力される第2のアレーアンテナ
受信信号S12のレベルとを、例えば図8に示すような
大小関係に合わせ込むことができる。信号比較回路19
では上記2つの信号S11、S12のレベルを比較し、
結果の情報を識別信号S15として信号処理器11に送
出する。信号処理器11では、第2のアレーアンテナ受
信信号S12のレベルが基準信号S11のレベルより高
い場合にはアレーアンテナ受信信号S12のレベルが基
準信号S12のレベルより低い場合にはアレーアンテナ
受信信号S3がアレーアンテナの放射指向性の主ビーム
方向あるいはグレーティングローブ方向から到来したも
のと判定し、第2のアレーアンテナ受信信号S3がアレ
ーアンテナの放射指向性のサイドローブ領域から到来し
たものと判定することができる。これが第2の判定であ
る。
【0038】尚フェーズドアレーアンテナ5の利得、移
相器3、電力合成分配回路4等の回路素子の透過特性、
基準アンテナ13の利得は周波数特性を持つので、レー
ダ装置の動作周波数帯域が広い場合、基準信号S9と第
2のアレーアンテナ受信信号S3のレベル比、位相差は
周波数によって異なる。そこで図7、図8のように両信
号の振幅、位相の合わせ込みを行うための可変減衰器1
6の減衰量、及び可変移相器17の移相量の最適設定値
も周波数により異なることとなるが、制御器12からの
可変減衰器制御信号S14、可変移相器制御信号S13
による減衰量、移相量設定値を周波数によって変えてや
れば動作周波数によらず常に最適な合わせ込みを実現で
きる。
【0039】以上上記第1の判定と第2の判定とを合わ
せて実行することで信号処理器11はフェーズドアレー
アンテナ5によって受信された空間からの到来波がアレ
ーアンテナの放射指向性の主ビーム方向から到来したも
のか、グレーティングローブ方向から到来したものか、
あるいはその他のサイドローブ領域から到来したものか
を判定することが可能となり、主ビーム以外の方向から
の到来波と判定された場合には励振受信機9にブランキ
ングゲート信号S16を送出して信号除去を行わせるこ
とができる。これによりレーダシステム運用上の誤探
知、誤追尾等の不具合を避けることで安定動作の可能な
フェーズドアレーレーダ装置を得ることができる。
【0040】実施の形態2.図9はこの発明の実施の形
態2を示すフェーズドアレーレーダ装置のブロック図で
ある。図中22は電力分配器、22a,22b,22c
はそれぞれの入力端子、第1の出力端子、第2の出力端
子である。入力端子22aは基準アンテナ13の給電端
子13aと給電線14により接続される。第1の出力端
子22bには可変減衰器23と可変移相器24が接続さ
れ、更にその出力は給電線25を介してフロントエンド
8の第2の入力端子8dと接続される。また26は電力
合成器、26a,26b,26cはそれぞれの第1の入
力端子、第2の入力端子、出力端子である。第1の入力
端子26aは給電線27を介して電力分配器22の第2
の出力端子22cと、第2の入力端子26bは給電線1
8を介して可変移相器17と、出力端子26cは給電線
28を介してフロントエンド8の第3の入力端子8eと
それぞれ接続される。その他図1と同一符号を付した部
分は図1におけるのと同一または相当部分を示す。
【0041】実施の形態1と同じく開口面2内の素子ア
ンテナ1の配列は図2の通りであるものとする。また素
子アンテナ1としてf(θ,φ)=cos0.425 θの回
転対称形状の振幅指向性と可視領域内で一様な位相指向
性を有するものを用い、全素子アンテナの励振振幅を等
振幅とし、波長換算の素子間隔がdx /λ=dy /λ=
0.56となるような周波数においてXZ平面内55゜
の角度方向にビーム走査を行うものとする。
【0042】次に動作について説明する。素子アンテナ
1で受信され、フェーズドアレーアンテナの信号入出力
端子5aに現れたアレーアンテナ受信信号のうちサーキ
ュレータ6の受信端子6c、方向性結合器15の出力端
子15bを経て給電線7を通りフロントエンド8の第1
の入力端子8aに入力される第1のアレーアンテナ受信
信号S3、及びサーキュレータ6の受信端子6c、方向
性結合器15の結合端子15c、可変減衰器16、可変
移相器17、更に給電線18を経て電力合成器26の第
2の入力端子26bに入力される第2のアレーアンテナ
受信信号S10については、実施の形態1におけるのと
同じく、その放射指向性を表す式は数7であり、得られ
る振幅指向性図は図3、位相指向性図は図4に示すとお
りである。一方基準アンテナ13の給電端子13aから
給電線14を通り、電力分配器22の入力端子22aに
入力される第2の基準信号S9については、これも実施
の形態1におけるのと同じく、その放射指向性を表す式
は数8であり、振幅指向性図は図5に、位相指向性図は
図6に示すとおりである。この基準信号S9は電力分配
器22で2分配され、うち一方は第1の出力端子22b
から可変減衰器23、可変移相器24、給電線25を通
ってフロントエンド8の第2の入力端子8dに入力され
る。これが第1の基準信号S17である。他方は第2の
出力端子22cから給電線27を通って電力合成器26
の第1の入力端子26aに入力される。これが第2の基
準信号S18である。電力合成器26では第1の入力端
子26aに入力される第2の基準信号S18と、第2の
入力端子26bに入力される第2のアレーアンテナ受信
信号S10が合成され、その出力信号S19が出力端子
26cに現れる。この出力信号S19は更に給電線28
を経てフロントエンド8の第3の入力端子8eに至る
が、上記2つの入力信号S18,S10の振幅、位相を
表す係数をそれぞれA1jδ1 、A2jδ2 とすると、
第2の基準信号S18の指向性が数8で表されることか
ら、フロントエンド8の第3の入力端子8eで観測され
る合成信号S19は数9のように書き表せる。
【0043】
【数9】
【0044】第2のアレーアンテナ受信信号S10はそ
の伝送経路に可変減衰器16、可変移相器17が備えら
れているので数9における振幅比K及び位相差Δを調整
して電力合成器26に投入することができる。一方基準
アンテナ13の給電端子13aから給電線14、電力分
配器22の第1の出力端子22b、可変減衰器23、可
変移相器24、給電線25を経てフロントエンド8の第
2の入力端子8dに現れる第1の基準信号S17の指向
性は、上記第2の基準信号S18と同じくその放射指向
性が数9で表されるものである。ところで、この第1の
基準信号S17の伝送経路にも可変減衰器23、可変移
相器24が備えられているので、フロントエンド8の第
2の入力端子8dに入力される信号S17の振幅及び位
相の調整が可能である。
【0045】以上のようにフロントエンド8の第2の入
力端子8d、第3の入力端子8eにそれぞれ所定の振幅
比、所定の位相差をもって入力された第1の基準信号S
17及び第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2の
基準信号S18の合成出力信号S19は、フロントエン
ド8内で上記振幅比、位相差が保たれたまま信号増幅、
中間周波数帯への周波数変換が行われ、中間周波数信号
S11,S20となってそれぞれ第2の出力端子8f、
第3の出力端子8gに出力され、更に給電線20,21
を通って信号比較回路19の第1の入力端子19a、第
2の入力端子19bに入力される。
【0046】ここで第2のアレーアンテナ受信信号S1
0の振幅が第2の基準信号S18の振幅より小さくなる
ような振幅比をつけ、両者の位相が等位相となるように
位相を合わせ込んで電力合成器26に入力することとす
る。例として数9における振幅比K及び位相差ΔがK=
1/√2、Δ=0となるように可変減衰器16の減衰
量、可変移相器17の移相量を調整する例を取り上げて
説明する。数9により求められる信号比較回路19の第
2の入力端子19bで観測される合成信号S20の振幅
指向性は図10に示すとおりである。一方信号比較回路
19の第1の入力端子19aで観測される第1の基準信
号S11の振幅を可変減衰器23により調整し、第2の
入力端子19bに入力される上記第2のアレーアンテナ
受信信号S10と第2の基準信号S18との合成出力信
号S20に対する相対振幅を図11に示すような大小関
係に合わせ込むこととする。図11を見ると、第2の基
準信号S11のレベルに対する第2のアレーアンテナ受
信信号S10と第2の基準信号S18との合成信号S2
0のレベルがアレーアンテナの放射指向性の主ビーム方
向では数dB高く、グレーティングローブ方向では10
dB程度低くなっている。信号比較回路19では上記2
つの信号S11とS20のレベルを比較し、いずれが高
いかの情報を識別信号S15として信号処理器11に送
出する。信号処理器11では、この情報からアレーアン
テナ受信信号S3がアレーアンテナの放射指向性の主ビ
ーム方向から到来したものかグレーティングローブ方向
から到来したものかを判定することができる。これがグ
レーティングローブ方向から到来したものと判定された
場合には励振受信機9にブランキングゲート信号S16
を送出して信号除去を行わせることができるので、実施
の形態1と同じくレーダシステム運用上の誤探知、誤追
尾等の不具合を避け、安定動作の可能なフェーズドアレ
ーレーダ装置を得ることができる。
【0047】尚実施の形態1におけるのと同じく、2つ
の信号の振幅、位相合わせ込みのための可変減衰器、可
変移相器の設定を周波数対応で変えてレーダ装置の動作
周波数帯域内全ての周波数で最適値に設定することがで
きるのでこの場合は広帯域動作も保証される。
【0048】実施の形態3.この実施の形態3は第2の
アレーアンテナ受信信号S10の振幅が第2の基準信号
S18の振幅より大きくなるような振幅比をつけ、両者
の位相が等位相となるように位相を合わせ込んで電力合
成器26に入力するものであり、それ以外の回路構成、
基本的な動作原理は実施の形態2と同様である。例とし
て数9における振幅比K及び位相差がΔがK=2、Δ=
0となるように可変減衰器16の減衰量、可変移相器1
7の移相量を調整する例を取り上げて説明する。信号比
較回路19の第2の入力端子19bで観測される合成信
号S20は数9を用いて計算され、結果として得られる
振幅指向性、位相指向性はそれぞれ図12、図13に示
すものとなる。一方信号比較回路19の第1の入力端子
19aで観測される第1の基準信号S11の振幅、位相
を可変減衰器23、可変移相器24を用いて調整し、第
2の入力端子19bに入力される上記第2のアレーアン
テナ受信信号S10と第2の基準信号S18との合成出
力信号S20に対する相対振幅、相対位相をそれぞれ図
14、図15のような関係に合わせ込むこととする。図
14の振幅指向性を見ると、第1の基準信号S11のレ
ベルに対する第2のアレーアンテナ受信信号S10と第
2の基準信号S18との合成出力信号S20のレベルが
アレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向でのみ数d
B高く観測されている。また図15の位相指向性を見る
と、第1の基準信号S11の位相に対する第2のアレー
アンテナ受信信号S10と第2の基準信号S18との合
成出力信号S20の位相が放射指向性のグレーティング
ローブ領域でのみ逆位相となり、それ以外の領域では等
位相となっている。信号比較回路19では上記2つの信
号S11、S20の振幅を比較し、第2のアレーアンテ
ナ受信信号S10と第2の基準信号S18との合成出力
信号S20のレベルが第1の基準信号S11のレベルに
比べてある一定のスレッショルドレベル値以上高いかど
うかを判定する。これを第1の判定とする。また信号比
較回路19では上記2つの信号S11、S20の位相を
比較し、第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2の
基準信号S18との合成出力信号S20の位相が第1の
基準信号S11の位相と等位相か逆位相かを判定する。
これを第2の判定とする。第1の判定結果、第2の判定
結果のいずれか一方あるいはその両方の情報を信号処理
器11に識別信号S15として送出する。信号処理器1
1では、第1の判定結果の情報からアレーアンテナ受信
信号S3がアレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向
から到来した場合を特定することができ、また第2の判
定結果の情報からはグレーティングローブ方向から到来
した場合を特定することができる。
【0049】アレーアンテナ受信信号S3の到来方向が
アレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向であるかグ
レーティングローブ方向であるかの識別は、上記第1の
判定結果、第2の判定結果のいずれか一方を用いるだけ
で可能である。第1の判定結果だけを利用するためには
実施の形態2と同様信号比較回路19では振幅比較のみ
を行えばよいので回路構成は簡単でよいという利点があ
るが、第2の判定だけを利用するためには信号比較回路
19では位相比較のみを行えばよい。ここでの位相比較
は比較されるべき信号間の位相差の値を知る必要はな
く、2つの信号が等位相か逆位相かの2値判定でよいの
で誤判定の確率は極めて少なく確度の高い判定結果を得
ることができる。更に第1の判定結果は、第2の判定結
果の両方を利用するようにすればより識別確度の向上が
図れる。
【0050】以上によりアレーアンテナ受信信号S3が
アレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向以外から到
来したものと判定された場合には励振受信機9にブラン
キングゲート信号S16を送出して信号除去を行わせる
ことができるので、実施の形態1と同じくレーダシステ
ム運用上の誤探知、誤追尾等の不具合を避け、安定動作
の可能なフェーズドアレーレーダ装置を得ることができ
る。
【0051】尚実施の形態1、実施の形態2におけるの
と同じく、2つの信号の振幅、位相合わせ込みのための
可変減衰器、可変移相器の設定を周波数対応で変えてレ
ーダ装置の動作周波数帯域内全ての周波数で最適値に設
定することができるのでこの場合は広帯域動作も保証さ
れる。
【0052】実施の形態4.図16はこの発明の実施の
形態4を示すフェーズドアレーレーダ装置のブロック図
である。実施の形態2、実施の形態3を示す図9と異な
る部分は電力合成器26に代わって180゜ハイブリッ
ド29が備わっているところである。29a,29b,
29c,29dはそれぞれその第1の入力端子、第2の
入力端子、和信号出力端子、差信号出力端子である。ま
たフロントエンド8には新たに第4の入力端子8hと第
4の出力端子8iとが備えられ、信号比較回路19には
新たに第3の入力端子19cが備えられている。フロン
トエンド8の第3の入力端子8eは給電線28を介して
180゜ハイブリッド29の和信号出力端子29cと、
第4の入力端子8hは給電線30を介して180゜ハイ
ブリッド29の差信号出力端子29dと、第4の出力端
子8iは給電線31を介して信号比較回路19の第3の
入力端子19cと接続される。その他図1、図9と同一
符号を付した部分は図1、図9におけるのと同一または
相当部分を示す。
【0053】実施の形態1、実施の形態2、実施の形態
3と同じく開口面2内の素子アンテナ1の配列は図2の
通りであるものとする。また素子アンテナ1としてf
(θ,φ)=cos0.425 θの回転対称形状の振幅指向
性と可視領域内で一様な位相指向性を有するものを用
い、全素子アンテナの励振振幅を等振幅とし、波長換算
の素子間隔dx /λ=dy /λ=0.56となるような
周波数においてXZ平面内55゜の角度方向にビーム走
査を行うものとする。
【0054】次に動作について説明する。素子アンテナ
1で受信され、フェーズドアレーアンテナの信号入出力
端子5aに現れたアレーアンテナ受信信号のうちサーキ
ュレータ6の受信端子6c、方向性結合器15の出力端
子15bを経て給電線7を通りフロントエンド8の第1
の入力端子8aに入力される第1のアレーアンテナ受信
信号S3、及びサーキュレータ6の受信端子6c、方向
性結合器15の結合端子15c、可変減衰器16、可変
移相器17、更に給電線18を経て180゜ハイブリッ
ド19の第2の入力端子29bに入力される第2のアレ
ーアンテナ受信信号S10については、実施の形態1、
実施の形態2、実施の形態3におけるのと同じくその放
射指向性を表す式が数7であり、得られる振幅指向性図
は図3、位相指向性図が図4である。一方基準アンテナ
13の給電端子13aから給電線14を通り、電力分配
器22の入力端子22aに入力される第2の基準信号S
9については、これも実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3におけるのと同じくその放射指向性を表す式
が数8であり、振幅指向性図は図5に、位相指向性図は
図6で表されるものとなる。この基準信号S9は電力分
配器22で2分配され、うち一方は第1の出力端子22
bから可変減衰器23、可変移相器24、給電線25を
通ってフロントエンド8の第2の入力端子8dに入力さ
れる。これが第1の基準信号S17である。他方は第2
の出力端子22cから給電線27を通って180゜ハイ
ブリッド29の第1の入力端子29aに入力される。こ
れが第2の基準信号S18である。180゜ハイブリッ
ド29では、その第1の入力端子29aに第2の基準信
号S18が、第2の入力端子29bに第2のアレーアン
テナ受信信号S10がそれぞれ入力されると、両者が等
位相合成された信号S19がその和信号出力端子29c
に、両者が逆位相合成された信号S21がその差信号出
力端子29dに現れる。これらの出力信号S19、S2
1は更に給電線28,30を経てフロントエンド8の第
3の入力端子8e、第4の入力端子8hに至る。上記2
つの入力信号S18、S10の振幅、位相を表す係数を
それぞれA1jδ1 、A2jδ2 とすると、第2の基準
信号S18の指向性も数8で表されることから、フロン
トエンド8の第3の入力端子8eで観測される信号S1
0とS18の等位相合成出力信号S19は実施の形態
2、実施の形態3におけるのと同じく数9で表され、フ
ロントエンド8の第4の入力端子8hで観測される信号
S10とS18の逆位相合成出力信号S21は数10で
表される。
【0055】
【数10】
【0056】第2のアレーアンテナ受信信号S10はそ
の伝送経路に可変減衰器16、可変移相器17が備えら
れているので数9、数10における振幅比K及び位相差
Δを調整して180゜ハイブリッド29に投入すること
ができる。180゜ハイブリッド29では上記により相
対振幅、相対位相が調整された第2のアレーアンテナ受
信信号S10と第2の基準信号S18を等位相合成、逆
位相合成してそれぞれ合成信号S19、S21としフロ
ントエンド8の第3の入力端子8e、第4の入力端子8
hに送出する。一方基準アンテナ13の給電端子13a
から給電線14、電力分配器22の第1の出力端子22
b、可変減衰器23、可変移相器24、給電線25を経
てフロントエンド8の第2の入力端子8dに入力される
第1の基準信号S17の指向性は、上記第2の基準信号
S18と同じくその放射指向性が数8で表されるもので
ある。ところで、この第1の基準信号S18の伝送経路
にも可変減衰器23、可変移相器24が備えられている
ので、フロントエンド8の第2の入力端子8dに入力さ
れる信号S17の振幅及び位相の調整が可能である。
【0057】以上のようにフロントエンド8の第2の入
力端子8d、第3の入力端子8e、第4の入力端子8h
にそれぞれ所定の振幅比、所定の位相差をもって入力さ
れた第1の基準信号S17、第2のアレーアンテナ受信
信号S10と第2の基準信号S18との等位相合成信号
S19、及び第2のアレーアンテナ受信信号S10と第
2の基準信号S18との逆位相合成信号S21は、フロ
ントエンド8内で上記振幅比、位相差が保たれたまま信
号増幅、中間周波数帯への周波数変換が行われ、中間周
波数信号S11、S20、S22となってそれぞれその
第2の出力端子8f、第3の出力端子8g、第4の出力
端子8iに出力され、更に給電線20,21,31を介
して信号比較回路19の第1の入力端子19a、第2の
入力端子19b、第3の入力端子19cにそれぞれ入力
される。
【0058】ここで第2のアレーアンテナ受信信号S1
0の振幅が第2の基準信号S18の振幅より小さくなる
ような振幅比をつけ、両者の位相が等位相になるように
位相を合わせて180゜ハイブリッド29に投入するこ
ととする。例として数9、数10における振幅比K及び
位相差ΔがK=1/√2、Δ=0となるように可変減衰
器16の減衰量、可変移相器17の移相量を調整する場
合を取り上げて説明する。信号比較回路19の第2の入
力端子19bで観測される、第2のアレーアンテナ受信
信号S10と第2の基準信号S18が等位相合成された
信号S20の指向性は実施の形態2、実施の形態3にお
けるのと同じく数9を用いて計算され、得られる振幅指
向性は図10に示す通りである。次に信号比較回路19
の第3の入力端子19bで観測される、第2のアレーア
ンテナ受信信号S10と第2の基準信号S18が逆位相
合成された信号S22の指向性は数10を用いて計算さ
れる、得られる振幅指向性は図17に示すとおりであ
る。一方信号比較回路19の第1の入力端子19aで観
測される第1の基準信号S11の振幅を可変減衰器23
を用いて調整し、第2の入力端子19bに入力される上
記第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2の基準信
号S18が等位相合成された信号S20に対する相対振
幅を図11のような大小関係に合わせ込むと同時に、第
3の入力端子19cに入力される上記第2のアレーアン
テナ受信信号S10と第2の基準信号S18が逆位相合
成された信号S22に対する相対振幅を図18のような
大小関係に合わせ込むこととする。図11では第1の基
準信号S11のレベルに対する第2のアレーアンテナ受
信信号S10と第2の基準信号S18が等位相合成され
た信号S20のレベルがアレーアンテナの放射指向性の
主ビーム方向では数dB高く、グレーティングローブ方
向では10dB程度低くなっているが、図18では第1
の基準信号S11のレベルに対する第2のアレーアンテ
ナ受信信号S10と第2の基準信号S18が逆位相合成
された信号S22のレベルがアレーアンテナの放射指向
性の主ビーム方向では10dB程度低く、グレーティン
グローブ方向では数dB高くなっていることがわかる。
信号比較回路では上記3つの信号S11、S20、S2
2のレベルを比較し、結果の情報を識別信号S15とし
て信号処理器11に送出する。信号処理器11では、信
号S11と信号S20の大小関係比較結果からアレーア
ンテナ受信信号S3がアレーアンテナの放射指向性の主
ビーム方向から到来したものかグレーティングローブ方
向から到来したものかを判定することができる。更に、
信号比較回路19において適切なスレッショルドレベル
を設けての判定を実施すればサイドローブでの受信と主
ビームでの受信の識別も可能である。以上によりアレー
アンテナ受信信号S3がアレーアンテナの放射指向性の
グレーティングローブ方向あるいはサイドローブ領域か
ら到来したものと判定された場合には励振受信機9にブ
ランキングゲート信号S16を送出して信号除去を行わ
せることができるので、実施の形態1、実施の形態2、
実施の形態3と同じくレーダシステム運用上の誤探知、
誤追尾等の不具合を避け、安定動作の可能なフェーズド
アレーレーダ装置を得ることができる。
【0059】この実施の形態4は第1の基準信号と比較
すべき第2の基準信号と第2のアレーアンテナ受信信号
の合成出力信号として等位相合成出力信号のみならず、
逆位相合成出力信号も利用しているので、判定の冗長度
が増し識別の確度向上が期待できる。
【0060】尚実施の形態1、実施の形態2、実施の形
態3におけるのと同じく、2つの信号の振幅、位相合わ
せ込みのための可変減衰器、可変移相器の設定を周波数
対応で変えてレーダ装置の動作周波数帯域内全ての周波
数で最適値に設定することができるので広帯域動作も保
証される。
【0061】実施の形態5.この実施の形態5は第2の
アレーアンテナ受信信号S10の振幅が第2の基準信号
S18の振幅より大きくなるような振幅比をつけ、両者
の位相が等位相となるように位相を合わせ込んで180
゜ハイブリッド29に入力するものであり、それ以外の
回路構成、基本的な動作原理は実施の形態4と同様であ
る。例として数9における振幅比K及び位相差ΔがK=
2、Δ=0となるように可変減衰器16の減衰量、可変
移相器17の移相量を調整する例を取り上げて説明す
る。信号比較回路19の第2の入力端子19bで観測さ
れる、第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2の基
準信号S18が等位相合成された信号S20の指向性は
実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4におけるの
と同じく数9を用いて計算され、得られる振幅指向性、
位相指向性はそれぞれ図12、図13に示すものであ
る。次に信号比較回路19の第3の入力端子19cで観
測される、第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2
の基準信号S18が逆位相合成された信号S22の指向
性は数10を用いて計算され、得られる振幅指向性、位
相指向性はそれぞれ図19、図20に示すものである。
一方信号比較回路10の第1の入力端子19aで観測さ
れる第1の基準信号S11の振幅、位相を可変減衰器2
3、可変移相器24を用いて調整し、第2の入力端子1
9bに入力される上記第2のアレーアンテナ受信信号S
10と第2の基準信号S18が等位相合成された信号S
20に対する相対振幅、相対位相をそれぞれ図14、図
15のような関係に合わせ込むと同時に、第3の入力端
子19cに入力される上記第2のアレーアンテナ受信信
号S10と第2の基準信号S18が逆位相合成された信
号S22に対する相対振幅、相対位相をそれぞれ図2
1、図22のような関係に合わせ込むこととする。図1
4の振幅指向性では、第1の基準信号S11のレベルに
対する第2のアレーアンテナ受信信号S10と第2の基
準信号S18が等位相合成された信号S20のレベルが
アレーアンテナの放射指向性の主ビーム方向でのみ数d
B高く観測されているが、図21の振幅指向性では、第
1の基準信号S11のレベルに対する第2のアレーアン
テナ受信信号S10と第2の基準信号S18が逆位相合
成された信号S22のレベルがアレーアンテナの放射指
向性のグレーティングローブ方向でのみ10dB程度高
く観測されている。また図15の位相指向性を見ると、
第1の基準信号S11の位相と第2のアレーアンテナ受
信信号S10の第2の基準信号S18が等位相合成され
た信号S20の位相とはアレーアンテナの放射指向性の
グレーティングローブ領域でのみ逆位相となり、それ以
外の領域では等位相となっているが、図22の位相指向
性を見ると、第1の基準信号S11の位相と第2のアレ
ーアンテナ受信信号S10と第2の基準信号S18が逆
位相合成された信号S22の位相とはアレーアンテナの
放射指向性の主ビーム領域でのみ逆位相となり、それ以
外の領域では等位相となっている。信号比較回路19で
は上記3つの信号S11、S20、S22の振幅、位相
を比較し、結果の情報を識別信号S15として信号処理
器11に送出する。信号処理器11では、この情報から
アレーアンテナ受信信号S3がアレーアンテナの放射指
向性の主ビーム方向から到来したものかグレーティング
ローブ方向から到来したものか、あるいはサイドローブ
方向から到来したものかを判定し、これが主ビーム方向
から到来したものと判定された場合には励振受信機9に
ブランキングゲート信号S16を送出して信号除去を行
わせることができるので、実施の形態1、実施の形態
2、実施の形態3、実施の形態4と同じくレーダシステ
ム運用上の誤探知、誤追尾等の不具合を避け、安定動作
の可能なフェーズドアレーレーダ装置を得ることができ
る。
【0062】この実施の形態5は実施の形態4と同じく
第1の基準信号と比較すべき第2の基準信号と第2のア
レーアンテナ受信信号の合成出力信号として等位相合成
出力信号のみならず、逆位相合成出力信号も利用してい
るので、判定の冗長度が増し識別の確度向上が期待でき
る。
【0063】尚実施の形態1、実施の形態2、実施の形
態3、実施の形態4におけるのと同じく、2つの信号の
振幅、位相合わせ込みのための可変減衰器、可変移相器
の設定を周波数対応で変えてレーダ装置の動作周波数帯
域内全ての周波数で最適値に設定することができるので
広帯域動作も保証される。
【0064】実施の形態6.図23、図24はこの発明
の実施の形態6を示すフェーズドアレーレーダ装置のブ
ロック図であり、実施の形態4、実施の形態5を示す図
16とは以下の部分が異なる。励振受信機9は校正信号
S24を送出する機能を具備する。32は電力分配器で
あり32a,32b,32cはそれぞれその入力端子、
第1の出力端子、第2の出力端子である。入力端子32
aは給電線33により励振受信機9と接続される。34
はアレーアンテナ受信信号S10の伝送経路に挿入され
たRFスイッチであり、34a,34b,34cはそれ
ぞれその第1の入力端子、第2の入力端子、出力端子で
ある。第1の入力端子34aは方向性結合器15の結合
端子15cと、第2の入力端子34bは給電線35を介
して電力分配器32の第1の出力端子32bと接続され
る。36は基準信号S9の伝送経路に挿入されたRFス
イッチであり、36a,36b,36cはそれぞれその
第1の入力端子、第2の入力端子、出力端子である。第
1の入力端子36aは給電線14を介して基準アンテナ
13の給電端子13aと、第2の入力端子36bは給電
線37を介して電力分配器32の第2の出力端子32c
と、出力端子36cは電力分配器22の入力端子22a
とそれぞれ接続される。
【0065】次に動作について説明する。通常のレーダ
運用動作時、図23に示すようにRFスイッチ34,3
6は制御器12からのRFスイッチ制御信号S23によ
りそれぞれの第1の入力端子34a,36aの側にある
接点が接続される。この状態での装置の動作は実施の形
態4、実施の形態5と同じである。一方校正動作時には
図24に示すように、RFスイッチ34,36は制御器
12からのRFスイッチ制御信号S23によりそれぞれ
の第2の入力端子34b,36bの側に接点が接続され
る。同時に励振受信機9からは校正用RF信号S24が
出力され、これが給電線33、電力分配器32、給電線
35,37を介してそれぞれのRFスイッチの第2の入
力端子34b,36bに投入される。この校正用RF信
号S24は第1の基準信号S17の伝送経路、第2の基
準信号S18の伝送経路及び第2のアレーアンテナ受信
信号S10の伝送経路を経てフロントエンド8を通り、
信号比較回路19の入力端子19a,19b,19cに
入力される。
【0066】フロントエンド8内には低雑音増幅器、ミ
キサ等の能動回路部品が含まれているため透過特性に温
度特性があり、レーダ運用動作時に透過振幅、位相が経
時変化しやすい。第1の基準信号S17、第2の基準信
号S18と第2のアレーアンテナ受信信号S10との等
位相及び逆位相合成信号S19、S21が伝送されるフ
ロントエンド8内の伝送経路毎の透過振幅、位相の変化
に差異が生じた場合、可変減衰器16,23、可変移相
器17,24により例えば図14、図15、図21、図
22のように合わせ込んだ第1の基準信号S13と合成
信号S20、S22のレベル差、位相差が保てなくな
り、信号比較回路19でのレベル差判定、位相差判定、
及び信号処理器11でのアレーアンテナ受信信号S3の
到来方向識別の正確さが損なわれる可能性がある。この
実施の形態6ではある一定の温度における基準状態でR
Fスイッチ34,36を図24に示す状態にして信号比
較回路19の第1、第2、第3の入力端子19a,19
b,19cに入力される信号S11、S20、S22の
振幅位相データを取得しこれを第1の基準校正データと
する。次にRFスイッチ34,36を図23に示す状態
としてこの基準状態における信号比較回路19の第1、
第2、第3の入力端子19a,19b,19cに入力さ
れる信号S11、S20、S22の振幅位相データを取
得し、これを第2の基準校正データとする。第2の基準
校正データから上記入力信号S11、S20、S22を
図14、図15、図21、図22のように示す関係に合
わせ込むための可変減衰器16,23、可変移相器1
7,24の設定値が求められる。これらを信号処理器1
1に第3の基準校正データとして記憶させる。通常のレ
ーダ運用動作時はRFスイッチ34,36を図23に示
す状態とするが、ここで適時図24に示す校正動作状態
に切り替えて励振受信機9から送出される校正用RF信
号S24を各信号の伝送経路を通して信号比較回路19
の入力端子19a,19b,19cに投入し、信号S1
1、S20、S22の振幅位相データを取得する。この
データは信号処理器11に送られる。信号処理器11で
はこのデータと第1の基準校正データとを比較してその
差異分を求め、これを第3の基準校正データに補正値と
して加算して可変減衰器16,23、可変移相器17,
24の新たな設定値とする。ここで再びRFスイッチ3
4,36を図23に示す状態とし、上記手順で求めた新
たな設定値を可変減衰器16,23、可変移相器17,
24に設定し通常のレーダ運用動作に移行する。この所
作を適時行うことにより、フロントエンド8の透過振幅
位相特性の温度特性を補償し、第1の基準信号S11の
振幅、位相と第2の基準信号S18と第2のアレーアン
テナ受信信号S10との等位相及び逆位相合成信号S2
0、S22の振幅、位相とをレーダ装置の運用温度によ
らず常に最適の状態に合わせ込むことができ、アレーア
ンテナ受信信号の主ビーム受信、グレーティングローブ
受信、サイドローブ受信の誤判定のない安定したレーダ
運用動作が可能となる。
【0067】
【発明の効果】この発明は以上に説明したように構成さ
れているので、以下に記載される効果がある。
【0068】第1の発明によれば、フェーズドアレーレ
ーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設けた基準
アンテナによる受信信号と、方向性結合器を介して得ら
れるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号とを、
両信号の位相差が所定の最適値となるよう合わせ込んだ
後信号比較回路に入力してその位相を比較し、その比較
結果によりフェーズドアレーアンテナによる受信信号が
アレーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グ
レーティングローブ方向から到来したものかを判定でき
るようにしたので、レーダシステム運用上の誤探知、誤
追尾等の不具合を避け、安定動作の可能なフェーズドア
レーレーダ装置が得られるという効果がある。
【0069】また、第2の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号と、方向性結合器を介し
て得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
とを、両信号の振幅比及び位相差が所定の最適値となる
よう合わせ込んだ後信号比較回路に入力してその振幅、
位相を比較し、その比較結果によりフェーズドアレーア
ンテナによる受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向
から到来したものか、グレーティングローブ方向から到
来したものか、更にはサイドローブ方向から到来したも
のかを判定できるようにしたので、レーダシステム運用
上の誤探知、誤追尾等の不具合を避け、安定動作の可能
なフェーズドアレーレーダ装置が得られるという効果が
ある。
【0070】また、第3の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号を電力分配器によって第
1、第2の基準信号に2分割し、方向性結合器を介して
得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号と
第2の基準信号とをその振幅比及び位相差が所定の最適
値となるよう合わせ込んだ後別に設けた電力分配器に投
入して両信号を等位相合成した信号を生成し、更にこの
合成信号の振幅と第1の基準信号の振幅とを所定の最適
値に合わせた後別に設けた信号比較回路に入力して比較
し、その大小関係によりフェーズドアレーアンテナによ
る受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から到来し
たものか、グレーティングローブ方向から到来したもの
かを判定できるようにしたので、レーダシステム運用上
の誤探知、誤追尾等の不具合を避け、安定動作の可能な
フェーズドアレーレーダ装置が得られるという効果があ
る。
【0071】また、第4の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号を電力分配器によって第
1、第2の基準信号に2分割し、方向性結合器を介して
得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号と
第2の基準信号とを、両信号が等位相あるいは逆位相の
いずれかの位相関係と所定の振幅比を有するように調整
した上で別に設けた電力合成器に投入して合成信号を生
成し、更にこの合成信号の位相と第1の基準信号の位相
とを所定の最適値に合わせ込んだ後別に設けた信号比較
回路に入力して比較し、その比較結果によりフェーズド
アレーアンテナによる受信信号がアレーアンテナの主ビ
ーム方向から到来したものか、グレーティングローブ方
向から到来したものか、更にはサイドローブ方向から到
来したものかを判定できるようにしたので、レーダシス
テム運用上の誤探知、誤追尾等の不具合を避け、安定動
作の可能なフェーズドアレーレーダ装置が得られるとい
う効果がある。
【0072】また、第5の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号を電力分配器によって第
1、第2の基準信号に2分割し、方向性結合器を介して
得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号と
第2の基準信号とを、両信号が等位相あるいは逆位相の
いずれかの位相関係と所定の振幅比を有するように調整
した上で別に設けた電力合成器に投入して合成信号を生
成し、更にこの合成信号と第1の基準信号の振幅比及び
位相差を所定の最適値に合わせ込んだ後別に設けた信号
比較回路に入力して振幅、位相を比較し、その比較結果
によりフェーズドアレーアンテナによる受信信号がアレ
ーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレー
ティングローブ方向から到来したものか、更にはサイド
ローブ方向から到来したものかを判定できるようにした
ので、レーダシステム運用上の誤探知、誤追尾等の不具
合を避け、第4の発明に比較しても更に動作の確実性の
向上したフェーズドアレーレーダ装置が得られるという
効果がある。
【0073】また、第6の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号を電力分配器によって第
1、第2の基準信号に2分割し、方向性結合器を介して
得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号と
第2の基準信号とを、両信号が等位相でかつ所定の振幅
比を有するように調整した上で別に設けた180゜ハイ
ブリッド回路に投入して両信号の等位相合成信号及び逆
位相合成信号を生成し、更にこれら合成信号と第1の基
準信号の位相差を所定の最適値に合わせ込んだ後別に設
けた信号比較回路に入力して位相を比較し、その比較結
果によりフェーズドアレーアンテナによる受信信号がア
レーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレ
ーティングローブ方向から到来したものか、更にはサイ
ドローブ方向から到来したものかを判定できるようにし
たので、レーダシステム運用上の誤探知、誤追尾等の不
具合を避け、第4の発明に比較しても更に動作の確実性
の向上したフェーズドアレーレーダ装置が得られるとい
う効果がある。
【0074】また、第7の発明によれば、フェーズドア
レーレーダ装置を構成するアンテナ開口面中央部に設け
た基準アンテナによる受信信号を電力分配器によって第
1、第2の基準信号に2分割し、方向性結合器を介して
得られるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号と
第2の基準信号とを、両信号が等位相でかつ所定の振幅
比を有するように調整した上で別に設けた180゜ハイ
ブリッド回路に投入して両信号の等位相合成信号及び逆
位相合成信号を生成し、更にこれら合成信号と第1の基
準信号の振幅比及び位相差を所定の最適値に合わせ込ん
だ後別に設けた信号比較回路に入力して振幅及び位相を
比較し、その比較結果によりフェーズドアレーアンテナ
による受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から到
来したものか、グレーティングローブ方向から到来した
ものか、更にはサイドローブ方向から到来したものかを
判定できるようにしたので、レーダシステム運用上の誤
探知、誤追尾等の不具合を避け、第6の発明に比較して
も更に動作の確実性の向上したフェーズドアレーレーダ
装置が得られるという効果がある。
【0075】また、第8の発明によれば、第1の発明、
あるいは第2の発明、あるいは第3の発明、あるいは第
4の発明、あるいは第5の発明、あるいは第6の発明、
あるいは第7の発明によるフェーズドアレーレーダ装置
において信号比較回路で比較される2種類もしくは3種
類の信号の振幅、位相をフェーズドアレーレーダ装置の
動作周波数に応じてそれぞれの最適値となるよう変化さ
せるようにしたので、フェーズドアレーアンテナによる
受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から到来した
ものか、グレーティングローブ方向から到来したもの
か、更にはサイドローブ方向から到来したものかの判定
が広帯域にわたって正確に行えるという効果がある。
【0076】また、第9の発明によれば、第1の発明、
あるいは第2の発明、あるいは第3の発明、あるいは第
4の発明、あるいは第5の発明、あるいは第6の発明、
あるいは第7の発明によるフェーズドアレーレーダ装置
に対して、励振受信機内に校正信号送出機能を付加し、
この校正信号をRFスイッチの切替により適時信号比較
回路に投入して校正動作を行えるようにしたので、フェ
ーズドアレーレーダ装置の構成回路要素部品の透過特性
の温度特性を補償し、フェーズドアレーアンテナによる
受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から到来した
ものか、グレーティングローブ方向から到来したもの
か、更にはサイドローブ方向から到来したものかの判定
が常に正確に行えるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1のフェーズドアレー
レーダ装置を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態
6のフェーズドアレーレーダ装置におけるアンテナ開口
面上の素子アンテナ等の配置を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態
6のフェーズドアレーレーダ装置におけるアレーアンテ
ナの放射振幅指向性を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態
6のフェーズドアレーレーダ装置におけるアレーアンテ
ナの放射位相指向性を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態
6のフェーズドアレーレーダ装置における基準アンテナ
の放射振幅指向性を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1、実施の形態2、実
施の形態3、実施の形態4、実施の形態5、実施の形態
6のフェーズドアレーレーダ装置における基準アンテナ
の放射位相指向性を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1のフェーズドアレー
レーダ装置におけるアレーアンテナの放射位相指向性と
基準アンテナの放射位相指向性とが所定の関係に合わせ
込まれた状態を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1のフェーズドアレー
レーダ装置におけるアレーアンテナの放射振幅指向性と
基準アンテナの放射振幅指向性とが所定の関係に合わせ
込まれた状態を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態2、実施の形態3のフ
ェーズドアレーレーダ装置を示すブロック図である。
【図10】 この発明の実施の形態2、実施の形態4の
フェーズドアレーレーダ装置における第2の基準信号と
第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の放
射振幅指向性を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態2、実施の形態4の
フェーズドアレーレーダ装置において、第2の基準信号
と第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の
放射振幅指向性と第1の基準信号の放射振幅指向性とが
所定の関係に合わせ込まれた状態を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態3、実施の形態5の
フェーズドアレーレーダ装置における第2の基準信号と
第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の放
射振幅指向性を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態3、実施の形態5の
フェーズドアレーレーダ装置における第2の基準信号と
第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の放
射位相指向性を示す図である。
【図14】 この発明の実施の形態3、実施の形態5の
フェーズドアレーレーダ装置において、第2の基準信号
と第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の
放射振幅指向性と第1の基準信号の放射振幅指向性とが
所定の関係に合わせ込まれた状態を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態3、実施の形態5の
フェーズドアレーレーダ装置において、第2の基準信号
と第2のアレーアンテナ受信信号との等位相合成信号の
放射位相指向性と第1の基準信号の放射位相指向性とが
所定の関係に合わせ込まれた状態を示す図である。
【図16】 この発明の実施の形態4、実施の形態5の
フェーズドアレーレーダ装置を示すブロック図である。
【図17】 この発明の実施の形態4のフェーズドアレ
ーレーダ装置における第2の基準信号と第2のアレーア
ンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射振幅指向性を
示す図である。
【図18】 この発明の実施の形態4のフェーズドアレ
ーレーダ装置において、第2の基準信号と第2のアレー
アンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射振幅指向性
と第1の基準信号の放射振幅指向性とが所定の関係に合
わせ込まれた状態を示す図である。
【図19】 この発明の実施の形態5のフェーズドアレ
ーレーダ装置における第2の基準信号と第2のアレーア
ンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射振幅指向性を
示す図である。
【図20】 この発明の実施の形態5のフェーズドアレ
ーレーダ装置における第2の基準信号と第2のアレーア
ンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射位相指向性を
示す図である。
【図21】 この発明の実施の形態5のフェーズドアレ
ーレーダ装置において、第2の基準信号と第2のアレー
アンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射振幅指向性
と第1の基準信号の放射振幅指向性とが所定の関係に合
わせ込まれた状態を示す図である。
【図22】 この発明の実施の形態5のフェーズドアレ
ーレーダ装置において、第2の基準信号と第2のアレー
アンテナ受信信号との逆位相合成信号の放射位相指向性
と第1の基準信号の放射位相指向性とが所定の関係に合
わせ込まれた状態を示す図である。
【図23】 この発明の実施の形態6のフェーズドアレ
ーレーダ装置のレーダ運用動作時のブロック図である。
【図24】 この発明の実施の形態6のフェーズドアレ
ーレーダ装置の校正動作時のブロック図である。
【図25】 従来のフェーズドアレーレーダ装置を示す
ブロック図である。
【図26】 従来のフェーズドアレーレーダ装置におけ
るアンテナ開口面上の素子アンテナの配置を示す図であ
る。
【図27】 空間座標系の定義を示す図である。
【図28】 従来のフェーズドアレーレーダ装置におけ
るアレーアンテナの放射振幅指向性の一例を示す図であ
る。
【図29】 従来のフェーズドアレーレーダ装置におけ
るアレーアンテナの放射振幅指向性の別の例を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 素子アンテナ、2 アンテナ開口面、3 移相器、
4 電力合成分配回路、5 フェーズドアレーアンテ
ナ、5a 信号入出力端子、6 サーキュレータ、6a
送信端子、6b 共通端子、6c 受信端子、7 給
電線、8 フロントエンド、8a 第1の入力端子(ア
レーアンテナ信号入力端子)、8b 第1の出力端子
(アレーアンテナ信号出力端子)、8c ローカル信号
入力端子、8d 第2の入力端子、8e 第3の入力端
子、8f 第2の出力端子、8g 第3の出力端子、8
h 第4の入力端子、8i 第4の出力端子、9 励振
受信機、10 送信機、11 信号処理器、12 制御
器、13 基準アンテナ、13a 給電端子、14 給
電線、15 方向性結合器、15a 入力端子、15b
出力端子、15c 結合端子、16 可変減衰器、17
可変移相器、18給電線、19 信号比較回路、19
a 第1の入力端子、19b 第2の入力端子、19c
第3の入力端子、20 給電線、21 給電線、22
電力分配器、22a 入力端子、22b 第1の出力
端子、22c 第2の出力端子、23可変減衰器、24
可変移相器、25 給電線、26 電力合成器、26
a第1の入力端子、26b 第2の入力端子、26c
出力端子、27 給電線、28 給電線、29 180
゜ハイブリッド、29a 第1の入力端子、29b第2
の入力端子、29c 和信号出力端子、29d 差信号
出力端子、30給電線、31 給電線、32 電力分配
器、32a 入力端子、32b 第1の出力端子、32
c 第2の出力端子、33 給電線、34 RFスイッ
チ、34a 第1の入力端子、34b 第2の入力端
子、34c 出力端子、35 給電線、36 RFスイ
ッチ、36a 第1の入力端子、36b 第2の入力端
子、36c 出力端子、37 給電線、S1 送信信号
のRF原信号、S2 送信信号、S3 アレーアンテナ
受信信号(第1のアレーアンテナ受信信号)、S4中間
周波数信号、S5 ローカル信号、S6 ビデオ信号、
S7 指令信号、S8 ビーム制御信号、S9 基準信
号、S10 アレーアンテナ受信信号の分岐出力(第2
のアレーアンテナ受信信号)、S11 中間周波数に変
換された基準信号、S12 中間周波数に変換された第
2のアレーアンテナ受信信号、S13可変移相器制御信
号、S14 可変減衰器制御信号、S15 識別信号、
S16 ブランキングゲート信号、S17 第1の基準
信号、S18 第2の基準信号、S19 第2の基準信
号と第2のアレーアンテナ受信信号の(等位相)合成出
力信号、S20 中間周波数に変換された第2の基準信
号と第2のアレーアンテナ受信信号の(等位相)合成出
力信号、S21 第2の基準信号と第2のアレーアンテ
ナ受信信号の逆位相合成出力信号、S22 中間周波数
に変換された第2の基準信号と第2のアレーアンテナ受
信信号の逆位相出力信号、S23 RFスイッチ制御信
号、S24 校正用RF信号。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナと、フェーズドアレー
    アンテナ合成信号出力部に設けられた方向性結合器、上
    記基準アンテナでの受信信号と上記方向性結合器による
    アレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号とが所定の
    位相差を持つように調整する可変移相器と、並びに上記
    基準アンテナでの受信信号とアレーアンテナでの受信信
    号の分岐出力信号が入力されることにより両者の位相を
    比較する信号比較回路と、上記信号比較回路での両信号
    の位相比較結果からアレーアンテナでの受信信号がアレ
    ーアンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレー
    ティングローブ方向から到来したものかを判定すること
    ができるような手段とを具備したことを特徴とするフェ
    ーズドアレーレーダ装置。
  2. 【請求項2】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナと、フェーズドアレー
    アンテナ合成信号出力部に設けられた方向性結合器、上
    記基準アンテナでの受信信号と上記方向性結合器による
    アレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号とが所定の
    振幅比、所定の位相差を持つように調整する可変減衰器
    及び可変移相器、並びに上記基準アンテナでの受信信号
    とアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号が入力さ
    れることにより両信号の振幅、位相を比較する信号比較
    回路と、上記信号比較回路での両信号の振幅位相比較結
    果からアレーアンテナでの受信信号がアレーアンテナの
    主ビーム方向から到来したものか、グレーティングロー
    ブ方向から到来したものか、あるいはその他のサイドロ
    ーブ方向から到来したものかを判定することができるよ
    うな手段とを具備したことを特徴とするフェーズドアレ
    ーレーダ装置。
  3. 【請求項3】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナ、上記基準アンテナに
    よる受信信号を分配して第1の基準信号、第2の基準信
    号を生成する電力分配器、フェーズドアレーアンテナ合
    成信号出力部に設けられた方向性結合器、上記方向性結
    合器によるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
    の振幅と第1の基準信号の振幅とが所定の振幅比を持つ
    ように調整する第1の可変減衰器、並びに上記2つの信
    号の位相が等位相あるいは逆位相のいずれかになるよう
    調整する可変移相器、並びに上記両信号を等位相合成あ
    るいは逆位相合成して新たな合成信号を生成する電力合
    成器、並びに上記新たな合成信号と第2の基準信号とが
    所定の振幅比を持つように調整する第2の可変減衰器、
    並びに上記新たな合成信号と第2の基準信号が入力され
    ることにより両者の振幅を比較する信号比較回路、並び
    に上記信号比較回路での振幅比較結果からアレーアンテ
    ナによる受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から
    到来したものか、グレーティングローブ方向から到来し
    たものかを判定することができるような手段とを具備し
    たことを特徴とするフェーズドアレーレーダ装置。
  4. 【請求項4】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナ、上記基準アンテナに
    よる受信信号を分配して第1の基準信号、第2の基準信
    号を生成する電力分配器、フェーズドアレーアンテナ合
    成信号出力部に設けられた方向性結合器、上記方向性結
    合器によるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
    の振幅と第1の基準信号の振幅とをアレーアンテナでの
    受信信号の分岐出力信号の振幅が第1の基準信号の振幅
    より大きくなるような所定の振幅比を持つように調整す
    る可変減衰器、並びに上記2つの信号の位相が等位相あ
    るいは逆位相のいずれかになるよう調整する第1の可変
    移相器、並びに上記両信号を等位相あるいは逆位相で合
    成して新たな合成信号を生成する電力合成器、並びに上
    記新たな合成信号と第2の基準信号とが所定の位相差を
    持つように調整する第2の可変移相器、並びに上記新た
    な合成信号と第2の基準信号が入力されることにより両
    信号の位相を比較する信号比較回路、並びに上記信号比
    較回路での上記両信号の位相比較結果からアレーアンテ
    ナによる受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向から
    到来したものか、グレーティングローブ方向から到来し
    たものかを判定することができるような手段とを具備し
    たことを特徴とするフェーズドアレーレーダ装置。
  5. 【請求項5】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナ、上記基準アンテナに
    よる受信信号を分配して第1の基準信号、第2の基準信
    号を生成する電力分配器、フェーズドアレーアンテナ合
    成信号出力部に設けられた方向性結合器、上記方向性結
    合器によるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
    の振幅と第1の基準信号の振幅とをアレーアンテナでの
    受信信号の分岐出力信号の振幅が第1の基準信号の振幅
    より大きくなるような所定の振幅比を持つように調整す
    る第1の可変減衰器、並びに上記2つの信号の位相が等
    位相あるいは逆位相のいずれかになるよう調整する第1
    の可変移相器、並びに上記両信号を等位相あるいは逆位
    相で合成して新たな合成信号を生成する電力合成器、並
    びに上記新たな合成信号と第2の基準信号とが所定の振
    幅比を持つように調整する第2の可変減衰器、並びに上
    記新たな合成信号と第2の基準信号とが所定の位相差を
    持つように調整する第2の可変移相器、並びに上記新た
    な合成信号と第2の基準信号が入力されることにより両
    信号の振幅及び位相を比較する信号比較回路、並びに上
    記信号比較回路での上記両信号の振幅及び位相の比較結
    果からアレーアンテナによる受信信号がアレーアンテナ
    の主ビーム方向から到来したものか、グレーティングロ
    ーブ方向から到来したものか、あるいはその他のサイド
    ローブ方向から到来したものかを判定することができる
    ような手段とを具備したことを特徴とするフェーズドア
    レーレーダ装置。
  6. 【請求項6】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機、上記送信機から
    の送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信信
    号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドアレ
    ーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号に
    変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから送
    出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエン
    ドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信及
    び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出を
    行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された受
    信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレーア
    ンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナ、上記基準アンテナに
    よる受信信号を分配して第1の基準信号、第2の基準信
    号を生成する電力分配器、フェーズドアレーアンテナ合
    成信号出力部に設けられた方向性結合器、上記方向性結
    合器によるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
    と第1の基準信号とをアレーアンテナでの受信信号の分
    岐出力信号の振幅が第1の基準信号の振幅より大きくな
    るような所定の振幅比を持つように調整する可変減衰
    器、並びに上記両信号の位相が等位相になるよう調整す
    る第1の可変移相器、並びに上記両信号の等位相合成出
    力信号及び逆移相合成出力信号を生成する180゜ハイ
    ブリッド回路、並びに上記180゜ハイブリッド回路で
    生成された新たな2種類の合成信号と第2の基準信号と
    並びに上記新たな合成信号と第2の基準信号とが所定の
    位相差を持つように調整する第2の可変移相器、並びに
    新たな合成信号と第2の基準信号とが入力されることに
    より3信号の位相を比較する信号比較回路と、上記信号
    比較回路での3信号の位相比較結果からアレーアンテナ
    による合成受信信号がアレーアンテナの主ビーム方向か
    ら到来したものか、グレーティングローブ方向から到来
    したものか、あるいはサイドローブ方向から到来したも
    のかを判定することができるような手段とを具備したこ
    とを特徴とするフェーズドアレーレーダ装置。
  7. 【請求項7】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、アンテナ開口面内に素子アンテナを配列の行数及び
    列数が偶数となるように並べ、更にアンテナ開口面中央
    に設けられた単一の基準アンテナ、上記基準アンテナに
    よる受信信号を分配して第1の基準信号、第2の基準信
    号を生成する電力分配器、フェーズドアレーアンテナ合
    成信号出力部に設けられた方向性結合器、上記方向性結
    合器によるアレーアンテナでの受信信号の分岐出力信号
    と第1の基準信号とをアレーアンテナでの受信信号の分
    岐出力信号の振幅が第1の基準信号の振幅より大きくな
    るような所定の振幅比を持つように調整する第1の可変
    減衰器、並びに上記両信号の位相が等位相になるよう調
    整する第1の可変移相器、並びに上記両信号の等位相合
    成出力信号及び逆位相合成出力信号を生成する180゜
    ハイブリッド回路、並びに上記180゜ハイブリッド回
    路で生成された新たな2種類の合成信号と第2の基準信
    号とが所定の振幅比を持つように調整する第2の可変減
    衰器、並びに上記180゜ハイブリッド回路で生成され
    た新たな2種類の合成信号と第2の基準信号とが所定の
    位相差を持つように調整する第2の可変移相器、並びに
    上記新たな合成信号と第2の基準信号とが入力されるこ
    とにより3信号の振幅と位相を比較する信号比較回路
    と、上記信号比較回路での3信号の振幅及び位相の比較
    結果からアレーアンテナによる合成受信信号がアレーア
    ンテナの主ビーム方向から到来したものか、グレーティ
    ングローブ方向から到来したものか、あるいはサイドロ
    ーブ方向から到来したものかを判定することができるよ
    うな手段とを具備したことを特徴とするフェーズドアレ
    ーレーダ装置。
  8. 【請求項8】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、その構成要素である可変減衰器の減衰量あるいは可
    変移相器の移相量のいずれか若しくはその両方が動作周
    波数に応じたそれぞれの最適値となるように制御する手
    段を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項7のい
    ずれかに記載のフェーズドアレーレーダ装置。
  9. 【請求項9】 各々に移相器が接続された複数個の素子
    アンテナからなるアンテナ開口面、上記素子アンテナの
    励振位相を制御する移相器、この移相器を介してアンテ
    ナ開口面への送信電力の分配供給及びアンテナ開口面で
    受信された信号の合成を行う電力合成分配回路を備え、
    空間への信号放射と空間からの信号受信を行うフェーズ
    ドアレーアンテナと、上記フェーズドアレーアンテナに
    供給される送信信号を発生する送信機と、上記送信機か
    らの送信信号と上記フェーズドアレーアンテナでの受信
    信号の分離を行うサーキュレータと、上記フェーズドア
    レーアンテナでの受信信号を増幅し更に中間周波数信号
    に変換するフロントエンドと、上記フロントエンドから
    送出される中間周波数信号の受信処理と上記フロントエ
    ンドで周波数変換を行うのに必要なローカル信号の送信
    及び送信信号のRF原信号の生成と上記送信機への送出
    を行う励振受信機と、上記励振受信機で受信処理された
    受信信号を受けてのレーダ信号処理、フェーズドアレー
    アンテナでのビームマネージメント等を行う信号処理器
    と、上記信号処理器からの指令を受けてフェーズドアレ
    ーアンテナのビーム走査演算を行い移相器に対し制御信
    号を送出する制御器とから成り、送受信アンテナビーム
    を電子的に走査するフェーズドアレーレーダ装置におい
    て、励振受信機内に校正信号送出機能を付加し、更にア
    レーアンテナでの受信信号伝送経路及び基準アンテナで
    の受信信号伝送経路のいずれか一方あるいはその両方に
    設けられたRFスイッチと、上記校正信号を上記それぞ
    れのRFスイッチに分配する電力分配器とを備え、レー
    ダ運用時に適時上記RFスイッチの接続を切り替えて校
    正信号を信号比較回路に投入してそれぞれの信号の伝送
    経路の透過振幅あるいは透過位相のいずれか、若しくは
    その両方を測定して事前に取得保持されている基準温度
    における測定結果と比較し、その比較結果から構成要素
    である可変減衰器の減衰量あるいは可変移相器の移相量
    を動作温度に応じた最適値に補正設定できるような手段
    を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいず
    れかに記載のフェーズドアレーレーダ装置。
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