JPH1193853A - 内接型流体ポンプ・モータ - Google Patents

内接型流体ポンプ・モータ

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JPH1193853A
JPH1193853A JP26061897A JP26061897A JPH1193853A JP H1193853 A JPH1193853 A JP H1193853A JP 26061897 A JP26061897 A JP 26061897A JP 26061897 A JP26061897 A JP 26061897A JP H1193853 A JPH1193853 A JP H1193853A
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JP
Japan
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passage
chamber
volume
rotor
suction
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Application number
JP26061897A
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English (en)
Inventor
Kazutaka Amakata
一貴 天方
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Heavy Industries Ltd filed Critical Fuji Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ロータの高回転時の流体吸入時間の減少による
体積効率の低下を防止する。 【解決手段】インナロータ14とアウタロータ13とで形成
されるチャンバ15の容積が拡大する区間に、流体を供給
する吸入ボリュート室16を連通し、この吸入ボリュート
室16の終端16aに進退自在なタイミング制御弁18を介装
し、ロータが低速回転時はタイミング制御弁18を、その
頂面18aがチャンバ15が最大容積となる範囲に設けた開
き角θ1のランド部12aと同一面になるように突出動作
させて吸入ボリュート室16の閉じタイミングを早め、
又高回転時はタイミング制御弁18を、その頂面18aが吸
入ボリュート室16の底面と同一面となる位置に後退させ
て吸入ボリュート室16の閉じタイミングを遅らせる。
高回転時の吸入ボリュート室16の閉じタイミングを遅ら
すことで流体の吸入時間を相対的に長くし、高速回転時
の吸入時間の減少による体積効率の低下を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータの回転速
度、流体の吐出圧の高低に拘わらず常に高い体積効率を
得ることのできる内接型流体ポンプ・モータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、トロコイド型、パラコイド型、
歯車型などの各種内接型流体ポンプ、或いは内接型流体
モータは、インナロータと該インナロータに内接するア
ウタロータ、及びこの両ロータの幅面を覆うロータ本体
で構成されている。
【0003】内接型流体ポンプでは、外部からの駆動力
によりインナロータを回転させると、このインナロータ
に内接するアウタロータが同方向へ相互回転し、この両
ロータの回転角度によって該両ロータ間及びロータ本体
とで画成されるチャンバ容積が次第に拡大し、このチャ
ンバが吸入通路から流入される流体で満たされていく。
そして、チャンバ容積が最大となる角度で上記吸入通路
を閉じ、次いでチャンバ容積が次第に減少する際に吐出
通路を開放することで、吐出する流体に圧力が与えられ
る。
【0004】一方、内接型流体モータでは、吸入通路か
ら供給される高圧流体によってインナロータに対し、該
インナロータを回転させようとするトルクが生じ、この
トルクをインナロータに連設する出力軸から取り出す。
【0005】尚、内接型流体ポンプと内接型流体モータ
とは入出力系が相違するものの構造的には共通してお
り、以下、名称を内接型流体ポンプ・モータとして同一
の技術で説明する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の内接
型流体ポンプ・モータの吸入側の閉じタイミングと吐出
側の開きタイミングとは、それぞれが回転中心に対して
ある定まった角度に固定されているため、回転速度が上
昇するに従って、チャンバに対する流体の吸入時間が相
対的に短くなる。一方、回転速度が上昇すると流体の流
入速度も上昇するが、該流体には慣性力があるため上記
流入速度が回転速度に追いつかず、高速回転時には吸入
時間の減少を相殺するだけの流入速度を確保することが
困難となり、内接型流体ポンプ・モータの体積効率が低
下してしまう。
【0007】又、内接型流体ポンプ・モータの性能は回
転速度とは別に流体の吐出圧力、或いは、吸入及び吐出
タイミングによって変化する場合があるが、吸入側の閉
じタイミングと吐出側の開きタイミングとが固定されて
いる場合には、最大効率点が一義的に設定されているた
め、例えば車両に搭載されたエンジン駆動式内接型流体
ポンプのように回転速度が低速から高速まで連続的に変
化するものでは、回転速度の変化全域、或いは吐出出力
の変化全域で高効率を維持することは困難である。
【0008】更に、上記ポンプ性能、或いはモータの出
力性能は上記チャンバに連通する吸入通路或いは吐出通
路の断面積によっても影響を受けるが、一般に内接型流
体ポンプ・モータの吸入通路、及び吐出通路の断面積は
固定されているため、この通路を流通する流体の速度が
上昇すれば、断面積の小さい場所では通路抵抗が大きく
なり、効率が低下してしまう。
【0009】その対策として、ロータの高速回転に合わ
せて通路断面積を大きく設定すれば、低速回転域では流
速低下や流体の流れに淀みが生じたりして効率が低下し
易くなる。
【0010】このように、従来の内接型流体ポンプ・モ
ータでは、ロータ回転速度が低速から高速まで連続的に
変化する場合、全てのロータ回転速度で高いポンプ効率
或いはモータ効率を維持することは困難である。
【0011】例えば吸入側の閉じタイミングと吐出側の
開きタイミングとを共に遅らせることで、流体の吸入、
吐出を高圧域対応として、或いは吸入側の閉じタイミン
グのみを遅らせることで流体の吸入を高速域対応として
設定することも考えられるが、これらの場合、低圧域、
低速域では、吸入側の閉じタイミングがチャンバの容積
が最大となる閉込め部を通過した後にずれ込んでしまう
ため体積効率の低下を招く。
【0012】例えば、特開平2−163485号公報に
は、トロコイドポンプのインナロータとアウタロータと
の摺動部のクリアランスを小さく設定することで、両ロ
ータの摺動部からの流体の漏出を防止し、ポンプ効率を
向上させる技術が開示されている。
【0013】しかし、例えば上記トロコイドポンプが車
両に搭載されたエンジン駆動式のように、その回転速度
が低速から高速まで広範囲に変化する場合、ポンプ効率
は吸入タイミング或いは吐出タイミングが支配的要因と
なるため、両ロータ間のクリアランスを狭く設定しても
期待するほどのポンプ効率を得ることはできない。
【0014】一方、図25に示すように、内接式流体ポ
ンプ・モータのインナロータ1とアウタロータ2との
間、及びこのアウタロータ2とロータ本体3との間には
摺動性を確保するためのクリアランスが設定されてお
り、このクリアランスによって実質的な吸入側の閉じタ
イミングと吐出側の開きタイミングとが設計値に対しあ
るずれを示してしまう。
【0015】すなわち、ポンプ動作を考えた場合、イン
ナロータ1を駆動側として回転させると、該インナロー
タ1に内接するアウタロータ2が相互回転し、両ロータ
1,2で形成されるチャンバ4の吸入側チャンバ4aに
吸入通路5から流体が吸入され、吐出側チャンバ4bか
ら吐出通路6へ加圧された流体が吐出される。従って、
吸入側チャンバ4a内の圧力が負圧に近い値を示し、又
吐出側チャンバ4bの圧力が正圧を示し、アウタロータ
2はインナロータ1を吐出側から吸入側へ押しつけ、逆
にインナロータ1はアウタロータ2を吸入側から吐出側
へ押しつける。
【0016】その結果、同図(b)に示すように、両ロ
ータ1,2は、両者間のクリアランスの影響で、ロータ
本体3の中心軸Oに対して変位角θOだけ変位してしま
い、吸入通路5の閉じタイミングと吐出通路6の開きタ
イミングにずれが生じ、ポンプ効率の低下を招く。尚、
この傾向は吐出圧が高圧になるに従って顕著に現れる。
【0017】上記変位角θOを小さくするには各摺動部
間のクリアランスを極力狭く設定すればよいが、各ロー
タの相互回転を確保するためには限界がある。又、予め
クリアランスを加味した吸入通路の閉じタイミング、或
いは吐出通路の開きタイミングを設定することも考えら
れるが、上記クリアランスは製品毎にばらつきがあるた
め、製造組立時に上記タイミングを適正に設定すること
は困難である。
【0018】本発明は、上記事情に鑑み、常に変化する
ロータの回転速度或いは吐出圧に対応した吸入、吐出タ
イミングを設定することができ、しかもインナロータと
アウタロータ間、及び該両ロータとロータ本体間のクリ
アランスによって生じる吸入、吐出タイミングのずれを
修正して、高いポンプ性能、或いはモータ性能を維持す
ることのできる内接型流体ポンプ・モータをを提供する
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による第1の内接型流体ポンプ・モータは、イン
ナロータと該インナロータに内接して同方向へ相互に回
転するアウタロータと該両ロータを回動自在に収納する
ロータ本体とを備え、上記両ロータの相互回転により容
積が可変するチャンバの容積が拡大する側に吸入通路を
開口し容積が縮小する側に吐出通路を開口すると共に、
上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成するもの
において、上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端と
の少なくとも一方にその頂面を上記ランド部に対して略
同一面或いは没入自在なタイミング制御弁を配設したこ
とを特徴とする。
【0020】本発明による第2の内接型流体ポンプ・モ
ータは、インナロータと該インナロータに内接して同方
向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回動自
在に収納するロータ本体とを備え、上記両ロータの相互
回転により容積が可変するチャンバの容積が拡大する側
に吸入通路を開口し容積が縮小する側に吐出通路を開口
すると共に、上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端
との間に上記チャンバの容積が最大となる閉込め部を上
記両ロータと該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで
形成するものにおいて、上記吸入通路の終端と上記吐出
通路の始端との少なくとも一方にその頂部を上記ランド
部に対して略同一面或いは没入自在な可変通路弁を配設
すると共に、上記可変通路弁の頂面に上記頂部から上記
吸入通路或いは上記吐出通路の底部方向へ傾斜する斜面
を形成したことを特徴とする。
【0021】本発明による第3の内接型流体ポンプ・モ
ータは、インナロータと該インナロータに内接して同方
向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回動自
在に収納するロータ本体とを備え、上記両ロータの相互
回転により容積が可変するチャンバの容積が拡大する側
に吸入通路を開口し容積が縮小する側に吐出通路を開口
すると共に、上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端
との間に上記チャンバの容積が最大となる閉込め部を上
記両ロータと該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで
形成するものにおいて、上記吸入通路の終端と上記吐出
通路の始端との一方にその頂部を上記ランド部に対して
略同一面或いは没入自在なタイミング制御弁を配設し、
上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との他方にそ
の頂部を上記ランド部に対して同一或いは没入自在な可
変通路弁を配設すると共に、上記可変通路弁の上記頂面
に上記頂部から上記吸入通路或いは上記吐出通路の底部
方向へ傾斜する斜面を形成したことを特徴とする。
【0022】本発明による第4の内接型流体ポンプ・モ
ータは、インナロータと該インナロータに内接して同方
向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回動自
在に収納するロータ本体とを備え、上記両ロータの相互
回転により容積が可変するチャンバの容積が拡大する側
に吸入通路を開口し容積が縮小する側に吐出通路を開口
すると共に、上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端
との間に上記チャンバの容積が最大となる閉込め部を上
記両ロータと該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで
形成するものにおいて、上記吸入通路の終端と上記吐出
通路の始端との少なくとも一方にタイミング制御弁と可
変通路弁とを併設し、上記タイミング制御弁の頂面と上
記可変通路弁の頂部とを上記ランド部に対して略同一面
或いは没入自在とし、上記可変通路弁の頂面に上記頂部
から上記吸入通路或いは上記吐出通路の底部方向へ傾斜
する斜面を形成したことを特徴とする。
【0023】本発明による第5の内接型流体ポンプ・モ
ータは、インナロータと該インナロータに内接して同方
向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回動自
在に収納するロータ本体とを備え、上記両ロータの相互
回転により容積が可変するチャンバの容積が拡大する側
に吸入通路を開口し容積が縮小する側に吐出通路を開口
すると共に、上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端
との間に上記チャンバの容積が最大となる閉込め部を上
記両ロータと該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで
形成するものにおいて、上記吸入通路の終端と上記吐出
通路の始端との少なくとも一方にその頂面を上記ランド
部に対して略同一面或いは没入自在なタイミング制御弁
を流体の流路方向に沿って複数併設したことを特徴とす
る。
【0024】第1の内接型流体ポンプ・モータでは、イ
ンナロータとこのインナロータに内接するアウタロータ
とが相互に回転すると、この両ロータにて形成されたチ
ャンバの容積が180°おきに360°サイクルで拡
大、縮小を繰り返し、上記チャンバの容積が拡大する過
程で吸入通路から流体が流入し、チャンバが最大容積に
達したとき吸入通路の終端が遮断されると共に、上記両
ロータと該両ロータの幅方向を閉塞するランド部とによ
り閉込め部が形成され、次いで、チャンバの容積が減少
するとき吐出通路の始端が開口し流体が吐出通路へ吐出
される。上記吸入通路の終端と吐出通路の始端との少な
くとも一方に介装されているタイミング制御弁の頂面が
上記ランド部に対して略同一面にあるとき、例えば上記
タイミング制御弁が吐出通路の始端に介装されている場
合は吐出通路の開きタイミングが遅くなり、又、上記タ
イミング制御弁が吸入通路の終端に介装されている場合
は該吸入通路の閉じタイミングが早くなる。
【0025】第2の内接型流体ポンプ・モータでは、イ
ンナロータとこのインナロータに内接するアウタロータ
とが相互に回転すると、この両ロータにて形成されたチ
ャンバの容積が180°おきに360°サイクルで拡
大、縮小を繰り返し、上記チャンバの容積が拡大する過
程で吸入通路から流体が流入し、チャンバが最大容積に
達したとき吸入通路の終端が遮断されると共に、上記両
ロータと該両ロータの幅方向を閉塞するランド部とによ
り閉込め部が形成され、次いで、チャンバの容積が減少
するとき吐出通路の始端が開口し流体が吐出通路へ吐出
される。上記吸入通路の終端と吐出通路の始端との少な
くとも一方に介装されている可変通路弁の頂部が上記ラ
ンド部に対して略同一面にあるとき、上記頂面に形成し
た上記頂部から吐出通路或いは吸入通路の底部方向へ傾
斜する斜面により通路断面積が徐々に変化するため、例
えば上記可変通路弁が吐出通路の始端に介装されている
場合は、チャンバが上記吐出通路側に開口した直後の通
路断面積が絞られて吐出流速が速くなり、又、可変通路
弁が吸入口の終端に介装されている場合は通路断面積が
徐々に絞られて吸入流速が速くなる。
【0026】第3の内接型流体ポンプ・モータでは、イ
ンナロータとこのインナロータに内接するアウタロータ
とが相互に回転すると、この両ロータにて形成されたチ
ャンバの容積が180°おきに360°サイクルで拡
大、縮小を繰り返し、上記チャンバの容積が拡大する過
程で吸入通路から流体が流入し、チャンバが最大容積に
達したとき吸入通路の終端が遮断されると共に、上記両
ロータと該両ロータの幅方向を閉塞するランド部とによ
り閉込め部が形成され、次いで、チャンバの容積が減少
するとき吐出通路の始端が開口し流体が吐出通路へ吐出
される。上記吸入通路の終端と吐出通路の始端との一方
に介装されているタイミング制御弁の頂面が上記ランド
部に対して略同一面にあるとき、例えば上記タイミング
制御弁が吐出通路の始端に介装されている場合は吐出通
路の開きタイミングが遅くなり、又、上記タイミング制
御弁が吸入通路の終端に介装されている場合は該吸入通
路の閉じタイミングが早く設定される。又、上記吸入通
路の終端と吐出通路の始端との他方に介装されている可
変通路弁の頂部が上記ランド部に対して略同一面にある
とき、上記頂面に形成した上記頂部から吐出通路或いは
吸入通路の底部方向へ傾斜する斜面により通路断面積が
徐々に変化するため、例えば上記可変通路弁が吸入通路
の終端に介装されている場合は、通路断面積が徐々に絞
られて吸入流速が速くなり、又、上記可変通路弁が吐出
通路の始端に介装されている場合は開口直後の通路断面
積が絞られて吐出流速が速くなる。
【0027】第4の内接型流体ポンプ・モータでは、イ
ンナロータとこのインナロータに内接するアウタロータ
とが相互に回転すると、この両ロータにて形成されたチ
ャンバの容積が180°おきに360°サイクルで拡
大、縮小を繰り返し、上記チャンバの容積が拡大する過
程で吸入通路から流体が流入し、チャンバが最大容積に
達したとき吸入通路の終端が遮断されると共に、上記両
ロータと該両ロータの幅方向を閉塞するランド部とによ
り閉込め部が形成され、次いで、チャンバの容積が減少
するとき吐出通路の始端が開口し流体が吐出通路へ吐出
される。上記吸入通路の終端と吐出通路の始端との少な
くとも一方に介装されているタイミング制御弁の頂面と
可変通路弁の頂部とが上記ランド部に対して略同一面に
あるとき、例えば上記両弁が吐出通路の始端に介装され
ている場合は、上記タイミング制御弁により吐出通路の
開きタイミングが遅く設定されると共に、上記可変通路
弁の頂面に形成した上記頂部から吐出通路の底部方向へ
傾斜する斜面により開口直後の通路断面積が絞られて吐
出流速が速くなり、又、上記両弁が吸入通路の終端に介
装されている場合は、タイミング制御弁により吸入通路
の閉じタイミングが早く設定されると共に、上記可変通
路弁の頂面に形成した上記頂部から吸入通路の底部方向
へ傾斜する斜面により通路断面積が徐々に絞られて吸入
流速が速くなる。
【0028】第5の内接型流体ポンプ・モータでは、イ
ンナロータとこのインナロータに内接するアウタロータ
とが相互に回転すると、この両ロータにて形成されたチ
ャンバの容積が180°おきに360°サイクルで拡
大、縮小を繰り返し、上記チャンバの容積が拡大する過
程で吸入通路から流体が流入し、チャンバが最大容積に
達したとき吸入通路の終端が遮断されると共に、上記両
ロータと該両ロータの幅方向を閉塞するランド部とによ
り閉込め部が形成され、次いで、チャンバの容積が減少
するとき吐出通路の始端が開口し流体が吐出通路へ吐出
される。上記吸入通路の終端と吐出通路の始端との少な
くとも一方に流路方向に沿って複数介装されているタイ
ミング制御弁の少なくとも1つの頂面が上記ランド部に
対して略同一面にあるとき、例えば上記タイミング制御
弁が吐出通路の始端に複数介装されている場合は吐出通
路の開きタイミングが上記タイミング制御弁の上記ラン
ド部方向への突出数に応じて遅く設定され、又、上記タ
イミング制御弁が吸入通路の終端に複数介装されている
場合は該吸入通路の閉じタイミングが上記タイミング制
御弁の上記ランド部方向への突出数に応じて早く設定さ
れる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1〜図3に本発明の第1実施
の形態を示す。図中の符号11は内接型流体ポンプ・モ
ータの一例としての内接型流体ポンプであり、本実施の
形態でトロコイドポンプを示す。
【0030】この内接型流体ポンプ11のロータハウジ
ング12に凹部12aが形成されており、この凹部12
aにアウタロータ13が回動自在に装着され、又、この
アウタロータ13に、該アウタロータ13より歯数が1
枚少ないインナロータ14が偏心した状態で装着されて
いる。更に、上記ロータハウジング12に、図示しない
カバーが装着され、このロータハウジング12と上記カ
バーとでロータ本体が形成されている。
【0031】上記インナロータ14がエンジン等の駆動
源に連設されており、このインナロータ14が回転する
と上記アウタロータ13が同方向に相互に回転する。上
記両ロータ13,14間に形成されるチャンバ15の容
積は最初の180°の区間で次第に拡大し、次の180
°の区間で次第に減少する。
【0032】上記凹部12aの底面の、上記チャンバ1
5の容積が拡大する側にオイル、水等の流体を供給する
吸入通路としての吸入ボリュート室16、減少する側に
上記流体を吐出する吐出通路としての吐出ボリュート室
17がそれぞれ開口されており、この吸入ボリュート室
16の終端16aと上記吐出ボリュート室17の始端1
7aとの間に、開き角θ1のランド部12bが設けられ
ている。
【0033】このランド部12bの開き角θ1は上記チ
ャンバ15の容積が最大になる角度(図1に示す中心軸
O)を中心とする対称な位置に設定されており、上記ラ
ンド部12b上にチャンバ15が移動すると、上記吸入
ボリュート室16の終端16aが遮断され、該チャンバ
15が上記ランド部12b、上記カバー、上記両ロータ
13,14によって閉塞された閉じ込め部15aとな
る。
【0034】上記吐出ボリュート室17の始端17aに
タイミング制御弁18が進退自在に装着されている。図
2に示すように、上記タイミング制御弁18の基端にピ
ストン18bが形成されている。このピストン18bが
上記ロータハウジング12に形成されたシリンダ室12
cに嵌装されており、上記シリンダ室12cの上記ピス
トン18bで仕切られた各室に流路切換装置19が連通
されている。この流路切換装置19は上記各室に対して
油圧の供給とドレーンとを交互に行うもので、この切換
動作は駆動源の回転速度(例えば、駆動源がエンジンで
あればエンジン回転数)、或いは上記吐出ボリュート室
17から吐出される油圧等に基づき制御される。
【0035】尚、タイミング制御弁18が突出動作する
と、その頂面18aが上記ランド部12bと同一面とな
り、後退動作すると上記吐出ボリュート室17の底面と
同一面になるように設定されている(図3参照)。
【0036】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。駆動源から伝達された駆動力により
インナロータ14が、図1の時計回り方向へ回転する
と、内接するアウタロータ13が相互回転し、最初の1
80°の回転で両ロータ13,14間に形成されるチャ
ンバ15の容積が次第に拡大し、吸入ボリュート室16
からオイル、水等の流体が上記チャンバ15に吸入され
る。
【0037】そして、上記インナロータ14が180°
回転すると、上記チャンバ15が上記吸入ボリュート室
16の終端16aを通過して、図1の中心軸Oに到達
し、上記吸入ボリュート室16を遮断すると共に、上記
チャンバ15が上記両ロータ13,14、及びロータハ
ウジング12とカバー(図示せず)とにより閉塞され、
次の180°の回転で上記チャンバ15の容積が次第に
減少すると共に、吐出ボリュート室17が開口し、圧縮
された流体が上記吐出ボリュート室17へ吐出される。
【0038】この吐出ボリュート室17の始端17aに
進退自在に装着されたタイミング制御弁18の基端に形
成されているピストン18bにて上記ロータハウジング
12に形成したシリンダ室12cが仕切られており、例
えば上記吐出ボリュート室17から吐出される流体の圧
力が高いとき、図3(a)に示すように、流路切換装置
19から上記ピストン18aの下面のシリンダ室12c
に油圧を供給すると共に、上面のシリンダ室12cに充
填されている油圧をドレーンする。
【0039】すると、上記タイミング制御弁18が上昇
し、その頂面18aが上記ランド部12bと同一面にな
り、上記ランド部12bの開き角がθ1からθ2へ実質
的に広がる。
【0040】その結果、高吐出圧時に、上記チャンバ1
5の最大容量となる角度が、上記両ロータ13,14間
のクリアランスの影響で図1の中心軸Oの設計上の角度
から時計回り方向へ変位角θO(図25(b)参照)だ
け変位した場合でも、吐出ボリュート室17の開きタイ
ミングが早まることが無く、十分に加圧された流体を吐
出させることができる。
【0041】又、高吐出圧時に吐出ボリュート室17の
開きタイミングが遅らされることにより、チャンバ15
の閉塞期間、すなわち閉込め部15aを形成している期
間が長くなり、この閉込め部15a内でわずかに圧縮さ
れるため、吐出初期の圧力と、この初期圧力よりも高い
上記吐出ボリュート室17側の圧力との差が縮められ
る。その結果、吐出時の圧力変動が抑制され、低騒音、
低振動を実現することができる。特に、内接型流体ポン
プ11を連続的に高速回転させている場合、或いは流体
として劣化油が使用されている場合に、流体中にエアレ
ーション(気泡内包状態)が発生しても、閉込め部15
a内で流体がわずかに圧縮されるので、上記エアレーシ
ョンが潰滅され、従ってエアレーションを原因とする振
動、騒音が抑制される。
【0042】更に、上記タイミング制御弁18の動作タ
イミングを両ロータ13,14間のクリアランスのばら
つきに応じて、製品毎に可変設定することも可能であ
る。すなわち、クリアランスの小さい内接型流体ポンプ
11では、変位角θOが小さいので、上記タイミング制
御弁18をより高吐出圧側で動作させ、又、上記クリア
ランスの大きい内接型流体ポンプ11では、上記変位角
θOが大きいので中吐出圧の段階で早期に上記タイミン
グ制御弁18を動作させる。
【0043】このように、タイミング制御弁18の動作
タイミングをクリアランスのばらつきに対応して製品毎
に設定することで、内接型流体ポンプ11の体積効率を
一律に高く設定することができる。
【0044】一方、上記吐出ボリュート室17から吐出
される流体の圧力が低く、両ロータ13,14の変位量
θOが小さいときは、図3(b)に示すように、流路切
換装置19から上記ピストン18aの上面のシリンダ室
12cに油圧を供給すると共に、下面のシリンダ室12
cに充填されている油圧をドレーンする。
【0045】すると、上記タイミング制御弁18が下降
し、その頂面18aが上記吐出ボリュート室17の底面
と同一面になり、従って、開き角がθ1となるため、流
体は本来のタイミングで吐出される。
【0046】以上の結果、本実施の形態によれば、タイ
ミング制御弁18により吐出ボリュート室17の開きタ
イミングを可変設定することができるので、吐出圧力の
高低に拘わらず常に高い体積効率を維持することができ
るばかりでなく、両ロータ13,14間のクリアランス
の製品毎のばらつきよるポンプ性能のばらつきを無く
し、一律に高い性能を保証することができる。又、高吐
出圧時の吐出ボリュート室17の開きタイミングを上記
タイミング制御弁18により遅延させることで吐出時の
圧力変動が抑制され、エアレーションの影響を受けるこ
となく低騒音、低振動を実現することができる。
【0047】又、図4〜図6に本発明の第2実施の形態
を示す。上述した第1実施の形態では、タイミング制御
弁18を吐出ボリュート室17の始端17aに介装し
て、該吐出ボリュート室17の開きタイミングを可変制
御したが、本実施の形態では、上記タイミング制御弁1
8を吸入ボリュート室16の終端16aに介装して、該
吸入ボリュート室16の閉じタイミングを可変制御する
ものである。
【0048】上記タイミング制御弁18は、流路切換装
置19により高速回転或いは高吐出圧時には後退動作し
て、上記頂面18aを吸入ボリュート室16の底面と同
一面とし、上記ランド部12bの開き角をθ1とし(図
6(a)参照)、又、低速回転、或いは低吐出圧時には突
出動作させて、その頂面18aをランド部12bと同一
面とし、該ランドの実質的な開き角をθ2’として吸入
側へ拡大する(同図(b)参照)。
【0049】その結果、高速回転時における吸入側の閉
じタイミングが、低速回転時に比べて遅くなり、従っ
て、高速回転時であっても流体の吸入時間が短縮され
ず、チャンバ15内への流体の流入量不足によって生じ
る体積効率の低下が防止される。
【0050】又、高吐出圧時の上記吸入閉じタイミング
も低吐出圧時に比べて同様に遅くなるため、インナロー
タ14とアウタロータ13との間のクリアランスの影響
でチャンバ15の容積が最大となる角度が中心軸Oに対
して変位角θO(図25(b)参照)だけずれた場合でも、
上記チャンバ15の容積が拡大する過程の中で吸入ボリ
ュート室16が閉じてしまうことがなく、上記チャンバ
15が実質的に最大容積となる角度で閉じることが可能
となり、上記ランド部12bに位置するチャンバ15内
では充填された流体内の負圧によるキャビテーションの
発生が抑制され、高吐出圧時の振動、騒音を低減するこ
とができる。
【0051】又、、上記タイミング制御弁18の動作タ
イミングを両ロータ13,14間のクリアランスのばら
つきに応じて、製品毎に可変設定することも可能であ
る。すなわち、クリアランスの小さい内接型流体ポンプ
11では、変位角θO(図25(b)参照)が小さいので、
上記タイミング制御弁18をより高吐出圧側で動作さ
せ、又、上記クリアランスの大きい内接型流体ポンプ1
1では、上記変位角θOが大きいので中吐出圧の段階で
早期に上記タイミング制御弁18を動作させる。このよ
うに、タイミング制御弁18の動作タイミングをクリア
ランスのばらつきに対応して製品毎に設定することで、
内接型流体ポンプ11の体積効率を一律に高く設定する
ことができる。
【0052】以上のように、本実施の形態によれば、吸
入ボリュート室16の終端16aにタイミング制御弁1
8を介装し、この吸入ボリュート室16の閉じタイミン
グをロータの回転速度、或いは流体の吐出圧に応じて可
変設定するようにしたので、ロータの回転速度の影響を
受けることなくポンプの体積効率を高いままに維持する
ことができるばかりでなく、チャンバ15内のキャビテ
ーションの発生を抑制して低騒音、低振動化が実現で
き、更に、タイミング制御弁18の動作タイミングをク
リアランスのばらつきに対応して製品毎に設定すること
で、内接型流体ポンプ11の体積効率を一律に高く設定
することができる。
【0053】又、図7、図8に本発明の第3実施の形態
について説明する。本実施の形態では、吸入ボリュート
室16の終端16aと吐出ボリュート室17の始端17
aとの双方にタイミング制御弁18を介装し、この両タ
イミング制御弁18を流路切換装置19によりロータ回
転速度、或いは吐出圧に応じて、同時に、或いは個別
に、又は連続的に制御するもので、図に示すように、ラ
ンド部12bの開き角は、該ランド部12b本来の開き
角θ1、吐出側タイミング制御弁18が突出動作したと
きの開き角θ2、吸入側タイミング制御弁18が突出動
作したときの開き角θ2’、及び両タイミング制御弁1
8が突出動作したときの開き角θ3の4態様で変化させ
ることが可能である。
【0054】下表に、ロータ回転速度と流体の吐出圧に
対応する上記両タイミング制御弁18の動作を開き角に
よって示す。
【0055】例えば、油中にエアレーションの発生し易
い状態で高吐出圧を必要とする場合、先ず、吐出側タイ
ミング制御弁18の頂面18aをランド部12bと同一
面にして、該ランド部12bの開き角をθ2として、吐
出ボリュート室17の開きタイミングを遅らせ、次いで
吸入側タイミング制御弁18を徐々に後退させて、その
頂面18aを次第に吸入ボリュート室16の底面と同一
面にすることで、吸入側の閉じタイミングを徐々に遅ら
せる。その結果、吐出側の開きタイミングを遅らせるこ
とで、チャンバ15にて形成される閉込め部15aが最
大容積となる角度をわずかに過ぎた角度、すなわちチャ
ンバ15の容積がわずかに減少する角度まで保持され、
このときの圧縮圧により閉込め部15aに充填されてい
る油中のエアレーションが潰滅する。又、吸入側の閉じ
タイミングを遅らせることで、インナロータ14とアウ
タロータ13との間のクリアランスによって、チャンバ
15の最大容積となる角度がロータ本体3の中心軸Oに
対し変位角θOだけずれた状態に対応した吸入側の閉じ
タイミングが設定される。
【0056】尚、使用中の油が経時劣化して自己消泡効
果が低下し、その分、新油に対して必然的にエアレーシ
ョンが進行してしまう場合には、予め劣化によるエアレ
ーションの進行度合いに対応するタイミング制御弁18
の動作量をマップ化しておき、ポンプ駆動時に上記マッ
ブを参照し、油の劣化に応じたタイミング制御弁18の
動作量を決定することで、エアレーションの発生を未然
に防止すると共にポンプ効率の向上を図ることができ
る。
【0057】このように、本実施の形態によれば複合的
な使用環境、条件に対しても、両タイミング制御弁18
を連続的に動作させることで、きめの細かい制御が可能
となる。
【0058】又、図9〜図11に本発明の第4実施の形
態を示す。前述した第1〜第3実施の形態では、吸入側
の閉じタイミングと吐出側の開きタイミングとの一方或
いは双方を可変制御して体積効率の改善等を図っている
が、本実施の形態では吐出ボリュート室17の通路断面
積を可変制御して体積効率等の改善を図るものである。
【0059】すなわち、上記吐出ボリュート室17の始
端17aに可変通路弁21を出没自在に装着し、この可
変通路弁21の頂面に、上記ランド部12bから上記吐
出ボリュート室17の底面方向へ傾斜する斜面21aを
形成し、又、基端にピストン21bを形成する。
【0060】そして、このピストン21bをロータハウ
ジング12に形成したシリンダ室12cに嵌装し、この
シリンダ室12cの上記ピストン21bで仕切られた各
室に、流路切換装置19を連通する。
【0061】この流路切換装置19は上記各室に対して
油圧の供給とドレーンとを交互に行うもので、この切換
動作は駆動源の回転数、例えば、この駆動源がエンジン
であればエンジン回転数、或いは上記吐出ボリュート室
17から吐出される油圧等に基づき制御される。
【0062】可変通路弁21は上記流路切換装置19の
制御動作によりポンプの運転状況に応じて、低速回転時
と高速回転時と高吐出圧時との3段階に設定することが
可能で、低速回転時は上記斜面21aの頂部21cが上
記ランド部12bと同一面になる位置まで突出し(図1
1(a)参照)、又、高速回転時は上記斜面21aの裾部
21dが上記吐出ボリュート室17の底面に臨む位置ま
で後退し(同図(b)参照)、一方高吐出圧時は上記斜面
21aを上記吐出ボリュート室17の底面以下に没入さ
せる(同(c)参照)。
【0063】このように、上記可変通路弁21の進退動
作により上記ランド部12bから吐出ボリュート室17
の開き角θ4の区間における通路断面積を連続的に変化
させることができる。
【0064】低速回転時、図11(a)に示すように、
上記斜面21aの頂部21cを上記ランド部12bに臨
ませることで、吐出ボリュート室17の始端17aの通
路断面積が絞られ、次いで上記斜面21aの開き角θ4
の区間において徐々に広がるように設定され、その結
果、低速回転時であっても吐出時の流速が確保される。
【0065】又、高速回転時、同図(b)に示すよう
に、上記斜面21aの裾部21dを上記吐出ボリュート
室17の底面に臨ませることで、この斜面21aの頂部
21cが上記ランド部12bから後退し、吐出ボリュー
ト室17の始端17aの通路断面積が広くなり、通路抵
抗が減少する。その結果、ロータの回転速度に比例して
増加する流速の過度な上昇が抑制され、又、通路抵抗の
減少により体積効率の低下を有効に回避することができ
る。
【0066】尚、上記可変通路弁21は連続的に進退動
作させることも可能で、この可変通路弁21を運転状況
に応じて進退動作させることで、ロータの回転速度(流
量、流速)に対応した上記吐出ボリュート室17の通路
断面積を設定する。例えば、吐出流量が増加する高速回
転時は通路抵抗を低下すると共に流速を抑制し、又、低
速回転時は吐出流速を速めることで、該吐出流速をロー
タの回転速度によらず、ポンプの運転状態に応じたほぼ
一定の理想的な範囲に収めることができ、ポンプの体積
効率を常に高い状態に維持することができる。
【0067】又、高吐出圧時は、同図(c)に示すよう
に、上記斜面21aを上記吐出ボリュート室17の底面
以下に没入させることで、通路断面積をさらに拡大し、
共鳴室相当のボリューム室22を形成する。そして、こ
のボリューム室22において高圧流体の脈動によって生
じる圧力変動を緩和する。
【0068】すなわち、吐出圧が高圧化するとランド部
12bに位置するチャンバ15内の流体圧力と吐出ボリ
ュート室17の圧力との圧力差が大きくなり、従って、
上記チャンバ15が上記吐出ボリュート室17の始端1
7aから開口して流体が吐出した瞬間に発生する圧力波
が十分に収束されず伝播されて圧力変動が生じ易いが、
上述したように、可変通路弁21を後退させて上記ラン
ド部12bに隣接する位置にボリューム室22を形成す
ることで、上記チャンバ15が吐出ボリュート室17の
始端17aに開口されて流体が吐出した瞬間に圧力差に
よる脈動が発生しても、この脈動が上記ボリューム室2
2にて緩衝され圧力変動が抑制される。
【0069】尚、この場合、上記ボリューム室22の容
積を発生する脈動の大きさに応じて可変設定することで
より広い運転領域(吐出圧力域)で低騒音、低振動化を
実現することができる。
【0070】又、図12〜図14に本発明の第5実施の
形態を示す。本実施の形態では、可変通路弁21を吸入
ボリュート室16の終端16aに介装し、この可変通路
弁21をポンプの運転状態に応じて進退動作させるもの
である。
【0071】低速回転時、図14(a)に示すように、
可変通路弁21を突出動作させて斜面21aの頂部21
cをランド部12bと同一面になる位置まで突出させ
る。すると、吸入ボリュート室16から上記ランド部1
2bへ至る通路の断面積が上記可変通路弁21の上記斜
面21aの開き角θ5の区間において徐々に絞られ、従
って、チャンバ15が吸入ボリュート室16を通過し、
この吸入ボリュート室16の終端16aを遮断する際に
は、この終端16aから上記チャンバ15に比較的速い
流速で流体が吸入される。
【0072】一方、高速回転時、同図(b)に示すよう
に、上記可変通路弁21を後退させ、その裾部21dを
上記吸入ボリュート室16の底面に臨ませる。すると、
吸入ボリュート室16からランド部12bへ至る通路の
断面積が低速時に比し拡大され、その分、通路抵抗が減
少すると共に流体の吸入流速が低下される。
【0073】その結果、上記可変通路弁21をポンプの
運転状態に応じて進退動作させることで、ロータの回転
速度(流量、流速)に対応した吸入通路断面積が設定さ
れ、流体の吸入流量が増大する高速回転時には通路抵抗
を低下させることでポンプ効率の低下を抑制することが
でき、又、低速回転時には吸入流速を上昇させ、一方高
速回転時には吸入流速を遅く設定することで、ロータの
回転速度によらず、吸入流速を理想的なほぼ一定の範囲
に収めることができ、チャンバ15に対する流体の充填
効率が向上し、ポンプの体積効率を常に高い状態に維持
することができる。
【0074】又、図15、図16に本発明による第6実
施の形態を示す。本実施の形態では、可変通路弁21を
吐出ボリュート室17の始端17aと吸入ボリュート室
16の終端16aとの双方に介装したもので、この各可
変通路弁21を同時に、或いは独立に、又は連続的に動
作させることで、ロータの回転速度に拘わりなくポンプ
の体積効率を常に高い状態で維持させることができる。
【0075】すなわち、例えばロータの回転速度が低い
状態で、吐出圧力を低圧から高圧へと徐々に上昇させよ
うとする場合、吸入ボリュート室16の終端16aに介
装した可変通路弁21を突出させて、上記吸入ボリュー
ト室16の通路断面積を狭め、流体の吸入流速が早まる
ように設定する。一方吐出ボリュート室17の始端17
aに介装した可変通路弁21は吐出圧力の上昇に応じて
徐々に後退させる。
【0076】その結果、チャンバ15に流入する流体の
流速が上昇し、その分、流体の充填効率が向上する。一
方、吐出側の可変通路弁21が吐出圧力の上昇に追従す
るかたちで後退することで、吐出ボリュート室17の通
路断面積が徐々に拡大してボリューム室が形成され、こ
のボリューム室のダンピング効果により圧力変動が緩和
される。
【0077】このように、本実施の形態によれば両可変
通路弁21を連続的に動作させることで、より複雑な運
転状態に対応したきめ細かな制御が可能となり、各運転
領域においてポンプの体積効率をより一層向上させるこ
とができる。
【0078】又、図17に本発明の第7実施の形態を示
す。前述した第1〜第3実施の形態におけるタイミング
制御弁18では、ピストン18bにより仕切られたシリ
ンダ室12cの両側へ油圧を交互に供給して上記タイミ
ング制御弁18を進退動作させる、いわゆる複動型を採
用したが、図17に示すように、上記タイミング制御弁
18とハウジングカバー24との間に、該タイミング制
御弁18の頂面18aをランド部12bの方向へ付勢す
るスプリング等の弾性部材23を介装し、シリンダ室1
2cに対しては上記ピストン18bを介して上記頂面1
8aを吸入ボリュート室16の底面方向へ付勢する作動
圧を供給する、いわゆる単動型を採用しても良い。
【0079】又、この場合、図18に示すように、上記
弾性部材23にて上記タイミング制御弁18のピストン
18bをハウジングカバー24方向へ付勢し、シリンダ
室12cに対しては上記ピストン18bを上記吸入ボリ
ュート室16の上面方向へ付勢する作動圧を供給するよ
うにしても良い。尚、上記タイミング制御弁18が吐出
ボリュート室17に配設さている場合も、本実施の形態
を採用することができる。
【0080】更に、前述した第1実施の形態、第3実施
の形態、及び第7実施の形態において、タイミング制御
弁18が吐出ボリュート室17に配設されている場合、
上記タイミング制御弁18の頂面18aを上記吐出ボリ
ュート室17の底面以下に没入可能とさせることによ
り、前述の第4実施の形態、及び第6実施の形態におけ
るボリューム室に相当する共鳴室が形成されるので、上
記各実施の形態と同様なダンピング効果を得ることがで
きる。
【0081】又、図19に本発明の第8実施の形態を示
す。前述した第4〜第6実施の形態における可変通路弁
21では、ピストン21bにより仕切られたシリンダ室
12cの両側へ油圧を交互に供給して上記可変通路弁2
1を進退動作させる、いわゆる複動型を採用したが、図
19に示すように、上記可変通路弁21とハウジングカ
バー24との間に、該可変通路弁21の頂面に形成した
斜面21aをランド部12bの方向へ付勢するスプリン
グ等の弾性部材23を介装し、シリンダ室12cに対し
ては上記ピストン21bを介して上記斜面21aを吸入
ボリュート室16の底面方向へ付勢する作動圧を供給す
る、いわゆる単動型を採用しても良い。
【0082】又、この場合、図20に示すように、上記
弾性部材23にて上記可変通路弁21のピストン21b
をハウジングカバー24方向へ付勢し、シリンダ室12
cに対しては上記ピストン21bを上記吸入ボリュート
室16の上面方向へ付勢する作動圧を供給するようにし
ても良い。
【0083】尚、上記可変通路弁21が吐出ボリュート
室17に配設さている場合も、本実施の形態を採用する
ことができる。
【0084】又、図21に本発明の第9実施の形態を示
す。本実施の形態ではタイミング制御弁18を吸入ボリ
ュート室16の終端16aに流体の流れに沿って複数
(図においては2つ)配設したもので、各タイミング制
御弁18を段階的に動作させることで、例えばタイミン
グ制御弁18を2つ配設した場合には、同図(a)〜
(c)に示すように、各タイミング制御弁18の進退動
作によりランド部12bの開き角を少なくともθ1、θ
2’、θ6の三段階に設定することができ、これによ
り、吸入側の閉じタイミングをロータの回転速度や流体
の吐出圧力、或いはクアランスのばらつきに応じてきめ
細かく制御することができる。
【0085】尚、本実施の形態は、上記タイミング制御
弁18を吐出ボリュート室17の始端17a側に流体の
流れに沿って複数配設する場合、或いは吸入ボリュート
室16と吐出ボリュート室17との双方に複数配設する
場合にも適用できることは云うまでもない。又、上記吐
出ボリュート室17の上記始端17a側に流体の流れに
沿って複数配列された少なくとも1つ上記タイミング制
御弁18の頂面18aを上記吐出ボリュート室17の底
面以下に没入可能とすることにより、前述の第4実施の
形態、及び第6実施の形態におけるボリューム室と同等
のダンピング効果を得ることができる。
【0086】又、図22に本発明の第10実施の形態を
示す。本実施の形態では吸入ボリュート室16の終端1
6aに上流から可変通路弁21とタイミング制御弁18
とを併設し、該タイミング制御弁18の進退動作により
ランド部12bの開き角を少なくともθ1、θ2’の2
段階に制御可能とすると共に、可変通路弁21の進退動
作により上記吸入ボリュート室16の通路断面積を開き
角θ5の区間で可変させる。
【0087】その結果、ロータの回転速度や流体の吐出
圧力、或いはクリアランスのばらつきに対応して吸入側
の閉じタイミングと吸入ボリュート室16の通路断面積
との双方を、同図(a)〜(c)に示すように、少なく
とも3段階に可変制御することが可能となる。
【0088】尚、本実施の形態は、吐出ボリュート室1
7の始端17a側に上流から可変通路弁21とタイミン
グ制御弁18とを併設する場合、或いは吸入ボリュート
室16と吐出ボリュート室17との双方に複数配列する
場合にも適用できることは云うまでもない。
【0089】又、図23に本発明の第11実施の形態を
示す。本実施の形態では、吸入ボリュート室16の終端
16aにタイミング制御弁18を配設し、吐出ボリュー
ト室17の始端17aに可変通路弁21を配設したもの
で、上記タイミング制御弁18の進退動作によりランド
部12bの開き角がθ1,θ2’の2段階に設定され、
又、上記可変通路弁21の進退動作により上記吐出ボリ
ュート室17の通路断面積が開き角θ4の区間で可変設
定され、その結果、上記両弁18,21を独立に、又は
連続的に進退動作させることで、ロータの回転速度や流
体の吐出圧力、或いはクリアランスのばらつきに応じて
吸入側の閉じタイミング、及び流体の吐出速度をよりき
め細かく制御することができる。
【0090】又、図24に本発明の第12実施の形態を
示す。本実施の形態では、吸入ボリュート室16の終端
16aに可変通路弁21を配設し、吐出ボリュート室1
7の始端17aにタイミング制御弁18を配設したもの
で、上記可変通路弁21の進退動作により上記吸入ボリ
ュート室16の通路断面積が開き角θ5の区画で可変設
定され、又、上記タイミング制御弁18の進退動作によ
りランド部12bの開き角がθ1,θ2の2段階に設定
され、その結果、上記両弁18,21を独立に、又は連
続的に進退動作させることで、ロータの回転速度や流体
の吐出圧或いはクリアランスのばらつきに応じて吐出側
の閉じタイミングをよりきめ細かく制御することができ
る。
【0091】尚、本発明は上述した各実施の形態に限る
ものではなく、例えば、採用する機器は内接型流体ポン
プに限らず、内接型流体モータであっても良い。又、吸
入ボリュート室16と吐出ボリュート室17とがロータ
ハウジング12を閉塞するカバー側、或いはロータハウ
ジング12とカバーとの双方に形成されていても良い。
更に、タイミング制御弁18、及び可変通路弁21は油
圧、或いは油圧と弾性部材23とを用いて制御動作を行
う以外に、ソレノイド或いはステップモータなどを用い
て制御動作させるようにしても良い。
【0092】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
以下に列挙する効果が奏される。請求項1記載の発明に
よれば、インナロータとアウタロータとが相互回転して
チャンバ容積が拡大する側に連通する吸入通路の終端と
チャンバ容積が減少する側に連通する吐出通路の始端と
の少なくとも一方に、タイミング制御弁を配設し、この
タイミング制御弁により上記吸入通路の閉じタイミング
と上記吐出通路の開きタイミングとをロータの回転速
度、流体の吐出圧、或いはインナロータとアウタロータ
との間のクリアランスのばらつきに応じて可変設定する
ことで、回転速度の上昇による吸入時間の減少が回避さ
れ、又、流体の吐出圧や上記両ロータ間のクリアランス
のばらつきによって生じる吸入、吐出タイミングのずれ
が修正され、或いは、キャビテーションによる効率低下
が抑制され、その結果、低圧から高圧状態までの運転領
域において常に高い体積効率を維持することができる。
【0093】請求項2記載の発明によれば、インナロー
タとアウタロータとが相互回転してチャンバ容積が拡大
する側に連通する吸入通路の終端とチャンバ容積が減少
する側に連通する吐出通路の始端との少なくとも一方
に、その頂面に斜面を形成する可変通路弁を配設し、こ
の可変通路弁の進退動作により通路断面積を可変するよ
うにしたので、低速回転域では上記可変通路弁により通
路断面積を狭めて流速を確保し、又、高速回転域では上
記可変通路弁による通路断面積を拡大して通路抵抗を低
下させると共に流速を低下させることができるので、ロ
ータの回転速度や吐出圧の高低に拘わらず常に高い体積
効率を得ることができるばかりでなく、流体の流速をロ
ータの回転速度に拘わらずほぼ一定の範囲に収めること
ができる。又、上記可変通路弁を吐出通路の始端に配設
し、この可変通路弁を高吐出圧時に上記吐出通路の底面
以下に没入させれば、上記始端に共鳴室相当のボリュー
ム室を形成することができ、該ボリューム室により吐出
時の圧力変動が緩和され、高吐出圧時の騒音、振動の低
減を図ることができる。
【0094】請求項3記載の発明によれば、インナロー
タとアウタロータとが相互回転してチャンバ容積が拡大
する側に連通する吸入通路の終端とチャンバ容積が減少
する側に連通する吐出通路の始端との一方にタイミング
制御弁を配設し、他方にその頂面に斜面を有する可変通
路弁を配設し、上記タイミング制御弁の進退動作により
吸入側の閉じタイミングと吐出側の開きタイミングとの
一方を可変設定し、又上記可変通路弁の進退動作によ
り、他方の通路側の流体の流速を可変設定するにしたの
で、上記タイミング制御弁により上記閉じタイミング或
いは上記開きタイミングをロータの回転速度に応じた理
想的な範囲に可変設定することができるばかりでなく、
上記両ロータ間のクリアランスのばらつきによって生じ
る吸入或いは吐出タイミングのずれが修正され、又、上
記可変通路弁により高吐出圧時は通路断面積を拡大して
通路抵抗を低下させると共に流速を低下させることで、
ロータの回転速度の高低、及び吐出圧の高低に拘わらず
常に高い体積効率を得ることができる。
【0095】請求項4記載の発明によれば、インナロー
タとアウタロータとが相互回転してチャンバ容積が拡大
する側に連通する吸入通路の終端とチャンバ容積が減少
する側に連通する吐出通路の始端との少なくとも一方に
タイミング制御弁と、その頂面に斜面を有する可変通路
弁とを併設したので、上記タイミング制御と上記可変通
路弁とを連続的に制御することでロータの回転速度の高
低、及び吐出圧の高低に拘わらず常に高い体積効率を得
ることができる。
【0096】請求項5記載の発明によれば、インナロー
タとアウタロータとが相互回転してチャンバ容積が拡大
する側に連通する吸入通路の終端とチャンバ容積が減少
する側に連通する吐出通路の始端との少なくとも一方に
タイミング制御弁を流体の流れに沿って複数配設したの
で、各タイミング制御弁を独立に、又は連続的に動作さ
せることで、請求項1記載の効果に加え、ロータの回転
速度に対応して吸入側の閉じタイミング、或いは吐出側
の開きタイミングとの少なくとも一方をよりきめ細かく
制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による内接型流体ポンプの平面
【図2】同、図1のII−II断面図
【図3】同、タイミング制御弁の動作を状態別に示す図
2相当の断面図
【図4】第2実施の形態による内接型流体ポンプの平面
【図5】同、図4のV−V断面図
【図6】同、タイミング制御弁の動作を状態別に示す図
5相当の断面図
【図7】第3実施の形態による内接型流体ポンプの平面
【図8】同、図7のVIII−VIII断面図
【図9】第4実施の形態による内接型流体ポンプの平面
【図10】同、図9のX−X断面図
【図11】同、可変通路弁の動作を状態別に示す図10
相当の断面図
【図12】第5実施の形態による内接型流体ポンプの平
面図
【図13】同、図12のXIII−XIII断面図
【図14】同、可変通路弁の動作を状態別に示す図13
相当の断面図
【図15】第6実施の形態による内接型流体ポンプの平
面図
【図16】同、図15のXVI−XVI断面図
【図17】第7実施の形態による図5相当の断面図
【図18】同、他の態様を示す図5相当の断面図
【図19】第8実施の形態による図13相当の断面図
【図20】同、他の態様を示す図13相当の断面図
【図21】第9実施の形態による複数のタイミング制御
弁の動作を状態別に示す断面図
【図22】第10実施の形態によるタイミング制御弁と
可変通路弁との動作を状態別に示す断面図
【図23】第11実施の形態によるタイミング制御弁と
可変通路弁との動作を状態別に示す断面図
【図24】第12実施の形態によるタイミング制御弁と
可変通路弁とを状態別に示す断面図
【図25】従来の内接型流体ポンプの動作を状態別に示
す平面図
【符号の説明】
11…内接型流体ポンプ・モータ(内接型流体ポンプ) 12…ロータ本体(ロータハウジング) 12b…ランド部 13…アウタロータ 14…インナロータ 15…チャンバ 15a…閉込め部 16…吸入通路(吸入ボリュート室) 16a…終端 17…吐出通路(吐出ボリュート室) 17a…始端 18…タイミング制御弁 18a…頂面 21…可変通路弁 21a…斜面 21c…頂部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インナロータと該インナロータに内接して
    同方向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回
    動自在に収納するロータ本体とを備え、 上記両ロータの相互回転により容積が可変するチャンバ
    の容積が拡大する側に吸入通路を開口し容積が縮小する
    側に吐出通路を開口すると共に、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
    チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
    該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成する内接
    型流体ポンプ・モータにおいて、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との少なくと
    も一方にその頂面を上記ランド部に対して略同一面或い
    は没入自在なタイミング制御弁を配設したことを特徴と
    する内接型流体ポンプ・モータ。
  2. 【請求項2】インナロータと該インナロータに内接して
    同方向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回
    動自在に収納するロータ本体とを備え、 上記両ロータの相互回転により容積が可変するチャンバ
    の容積が拡大する側に吸入通路を開口し容積が縮小する
    側に吐出通路を開口すると共に、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
    チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
    該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成する内接
    型流体ポンプ・モータにおいて、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との少なくと
    も一方にその頂部を上記ランド部に対して略同一面或い
    は没入自在な可変通路弁を配設すると共に、 上記可変通路弁の頂面に上記頂部から上記吸入通路或い
    は上記吐出通路の底部方向へ傾斜する斜面を形成したこ
    とを特徴とする内接型流体ポンプ・モータ。
  3. 【請求項3】インナロータと該インナロータに内接して
    同方向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回
    動自在に収納するロータ本体とを備え、 上記両ロータの相互回転により容積が可変するチャンバ
    の容積が拡大する側に吸入通路を開口し容積が縮小する
    側に吐出通路を開口すると共に、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
    チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
    該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成する内接
    型流体ポンプ・モータにおいて、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との一方にそ
    の頂面を上記ランド部に対して略同一面或いは没入自在
    なタイミング制御弁を配設し、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との他方にそ
    の頂部を上記ランド部に対して同一或いは没入自在な可
    変通路弁を配設すると共に、 上記可変通路弁の上記頂面に上記頂部から上記吸入通路
    或いは上記吐出通路の底部方向へ傾斜する斜面を形成し
    たことを特徴とする内接型流体ポンプ・モータ。
  4. 【請求項4】インナロータと該インナロータに内接して
    同方向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回
    動自在に収納するロータ本体とを備え、 上記両ロータの相互回転により容積が可変するチャンバ
    の容積が拡大する側に吸入通路を開口し容積が縮小する
    側に吐出通路を開口すると共に、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
    チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
    該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成する内接
    型流体ポンプ・モータにおいて、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との少なくと
    も一方にタイミング制御弁と可変通路弁とを併設し、 上記タイミング制御弁の頂面と上記可変通路弁の頂部と
    を上記ランド部に対して略同一面或いは没入自在とし、 上記可変通路弁の頂面に上記頂部から上記吸入通路或い
    は上記吐出通路の底部方向へ傾斜する斜面を形成したこ
    とを特徴とする内接型流体ポンプ・モータ。
  5. 【請求項5】インナロータと該インナロータに内接して
    同方向へ相互に回転するアウタロータと該両ロータを回
    動自在に収納するロータ本体とを備え、 上記両ロータの相互回転により容積が可変するチャンバ
    の容積が拡大する側に吸入通路を開口し容積が縮小する
    側に吐出通路を開口すると共に、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との間に上記
    チャンバの容積が最大となる閉込め部を上記両ロータと
    該ロータの幅方向を閉塞するランド部とで形成する内接
    型流体ポンプ・モータにおいて、 上記吸入通路の終端と上記吐出通路の始端との少なくと
    も一方にその頂面を上記ランド部に対して略同一面或い
    は没入自在なタイミング制御弁を流体の流路方向に沿っ
    て複数併設したことを特徴とする内接型流体ポンプ・モ
    ータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011163163A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Aisin Aw Co Ltd オイルポンプ
KR101189357B1 (ko) 2006-12-11 2012-10-09 현대자동차주식회사 자동차의 오일유량제어 가변식 오일펌프

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