JPH1194392A - 熱利用装置の顕熱回収方法及びその装置 - Google Patents

熱利用装置の顕熱回収方法及びその装置

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JPH1194392A
JPH1194392A JP9275292A JP27529297A JPH1194392A JP H1194392 A JPH1194392 A JP H1194392A JP 9275292 A JP9275292 A JP 9275292A JP 27529297 A JP27529297 A JP 27529297A JP H1194392 A JPH1194392 A JP H1194392A
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幸雄 佐藤
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晴信 竹田
Yuichi Wakizaka
裕一 脇坂
Yoshinori Kawarasaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成層型蓄熱タンクは、顕熱回収回路の長さを
増大させる機能を主体とする配置であり、両成層型蓄熱
タンクによつて回収した顕熱を一対の熱利用装置の温度
変更に有効活用できない。特に、1個の熱利用装置に、
加熱装置及び冷却装置で別個に作つた高温又は低温の熱
媒を交互に供給する用い方ではなく、この用い方におい
ては、加熱・冷却の繰返しに伴う熱利用装置の温度変化
に対し、全エネルギを浪費していた。 【解決手段】 熱利用装置(1)を昇温させた後で降温
させる前に、第1の蓄熱タンク6に貯留させた熱媒を熱
利用装置(1)の熱媒通路1aに導入し、熱媒通路1a
から流出する熱媒を第2の蓄熱タンク7に導いて貯留さ
せ、かつ、熱利用装置(1)を降温させた後で昇温させ
る前に、第2の蓄熱タンク7に貯留させた熱媒を熱利用
装置(1)の熱媒通路1aに導入し、熱媒通路1aから
流出する熱媒を第1の蓄熱タンク6に導いて貯留させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱利用装置の顕熱
回収方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来の熱利用装置の顕熱回
収装置として、例えば特開平8−128756号公報に
記載されるものが知られている。これは、図13に示す
一対の水素吸蔵合金収容容器102,104の顕熱を回
収するものである。すなわち、一対の水素吸蔵合金収容
容器102,104の熱媒通路102a,104aを接
続する顕熱回収回路185が環状に設けられ、この顕熱
回収回路185にポンプ135及び成層型蓄熱タンク1
90,191が介装されていると共に、顕熱回収回路1
85内に熱媒が充填されている。顕熱回収回路185
は、成層型蓄熱タンク190,191の下部及び上部に
接続され、成層型蓄熱タンク190,191が顕熱回収
回路185の一部を形成している。132,133,1
33a,134は、顕熱回収回路185を開閉するバル
ブである。
【0003】この成層型蓄熱タンク190,191は、
内部が熱伝達率の小さな部材からなる多数の仕切りによ
つて区画されて自然対流が抑制される構造を有する。従
つて、温度変化を生じながら送り込まれた熱媒がそのま
まの温度分布で蓄積され、成層型蓄熱タンク190,1
91に蓄積された熱媒の温度分布が自然対流によつて均
一になることが防止される。
【0004】顕熱回収工程に際しては、ポンプ135を
駆動し、顕熱回収回路185内に予め充填してある熱媒
を一方向に循環させ、熱媒通路102a,104aを通
じて水素吸蔵合金収容容器102,104内の温度の昇
降変更を図る。例えば、熱媒通路102aを通つた最高
温度25℃の高温の熱媒が成層型蓄熱タンク190の下
部から入り次第に蓄熱され、充満されていた熱媒が上端
部から押し出される。成層型蓄熱タンク190から押し
出された熱媒は、熱媒通路104aを通じて水素吸蔵合
金収容容器104内の昇温に利用される。
【0005】また、例えば、−20℃の低温の水素吸蔵
合金収容容器102内の熱媒が成層型蓄熱タンク190
の下部から入り次第に蓄熱され、充満されていた熱媒が
上端部から押し出される。成層型蓄熱タンク190から
押し出された熱媒は、熱媒通路104aを通じて水素吸
蔵合金収容容器104内の降温に利用される。
【0006】更に、他の成層型蓄熱タンク191は、水
素吸蔵合金収容容器104の熱媒通路104aを通つた
熱媒が導入される。これにより、上述した水素吸蔵合金
収容容器102,104間での作用と同様の作用が水素
吸蔵合金収容容器104,102の間で得られることに
なる。
【0007】しかしながら、このような従来の熱利用装
置の顕熱回収方法にあつては、成層型蓄熱タンク19
0,191が熱利用装置である水素吸蔵合金収容容器1
02,104の両側に装備されてはいるが、回路185
の途中に介装され、上部及び下部にそれぞれ回路185
が接続されて成層型蓄熱タンク190,191が環状を
なす回路185の一部を形成している。このため、次の
ような技術的課題を有している。
【0008】(1)一方の水素吸蔵合金収容容器10
2,104の熱媒通路102a,104aを通つて顕熱
を奪つた熱媒が成層型蓄熱タンク190,191に流入
し、成層型蓄熱タンク190,191から押し出された
熱媒が他方の水素吸蔵合金収容容器104,102の熱
媒通路104a,102aに導入され、他方の水素吸蔵
合金収容容器104,102の昇温又は降温に供され
る。このため、成層型蓄熱タンク190,191は、回
路185の長さを増大させる機能を主体とする配置であ
り、両成層型蓄熱タンク190,191によつて回収し
た顕熱を一対の水素吸蔵合金収容容器102,104の
温度変更に有効活用することができない。
【0009】(2)ポンプ135は、常時、一方向に駆
動し、顕熱回収回路185内の熱媒を一方向に循環させ
る構造であるため、成層型蓄熱タンク190,191の
下部から入つた熱媒が上部から流出する。このため、例
えば成層型蓄熱タンク190,191の下部から入つて
高温状態から次第に温度低下する熱媒が成層型蓄熱タン
ク190,191の上部から押し出され、この次第に温
度低下する熱媒によつて水素吸蔵合金収容容器104,
102の昇温を図るようになる。その結果、水素吸蔵合
金収容容器104,102に効果的な温度変化を与える
ことが困難であつた。
【0010】(3)特に、1個の熱利用装置としての水
素吸蔵合金収容容器102又は104に、加熱装置及び
冷却装置で別個に作つた高温又は低温の熱媒を交互に供
給する用い方ではなく、このような用い方に対して水素
吸蔵合金収容容器102又は104の顕熱を回収して再
利用することを示唆しない。しかして、このような用い
方においては、従来、加熱・冷却の繰返しに伴う水素吸
蔵合金収容容器102又は104や配管系の温度変化に
対し、それぞれ毎回全エネルギを浪費することになつて
いた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は次の通りである。請求項1の発明は、加熱装置3によ
る加熱状態と冷却装置4による冷却状態とを交互に与
え、熱利用装置(1)に温度変化を与える熱利用装置の
顕熱回収方法であつて、熱利用装置(1)を加熱装置3
によつて加熱させた後で冷却装置4によつて冷却させる
前に、第1の蓄熱タンク6に貯留させた熱媒を熱利用装
置(1)の熱媒通路1aに導入し、熱利用装置(1)の
熱媒通路1aから流出する熱媒を第2の蓄熱タンク7に
導いて貯留させ、かつ、熱利用装置(1)を冷却装置4
によつて冷却させた後で加熱装置3によつて加熱させる
前に、第2の蓄熱タンク7に貯留させた熱媒を熱利用装
置(1)の熱媒通路1aに導入し、熱利用装置(1)の
熱媒通路1aから流出する熱媒を第1の蓄熱タンク6に
導いて貯留させ、熱利用装置(1)の顕熱を第1の蓄熱
タンク6及び第2の蓄熱タンク7に回収することを特徴
とする熱利用装置の顕熱回収方法である。請求項2は、
加熱装置3による加熱状態と冷却装置4による冷却状態
とを交互に与え、熱利用装置(1)に温度変化を与える
熱利用装置の顕熱回収装置であつて、熱利用装置(1)
に付属させた熱媒通路1aと、該熱媒通路1aの一端部
に接続させた第1の蓄熱タンク6と、該熱媒通路1aの
他端部に接続させた第2の蓄熱タンク7と、第1の蓄熱
タンク6の内部空間6bと第2の蓄熱タンク7の内部空
間7bとの間で熱媒を交互に移送させる移送装置(2)
とを有することを特徴とする熱利用装置の顕熱回収装置
である。請求項3は、一対の蓄熱タンク6,7が、蓄熱
タンク6,7の下端部に形成されて熱媒通路1aに接続
する熱媒の出入口6c,7cを備え、かつ、移送装置
(2)が、該蓄熱タンク6,7の内部空間6b,7bの
間で熱媒を正逆に送るポンプ2によつて構成され、該ポ
ンプ2によつて熱媒を送ることにより、両蓄熱タンク
6,7の出入口6c,7cから熱媒が出入りすることを
特徴とする請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置であ
る。請求項4は、少なくとも一方の蓄熱タンク6,7
が、蓄熱タンク6,7の下端部に形成されて熱媒通路1
aに接続する熱媒の出入口6c,7cを備え、かつ、移
送装置(60)が、該蓄熱タンク6,7の上端部に接続
され、気体を正逆に送つて該蓄熱タンク6,7の内部空
間6b,7bの気体を吸排させる吸排手段60によつて
形成され、吸排手段60によつて該内部空間6b,7b
の気体を吸排させることにより、両蓄熱タンク6,7の
出入口6c,7cから熱媒が出入りすることを特徴とす
る請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置である。請求項
5は、両蓄熱タンク6,7の下端部に熱媒通路1aに接
続する熱媒の出入口6c,7cがそれぞれ形成され、か
つ、移送装置60が、両蓄熱タンク6,7の上端部同士
を接続する配管61に、気体を正逆に送つて内部空間6
b,7bの気体を吸排させる吸排手段60を備えさせて
形成され、吸排手段60によつて一方の内部空間6b,
7bの気体を他方の内部空間7b,6bに向けて送り込
むことにより、両蓄熱タンク6,7の出入口6c,7c
から熱媒が出入りすることを特徴とする請求項2の熱利
用装置の顕熱回収装置である。請求項6は、少なくとも
一方の蓄熱タンク6,7が、蓄熱タンク6,7の下端部
に形成されて熱媒通路1aに接続する熱媒の出入口6
c,7cを備え、かつ、移送装置が、蓄熱タンク6,7
の内部空間6b,7bに上下方向の摺動自在に設けたラ
ム部材9と、ラム部材9を昇降駆動する駆動装置70と
を有し、ラム部材9を昇降駆動することにより、蓄熱タ
ンク6,7の出入口6c,7cから熱媒が出入りするこ
とを特徴とする請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置で
ある。請求項7は、少なくとも一方の蓄熱タンク6,7
が、蓄熱タンク6,7の下端部に形成されて熱媒通路1
aに接続する熱媒の出入口6c,7cを備え、かつ、蓄
熱タンク6,7の内部空間6b,7bが、上下に延在す
る縦境壁68,78によつて複数の収容空間60b,7
0bに分割され、熱媒の出入口6c,7cが複数の収容
空間60b,70bに連通していることを特徴とする請
求項2の熱利用装置の顕熱回収装置である。請求項8
は、少なくとも一方の蓄熱タンク6,7が、蓄熱タンク
6,7の下端部に形成されて熱媒通路1aに接続する熱
媒の出入口6c,7cを備え、かつ、蓄熱タンク6,7
の内部空間6b,7bが、左右に延在する横境壁81,
91によつて複数の収容空間60b,70bに分割さ
れ、各横境壁81,91に、上下の収容空間60b,7
0bを連通する開口部81a,91aが形成されている
ことを特徴とする請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置
である。請求項9は、加熱装置3による加熱状態と冷却
装置4による冷却状態とを交互に与え、熱利用装置
(1)に温度変化を与える熱利用装置の顕熱回収装置で
あつて、熱利用装置(1)に付属させた熱媒通路1a
と、該熱媒通路1aの一端部を下端部の出入口66c2
に接続させ、該熱媒通路1aの他端部を上端部の出入口
66c1 に接続させた1個の蓄熱タンク66と、該蓄熱
タンク66の内部空間66bに上下方向の摺動可能に収
容され、該内部空間66bを上空間66b1 と下空間6
6b2 とに仕切る仕切部材19と、該熱媒通路1aを流
通する熱媒を、上空間66b1 と下空間66b2 との間
で交互に移送させる移送装置(2)とを有することを特
徴とする熱利用装置の顕熱回収装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明の1実施の
形態に係る熱利用装置の顕熱回収装置を示す。図中にお
いて符号1は熱利用装置としての水素回収容器であり、
内部に水素吸蔵合金Mを収容すると共に、水素吸蔵合金
Mを加熱又は冷却するための熱媒通路1aを有してい
る。熱媒通路1aの一端は、移送装置である正逆駆動が
可能なポンプ2を備える流路10の他端に接続され、流
路10の一端には、それぞれ開閉バルブ20,21を備
える一対の流路11,12が接続され、一方の流路11
には加熱装置3が接続され、他方の流路12には冷却装
置4が接続されている。また、熱媒通路1aの他端に
は、それぞれ開閉バルブ22,23を備える一対の流路
13,14が接続され、一方の流路13には加熱装置3
が接続され、他方の流路14には冷却装置4が接続され
ている。これらの熱媒通路1a及び流路10,11,1
2,13,14には、液体からなる熱媒(冷媒を含む)
が収容されている。
【0013】しかして、一対の開閉バルブ20,22を
開いた状態でポンプ2を駆動することにより、加熱装置
3によつて加熱された熱媒が熱媒通路1aに導かれ、水
素吸蔵合金Mを加熱するので、水素吸蔵合金Mから水素
を放出させることができる。また、一対の開閉バルブ2
1,23を開いた状態でポンプ2を駆動することによ
り、冷却装置4によつて冷却された熱媒が熱媒通路1a
に導かれ、水素吸蔵合金Mを冷却するので、水素吸蔵合
金Mに水素を吸蔵させることができる。吸蔵又は放出さ
れる水素は、水素回収容器1に流路51を介して接続さ
せた他の水素回収容器、水素利用装置等の水素装置50
との間で授受が行なわれる。
【0014】更に、熱媒通路1aの両端側に、それぞれ
流路15,16を介して蓄熱タンク6,7を接続させ
る。具体的には、ポンプ2よりも流路11,12寄りの
流路10には、開閉バルブ24を備える流路15を介し
て第1の蓄熱タンク6が接続され、開閉バルブ23より
も水素回収容器1寄りの流路14には、開閉バルブ25
を備える流路16を介して第2の蓄熱タンク7が接続さ
れている。各蓄熱タンク6,7は、同形をなし、上端部
に通気孔6a,7aを有する単一の内部空間6b,7b
を有し、両蓄熱タンク6,7の内部空間6b,7bに
は、一方の内部空間6b,7bのみがほぼ満たされる量
の熱媒が収容されている。各蓄熱タンク6,7は、下端
部に熱媒の出入口6c,7cを有し、これらに流路1
5,16が接続されている。しかして、両開閉バルブ2
4,25を開いてポンプ2を正又は逆方向に駆動するこ
とにより、いずれか一方の蓄熱タンク6,7の内部空間
6b,7b内の熱媒を出入り口6c,7cから流出さ
せ、熱媒通路1aに導いた後に、他方の蓄熱タンク6,
7の内部空間6b,7bに熱媒の出入り口6c,7cか
ら導入させることができる。
【0015】次に、作用について説明する。水素回収容
器1の熱媒通路1aに、加熱装置3で加熱した熱媒と冷
却装置4で冷却した熱媒とを交互に供給して、水素回収
容器1内の水素吸蔵合金Mに温度変化を与える。水素吸
蔵合金Mから水素を放出させる際には、一対の開閉バル
ブ20,22のみを開いた状態でポンプ2を駆動し、加
熱装置3によつて加熱された熱媒を熱媒通路1aに導
き、水素吸蔵合金Mを加熱する。また、水素吸蔵合金M
に水素を吸蔵させる際には、一対の開閉バルブ21,2
3のみを開いた状態でポンプ2を駆動し、冷却装置4に
よつて冷却された熱媒を熱媒通路1aに導き、水素吸蔵
合金Mを冷却する。吸蔵又は放出される水素は、前述し
たように水素回収容器1に流路51を介して接続させた
他の水素装置50との間で授受が行なわれる。
【0016】このようにして水素回収容器1内の水素吸
蔵合金Mを昇温又は降温させて温度変化を与える際に、
次の操作を行なつて水素回収容器1内の顕熱を回収す
る。すなわち、加熱装置3で加熱した熱媒を導入して水
素回収容器1内の水素吸蔵合金Mを昇温させた後であつ
て、冷却装置4で冷却した熱媒を導入して水素回収容器
1内の水素吸蔵合金Mを降温させる前、つまり水素吸蔵
合金Mから水素を放出させた後に、第1の蓄熱タンク6
に貯留させた熱媒を出入り口6cから流出させて水素回
収容器1の熱媒通路1aに通し、流出する熱媒を第2の
蓄熱タンク7に導いて出入り口7cから流入・貯留させ
る。その際、一対の開閉バルブ24,25のみを開いた
状態でポンプ2を一方向(図1に示す方向)に駆動す
る。なお、第1の蓄熱タンク6の内部空間6bには、既
に、図1に示すように上部が比較的低温で下部が比較的
高温状態の熱媒が貯留されている。これにより、比較的
高温状態にある水素吸蔵合金Mが次第に冷却されると共
に、水素回収容器1内の顕熱が熱媒によつて回収されて
第2の蓄熱タンク7に貯留される。このとき、第2の蓄
熱タンク7の内部空間7bに貯留される熱媒は、上部が
比較的高温で下部が比較的低温状態となる。
【0017】また、冷却装置4で冷却した熱媒を導入し
て水素回収容器1内の水素吸蔵合金Mを降温させた後で
あつて、加熱装置3で加熱した熱媒を導入して水素回収
容器1内の水素吸蔵合金Mを昇温させる前、つまり水素
吸蔵合金Mに水素を吸蔵させた後に、第2の蓄熱タンク
7に貯留させた熱媒を水素回収容器1の熱媒通路1aに
通し、熱媒通路1aから流出する熱媒を第1の蓄熱タン
ク6に導いて貯留させる。その際、一対の開閉バルブ2
4,25のみを開いた状態でポンプ2を他方向(図1に
示す方向と反対方向)に駆動する。これにより、比較的
低温状態にある水素吸蔵合金Mが次第に加熱されると共
に、水素回収容器1内の顕熱が熱媒によつて回収されて
第1の蓄熱タンク6に貯留される。このとき、第1の蓄
熱タンク6の内部空間6bに貯留される熱媒は、上部が
比較的低温で下部が比較的高温状態となる。
【0018】このような操作を繰り返して与えることに
より、水素回収容器1内の顕熱が第1の蓄熱タンク6又
は第2の蓄熱タンク7に次々に貯留され、その後に水素
回収容器1内の水素吸蔵合金Mの温度変更に有効活用さ
れる。この両蓄熱タンク6,7間での熱媒の移動は、第
1の蓄熱タンク6の内部空間6bに、上部が比較的低温
で下部が比較的高温状態として貯留されている熱媒が、
下部の出入り口6cから流出して高温状態の水素吸蔵合
金Mに接し、熱媒が次第に温度低下しながら水素吸蔵合
金Mを冷却するので、水素吸蔵合金Mの降温が効果的に
行なわれる。
【0019】また、第2の蓄熱タンク7に、下部の出入
り口7cから流入して、上部が比較的高温で下部が比較
的低温状態として貯留された熱媒は、冷却装置4で冷却
した熱媒を導入して水素回収容器1を降温させた後であ
つて、加熱装置3で加熱した熱媒を導入して水素回収容
器1を昇温させる前に、水素回収容器1に導入し、水素
回収容器1から流出する熱媒を第1の蓄熱タンク6に導
いて貯留させる。この両蓄熱タンク6,7間での熱媒の
移動は、第2の蓄熱タンク7の内部空間7bに、上部が
比較的高温で下部が比較的低温状態として貯留されてい
る熱媒が、下部の出入り口7cから流出して低温状態の
水素吸蔵合金Mに接し、熱媒が次第に温度上昇しながら
水素吸蔵合金Mを加熱するので、水素吸蔵合金Mの昇温
が効果的に行なわれる。
【0020】ところで、上記1実施の形態にあつては、
水素回収容器1の熱媒通路1aを、両蓄熱タンク6,7
の熱媒を通すためのみならず、冷却装置4で冷却した熱
媒及び加熱装置3で加熱した熱媒を交互に通すことにも
共用したが、冷却装置4で冷却した熱媒、加熱装置3で
加熱した熱媒及び両蓄熱タンク6,7の熱媒を通す熱媒
通路を個別に備えさせることも可能である。更に、冷却
装置4で冷却した熱媒及び加熱装置3で加熱した熱媒を
交互に水素回収容器1の熱媒通路1aに通すことに代え
て、冷却装置4で水素回収容器1の外壁を直接冷却し、
また、加熱装置3で水素回収容器1の外壁を直接加熱
し、熱媒及び熱媒通路1aを蓄熱タンク6,7にのみ使
用することも可能である。
【0021】このようにして、水素回収容器1内の多量
(約70%)の熱エネルギーを両蓄熱タンク6,7に回
収可能であり、水素回収容器1の加熱装置3による加熱
及び冷却装置4による冷却を最小限のエネルギー消費で
行なうことが可能になる。
【0022】次に、ポンプ2と異なる移送装置を備える
熱利用装置の顕熱回収装置の構造例について説明する。
図2は、熱利用装置の顕熱回収装置の第1構造例を示
し、加熱装置3及び冷却装置4は省略してある。この蓄
熱タンク6,7は、上端部の通気孔6a,7aを塞いだ
密閉型であり、熱媒を収容する内部空間6b,7bを有
する蓄熱タンク6,7の下端部に熱媒の出入口6c,7
cを形成すると共に、両蓄熱タンク6,7の上端部同士
を連通する配管61に、気体を正逆に送つて内部空間6
b,7bの気体を吸排させる吸排手段60を備えさせ
る。この吸排手段60は、正逆送りが可能なコンプレッ
サーによつて形成することができる。なお、第1の蓄熱
タンク6の出入口6cは、流路75によつて熱媒通路1
aの一端部に接続し、第2の蓄熱タンク7の出入口7c
は、流路76によつて熱媒通路1aの他端部に接続して
いる。
【0023】図2に示すように吸排手段60を一方向に
駆動し、第1の蓄熱タンク6の内部空間6b内の気体を
配管61を通じて第2の蓄熱タンク7の内部空間7b内
の上部に送り込めば、第2の蓄熱タンク7の内部空間7
b内に貯留された熱媒が、流路76,75及び熱媒通路
1aを通つて第1の蓄熱タンク6の内部空間6bに流入
する。また、吸排手段60を他方向に駆動し、第2の蓄
熱タンク7の内部空間7b内の気体を配管61を通じて
第1の蓄熱タンク6の内部空間6b内の上部に送り込め
ば、第1の蓄熱タンク6の内部空間6b内に貯留された
熱媒が、流路75,76及び熱媒通路1aを通つて第2
の蓄熱タンク7の内部空間7bに流入する。
【0024】このようにして、水素回収容器1を加熱装
置3によつて加熱させた後で冷却装置4によつて冷却さ
せる前に、第1の蓄熱タンク6に貯留させた熱媒を水素
回収容器1の熱媒通路1aに導入し、水素回収容器1の
熱媒通路1aから流出する熱媒を第2の蓄熱タンク7に
導いて貯留させ、かつ、水素回収容器1を冷却装置4に
よつて冷却させた後で加熱装置3によつて加熱させる前
に、第2の蓄熱タンク7に貯留させた熱媒を水素回収容
器1の熱媒通路1aに導入し、水素回収容器1の熱媒通
路1aから流出する熱媒を第1の蓄熱タンク6に導いて
貯留させ、水素回収容器1の顕熱を第1の蓄熱タンク6
及び第2の蓄熱タンク7に回収することができる。
【0025】また、この第1構造例によれば、熱媒が流
通するポンプ2を使用しないので、ポンプに熱を奪われ
て熱効率が低下することが防止されると共に、腐食性、
爆発性等を有する熱媒も容易に送ることができる。ちな
みに、腐食性、爆発性を有する熱媒を送るポンプは、特
殊材料を使用して複雑構造を有するため、保守性に劣る
と共にコストが嵩む。
【0026】更に、両蓄熱タンク6,7の内部空間6
b,7bが密閉されて外気と遮断されているので、内部
空間6b,7bに収容する気体の種類に制限を受け難
く、空気以外の気体を使用することが可能である。ま
た、吸排手段60による気体の送り量によつて熱媒の流
量を制御できるので、移送途中の熱媒に直接触れること
なく熱媒の流量を増減制御することも容易にできる。
【0027】図3は、熱利用装置の顕熱回収装置の第2
構造例を示し、図2に示す第1構造例と比較して、第2
の蓄熱タンク7の上端部に通気孔7aを形成すると共
に、配管61の吸排手段60と第2の蓄熱タンク7とを
接続する部分を省略した点で相違する。第2構造例によ
れば、第1構造例と比較して、吸排手段60の正逆駆動
によつて第1の蓄熱タンク6の内部空間6bに空気が強
制的に吸排され、これに伴つて第2の蓄熱タンク7の内
部空間7b内の空気が通気孔7aから出入りすることを
除き、ほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0028】図4は、熱利用装置の顕熱回収装置の第3
構造例を示す。第3構造例にあつては、蓄熱タンク6,
7の内部に形成されて熱媒を収容する内部空間6b,7
bに上下方向の摺動自在に設けたラム部材9と、ラム部
材9を昇降駆動する駆動装置70とを有し、ラム部材9
を昇降駆動することにより、蓄熱タンク6,7の下端部
の出入口6c,7cから熱媒が強制的に出入りする。水
素回収容器1の熱媒通路1aの一端部は、流路75を介
して蓄熱タンク6の下端部の出入口6cに接続され、熱
媒通路1aの他端部は、流路76を介して蓄熱タンク7
の下端部の出入口7cに接続されている。なお、流路7
5,76に備える開閉バルブ24,25は省略してあ
る。
【0029】第1の蓄熱タンク6のラム部材9の駆動装
置70は、蓄熱タンク6の上部に配設した複動式のシリ
ンダ装置71によつて構成され、シリンダ71aの内部
にピストン71bが摺動自在に嵌合して上圧力室71d
及び下圧力室71eを区画し、ピストンロッド71cが
ラム部材9に連結されている。しかして、上圧力室71
dに圧力流体を供給し、下圧力室71eをドレインする
ことにより、ピストン71b、ピストンロッド71c及
びラム部材9が下降するので、第1の蓄熱タンク6の内
部空間6bに貯留された熱媒が出入口6cから流出す
る。また、下圧力室71eに圧力流体を供給し、上圧力
室71dをドレインすることにより、ピストン71b、
ピストンロッド71c及びラム部材9が上昇するので、
熱媒が出入口6cから第1の蓄熱タンク6の内部空間6
bに流入する。
【0030】第2の蓄熱タンク7のラム部材9の駆動装
置70は、蓄熱タンク7の上部に配設したねじ装置72
によつて構成され、第2の蓄熱タンク7を貫通させて回
転自在に配置され、下端部にラム部材9が相対回転自在
に連結されるねじ部材72aと、蓄熱タンク7の上部に
固設され、ねじ部材72aに螺合するナット部材(図示
せず)と、ねじ部材72aを正逆に回転駆動するモータ
装置72bとを有する。
【0031】しかして、モータ装置72bによつてねじ
部材72aを一方向に回転駆動することにより、ナット
部材に螺合するねじ部材72a及びラム部材9を下降さ
せ、また、ねじ部材72aを他方向に回転駆動すること
により、ねじ部材72a及びラム部材9を上昇させるこ
とができるので、第1の蓄熱タンク6の駆動装置70と
同様の作用を得ることができる。なお、ナット部材(図
示せず)を第2の蓄熱タンク7の上部に回転のみ自在に
配置し、ねじ部材72aを回転不可能かつ昇降可能に第
2の蓄熱タンク7の上壁を貫通させて配置し、モータ装
置72bによつてナット部材を正逆に回転駆動しても、
同様の作用を得ることができる。
【0032】この熱利用装置の顕熱回収装置の第3構造
例によれば、熱媒が流通するポンプ2を使用しないの
で、ポンプに熱を奪われて熱効率が低下することが防止
される等、第1構造例とほぼ同様の作用効果を得ること
ができる。なお、第3構造例のラム部材9の駆動装置7
0は、各蓄熱タンク6,7の内部空間6b,7b内の熱
媒を強制的に出入りさせるので、一方の蓄熱タンク6,
7にのみ駆動装置70を備えさせ、他方の蓄熱タンク
6,7を図1に示すように上端部に通気孔6a,7aを
有する蓄熱タンク6,7によつて置換することも可能で
ある。
【0033】図5は、熱利用装置の顕熱回収装置の第4
構造例を示す。第4構造例にあつては、蓄熱タンク66
の内部に形成されて熱媒を収容する内部空間66bに上
下方向の摺動自在に設けたラム部材9と、ラム部材9を
昇降駆動する駆動装置70とを有し、ラム部材9を昇降
駆動することにより、蓄熱タンク66の上下両端部の出
入口66c1 ,66c2 から熱媒が出入りする。内部空
間66bは、ラム部材9によつて上空間66b1 と下空
間66b2 とに区分され、水素回収容器1の熱媒通路1
aの一端部は、流路75を介して下端部の出入口66c
2 に接続され、また、熱媒通路1aの他端部は、流路7
6を介して上端部の出入口66c1 に接続されている。
なお、流路75,76に備える開閉バルブ24,25は
省略してある。
【0034】そして、蓄熱タンク66を磁力透過性を有
する非磁性材によつて形成すると共に、非磁性材製のラ
ム部材9の少なくとも直径方向の2位置に磁性部材9a
を埋め込み、かつ、各磁性部材9aに対向させて、蓄熱
タンク66の外側に磁石73をそれぞれ配置してある。
磁石73は、支持部材73aに支持され、上下方向に延
在する案内部材74により、それぞれ支持部材73aが
案内されて上下方向に移動が可能である。このラム部材
9に取付けた磁性部材9a、支持部材73aに取付けた
磁石73及び案内部材74並びに支持部材73aを昇降
駆動する昇降装置73bにより、ラム部材9の駆動装置
70を構成している。
【0035】しかして、昇降装置73bを駆動し、支持
部材73a及び磁石73を案内部材74に沿つて昇降移
動させることにより、磁性部材9aに吸引力を受けてラ
ム部材9が追従移動するので、熱媒が流路75,76及
び熱媒通路1aを通つて上空間66b1 と下空間66b
2 との間で移動する。このように、本構造例ではポンプ
を使用しないので、水素回収容器1の顕熱回収に関し、
第1構造例とほぼ同様の作用を得ることができる。但
し、上空間66b1 及び下空間66b2 に貯留される熱
媒は、いずれも下部が低温で上部が高温となるので、自
然対流を生じ難く、上空間66b1 及び下空間66b2
に回収した顕熱を水素回収容器1の温度変化に有効利用
することが可能である。なお、昇降装置73bは、例え
ば案内部材74と支持部材73aとの間に配設したリニ
アモータによつて構成することができ、リニアモータに
よつて支持部材73a及び磁石73を昇降駆動させるこ
とが可能である。また、駆動装置70は、各種のものを
使用することができる。
【0036】なお、図4,図5に示す熱利用装置の顕熱
回収装置の第3,4構造例において、流路75,76に
熱媒の圧力又は流量を検出するセンサーを設け、圧力又
は流量が適正になるように駆動装置70によるラム部材
9の昇降駆動速度を制御することも可能である。
【0037】図6,図7は、熱利用装置の顕熱回収装置
の第5構造例を示す。第5構造例にあつては、蓄熱タン
ク66の内部に形成されて熱媒を収容する内部空間66
bに上下方向の摺動自在に設けた仕切部材19により、
内部空間66bを上空間66b1 と下空間66b2 とに
区分した。熱媒通路1aの一端部は、蓄熱タンク66の
下端部の出入口66c2 にポンプ2を備える流路10及
び流路15を介して接続され、熱媒通路1aの他端部
は、流路16を介して蓄熱タンク66の上端部の出入口
66c1 に接続されている。なお、仕切部材19には、
熱媒とほぼ同じ比重を与えてある。また、流路15,1
6に備える開閉バルブ24,25は省略してある。
【0038】しかして、水素回収容器1内の水素吸蔵合
金Mを昇温又は降温させて温度変化を与える際に、次の
操作を行なつて水素回収容器1内の顕熱を回収する。す
なわち、加熱装置3で加熱した熱媒を導入して水素回収
容器1を昇温させた後であつて、冷却装置4で冷却した
熱媒を導入して水素回収容器1を降温させる前に、図7
に示すようにポンプ2を他方向に駆動し、上空間66b
1 に貯留させた熱媒を上端部の出入口66c1 から流出
させて水素回収容器1の熱媒通路1aに通し、流出する
熱媒を下端部の出入口66c2 から下空間66b2 に導
いて貯留させる。その際、仕切部材19が、内部空間6
6b内を上方に向けて移動する。なお、上空間66b1
には、既に、図6に示すように上部が比較的高温で下部
が比較的低温状態の熱媒が貯留されている。これによ
り、比較的高温状態にある水素吸蔵合金Mが次第に冷却
されると共に、水素回収容器1の顕熱が熱媒によつて回
収されて下空間66b2 に貯留される。このとき、下空
間66b2 に貯留される熱媒は、上部が比較的高温で下
部が比較的低温状態となる。
【0039】また、冷却装置4で冷却した熱媒を導入し
て水素回収容器1を降温させた後であつて、加熱装置3
で加熱した熱媒を導入して水素回収容器1を昇温させる
前に、図6に示すようにポンプ2を一方向に駆動し、下
空間66b2 に貯留させた熱媒を水素回収容器1の熱媒
通路1aに通し、水素回収容器1から流出する熱媒を上
空間66b1 に導いて貯留させる。その際、仕切部材1
9が、内部空間66b内を下方に向けて移動する。これ
により、比較的低温状態にある水素吸蔵合金Mが次第に
加熱されると共に、水素回収容器1の顕熱が熱媒によつ
て回収されて上空間66b1 に貯留される。このとき、
上空間66b1 に貯留される熱媒の温度分布は、上部が
比較的高温で下部が比較的低温状態となる。このように
して、仕切部材19によつて区画される上空間66b1
及び下空間66b2 において、一方から流出した熱媒が
他方に流入するようになるため、熱媒の流出入が比較的
スムースになり、図5に示す第4構造例と同様に、特に
上空間66b1 における熱媒の落下による混合が抑制さ
れる。
【0040】このような上空間66b1 と下空間66b
2 との間での熱媒の移動は、図5に示す第4構造例と同
様に、それぞれ上部が比較的高温で下部が低温状態とし
て貯留されている熱媒が、下端部の出入口66c2 から
は低温側から流出して低温状態の水素吸蔵合金Mに接
し、熱媒が次第に温度上昇しながら水素吸蔵合金Mを加
熱するので、水素吸蔵合金Mの昇温が効果的に行なわ
れ、また、上端部の出入口66c1 からは高温側から流
出して高温状態の水素吸蔵合金Mに接し、熱媒が次第に
温度低下しながら水素吸蔵合金Mを降温させるので、水
素吸蔵合金Mの降温が効果的に行なわれる。
【0041】また、上空間66b1 及び下空間66b2
における熱媒の流出入が同一となるので、上空間66b
1 及び下空間66b2 の両者において、熱媒の対流及び
混合が良好に防止され、熱媒の温度分布の保持性が向上
するため、無駄なエネルギー消費を防止できる。加え
て、図5に示す第4構造例と同様に1個の蓄熱タンク6
6で済むため、構造が簡素かつコンパクトになる。
【0042】図8,図9は、熱利用装置の顕熱回収装置
の第6構造例を示す。第6構造例にあつては、各蓄熱タ
ンク6,7の内部空間6b,7bが、上下に延在する縦
境壁68,78によつて複数の収容空間60b,70b
に分割され、熱媒の出入口6c,7cが複数の全ての収
容空間60b,70bに連通している。実際には、各蓄
熱タンク6,7に所定間隔で固着させた縦境壁68,7
8を内部空間6b,7bの中間部のみに配設し、内部空
間6b,7bの下端部に、熱媒の出入口6c,7cに連
通する出入口空間6c1 ,7c1 を形成させると共に、
内部空間6b,7bの上端部に、単一の通気孔6a,7
aに連通する通気空間6a1 ,7a1 を形成させてあ
る。なお、流路15,16に備える開閉バルブ24,2
5は省略してある。
【0043】しかして、ポンプ2を正逆に駆動すること
により、熱媒が、流路15,16及び熱媒通路1aを通
り、更に熱媒の出入口6c,7c、出入口空間6c1
7c1 を経て複数の収容空間60b,70bの間で移動
する。その際、複数の収容空間60b,70b内の空気
が、通気空間6a1 ,7a1 を経て通気孔6a,7aか
ら出入りする。このようにして、水素回収容器1の顕熱
回収に関し、1実施の形態とほぼ同様の作用を得ること
ができる。加えて、熱媒が溜まる複数の収容空間60
b,70bが縦境壁68,78によつて区画されて左右
が狭幅をなし、対流の長さ/幅の比が大きくなつている
ので、各収容空間60b,70b内で温度分布を有する
熱媒に自然対流を生じ難くなる。これにより、各収容空
間60b,70b内での温度分布の保持性能が向上し、
各収容空間60b,70b内に回収した顕熱を水素回収
容器1の温度変化に有効利用することが可能となる。な
お、縦境壁68,78は、温度分布をもつ熱媒を貯留さ
せる蓄熱タンク6,7に適用が可能であるが、少なくと
も一方の蓄熱タンク6,7、特に上部が比較的低温で下
部が比較的高温状態として熱媒が貯留される第1の蓄熱
タンク6に設け、熱媒の自然対流を抑制すればよい。
【0044】図10には、第1の蓄熱タンク6の内部空
間6bを2個の縦境壁68’によつて3個の収容空間6
0bに区画した例を示す。但し、本例では、内部空間6
bの上下方向の全幅にわたつて縦境壁68’を配設し、
3個の収容空間60bを独立させ、内部空間6b,7b
の下端部の出入口空間6c1 ,7c1 及び上端部の通気
空間6a1 ,7a1 をそれぞれ省略させてある。このた
め、第1の蓄熱タンク6の上端部に、各収容空間60b
に連通する通気孔6a2 ,6a3 ,6a4 を個別に形成
させると共に、下端部に、各収容空間60bに連通する
熱媒の出入口6c2 ,6c3 ,6c4 を個別に形成させ
てある。本例のように3個の収容空間60bに分割すれ
ば対流の長さ/幅の比が適当に大きくなるので、熱媒の
粘性の如何にも影響を受けるが、一般的な蓄熱タンク6
において、収容空間60bに温度分布を有して貯留させ
た熱媒に図10に矢印で示す自然対流を生じることが良
好に抑制される。なお、第2の蓄熱タンク7も、同様に
3個の収容空間70bに区画することができる。
【0045】図11,図12は、熱利用装置の顕熱回収
装置の第7構造例を示す。第7構造例にあつては、各蓄
熱タンク6,7の内部空間6b,7bが、左右方向(熱
媒の温度勾配と垂直な水平方向)に延在する横境壁8
1,91によつて複数の収容空間60b,70bに分割
され、熱媒の出入口6c,7cが下端部の収容空間60
b,70bに連通し、上端部の収容空間60b,70b
が単一の通気孔6a,7aに連通している。各横境壁8
1,91は、各蓄熱タンク6,7の内壁に所定間隔で固
着され、図12に示すように上下の収容空間60b,7
0bを連通する開口部81a,91aを有している。な
お、流路15,16に備える開閉バルブ24,25は省
略してある。
【0046】しかして、ポンプ2を正逆に駆動すること
により、熱媒が、流路15,16及び熱媒通路1aを通
り、熱媒の出入口6c,7cを経て下端部の収容空間6
0b,70bから出入りする。下端部の収容空間60
b,70bから熱媒が出入りすることにより、各横境壁
81,91に形成した開口部81a,91aを流れなが
ら、上下の収容空間60b,70bの間でも熱媒が移動
する。その際、収容空間60b,70b(内部空間6
b,7b)内の空気が、通気孔6a,7aから出入りす
る。このようにして、水素回収容器1の顕熱回収に関
し、1実施の形態とほぼ同様の作用を得ることができ
る。加えて、熱媒が溜まる内部空間6b,7bが横境壁
81,91によつて複数の収容空間60b,70bに区
画されて、収容空間60b,70bの上下幅が狭幅をな
しているので、上下に隣接する収容空間60b,70b
の間で熱媒に自然対流を生じることが抑制される。これ
により、各収容空間60b,70b内での温度分布の保
持性能が向上し、各収容空間60b,70b内に回収し
た顕熱を水素回収容器1の温度変化に有効利用すること
が可能となる。なお、横境壁81,91は、温度分布を
もつ熱媒を貯留させる蓄熱タンク6,7に適用が可能で
あるが、少なくとも一方の蓄熱タンク6,7、特に上部
が比較的低温で下部が比較的高温状態の熱媒が貯留され
る第1の蓄熱タンク6に設け、熱媒の自然対流を抑制す
ればよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明に係る熱利用装置の顕熱回収方法及びその装置に
よれば、次の効果を奏することができる。 (1)熱利用装置の熱媒通路の両側に蓄熱タンクを配置
し、この蓄熱タンクに温度勾配をもつ熱媒を往復させて
熱利用装置を加熱又は冷却する。これにより、加熱装置
による加熱状態と冷却装置による冷却状態とが交互に与
えられる熱利用装置において、熱利用装置の顕熱を蓄熱
タンクに効果的に蓄え、これを次の加熱または冷却に有
効利用できる。その結果、加熱装置又は冷却装置による
加熱・冷却時に、補充分の最小限のエネルギ消費で済む
ことになり、エネルギの浪費を低減できる。
【0048】(2)請求項4によれば、吸排手段によつ
て内部空間の気体を吸排させることにより、両蓄熱タン
クの出入口から熱媒が出入りするようになり、熱媒が流
通する移送装置を使用しないので、移送装置に熱媒の熱
を奪われて熱効率が低下することが防止されると共に、
腐食性、爆発性等を有する熱媒も容易に送ることができ
る。更に、吸排手段による気体の送り量の変更によつて
熱媒の流量を制御できるので、移送途中の熱媒に直接触
れることなく熱媒の流量を増減制御することも容易にで
きる。
【0049】(3)請求項5によれば、移送装置が、両
蓄熱タンクの上端部同士を接続する配管に、気体を正逆
に送つて内部空間の気体を吸排させる吸排手段によつて
形成され、熱媒が流通する移送装置を使用しないので、
移送装置に熱媒の熱を奪われて熱効率が低下することが
防止されると共に、腐食性、爆発性等を有する熱媒も容
易に送ることができる。加えて、両蓄熱タンクの内部空
間を、熱媒の出入口及び吸排手段によつて吸排される気
体の出入口を除いて密閉させて外気と遮断させることが
できるので、内部空間に収容する気体の種類に制限を受
け難く、空気以外の気体を使用することが可能となる。
また、吸排手段による気体の送り量の変更によつて熱媒
の流量を制御できるので、移送途中の熱媒に直接触れる
ことなく熱媒の流量を増減制御することも容易にでき
る。
【0050】(4)請求項6によれば、少なくとも一方
の蓄熱タンクにおいて、駆動装置によつて蓄熱タンクの
内部空間内の熱媒が強制的に出入りさせられ、熱媒が流
通する移送装置を使用しないので、移送装置に熱媒の熱
を奪われて熱効率が低下することが防止されると共に、
腐食性、爆発性等を有する熱媒も容易に送ることができ
る。加えて、駆動装置によるラム部材の送り量の変更に
よつて熱媒の流量を制御できるので、移送途中の熱媒に
直接触れることなく熱媒の流量を増減制御することも容
易にできる。
【0051】(5)請求項7,8によれば、少なくとも
一方の蓄熱タンクにおいて、温度分布をもつ状態で貯留
される熱媒の自然対流が抑制され、温度分布が均一化さ
れることが抑制される。その結果、無駄なエネルギー消
費を低減することができる。
【0052】(6)請求項9によれば、仕切部材によつ
て区画される上空間及び下空間において、一方から流出
した熱媒が他方に流入するようになるため、熱媒の流出
入が比較的スムースになり、特に上空間における熱媒の
落下による混合が抑制される。そして、上・下両空間に
貯留される熱媒の温度分布は、共に上部が比較的高温で
下部が比較的低温状態とすることができる。このように
して、それぞれ上部が比較的高温で下部が低温状態とし
て貯留されている熱媒を流出させて熱利用装置に温度変
化を与えることにより、熱利用装置の温度変化を効果的
に与えることができる。また、上空間及び下空間の両者
において、温度分布をもつ状態で貯留される熱媒の対流
及び混合を良好に防止させ、熱媒の温度勾配の保持性を
向上させることができるため、無駄なエネルギー消費を
防止できる。加えて、1個の蓄熱タンクで済むため、構
造が簡素かつコンパクトになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施の形態に係る熱利用装置の顕
熱回収装置を示す概略図。
【図2】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第1構造
例を一部省略して示す概略図。
【図3】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第2構造
例を一部省略して示す概略図。
【図4】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第3構造
例を一部省略して示す概略図。
【図5】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第4構造
例を一部省略して示す概略図。
【図6】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第5構造
例を一部省略して示す概略図。
【図7】 同じく第5構造例の作用説明図。
【図8】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第6構造
例を一部省略して示す概略図。
【図9】 同じく図8のIX−IX線断面図。
【図10】 同じく蓄熱タンクの他の例を示す概略図。
【図11】 同じく熱利用装置の顕熱回収装置の第7構
造例を一部省略して示す概略図。
【図12】 同じく図11のXII−XII線断面図。
【図13】 従来の熱利用装置の顕熱回収装置を示す概
略図。
【符号の説明】
1:水素回収容器(熱利用装置)、1a:熱媒通路、
2:ポンプ(移送装置)、3:加熱装置、4:冷却装
置、6:第1の蓄熱タンク、6b:内部空間、6c:熱
媒の出入口、7:第2の蓄熱タンク、7b:内部空間、
7c:熱媒の出入口、9:ラム部材、19:仕切部材、
60:吸排手段、60b,70b:収容空間、61:配
管、66:蓄熱タンク、66b:内部空間、66b1
上空間、66b2 :下空間、66c1 :出入口、66c
2 :出入口、68,78:縦境壁、70:駆動装置、8
1,91:横境壁、81a,91a:開口部、M:水素
吸蔵合金。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原崎 芳徳 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日本 製鋼所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱装置(3)による加熱状態と冷却装
    置(4)による冷却状態とを交互に与え、熱利用装置
    (1)に温度変化を与える熱利用装置の顕熱回収方法で
    あつて、熱利用装置(1)を加熱装置(3)によつて加
    熱させた後で冷却装置(4)によつて冷却させる前に、
    第1の蓄熱タンク(6)に貯留させた熱媒を熱利用装置
    (1)の熱媒通路(1a)に導入し、熱利用装置(1)
    の熱媒通路(1a)から流出する熱媒を第2の蓄熱タン
    ク(7)に導いて貯留させ、かつ、熱利用装置(1)を
    冷却装置(4)によつて冷却させた後で加熱装置(3)
    によつて加熱させる前に、第2の蓄熱タンク(7)に貯
    留させた熱媒を熱利用装置(1)の熱媒通路(1a)に
    導入し、熱利用装置(1)の熱媒通路(1a)から流出
    する熱媒を第1の蓄熱タンク(6)に導いて貯留させ、
    熱利用装置(1)の顕熱を第1の蓄熱タンク(6)及び
    第2の蓄熱タンク(7)に回収することを特徴とする熱
    利用装置の顕熱回収方法。
  2. 【請求項2】 加熱装置(3)による加熱状態と冷却装
    置(4)による冷却状態とを交互に与え、熱利用装置
    (1)に温度変化を与える熱利用装置の顕熱回収装置で
    あつて、熱利用装置(1)に付属させた熱媒通路(1
    a)と、該熱媒通路(1a)の一端部に接続させた第1
    の蓄熱タンク(6)と、該熱媒通路(1a)の他端部に
    接続させた第2の蓄熱タンク(7)と、第1の蓄熱タン
    ク(6)の内部空間(6b)と第2の蓄熱タンク(7)
    の内部空間(7b)との間で熱媒を交互に移送させる移
    送装置(2)とを有することを特徴とする熱利用装置の
    顕熱回収装置。
  3. 【請求項3】 一対の蓄熱タンク(6,7)が、蓄熱タ
    ンク(6,7)の下端部に形成されて熱媒通路(1a)
    に接続する熱媒の出入口(6c,7c)を備え、かつ、
    移送装置(2)が、該蓄熱タンク(6,7)の内部空間
    (6b,7b)の間で熱媒を正逆に送るポンプ(2)に
    よつて構成され、該ポンプ(2)によつて熱媒を送るこ
    とにより、両蓄熱タンク(6,7)の出入口(6c,7
    c)から熱媒が出入りすることを特徴とする請求項2の
    熱利用装置の顕熱回収装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の蓄熱タンク(6,7)
    が、蓄熱タンク(6,7)の下端部に形成されて熱媒通
    路(1a)に接続する熱媒の出入口(6c,7c)を備
    え、かつ、移送装置(60)が、該蓄熱タンク(6,
    7)の上端部に接続され、気体を正逆に送つて該蓄熱タ
    ンク(6,7)の内部空間(6b,7b)の気体を吸排
    させる吸排手段(60)によつて形成され、吸排手段
    (60)によつて該内部空間(6b,7b)の気体を吸
    排させることにより、両蓄熱タンク(6,7)の出入口
    (6c,7c)から熱媒が出入りすることを特徴とする
    請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置。
  5. 【請求項5】 両蓄熱タンク(6,7)の下端部に熱媒
    通路(1a)に接続する熱媒の出入口(6c,7c)が
    それぞれ形成され、かつ、移送装置(60)が、両蓄熱
    タンク(6,7)の上端部同士を接続する配管(61)
    に、気体を正逆に送つて内部空間(6b,7b)の気体
    を吸排させる吸排手段(60)を備えさせて形成され、
    吸排手段(60)によつて一方の内部空間(6b,7
    b)の気体を他方の内部空間(7b,6b)に向けて送
    り込むことにより、両蓄熱タンク(6,7)の出入口
    (6c,7c)から熱媒が出入りすることを特徴とする
    請求項2の熱利用装置の顕熱回収装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の蓄熱タンク(6,7)
    が、蓄熱タンク(6,7)の下端部に形成されて熱媒通
    路(1a)に接続する熱媒の出入口(6c,7c)を備
    え、かつ、移送装置が、蓄熱タンク(6,7)の内部空
    間(6b,7b)に上下方向の摺動自在に設けたラム部
    材(9)と、ラム部材(9)を昇降駆動する駆動装置
    (70)とを有し、ラム部材(9)を昇降駆動すること
    により、蓄熱タンク(6,7)の出入口(6c,7c)
    から熱媒が出入りすることを特徴とする請求項2の熱利
    用装置の顕熱回収装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の蓄熱タンク(6,7)
    が、蓄熱タンク(6,7)の下端部に形成されて熱媒通
    路(1a)に接続する熱媒の出入口(6c,7c)を備
    え、かつ、蓄熱タンク(6,7)の内部空間(6b,7
    b)が、上下に延在する縦境壁(68,78)によつて
    複数の収容空間(60b,70b)に分割され、熱媒の
    出入口(6c,7c)が複数の収容空間(60b,70
    b)に連通していることを特徴とする請求項2の熱利用
    装置の顕熱回収装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも一方の蓄熱タンク(6,7)
    が、蓄熱タンク(6,7)の下端部に形成されて熱媒通
    路(1a)に接続する熱媒の出入口(6c,7c)を備
    え、かつ、蓄熱タンク(6,7)の内部空間(6b,7
    b)が、左右に延在する横境壁(81,91)によつて
    複数の収容空間(60b,70b)に分割され、各横境
    壁(81,91)に、上下の収容空間(60b,70
    b)を連通する開口部(81a,91a)が形成されて
    いることを特徴とする請求項2の熱利用装置の顕熱回収
    装置。
  9. 【請求項9】 加熱装置(3)による加熱状態と冷却装
    置(4)による冷却状態とを交互に与え、熱利用装置
    (1)に温度変化を与える熱利用装置の顕熱回収装置で
    あつて、熱利用装置(1)に付属させた熱媒通路(1
    a)と、該熱媒通路(1a)の一端部を下端部の出入口
    (66c2 )に接続させ、該熱媒通路(1a)の他端部
    を上端部の出入口(66c1 )に接続させた1個の蓄熱
    タンク(66)と、該蓄熱タンク(66)の内部空間
    (66b)に上下方向の摺動可能に収容され、該内部空
    間(66b)を上空間(66b1 )と下空間(66
    2 )とに仕切る仕切部材(19)と、該熱媒通路(1
    a)を流通する熱媒を、上空間(66b1 )と下空間
    (66b2 )との間で交互に移送させる移送装置(2)
    とを有することを特徴とする熱利用装置の顕熱回収装
    置。
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