JPH1193064A - 長尺タオル生地の裁断装置 - Google Patents

長尺タオル生地の裁断装置

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JPH1193064A
JPH1193064A JP26490397A JP26490397A JPH1193064A JP H1193064 A JPH1193064 A JP H1193064A JP 26490397 A JP26490397 A JP 26490397A JP 26490397 A JP26490397 A JP 26490397A JP H1193064 A JPH1193064 A JP H1193064A
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long towel
towel cloth
long
straightening
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Katsuyuki Kato
克之 加藤
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06HMARKING, INSPECTING, SEAMING OR SEVERING TEXTILE MATERIALS
    • D06H7/00Apparatus or processes for cutting, or otherwise severing, specially adapted for the cutting, or otherwise severing, of textile materials
    • D06H7/02Apparatus or processes for cutting, or otherwise severing, specially adapted for the cutting, or otherwise severing, of textile materials transversely
    • D06H7/025Apparatus or processes for cutting, or otherwise severing, specially adapted for the cutting, or otherwise severing, of textile materials transversely in line with an embossed or a raised pattern on the fabric; Cutting pile fabric along a loopless or napless zone, e.g. the plain woven portion of towel cloth

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 押下装置により押下げられた長尺タオル生地
を逃がすための基台の谷間の間隔を自由に設定できるよ
うにし、特に一枚のタオル長が短い場合に対応できるよ
うにする。 【解決手段】 長尺タオル生地を下方へ押下げることに
より二次引出する押下装置と、長尺タオル生地をその曲
り矯正のために矯正引出する矯正装置とを備えた長尺タ
オル生地の裁断装置において、押下装置及びバネ式矯正
装置は、共通部材として、作用点間距離が10〜100
mmである一対の押下作用部材35を複数対備え、バネ
式矯正装置は各対の押下作用部材35を付勢する縦方向
のコイルバネ145を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タオル長手方向に
パイル部と非パイル部とが繰り返すように形成された長
尺タオル生地を、所定長引出してから、非パイル部で裁
断する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の長尺タオル生地の裁断装置は、図
21に示すように、基台3と、引出長計測装置200
と、位置決め装置210と、裁断器220と、押下装置
230(バネ式矯正装置240を含む。)と、引出装置
260とを備えている(例えば特開平6−190787
号公報を参照)。基台3は、引出長計測装置200、位
置決め装置210及び裁断器220を配備する前側基台
3aと、引出装置260を配備する後側基台3bとを含
む。両基台3a,3b間には押下げられた長尺タオル生
地1を逃がすための谷間3cが設けられ、その上方に押
下装置230が配備されている。
【0003】押下装置230の下部に設けられたバネ式
矯正装置240は、次の部材よりなる。図22及び図2
8において、241は支持枠242に止着されている案
内ボルト、243は案内ボルト241に上下動自在によ
って嵌め込まれている筒体、244は筒体243に固着
された可動枠、245は可動枠244の上面に樹立され
た支持杆、246は支持杆245に嵌合されている全体
付勢用コイルバネである。247は可動枠244に止着
されて八字状に広げられたタオル移動方向に一対の個別
付勢用板バネで、タオル幅方向に複数対が等間隔で設け
られている。248は個別付勢用板バネ247の先端部
に止着されている押下作用部材、249は可動枠244
の上面に止着されている受止板、250は受止板249
に螺合されて個別付勢用板バネ247の上向きの湾曲を
受け止める受止ねじである。
【0004】この裁断装置を使用して、例えば部分長7
0mmの平織部1a(非パイル部の一つ)と部分長63
0mmのパイル部1bとが繰り返す長尺タオル生地1
を、平織部1aの中央部で裁断し、一枚のタオル長(平
織部1aを折る前の長さ。以下同じ。)が例えば700
mmのタオル生地1gを得るには、次の手順で行なう。
なお、平織部1aと次のパイル部1bとの境界部1c
は、通常、タオル幅方向に曲りがあり不揃いである(図
1参照)。
【0005】ここで、引出長計測装置200の検出ロー
ラ201から位置決め装置210の掛止体211,21
2までの距離Pを110mmとし、位置決め装置210
の掛止体211,212から裁断器220までの距離Q
を35mmとする。また、一対の押下作用部材248の
作用点間距離Rを210mmとし、基台3の谷間3cの
間隔Sを240mmとする。
【0006】(1)裁断すべき一枚のタオル長に応じ
て、後述する二次引出のための、押下装置230による
長尺タオル生地1の押下量を手動で設定・変更する。こ
の設定・変更は、リミットスイッチ及びドッグの位置変
更による。
【0007】(2)説明の容易のため、図21に示すよ
うに、一回目の裁断が既に終わった状態を初期状態とす
る。このとき、長尺タオル生地1の先端部は裁断器22
0の位置にある。図22に示すように、引出装置260
が裁断器220付近の把持位置まで移動し、把持部26
1が閉じて長尺タオル生地1の平織部1aの先端部を把
持する。図23に示すように、引出装置260が長尺タ
オル生地1をタオル長手方向に引張りながら元位置に戻
ることにより、長尺タオル生地1は一次引出される。一
次引出長は、例えば300mmである。
【0008】(3)図24〜図25に示すように、押下
装置230のピストンロッド231が上記(1)で設定
した押下量だけ下降し、複数対の押下作用部材248が
長尺タオル生地1を押下げることにより、長尺タオル生
地1はさらに二次引出される。このとき、図25に示す
ように、平織部1aと次のパイル部1bとの境界部1c
が位置決め装置210の掛止体211,212の50m
m前後手前に位置するまで二次引出され、該二次引出終
了時に上側掛止体212が下側掛止体211に下降す
る。図24の押下げ開始から図25の状態までの二次引
出長は、例えば350mmである。
【0009】(4)図26に示すように、さらに押下装
置230のピストンロッド231が下降し、複数対の押
下作用部材248が長尺タオル生地1を押下げると、長
尺タオル生地1は矯正引出され、不揃いの境界部1cが
位置決め装置210の掛止体211,212に掛止して
一直線に揃い、境界部1cの曲りが矯正される。図25
の状態から図26の矯正終了までの矯正引出長は、50
mm前後である。なお、境界部1cが位置決め装置21
0の掛止部に掛止したタオル幅部分では、長尺タオル生
地1のバックテンションが大きくなるため、そのタオル
幅部分に対応する個別付勢用板バネ247が上方へたわ
む。また、全体付勢用コイルバネ246が圧縮される。
この矯正引出長は、図25の状態を開始点として、引出
長計測装置200が検出ローラ201の回転に基づいて
計測する。そして、50mm前後であるはずの矯正引出
長が、例えば50±25mmの許容範囲にあることをチ
ェックすると、次の裁断に進むことができる。一方、こ
れをチェックできないときは、境界部1cが掛止体21
1,212に到達していないか又は通過してしまったと
考えられるから、エラー表示をして、裁断装置全体の運
転を停止させる。
【0010】(5)上記(4)の矯正引出長のチェック
が済むと、図27に示すように、裁断器220の可動刃
221が下降して、平織部1aの中央部を裁断する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記裁断装置によれ
ば、境界部1cの曲りが矯正されてタオル幅方向に一直
線状に揃うという特長があるが、次のような問題があっ
た。
【0012】 一枚のタオル長はタオルの種類や要求
に応じて色々異なるため、上記二次引出長を変更するこ
とによりこれに対応している。二次引出長は押下装置2
30による長尺タオル生地1の押下量によって決まる
が、その押下量は手動で設定・変更する必要があった。
具体的には、二次引出の終了時に、境界部1cが位置決
め装置210の掛止体211,212の50mm手前に
位置するように、目視しながら試行錯誤によって調整す
る必要があったため、非常に面倒であった。
【0013】 裁断前のチェック事項は、上記(4)
の矯正引出長のチェックのみであった。すなわち、一次
引出長と二次引出長をチェックしていないため、そのバ
ラツキが矯正引出長のバラツキとなっていた。そこで、
矯正引出長をチェックする時の許容範囲を50±25m
m程度に広く設定する必要があり、精度の高いチェック
ができなかった。また、それだけ許容範囲を広げても、
バラツキがそれ以上に大きくなることが多く、矯正引出
長をチェックすることができずに、エラー表示が頻発し
ていた。
【0014】 押下作用部材248の個別付勢を斜め
方向の板バネ247で行うにはある程度以上の長さの板
バネが必要となるため、図21に示すように、八字状に
広がる一対の個別付勢用板バネ247の先端部に止着さ
れた一対の押下作用部材248の作用点間距離Rは短い
もので120mm、長いもので前記210mmと、かな
り大きかった。従って、この作用点間距離Rに対して基
台3の谷間3cの間隔Sを十分に大きくする必要があ
り、一枚のタオル長が長い場合には向いていた。しか
し、一枚のタオル長が短い場合には、谷間3cの間隔S
を狭くしなければならないところ、前記作用点間距離R
より狭くすることはできないため、特に短いタオル長に
対応できないという問題があった。個別付勢用板バネ2
47を短くすれば、作用点間距離Rは小さくなるが、そ
うすると所望の弾性力や弾性変形量が得られなくなる。
【0015】 図28に示すように、複数個の押下作
用部材248は、タオル幅方向に間隙251を隔てて配
列している。また、複数個の押下作用部材248が長尺
タオル生地1を押下げたとき、各個別付勢用板バネ24
7のたわみは互いに異なるため、複数個の押下作用部材
248は互いに上下方向に位置がずれる。その位置ずれ
に起因して、押下げられた長尺タオル生地1の一部が、
押下作用部材248間の間隙251に挟まれて傷むおそ
れがあった。
【0016】 矯正引出は、上記従来例のように、押
下装置230の下部に設けられたバネ式矯正装置240
により行う方法と、ラチェット付き送りローラと押えロ
ーラとを用いたローラ式矯正装置(図示略)により行う
方法とがある。しかし、バネ式矯正装置には、付勢用バ
ネの調整が難しいという問題があり、ローラ式矯正装置
には、サイドヘム部1d(図1参照)が影響して長尺タ
オル生地の両側部を矯正しにくいという問題がある等、
いずれの矯正装置にも一長一短があった。
【0017】本発明は、上記問題のうち特に、及び
を解決しようとするものである。第一の目的は、押下
装置により押下げられた長尺タオル生地を逃がすための
基台の谷間の間隔を自由に設定できるようにし、特に一
枚のタオル長が短い場合に対応できるようにすることに
ある。第二の目的は、押下げられた長尺タオル生地が押
下作用部材の間に挟まれないようにすることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の長尺タオル生地の裁断装置は、次のように
構成した。長尺タオル生地を下方へ押下げることにより
二次引出する押下装置と、長尺タオル生地をその曲り矯
正のために矯正引出する矯正装置とを備えた長尺タオル
生地の裁断装置において、前記押下装置及びバネ式矯正
装置は、共通部材として、作用点間距離が10〜100
mmである一対の押下作用部材を複数対備え、前記バネ
式矯正装置は前記各対の押下作用部材を付勢する縦方向
のコイルバネを備えたことを特徴とする長尺タオル生地
の裁断装置。隣合う一方の対の押下作用部材の端面に設
けた凹部と、他方の対の押下作用部材の端面に設けた凸
部とが、上下摺動可能に遊嵌するようにした。長尺タオ
ル生地を下方へ押下げることにより二次引出する押下装
置と、長尺タオル生地をその曲り矯正のために矯正引出
する矯正装置とを備えた長尺タオル生地の裁断装置にお
いて、前記矯正装置は、前記押下装置の下部に設けたバ
ネ式矯正装置と、前記押下装置とは別に設けたローラ式
矯正装置との組み合わせであり、前記バネ式矯正装置と
前記ローラ式矯正装置とにより交互に長尺タオル生地を
矯正引出するように構成した。
【0019】ここで、「長尺タオル生地」としては、タ
オル長手方向に、平織部→パイル部→平織部が繰り返す
ように形成された単純なものや、平織部→界切部(非パ
イル部の一つ)→パイル部→界切部→平織部が繰り返す
ように形成された高級タイプ等を例示することができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した長尺タオ
ル生地の裁断装置の形態例について、図1〜図20を参
照して説明する。
【0021】本実施形態の長尺タオル生地の裁断装置2
は、図1に示すように、基台3、繰出装置(図示略)、
前側送り装置4、引出長計測装置5、厚さ変化検出装置
6、位置決め装置8、クランプ装置9、裁断器10、ロ
ーラ式矯正装置17、押下装置11(バネ式矯正装置1
2を含む。)、引出装置15、制御装置16等の各装置
を備えている。基台3は、前側送り装置4、引出長計測
装置5、厚さ変化検出装置6、位置決め装置8、クラン
プ装置9、裁断器10及びローラ式矯正装置17を配備
する前側基台3aと、引出装置15を配備する後側基台
3bとを含む。両基台3a,3b間には長尺タオル生地
1を押下げるための谷間3cが設けられ、その上方乃至
側方に押下装置11及びバネ式矯正装置12が配備され
ている。
【0022】前側送り装置4は、前側基台3aの最前部
に取付けられた支持枠41と、該支持枠41に回転可能
に軸着された送りローラ42及びガイドローラ43と、
該送りローラ42の駆動装置(図示略)とから構成され
ている。この前側送り装置4は、繰出装置(図示略)に
より前記貯留場所から繰り出された長尺タオル生地1
を、一定長ずつ前側基台3aの上面に送るようになって
いる。
【0023】次に、引出長計測装置5は前側基台3aの
左右各側部に二つ設けられている。図2〜図4に示すよ
うに、各引出長計測装置5は、長尺タオル生地1の左右
各側部を上下から挾むように配置されて、長尺タオル生
地1の移動に伴って回転する検出ローラ51及びピンチ
ローラ52と、該検出ローラ51の回転を加速する歯車
装置53aと、歯車装置53aにより回転するロータリ
エンコーダ53と、該歯車装置53a及びロータリエン
コーダ53を覆う防塵カバー54とから構成されてい
る。
【0024】この引出長計測装置5は、次のように取付
けられている。図1に示すように、前側基台3aの左右
各側部には前後一対の支持片31が立設され、各対の支
持片31間にはガイドボルト32が回転可能に支持され
ている。両ガイドボルト32には、前側基台3aの横断
方向に配した四角枠状の支持ブロック33が前後位置調
節可能に螺合されている。支持ブロック33の上面には
支持板55が取付けられ、該支持板55の側面には下方
へ延びる取付片56が固定されている。取付片56の下
端部には揺動板57が揺動可能に軸着され、該揺動板5
7の軸着位置より後部には前記検出ローラ51が回転可
能に軸着されている。また、揺動板57の検出ローラ5
1とは反対側の面にはロータリエンコーダ53が回転可
能に軸着され、歯車装置53aにより検出ローラ51と
連動可能に結合されるとともに、前記防塵カバー54が
取付けられている。
【0025】従って、検出ローラ51は、前記軸着位置
からのずれに基づき、自重及び揺動板57の重量によっ
て長尺タオル生地1の上面に押付けられ、長尺タオル生
地1の移動に伴って回転する。その押付け箇所が平織部
1a→パイル部1b→平織部1aと移り、その厚さが変
化しても、これに追従して揺動板57が揺動するので、
検出ローラ51は常に長尺タオル生地1の上面に押付け
られる。検出ローラ51が回転すると、これに伴ってロ
ータリエンコーダ53が回転するので、その回転角に基
づき長尺タオル生地1の移動長を計測することができ
る。
【0026】次に、厚さ変化検出装置6は前側基台3a
の左右各側部に二つ設けられている。図2〜図4に示す
ように、各厚さ変化検出装置6は、前記支持板55、取
付片56、検出ローラ51、揺動板57等をそのまま利
用し、長尺タオル生地1の厚さ変化による揺動板57の
揺動を最終的に上下運動に変換して、この上下運動を検
出するように構成されている。
【0027】すなわち、検出ローラ51の押付け箇所の
長尺タオル生地1の厚さが変化すると、これに追従して
揺動板57が揺動し、この揺動は結合ロッド61、仲介
部材62、第一スライド部材64等により前後運動に変
換され、この前後運動は第一ラック65、ピニオン60
3,604、第二ラック69、第二スライド部材67、
平面L型部材68等により上下運動に変換される。この
とき、長尺タオル生地1の厚さ変化は、1〜10倍の範
囲から選ばれる一定の倍率で拡大されて、前記上下運動
に変換される。そして、平面L型部材68とともに上下
動する反射片605に対して、上方のレーザ測長機60
7から図2に矢印で示すようにレーザを照射し、その反
射レーザを計ることにより、長尺タオル生地1の厚さ変
化を検出することができる。但し、後述する本実施形態
の裁断方法では、厚さ変化検出装置6を使用しない。
【0028】次に、位置決め装置8は、図1及び図5に
示すように、支持ブロック33の上面に取付けられた支
持板81(本例では支持板55と一体)と、該支持板8
1に下向きに取付けられた二本の位置決め用シリンダ8
2と、該シリンダ82のピストンロッド83に上下動可
能に取付けられた吊下片84と、該吊下片84の下端部
から後方へ取付けられた上側掛止体85と、該上側掛止
体85に対峙するように前側基台3aに取り付けられた
下側掛止体86とを備えている。
【0029】ピストンロッド83の下端には座金87付
きナット88が螺着され、ピストンロッド83が退入作
動したときに、座金87が吊下片84に当接・係止して
上側掛止体85を持ち上げるようになっている。また、
ピストンロッド83が繰出作動したときには、上側掛止
体85が自重により長尺タオル生地1に落とされ、吊下
片84と座金87との間には隙間が生じるようになって
いる。上側掛止体85の下端及び下側掛止体86の上端
には、長尺タオル生地1の平織部1aの通過は許すが、
パイル部1bの通過は阻止し、もって平織部1aとそれ
に続くパイル部1bとの境界部1cを掛止して、長尺タ
オル生地1の移動を停止させる掛止部801,802が
形成されている。
【0030】次に、クランプ装置9は、図1に示すよう
に、前側基台3aの上方において下向きに取付けられた
左右二本のシリンダ91と、該シリンダ91のピストン
ロッドに取付けられた上側クランプ体92と、前側基台
3aの下方において上向きに取付けられた左右二本のシ
リンダ93と、該シリンダ93のピストンロッドに取付
けられた下側クランプ体94とを備えている。上側クラ
ンプ体92及び下側クランプ体94は両シリンダ91,
93により相接近し、長尺タオル生地1をクランプする
ようになっている。
【0031】次に、裁断器10は、図1に示すように、
前側基台3aの上方において下向きに取付けられた裁断
用シリンダ101と、該シリンダ101のピストンロッ
ドに取付けられた可動刃102と、前側基台3aに固定
された固定刃103とを備えている。可動刃102は裁
断用シリンダ101により下降し、固定刃103との剪
断作用により長尺タオル生地1を裁断するようになって
いる。
【0032】次に、ローラ式矯正装置17は、図1に示
すように、前側基台3aの上方において下向きに取付け
られたシリンダ171と、該シリンダ171のピストン
ロッドに取付けられた支持体172と、該支持体172
に回転可能に軸着された例えば八分割の押えローラ17
3と、該押えローラ173と相対向するように前側基台
3aに配設された例えば八分割の送りローラ174と、
該送りローラ174を回転駆動するモータ175と、送
りローラ174に内蔵されたラチェット(図示略)と、
該ラチェットの回転を計測するロータリエンコーダ17
6とを備えている。押えローラ173は、両サイドヘム
部1dを避けてその間の長尺タオル生地1のみを押える
ように、短目に形成されている。押えローラ173が、
他部より厚いサイドヘム部1dを押えると、送りローラ
174によりサイドヘム部1dが他部より優先的に引出
されて、境界部1cが曲がってしまうからである。一
方、本実施形態のように、押えローラ173が両サイド
ヘム部1dを押えないことにより、サイドヘム部1dの
引出が他部より若干遅れ気味になる。しかし、この遅れ
は後述するバネ式矯正装置12によって矯正される。さ
て、ローラ式矯正装置17は、次の及びのように作
用する。
【0033】 押えローラ173がシリンダ171に
より下降して送りローラ174との間に長尺タオル生地
1を挾んでいて、長尺タオル生地1のバックテンション
が小さい時には、送りローラ174の回転駆動により長
尺タオル生地1を矯正引出することができる。
【0034】 押えローラ173が送りローラ174
との間に長尺タオル生地1を挾んでいても、長尺タオル
生地1のバックテンションが大きくなると、送りローラ
174内のラチェットが空転して送りローラ174が回
転しなくなるため、長尺タオル生地1の矯正引出は停止
する。長尺タオル生地1のバックテンションは幅部分に
よって異なるので、分割された各送りローラ174が回
転しなくなるタイミングは互いに異なる。
【0035】次に、押下装置11及びバネ式矯正装置1
2を図1、図6〜図11に基づいて説明すると、谷間3
cの側方には、ガイドレール111付き押下・矯正用シ
リンダ112(ここでロットレスシリンダ)が垂立され
ている。ガイドレール111を上下動するスライダ11
3には支持板114が取付けられ、該支持板114の上
端にはタオル移動方向と直交して水平方向に延びるアン
グル材を用いた支持枠115が取り付けられている。支
持板114にはブレーキ116が取付けられ、該ブレー
キ116は押下・矯正用シリンダ112と平行に垂立さ
れたブレーキ案内杆117に摺動可能に外挿されてい
る。従って、支持板114と支持枠115は、ガイドレ
ール111でガイドされながら押下・矯正用シリンダ1
12により昇降駆動されるとともに、必要時にはブレー
キ116によってブレーキがかけられるようになってい
る。
【0036】図6及び図8に示すように、支持枠115
の両端部には下方へ延びる二本の案内ボルト118がね
じにより固定され、各案内ボルト118には可動筒体1
19が滑り軸受材120を介して摺動可能に外挿されて
いる。案内ボルト118の下端には受け板121がねじ
により止着され、その上に設けられた緩衝部材122を
介して可動筒体119の下端を受けるようになってい
る。二本の可動筒体119にはその間を水平に延びる可
動枠123が取付けられている。
【0037】図6、図7及び図9に示すように、支持枠
115の前記二本の案内ボルト118よりやや内寄りに
は、バネ調整ボルト124が上下位置調節可能に螺合さ
れるとともに、ロックナット125により止められてい
る。各バネ調整ボルト124の中心に開けられた孔には
支持杆126が摺動可能に挿通されており、支持杆12
6の下端面は可動枠123に当接し、上端部には抜止め
用の止め輪127が取付けられている。支持杆126の
外周には全体付勢用コイルバネ130が、バネ調整ボル
ト124の内部に凹設されたバネ座128と支持杆12
6の下端部に取り付けられたバネ受け129との間に圧
縮状態で装着され、弾性力によって可動枠123を下方
へ付勢している。同圧縮による弾性力の強弱は、バネ調
整ボルト124により調整可能である。
【0038】図6、図7及び図10に示すように、可動
枠123には八対の筒状の滑り軸受131が略等間隔で
挿通固定され、八対の案内軸132が各滑り軸受131
に摺動可能に挿通されている。各対の案内軸132の下
端には取付板133がネジで取付けられ、各案内軸13
2の上端には抜止め用の頭部134が取付けられてい
る。取付板133はバネ性の有るものでも無いものでも
よい。各取付板133の下側にはタオル移動方向に一対
(合計八対)の押下作用部材135がネジで取付けられ
ている。各押下作用部材248は略円柱体よりなり、各
対の押下作用部材248の作用点間距離Rは10〜10
0mmの範囲で適宜選択可能である。各押下作用部材1
35の一端面には二本の凸部136が突設されてその間
に上下に抜ける凹部137が形成され、他端面には1本
の凸部138が突設されている。そして、隣合う一方の
押下作用部材135の凹部137と他方の押下作用部材
135の凸部138とが上下摺動可能に遊嵌しているた
め、隣合う押下作用部材135間に従来例のような間隙
は生じない。なお、最端部の押下作用部材135の端面
に凸部はない。
【0039】図6、図7及び図11に示すように、可動
枠123には八本のバネ調整ボルト139が各組の滑り
軸受131の間に上下位置調節可能に螺合されるととも
に、ロックナット140により止められている。各バネ
調整ボルト139の中心に開けられた孔には支持杆14
1が摺動可能に挿通されており、支持杆141の下端面
は取付板133に当接し、上端部には抜止め用の止め輪
142が取付けられている。支持杆141の外周には個
別付勢用コイルバネ145が、バネ調整ボルト139の
内部に凹設されたバネ座143と支持杆141の下端部
に取り付けられたバネ受け144との間に圧縮状態で装
着され、弾性力によって押下作用部材135を下方へ付
勢している。同圧縮による弾性力の強弱は、バネ調整ボ
ルト139により調整可能である。
【0040】なお、各可動筒体119と支持枠115と
の間には引張用コイルバネ148が掛装され、その引張
力が、押下作用部材135と可動枠123と可動筒体1
19との全自重の一部又は大部分をキャンセルすること
により、全体付勢用コイルバネ130による弾性力の調
整範囲が弱側に広げられている。
【0041】上記の通り、押下装置11及びバネ式矯正
装置12は、混然一体的に構成されており、押下装置1
1の主体は押下・矯正用シリンダ112、支持枠11
5、押下作用部材135等であり、バネ式矯正装置12
の主体は、可動枠123、押下作用部材135、全体付
勢用コイルバネ130、個別付勢用コイルバネ145等
である。バネ式矯正装置12は、次の及びのように
作用する。
【0042】 押下作用部材135が長尺タオル生地
1を押下げていない時か、又は、押下げていても長尺タ
オル生地1のバックテンションが小さい時には、押下作
用部材135が可動枠123に対し最下端に下降してお
り、可動枠123が支持枠115に対し最も下降してい
る。
【0043】 押下作用部材135が長尺タオル生地
1を押下げていて、長尺タオル生地1のバックテンショ
ンが大きくなった時には、押下作用部材135が前記自
重と弾性力とに抗して可動枠123に対し相対的に押上
げられ、個別付勢用コイルバネ145が圧縮される。長
尺タオル生地1のバックテンションは幅部分によって異
なるので、各対の押下作用部材135の押上量は互いに
異なる。図7に現われた三対の押下作用部材135のう
ち中央の一対の押下作用部材135は、こうして他の二
対より大きく押上げられた状態を示している。また、長
尺タオル生地1のバックテンションが大きくなると、可
動枠123等が前記自重と弾性力とに抗して支持枠11
5に対し相対的に押上げられるようになる。図6に示す
ように、支持板114に取付けられたリミットスイッチ
146と、可動筒体119に設けられたドッグ147
は、この可動枠123等の押上げを検出するためのもの
である。可動枠123等が下降している時は、ドッグ1
47がリミットスイッチ146をONするため、押下装
置11は下降可能となる。可動枠123等が押上げられ
ると、ドッグ147が離れてリミットスイッチ146を
OFFするため、ブレーキ116が作動し、押下装置1
1の下降は停止する。
【0044】次に、引出装置15は、図13の把持位置
と図14の引出位置とに往復移動される基板151と、
該基板151に対し傾動可能に軸着されて基板151と
の間に長尺タオル生地1の先端部を把持する把持部15
2と、該把持部152を開閉させる開閉用シリンダ15
3とを備えている。
【0045】次に、制御装置16は、前記各装置4,
5,6,8,9,10,11,12,15の作動・停止
を統括して制御するように構成されている。制御装置1
6による制御の詳細は、以下の裁断方法の中で説明す
る。
【0046】さて、以上のように構成された裁断装置2
を使用して、例えば部分長70mmの平織部1aと部分
長630mmのパイル部1bとが繰り返す長尺タオル生
地1を、平織部1aの中央部で裁断し、一枚のタオル長
(平織部1aを折る前の長さ。以下同じ。)が例えば7
00mmのタオル生地1gを得る方法について、図20
のタイムチャート図に基づいて説明する。なお、平織部
1aと次のパイル部1bとの境界部1cは、通常、タオ
ル幅方向に曲りがあり不揃いである。また、長尺タオル
生地1の両側部には、平織生地を三つ又は四つ折り・縫
製してなるサイドヘム部1dが形成されている(図1参
照)。
【0047】ここで、引出長計測装置5の検出ローラ5
1から位置決め装置8の掛止部801,802までの距
離Pを110mmとし、位置決め装置8の掛止部80
1,802から裁断器10までの距離Qを35mmとす
る。また、一対の押下作用部材135の作用点間距離R
を25mmとし、基台3の谷間3cの間隔Sを70mm
とする。
【0048】(1)引出して裁断すべき一枚のタオル
長、すなわち一回分の引出長(=一次引出長+二次引出
長+矯正引出長)を、制御装置16に数値で入力する。
【0049】(2)説明の容易のため、図12に示すよ
うに、一回目の裁断が既に終わった状態を初期状態とす
る。このとき、長尺タオル生地1の先端部(既に裁断さ
れた平織部1aの先端部)は裁断器220の位置にあ
り、上側クランプ体92は下降して下側クランプ体94
との間に長尺タオル生地1を挾むとともに、下側クラン
プ体94は上昇して長尺タオル生地1を少し持ち上げて
いる。図13に示すように、引出装置15が裁断器10
付近の把持位置まで移動し、把持部152が閉じて長尺
タオル生地1の平織部1aの先端部を把持する。図14
に示すように、引出装置15が長尺タオル生地1をタオ
ル長手方向に引張りながら元位置に戻ることにより、長
尺タオル生地1は一次引出される。一次引出長は、例え
ば300mmである。一次引出が開始されると、引出長
計測装置5のロータリエンコーダ53が検出ローラ51
の回転に基づいてパルスを発生・検知し、長尺タオル生
地1の引出長の計測を開始する。一次引出が終了してか
ら次の二次引出が開始されるまでの僅かの間、引出は停
止する。
【0050】(3)図15〜図16に示すように、上記
(1)で入力された数値に基づいて制御装置16により
計算された適正量だけ押下装置11が下降し、押下作用
部材135が長尺タオル生地1を押下げることにより、
長尺タオル生地1はさらに二次引出される。すなわち、
図15に示すように、押下装置11が少し下降して長尺
タオル生地1に当接した時から押下げが開始され、引出
長計測装置5のロータリエンコーダ53が、長尺タオル
生地1の累積引出長の計測を再開する。図16に示すよ
うに、平織部1aと次のパイル部1bとの境界部1cが
位置決め装置8の掛止部801,802の100mm手
前に達して、引出長計測装置5により計測された累積引
出長(一次引出開始からの累積引出長。以下同じ。)が
600mmになった時、制御装置16は、ブレーキ11
6を作動させて押下装置11の下降を停止させる。図1
5の押下げ開始から図16で停止・終了するまでの二次
引出長は、例えば300mmである。なお、図15から
図16への途中で、長尺タオル生地1のバックテンショ
ンが大きくなり、可動枠123等が押上げられてリミッ
トスイッチ146がOFFするが、この途中では、制御
装置16はリミットスイッチ146を読みに行かないの
で、図16で停止するまで押下装置11の下降は継続さ
れる。
【0051】(4)図16に示すように、境界部1cが
掛止部801,802の100mm手前に達した時、制
御装置16は、ローラ式矯正装置17の押えローラ17
3を下降させるとともに、送りローラ174をモータ1
75により回転駆動して、長尺タオル生地1を矯正引出
する。これにより長尺タオル生地1が少し引出されると
バックテンションが小さくなるので、可動枠123等が
下降してリミットスイッチ146がONする。制御装置
16は、図16以降はリミットスイッチ146を読みに
行くので、ブレーキ116を解除して押下装置11の下
降を再開させ、バネ式矯正装置12の押下作用部材13
5によって長尺タオル生地1を矯正引出する。これによ
り長尺タオル生地1が少し引出されるとバックテンショ
ンがまた大きくなるので、可動枠123等が押上げられ
てリミットスイッチ146がOFFする。制御装置16
は、ブレーキ116を作動させて押下装置11の下降を
停止させる。こうしてローラ式矯正装置17による矯正
引出と、バネ式矯正装置12による矯正引出とを、交互
に1回ないし5回(タオル生地によって異なるが、2〜
3回が適当である。)繰り返すことにより、まず、図1
7に示すように、境界部1cが位置決め装置8の掛止部
801,802の50mm手前に達して、引出長計測装
置5により計測された累積引出長が650mmになる
と、制御装置16は、上側掛止体85を下降させて掛止
部801,802を接近させる。続いて、図18に示す
ように、境界部1cが位置決め装置8の掛止部801,
802に掛止して、引出長計測装置5により計測された
累積引出長が700mmになると、長尺タオル生地1の
バックテンションが大きいままになるので、押下装置1
1の下降は停止するが、所定の時間だけ、送りローラ1
74のモータ175が作動して、全幅の境界部1cが掛
止部801,802に掛止し終わるようになっており、
これにより境界部1cの曲りが確実に矯正される。この
とき、送りローラ174内部のラチェットは空転するこ
とができ、その送りローラ174は回転しない。ここ
で、「所定の時間」とは、図17の時点からのラチェッ
トの回転が150mm分に達したことをロータリエンコ
ーダ176が計測するまでの時間である。図16の矯正
開始から図18の矯正終了までの矯正引出長は、例えば
100mmである。
【0052】そして、図18の矯正終了までに引出長計
測装置5により計測された累積引出長が、例えば700
±7mm(すなわち±1%)の許容範囲にあることを、
制御装置16がチェックすると、次の裁断に進むことが
できる。一方、これをチェックできないときは、エラー
表示をして、裁断装置2全体の運転を停止させる。な
お、この許容範囲は、制御装置16により、例えば1%
刻みで±1%から±5%まで任意に設定・変更できるよ
うになっている。さらに、本実施形態では、図17の上
側掛止体85の下降から図18の矯正終了までに引出長
計測装置5により計測された引出長が、例えば50±7
mmの許容範囲にあることを、制御装置16がチェック
している。そして、このチェックが次の裁断に進むため
の第二条件として加えられており、この二重チェックに
より、上側掛止体85の下降ミスによる裁断位置誤りを
防止している。
【0053】(5)上記の通り、図17の時点からのラ
チェットの回転が150mm分に達したことをロータリ
エンコーダ176が計測すると、制御装置16は、上側
クランプ体92を下降させて下側クランプ体94との間
に長尺タオル生地1を挾む。そして、上記(4)のチェ
ックが済むと、図19に示すように、裁断器10の可動
刃102が下降して、平織部1aの中央部を裁断する。
【0054】以上の裁断例は、一枚のタオル長が700
mmであったため二次引出が必要であったが、一枚のタ
オル長が400mm以下の場合には、二次引出は実質的
に不要になる。そこで、一枚のタオル長が350〜40
0mmの場合は、制御装置16が、押下装置11が下降
した時(下降量は異なるが、図16の時)にブレーキ1
16が作動しないように制御して、直ちに矯正引出に移
行させる。さらに、一枚のタオル長が300〜350m
mの場合は、制御装置16が、一次引出の終わり頃又は
終了時に上側掛止体85を下降させるとともに、押下装
置11が下降した時(下降量は異なるが、図16の時)
にブレーキ116が作動しないように制御して、直ちに
矯正引出に移行させる。
【0055】以上のように構成された実施形態の裁断装
置2によれば、次のような作用・効果が得られる。
【0056】 制御装置16に、引出して裁断すべき
一枚のタオル長を数値で入力しさえすれば、制御装置1
6により計算された適正量だけ押下装置11が下降し、
押下作用部材135が長尺タオル生地1を適正量だけ二
次引出する。このため、従来のように、押下装置による
押下量を、手動で設定・変更・調整する必要が無く、容
易かつ正確に設定・変更できる。これにより、一枚のタ
オル長の変更に簡単に対応することができる。
【0057】 一次引出の開示時からの累積引出長を
引出長計測装置5が計測していて、一次引出長と二次引
出長とをチェックしているので、矯正引出長をチェック
する時の許容範囲を700±7mm程度に狭く(厳し
く)設定することができ、精度の高いチェックができ
る。また、それだけ許容範囲を狭めても、矯正引出長の
バラツキはそれ以下に収まるので、エラー表示をするこ
ともほとんどない。
【0058】 押下作用部材135の個別付勢を縦方
向のコイルバネ145で行うので、一対の押下作用部材
135の作用点間距離Rを約25mmと、従来より大幅
に小さくすることができる。従って、基台3の谷間3c
の間隔Sを自由に設定することができ、一枚のタオル長
が長い場合に向くこと勿論のこと、一枚のタオル長が短
い場合であっても、谷間3cの間隔Sを狭くして対応す
ることができる。しかも、個別付勢用コイルバネ145
の長さも自由に設定することができ、所望の弾性力や弾
性変形量が得られる。
【0059】 押下作用部材135が長尺タオル生地
1を押下げたとき、図7に示すように、各個別付勢用コ
イルバネ145の圧縮は互いに異なるため、複数個の押
下作用部材135は互いに上下方向に位置がずれる。し
かし、隣合う一方の押下作用部材135の凹部137と
他方の押下作用部材135の凸部138とが上下摺動可
能に遊嵌しているため、隣合う押下作用部材135間に
従来例のような間隙は生じない。このため、押下げられ
た長尺タオル生地1の一部が間隙に挟まれて傷むおそれ
がない。
【0060】 バネ式矯正装置12の長所は、長尺タ
オル生地1の全幅部分を一斉にかつ強力に矯正引出でき
る点と、サイドヘム部1dにおける曲りも矯正できる点
にある。一方、短所は、強力なために平織部1aとパイ
ル部1bとの境界部1cが位置決め装置8の掛止部80
1,802を抜けてしまうおそれがある点と、各対の押
下作用部材135の微妙なバネ調整が難しい点にある。
特に、平織部1aとパイル部1bとの厚さの差が小さい
場合には、前記抜けが起きやすい。一方、ローラ式矯正
装置172の長所は、ラチェット付き送りローラ174
がクリック感を伴って回転し、それによる長尺タオル生
地1の送り力が適当であることから、前記抜けが起きに
くい点にある。一方、短所は、分割された送りローラ1
74が各幅部分を引出すので、長尺タオル生地1の全幅
部分を一斉に引出すことが苦手である点と、前述したよ
うに、サイドヘム部1dを避けて押えローラ173を設
けなければならない点にある。本実施形態では、矯正引
出を、上記のように、バネ式矯正装置12とローラ式矯
正装置17とにより交互に行うので、上記バネ式矯正装
置とローラ式矯正装置の両長所を併せ持ち、且つ両短所
を補うことができる。
【0061】なお、本発明は実施形態の構成に限定され
るものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から
逸脱しない範囲で適宜変更して実施することもできる。 (1)引出長計測装置5、位置決め装置8、裁断器10
等の相対距離を変更すること。 (2)押下作用部材135の対数を変更すること。 (3)押下作用部材135の凸部136,138の数を
変更すること。 (4)位置決め装置8の上側掛止体85が下降するタイ
ミングを変更すること。
【0062】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、押下装置
により押下げられた長尺タオル生地を逃がすための基台
の谷間の間隔を自由に設定できるようになり、特に一枚
のタオル長が短い場合に対応できる。さらに、請求項2
に係る発明によれば、押下げられた長尺タオル生地が押
下作用部材の間に挟まれないようにできる。また、請求
項3に係る発明によれば、長尺タオル生地の曲り矯正を
確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態の裁断装置全体の
斜視図である。
【図2】同裁断装置の引出長計測装置と厚さ変化検出装
置の正面図である。
【図3】同じく引出長計測装置と厚さ変化検出装置の側
面図である。
【図4】同じく引出長計測装置と厚さ変化検出装置の平
面図である。
【図5】同裁断装置の位置決め装置の側面図である。
【図6】同裁断装置の押下装置の正面図である。
【図7】同押下装置の部分斜視図である。
【図8】図6のVIII−VIII線端面図である。
【図9】図6のIX−IX線端面図である。
【図10】図6のX−X線端面図である。
【図11】図6のXI−XI線端面図である。
【図12】同裁断装置による裁断方法の初期状態を示す
説明図である。
【図13】同裁断方法における長尺タオル生地の把持を
示す説明図である。
【図14】同裁断方法における長尺タオル生地の一次引
出を示す説明図である。
【図15】同裁断方法における長尺タオル生地の二次引
出開始を示す説明図である。
【図16】同裁断方法における長尺タオル生地の二次引
出途中を示す説明図である。
【図17】同裁断方法における長尺タオル生地の二次引
出終了を示す説明図である。
【図18】同裁断方法における長尺タオル生地の矯正引
出を示す説明図である。
【図19】同裁断方法における長尺タオル生地の裁断を
示す説明図である。
【図20】同裁断装置のタイムチャート図である。
【図21】従来の裁断装置による裁断方法の初期状態を
示す説明図である。
【図22】同裁断方法における長尺タオル生地の把持を
示す説明図である。
【図23】同裁断方法における長尺タオル生地の一次引
出を示す説明図である。
【図24】同裁断方法における長尺タオル生地の二次引
出開始を示す説明図である。
【図25】同裁断方法における長尺タオル生地の二次引
出終了を示す説明図である。
【図26】同裁断方法における長尺タオル生地の矯正引
出を示す説明図である。
【図27】同裁断方法における長尺タオル生地の裁断を
示す説明図である。
【図28】従来の裁断装置の押下装置の正面図である。
【符号の説明】
1 長尺タオル生地 2 裁断装置 3 基台 3a 前側基台 3b 後側基台 3c 谷間 5 引出長計測装置 10 裁断器 11 押下装置 12 バネ式矯正装置 15 引出装置 16 制御装置 17 ローラ式矯正装置 135 押下作用部材 136 凸部 137 凹部 138 凸部 145 個別付勢用コイルバネ R 作用点間距離

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺タオル生地を下方へ押下げることに
    より二次引出する押下装置と、長尺タオル生地をその曲
    り矯正のために矯正引出する矯正装置とを備えた長尺タ
    オル生地の裁断装置において、前記押下装置及びバネ式
    矯正装置は、共通部材として、作用点間距離が10〜1
    00mmである一対の押下作用部材を複数対備え、前記
    バネ式矯正装置は前記各対の押下作用部材を付勢する縦
    方向のコイルバネを備えたことを特徴とする長尺タオル
    生地の裁断装置。
  2. 【請求項2】 隣合う一方の対の押下作用部材の端面に
    設けた凹部と、他方の対の押下作用部材の端面に設けた
    凸部とが、上下摺動可能に遊嵌するようにした請求項1
    記載の長尺タオル生地の裁断装置。
  3. 【請求項3】 長尺タオル生地を下方へ押下げることに
    より二次引出する押下装置と、長尺タオル生地をその曲
    り矯正のために矯正引出する矯正装置とを備えた長尺タ
    オル生地の裁断装置において、前記矯正装置は、前記押
    下装置の下部に設けたバネ式矯正装置と、前記押下装置
    とは別に設けたローラ式矯正装置との組み合わせであ
    り、前記バネ式矯正装置と前記ローラ式矯正装置とによ
    り交互に長尺タオル生地を矯正引出するように構成した
    ことを特徴とする長尺タオル生地の裁断装置。
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